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正社員とフリーターではどちらが高収入ですか?

正社員とフリーターではどちらが高収入ですか?

正社員とフリーターではどちらが高収入ですか?

正社員とフリーターでは、正社員の方が高収入である傾向にあります。「令和4年賃金構造基本統計調査の概況」によると、正社員の平均月収は32万8000円、フリーターを含む非正規労働者の平均月収は22万1000円です。

また、正社員は、月収だけでなくボーナスも支給されるため、トータルの収入が増加します。

さらに、正社員は祝日が多くても月給が変わらない安定性があります。一方、フリーターは時給労働が中心で、労働時間が収入に直結するため、働く時間が減れば収入も減ります。

生涯賃金の差を考慮すると、その差はさらに顕著です。正社員はキャリアを積むにつれて昇格・昇級し、毎年月給数千円~数万円アップします。そのため、、生涯賃金においてもフリーターを大きく上回る傾向にあります。

もちろん、収入以外にもライフスタイルや福利厚生など比較すべき要素は多々ありますが、単純に「収入」という観点から見た場合、正社員の方がフリーターよりも高収入であることは明らかです。

年収の比較

正社員の年収は一般的にフリーターよりも高い傾向があります。正社員は基本給に加えて様々な手当やボーナスが支給されるため、結果として年収が上がります。基本給は20万円~30万円程度支給されます。さらに、ボーナスは月給の1ヶ月~2か月分ずつ2回支給されることが多く、ボーナスで50万円〜90万円程度になります。

つまり、正社員であれば280万円~420万円の収入を得ることができます。

反対にフリーターは時給制で働くことが多く、年収は労働時間に大きく依存します。

1日8.5時間フルタイムで月に22日働いたとしても、年収210万程度〜年収250万円程度しか稼ぐことができません。

時給一日の労働時間勤務日数月給年収
1000円8時間22日176,000円2,112,000円
1200円8時間22日211,200円2.534,400円

そのため、年収ベースで見ると正社員の方が圧倒的に収入が多いと言えるでしょう。

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昇給の比較

フリーターと正社員では、昇給額にも違いがあります。

以下は、年齢別の正社員とフリーターの平均賃金を比較したものです。

正社員は年齢が上がるにつれて給料が上がっているのに対し、フリーターの給料は20万円前後でほとんど変化がないことがわかります。

昇給の差により、年齢が上がるにつれて、正社員とフリーターの収入の差は大きく開いていきます。

つまり、長期的に見ても正社員の方がフリーターよりも高収入であると言えます。

年齢階級正社員正社員・正職員以外
年齢計32.8万円22.1万円
~19歳18.5万円17.0万円
20~2422.1万円19.6万円
25~2925.6万円21.2万円
30~3428.8万円21.6万円
35~3932.4万円21.3万円
40~4434.8万円21.8万円
45~4936.6万円21.3万円
50~5438.8万円21.2万円
55~5939.6万円21.7万円

参照元:厚生労働省「令和4年賃金構造基本統計調査の概況」

月給の安定性と変動性

正社員は月給制であるため、どれだけ祝日が多くても月ごとの収入は安定しています。月給には基本給だけでなく、住宅手当や通勤手当といった様々な手当が含まれており、これも安定した収入源となります。

一方フリーターは時給制が主流であり、働いた時間に応じて収入が変動します。したがって、月によって収入が大きく変わる可能性があり、特に病気や他の理由で働けない場合、収入が大幅に減少するリスクがあります。

フリーターと正社員の福利厚生の違い

健康保険と年金制度

正社員とフリーターの最も顕著な違いは、健康保険と年金制度にあります。正社員は通常、企業が提供する社会保険に加入しており、健康保険や厚生年金保険の適用を受けます。保険料は企業と折半になるため、少ない負担で充実した保障を得ることができます。これにより、医療費の一部が補助されるほか、将来の年金給付も厚くなります。

