転職活動での面接対策法として、筆者ならではの5W1H質問に回答しながらの「自己PR作成」と「志望動機」検討が具体的になるテクニックを伝授。面接官が転職者に求める質問への回答と、新卒者に求める質問への回答の違いなど、比較しながら丁寧に解説しています。たった2つの質問への回答テクニックが転職のときの面接を変えます。
この記事の目次
転職面接対策! たった2つの質問に答えたら採用される!
転職活動を進めるにあたって一番気になるのは、履歴書や職務経歴書などよりも、恐らく採用担当者との面接対策ですよね。Amazonや書店の棚を覗くと、就職や転職用の面接対策本などが多く並んでいますが、実は転職面接で聞かれる質問をおおまかに分けると、たった2つだけなのをご存知でしたか?
もちろん表現方法は、いろいろな形に変化しますが、最終的に面接官が知りたいことは2つの内容だけです。それにきちんと答えられれば、面接試験はほぼ成功するといってもいいでしょう。それでは、その2つとは何か、それぞれにどう答えていけばよいかをご紹介していきます。
『新卒面接』と『転職面接』の違いとは?
本題に入る前に、『新卒面接』と『転職面接』 の違いを認識しておく必要があります。意外と多いのが、転職活動をした経験が少なく、『新卒面接』と『転職面接』が同じだと思っているパターン。 学生時代、つまり新卒の時に受けた面接と同じような質問をされると思い込んで、『転職面接』なのに、学生時代の話をする人がいます。その時点で、『転職面接』としてはNG。「社会人として何をしてきたんだ」と思われてしまいます。
転職者であって新卒では無いという自覚を!
『新卒面接』で聞かれる内容は、まだ社会人経験のない学生ですから、「学生時代にやってきたこと(自己PR)」と「これから社会人になるにあたってやりたいこと(志望動機)」の2つになります。企業は、「その学生が自分のところで働いた場合、どのくらい活躍してくれそうか」といった、期待値の高さで採用します。
面接官は回答として具体的な実績を役立られそうかを判断する
一方『転職面接』は、一度でも社会人経験のある人が対象です。「社会人経験がある」ということは、「企業に利益(お金)をもたらす」ことをした、につながります。社会人は、自分でお金を払って勉強する学生とは違い、自分で企業を通じてお金を生み出していきます。そのため企業は、「この応募者が自分のところで働いた場合、どのくらいお金(成果)を生んでくれそうか」といった、もっと具体的な選考を行います。 つまり最終的に聞かれる質問は、『新卒面接』と同じ「自己PR」と「志望動機」ではありますが、『転職面接』は求められるレベルが違います。
- 【自己PR】いままで働いてきた中での経験や実績。
- 【志望動機】過去の経験を通じ、どのような貢献ができそうか。
この2つになるのです。
転職活動に成功する為の鍵とは?
