大学中退をしても公務員になることは可能なのか。そう疑問に思う人も多いのではないでしょうか。
この記事では、大学中退を検討している人へ向けて、大学中退した場合でも公務員になれる方法を紹介します。
また、早く就職して安定した給与を得たい人には、民間企業の就職も一つの選択としてあるでしょう。それぞれのメリットを解説するので、民間企業と公務員どちらに就職するのか検討していきましょう。
この記事の目次
大学中退で公務員になることは可能?
大学中退者が公務員になれるのか、大卒と高卒の公務員試験の採用者の割合や給料・キャリアの面でそれぞれ比較をしてみましょう。
公務員の高卒者の採用割合
人事院の「一般職の国家公務員の任用状況調査」によると、平成26年度の公務員試験採用者の一般職の割合は、以下となっています。
- 一般職試験(大卒程度試験)…35.1%
- 一般職試験(高卒程度試験)…10.7%
一方で、専門職採用者の割合は、以下となっています。
- 専門職試験(大卒程度試験)…23.4%
- 専門職試験(高卒程度試験)…22.2%
引用:人事院「一般職の国家公務員の任用状況調査」
一般職試験の合格者の割合は高卒は大卒の3分の1以下と少なくなっている一方、専門職の合格者の割合は、高卒と大卒はほぼ同程度となっています。
高卒程度試験を受験した人のなかに「大学中退者」も含まれていると考えると、大学中退でも、そこから公務員試験に合格することは可能といえるでしょう。
大学中退でも地方上級公務員になれるのか?
大学を中退した人でも、地方上級公務員になることは不可能ではありません。
地方上級公務員とは、地方公務員試験で大学卒業程度のレベルが求められる試験区分のことです。
しかし、試験のレベルが非常に高く、倍率も高いので採用ハードルが必然的に上がります。
大学を中退した人が地方上級公務員になるのであれば、まず高校卒業程度のレベルが求められる地方公務員初級の試験に合格して、働きながら上級試験を目指すのがおすすめです。
地方上級公務員の試験は大卒程度のレベルが求められていますが、これはあくまでも目安であり、学歴を問わず受験できます。大学中退の人が地方上級公務員になりたいのであれば、しっかり対策を取り、計画的に準備することが必要です。
大学中退から公務員就職の成功率を上げる方法
大学中退で公務員になりたい方のための、面接や筆記試験の対策をご紹介しましょう。
面接対策
公務員試験でも、民間企業と同じく面接があります。大学中退の経歴がある場合、公務員試験の面接では100%中退理由を聞かれることになるので、対策が必要です。大学を辞めたことは事実ですが、ネガティブな中退理由だけを伝えるのはやめましょう。
「大学は中退してしまったが、その経験から〇〇を学んだ」「公務員の仕事に就くことができたら、自分の弱みである●●な部分に気をつけて働いていきたい」など、前向きに転換したり、反省している姿勢を示すことをおすすめします。
筆記試験
大学中退者が公務員試験を受ける場合、高卒者対象の試験を受験するケースが多いでしょう。「高卒者対象」であってもむずかしい試験に変わりはないため、計画的に学習をすすめる必要があります。
また、公務員試験の試験種目や試験方式は受験先によって大きく異なるため、必ず、希望する公務員試験の受験案内を確認するようにしてください。
公務員試験の専門学校に行くのも選択肢の一つ
公務員試験の受験勉強は、独学で行う以外に、公務員試験対策をしている専門学校に通う選択肢もあります。それぞれにメリット・デメリットがあるため、自分に合った方法を選択しましょう。
▽独学のメリット・デメリット
参考書などを購入して独学する場合、最低限の費用に抑えられるというのが大きなメリットです。今はさまざまな出版社が公務員試験対策の教材を出しているため、いくつかの参考書を購入すれば試験対策が可能です。
しかし、試験勉強はある程度長い期間行う必要があるため、一人で勉強するモチベーションを保てない場合もあります。また、予備校のノウハウをもとに勉強する人に比べて、独学のほうが合格率が低くなりがちです。
独学を選択するのであれば、合格に対する目的意識を人一倍高く持ち、情報収集や学習計画、自己管理をしっかり行う必要があります。
▽公務員試験の専門学校のメリット・デメリット
専門学校では、公務員試験の勉強に特化したカリキュラムが構築されており、比較的に短期間で効率よく試験対策ができます。
また、専門学校では同じ目標を持った人たちと共に取り組むことができ、お互いに刺激しあうながら試験へのモチベーションを維持できるのも大きなメリットと言えるでしょう。
しかし、専門学校に通うには費用がかかり、ある程度まとまったお金が必要になります。専門学校の費用のために、アルバイトを並行して行う人もいますが、勉強と仕事の両立は体力的に難しい場合もあります。無理をして体調を崩してしまっては本末転倒なので、自分の環境を見直して現実的な方法を選ぶようにしましょう。
大学中退で公務員はおすすめか?