一方、フリーターの場合は、自営業者や無職と同様に国民健康保険と国民年金に加入しますが、この場合、保険料が全額自己負担となり、将来受け取る年金額も少なくなる傾向にあります。

このように、正社員とフリーターではどちらが高収入ですかという議論においては、収入だけでなく社会保障の充実度も考慮すると正社員の方が安心といえるでしょう。

有給休暇と休暇制度

有給休暇と休暇制度も正社員とフリーターの大きな違いです。正社員には法定の有給休暇があり、通常は入社から半年後に取得可能となります。また、企業によっては病気休暇や育児休暇、介護休暇などの特別休暇も提供されることがあります。

これに対してフリーターは、有給休暇の規定を満たさなければ、有給休暇を取得できず、規定を満たさない場合は無給の「休業」を選ぶ必要があります。結果として、長期間休む場合の収入の減少が避けられません。

非正規雇用者の有給取得条件

(1)雇い入れの日から6か月経過していること

(2)その期間の全労働日の8割以上出勤したこと

参考:厚生労働省「年次有給休暇とはどのような制度ですか。パートタイム労働者でも有給があると聞きましたが、本当ですか。

その他の福利厚生

その他の福利厚生としては、企業が提供する社員割引、スポーツクラブの会員権、住宅手当、通勤手当などが挙げられます。正社員はこれらの多くの福利厚生を享受することができますが、フリーターにはこのような特典はほとんどありません。

また、正社員には定期的な健康診断や研修プログラムが提供されることが多く、職業上のスキルアップや健康管理も企業にサポートされます。

これに対してフリーターは、自身で健康管理やスキルアップを行う責任があります。このような福利厚生の違いを考慮すると、長期的な生活の質や職業生活の安定性においても正社員の方が優れると言えます。

フリーターからの正社員就職は可能?おすすめの仕事についても解説!

正社員とフリーターのライフスタイルと生活の質の違い

正社員とフリーターのライフスタイルや生活の質は、大きく異なります。まず、収入の安定性において、正社員は月給が固定されており、ボーナスや退職金も支給されるため、長期間にわたって安定した生活を送ることができます。一方、フリーターは業務によって収入が変動しやすく、短期間の契約が多いため将来的な不安があります。

生涯賃金の差も無視できないポイントです。正社員は長年働くことで昇給が期待できるため、総合的な収入はフリーターよりも高くなります。また、社会保険や年金制度が整っているため、老後の生活資金の備えも万全です。

生活の質に関しても、正社員は有給休暇や各種休暇制度を活用できるため、プライベートな時間を確保しやすいです。福利厚生が充実している企業で働く場合、レジャー施設の割引や健康診断など、日常生活のサポートも受けることが可能です。

一方、フリーターは自由な時間が多いというメリットがある反面、将来の不確実性や収入の不安定さからくるストレスも抱えがちです。稼げる可能性は高い業種もありますが、それでも正社員と比較すると生活の質が下がるケースが多いです。

総じて、正社員の方が生活の質や将来の安定性において優れていると言えるでしょう。収入や稼げる金額、福利厚生の充実度を考慮すると、長期的には正社員の方がより安定したライフスタイルを送ることができます。

正社員とフリーターのキャリアパスと将来展望

キャリアパスと将来展望において、正社員とフリーターの間には大きな差が見られます。

まず、正社員は企業内部での昇進や職務拡大の機会が多く、長期的なキャリアプランを描きやすいです。定期的な評価制度や資格取得の支援があることによって、スキルアップやキャリアアップが実現しやすくなります。また、正社員は定職を持つことで、安定した収入と福利厚生を享受できるため、将来的な生活の質向上が期待されます。

一方、フリーターは自由な働き方ができる一方で、長期的なキャリアプランを描くのが難しい場合が多いです。フリーターは基本的にルーティーンワークをこなすことが求められ、昇格できてもアルバイトリーダーレベルであり、それ以上のキャリアアップは難しいでしょう。