会社組織が中途採用をする際に重視するのは『具体性』です。 無論、新卒面接でも具体性は必要ですが、最近まで学生であった人が自己PRや志望動機で期待されるのは『素直さ』『真面目さ』『職務への関心度』『地頭の良さ』といった、人物像として自社と相性が合い、成長することで会社で活躍できる逸材となりそうかということです。
新卒の自己PR例
※アピール内容の方向性に注意しながら読み進めてください。
★新卒のAさん 「大学4年間はサッカー部に所属し、キャプテンを務めました。ポジションはフォワードでした」
★新卒のBさん 「大学時代の4年間は飲食店で、アルバイトのリーダーとして8人を管理していました。」
★新卒のCさん 「大学時代は生徒会長を努め、産学協同のプロジェクトに参画し官公庁から表彰されました。」
他社でのキャリアがある転職者のPR例
★Kさん(前職:経理担当) 「前に勤めていた会社では、経理を担当していました。社内の経理関連処理よりも、法人営業部門の営業社員が契約してきた案件の経理を主に扱っていました」
★Sさん(前職:販売員) 「前職では、デパート内でのアパレル販売員として入社し、チャンスをモノにして店長となり、3店舗のマネジメントを経験しました。」 未経験の新卒者と経験者の転職者では求められること、伝えられること、伝わり方が全く異なりますね。サッカー部でキャプテンを務めて、いくら立派な成績を残したとしても、それは企業にとってまったくお金にはなりません。せいぜい「すごいね」と褒められて終わってしまうでしょう。 社会人経験者になれば、「経理」「事務」「営業」といっても、会社や部署、そして個人によってもまったく捉え方が違います。
同じ職種名でも会社・個人単位で範囲が異る
例えば、「事務」ひとつをとってみても、「一般事務」「営業事務」等に分かれますし、さらには「一般事務」でも、主な業務がデータ入力なのか、書類関係の処理なのか、「どこまでが自分の仕事か」を認識しているのは、実際仕事をしていた「その人」のみです。だからこそ、ただ「経理をやっていました」だけでは、具体性に欠けて実態と期待して良いのかが伝わりにくいのです。
この記事の最下部に「5W1H」による転職必勝法を紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
面接官が自己PRで知りたいのは『何をどの程度できるか』
あなたのやってきた「経理」がどんなものか、それを具体的に知っているのはあなただけ。 例えば、 Kさんの話でいえば、「月1,000件の伝票処理をしていた」とアピールすること自体はOK。 客観的に見て「半年で1,000件の伝票処理をした」と「月1,000件の伝票処理をしていた」のでは、与える印象が大きく異なります。
転職面接での志望動機も具体的に
「志望動機」については、「御社の社風に惹かれたので…」というように、どんな企業でも共通するような答えをする人がいます。しかし、なぜその企業で働きたいのかという動機が伝わりにくいので、これもNGです 。 「私はいままで経理として、○○の契約伝票を月1,000件扱ってきたので、○○をメイン事業としている御社の伝票処理に貢献できると思い、応募しました」こう表現したほうが、具体的で伝わりやすいですね。 『転職面接』で聞かれる「いままで働いてきた中で、やってきたこと(自己PR)」と「自分がやってきたことを通じて、この会社で働いた場合、実際何ができるのか(志望動機)」。このふたつをどんな変化球で質問されても、具体的に答えられれば、その会社で働く日も近づくはずです。
転職面接必勝法で成功するために
皆さんは、5W1Hという言葉をご存知でしょうか?
新聞記者などが原稿を執筆する際に、5W1Hを念頭に置いて、アウトライン(あらすじ)を作成するといわれています。これを自己PRや志望動機を検討する際に用います。
以下に、筆者が質問を投げかけますので実際に答えながら自己PRや志望動機などの文章を作ってみましょう!!
いつ(When)
・入社したのはいつ?
・最もスキルが伸びたのはいつ?
・一番活躍したのはいつ?
どこで(Where)
・どこの業界で?
・どこの会社で?
・どこの部署で?
・どこを相手にして?
だれが(Who)
・あなたが?
・他の人と?
なにを(What)
・どんな業務がしたいの?
・なにを担当してたの?
・なにを改善したの?
・何で結果を出したの?
・目標はなに?
・なにをしてくれるの?
なぜ(Why)
・どうして担当したいの?
・なぜ失敗したの?
・なぜ成功したの?
・なぜ結果がでなかったの?
・なぜ結果がでたの?
・なぜ担当になったの?
・なぜ入社したの?
・なぜ退職したの?
・なぜ弊社を志望しているの?
・なぜ弊社でなくてはいけないの?
どのように(How)
・どのようにして結果を出したの?
・どのようにして結果を出してくれるの?
・どのようになると成長できるの?
・今までをどのように活かすの?
いかがですか? 具体的な内容になりましたか? 裏ワザはありませんが、転職必勝法として上記のようなテクニックを持っておくことで、面接における様々な質問にも臆すること無く、逆質問をするなど成功に近づくことでしょう。
こんな人におすすめ!
- 自分に合った仕事や場所を見つけたい
- ワークライフバランスを重視したい
- 会社に属する安定ではなく、能力/スキルの獲得による安定を手にしたい