アルバイトではスキルが身につきにくいため、将来的には通販の普及やセルフレジの導入などにより、仕事がなくなるリスクもあります。

フリーターが高収入を得る方法

フリーターとして働く場合でも、高収入を得るための方法はいくつか存在します。以下でその具体的な方法を紹介します。

アルバイトを掛け持ちする

フリーターが高収入を得る一つの方法は、複数のアルバイトを掛け持ちすることです。一つのアルバイトだけでは入れるシフトの数が限られているため、掛け持ちすることで働く時間が増え、収入を増やすことができます。

しかし、長時間労働になる可能性があるため、労働時間と健康のバランスを取ることが重要です。

高収入のアルバイトを探す

フリーターが高収入を得るためには、できるだけ高時給のアルバイトを選ぶことも大切です。

高収入アルバイトにはいくつかの種類があります。例えば、IT関係のサポート業務やデータ入力、イベントスタッフ、営業のインセンティブが高い職種などがあります。これらの仕事は時給が高めに設定されていることが多く、短期間で多くの収入を得ることが可能です。

また、夜勤や引っ越しバイトのような肉体労働、水商売などは高収入である傾向があります。しかし、生活リズムが安定しなかったり、体力的にしんどいなど、健康面には注意が必要です。

若くて体力のあるうちは高収入の仕事は出来るかもしれませんが、長期的には厳しいでしょう。

スキルを身につけてフリーランスになる

特定のスキルを身につけることで、フリーランスとして高収入を得ることもできます。例えば、ウェブデザインやプログラミングといった専門スキルを学び、それを活かして仕事を受注することで、時給だけでなく働く時間も自由に選ぶことが可能です。

しかし、スキルを身につけるにはスクールへ通う必要や、勉強時間を確保する必要があります。また、実務経験がないとなかなか案件を獲得できないため、高収入を得られるとは限りません。

正社員就職する

安定した高収入を得るには、フリーターから正社員になるのも一つの方法です。正社員になることで、アルバイトよりも高い年収を得ることができるだけでなく、福利厚生や昇給制度などのメリットも受けられます。

特に、営業や施工管理、プログラマーなどの職種は高収入が見込めるため、これらの分野を目指すのも良い選択です。

フリーターから就職可能な高収入の仕事

フリーターが高収入を得る方法を模索しているならば、正社員として就職することが一つの有効な手段です。正社員としての採用は収入面での安定をもたらし、将来的なキャリア形成にも役立ちます。フリーターからでも就職しやすく、かつ高収入が期待できる職種について紹介します。

営業

営業職は、フリーターから正社員就職を目指す際に選ばれることが多い職種です。営業職の大きな魅力は、その成果に応じたインセンティブが付きやすい点です。

特に、不動産や保険、広告業界などの営業職は、高い歩合給が期待でき、業績次第では大きな高収入を得ることができます。

セールススキルやコミュニケーション能力が求められますが、こうした能力は日常のアルバイト経験を通じても培うことが可能です。

施工管理

施工管理の仕事も、高収入を得られる職種の一つです。建築現場や土木工事などのプロジェクトを円滑に進行させる役割を担います。

建設業は人手不足に悩んでいる業界なので、専門的な資格や経験がなくても未経験でも積極的に採用を行っています。施工管理の仕事は、需要が高く、特に都市部では高収入が期待できます。ただし、労働時間が長くなりがちな点には注意が必要です。

プログラマー

IT業界の発展に伴い、プログラマーの需要も急速に高まっています。プログラマーは、高いスキルを持つことで高収入を得るチャンスが広がる職種です。

フリーター期間中にプログラミング言語を独学または専門学校で学ぶことで、未経験でも就職できる可能性があります。

特に、Web開発やアプリケーション開発のスキルを持っていると、即戦力として評価されやすく、高収入が期待できます。

高収入を得るための心構え

目標設定とモチベーションを保つ方法

 高収入を目指すフリーターにとって、まず必要なのは明確な目標設定です。たとえば、「月にいくら稼ぐ」といった具体的な金額を設定しましょう。この目標設定がモチベーションとなり、日々の活動において迷わずに進むことができます。

目標を設定したら、それを達成するための行動計画を立てます。例えば、どのアルバイトを選び、掛け持ちするか、またはどのスキルを学ぶべきかなどを具体的に考えます。計画に沿って行動することで、効率的に稼ぐ方法を見つけられます。

さらに、モチベーションを保つためには自己評価が重要です。努力の結果を適宜評価し、小さな成功を積み重ねることで気持ちが維持されます。また、毎日のルーチンを設定し、安定した生活リズムを保つことも重要です。これにより、エネルギーをキープしつつ高収入を目指せます。

労働時間と健康のバランスを取る方法

高収入を得るためには労働時間を増やすことも一つの手段ですが、無理をして健康を損なうような働き方は避けるべきです。長時間労働が続くと、体力だけでなく精神的な疲れも蓄積され、結果的に仕事の効率が落ちる可能性が高まります。

フリーターの方であれば、掛け持ちのアルバイトやフリーランスの仕事を組み合わせて稼ぐ方法がありますが、その際は必ず休養日を設定しましょう。1週間に1日は完全に休む日を作り、心身をリフレッシュすることが大切です。また、適切な睡眠時間を確保し、生活リズムを整えることも高収入を得るための基本です。

健康管理も重要事項の一つです。定期的に健康診断を受け、栄養バランスの取れた食生活を心掛けましょう。健康が維持されてこそ、長期間にわたって安定した収入を得ることができます。フリーターが高収入を得るための心構えとしては、労働時間と健康のバランスを上手に取る方法を見つけることが肝心です。

正社員とフリーターの収入に関連する質問

正社員とフリーターは何が違うの?

正社員とフリーターは、雇用形態が違います。正社員は正規雇用、フリーターはアルバイト・パート、派遣、契約社員などの非正規雇用で働いています。この雇用形態の違いにより、収入・雇用の安定性、社会保障、社会的信用性、キャリアアップに違いがあります。

正社員とフリーターの違いについて詳しく知りたい方は、以下の記事も読んでみてください。

フリーターからの正社員就職は可能?おすすめの仕事についても解説!

フリーターの限界はいくらですか?

民税、所得税の負担を避けて働きたい場合の限界は100万円、所得税の負担を避けて親の扶養内で働く場合の限界は103万円、社会保険料の負担を避けたい場合は130万円が限界です。

「103万の壁」「130万の壁」を是正するための支援施策は2024年10月から行われますが、アルバイト先によって実施するところと実施しないところがあります。
参考:厚生労働省「年収の壁・支援強化パッケージ」

フリーターの限界はいくらですか?

まとめ

正社員とフリーターではどちらが高収入ですか? という問いに対して、総合的に見て正社員の方が高収入であり安定していると言えます。正社員は年収が多く、ボーナスや退職金といった収入の機会が多い点が大きな特徴です。また、福利厚生や社会保険、年金制度など生活を支える要素も充実しているため、生涯賃金の差も顕著です。

一方で、フリーターは働き方の自由度が高く、短期的には自分のペースで稼げるメリットがあります。しかし、収入の安定性や将来的な社会保障面での不安が多い点は否めません。月給の変動性やボーナスの有無もフリーターの収入を左右する大きな要因となります。

正社員とフリーターの違いを理解した上で、自分のライフスタイルや将来のキャリアパスを考慮し、適切な働き方を選ぶことが重要です。どちらが自分にとって最適かを慎重に比較し、選択することが大切です。

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高藤 薫キャリアアドバイザー
株式会社ジェイック:キャリアコンサルタント|就活情報、お役立ち面白情報を発信|就活YouTube「ジェイック就職カレッジ®」配信中|資格:キャリアコンサルタント・ポジティブ心理カウンセラー・7つの習慣®︎ファシリテーター