大学中退の人に公務員がおすすめかどうかは、個々によって異なります。
公務員として働く上では、メリット・デメリットがあるので、双方をしっかりと踏まえて、自分に適しているかどうか判断することがポイントです。
大学中退者が公務員になるメリット4つ
大学中退者が公務員になるメリットについて解説をしていきます。以下が、公務員の一般的なメリットになります。
- 福利厚生が充実している
- 社会的な信頼度が高い
- 倒産のリスクがない
- 地域に貢献できる
それぞれについて解説をしていきます。
1.福利厚生が充実している
公務員は、民間企業の正社員と同様に、有給休暇や各種手当が充実しています。病気休暇はもちろんですが、夏休みなどに利用できる特別休暇や介護休暇などが幾つか用意されていることが多いようです。
また、女性の育児休業実績も多く、出産や育児をしながら働き続けられる点もメリットになるでしょう。
加えて、公務員は、独自の共済組合などに加入しているケースが多く、退職後は共済年金が支給される場合があります。組合員向けの貸付制度や積立制度もあり、ライフステージを支えるサポートが豊富です。
2.社会的な信頼度が高い
公務員という職業は社会的な信頼を得やすく、安定的に仕事できることが多いでしょう。安定した職種を求めている人、将来的に転職せず腰を据えて働きたい人にはおすすめです。
3.倒産のリスクがない
公務員は、雇用が安定していることから、住宅ローンなどの金融機関による審査でも概して有利になります。民間企業のように倒産のリスクがなく、国家公務員・地方公務員を問わず経営不振によるリストラの心配もほとんどありません。
民間企業の場合、業績などによるリストラの可能性もあります。加えて、自分はどれだけ頑張って働いても、会社全体の業績によってボーナスの支給額が変動することもあるので、公務員の方が収入が安定しているといえるでしょう。
4.地域に貢献できる
職種によっては、地域に密着した仕事ができるところもメリットです。実際、都道府県や市町村などに就職した地方公務員は、地域の行政に関する仕事に携わります。
地域に貢献をしたい人にとっては、やりがいのある仕事ができるのが地方公務員の魅力になります。地域密着で転勤がない方がいいという人にもおすすめです。
大学中退者が公務員になるデメリット5つ
次に公務員になるデメリットについて解説をしていきます。例えば以下のような点は、公務員になる際のデメリットになるでしょう。
- 会社員と比べて、実績に伴う昇給の機会が少ない
- 基本的に試験の難易度が高く、人によっては合格までに時間がかかる
- 規模が小さい職場の場合、閉鎖的な環境・人間関係をつらく感じることがある
- 職種によっては、転勤が必要となる場合もある
それぞれについて解説をしていきます。
1.会社員と比べて、実績に伴う昇給の機会が少ない
公務員は、一般的に勤務している期間が長いほど給与が上がるシステムになっています。年功序列を守り続けていることが多く、勤続年数が長くなるにつれて昇給があります。
公務員の場合、民間企業の正社員のように実績が給与の額にダイレクトに結びつくといったことはほとんどありません。
したがって、仕事で何らかの実績を上げても、昇給のペースは同時期に就職した同僚とほぼ同じです。自分が頑張っただけの報酬を得たい方にとっては、このような点がデメリットになるかもしれません。
2.基本的に試験の難易度が高く、人によっては合格までに時間がかかる
公務員試験は、人によっては合格するまでにある程度の時間がかかります。難関と言われている試験の場合は、数年程度の勉強をしなければならない場合もあるでしょう。試験範囲はかなり広いため、短期間で合格するには専門学校に通って勉強する、などの対処が求められます。受験資格に年齢制限が設けられている場合、試験を受けられる回数も限られるため、効率良く勉強する必要があります。
公務員を目指す場合は、あらかじめ自分なりの期限を決めましょう。例えば、2年以内に合格できなかったら他の仕事を目指すなど、途中で方向転換をする勇気も必要です。可能であれば、公務員試験と並行して、興味がある業界の民間企業への就職も検討してみるといいでしょう。
3.規模が小さい職場の場合、閉鎖的な環境・人間関係をつらく感じることがある
公務員であっても、出先機関などに配属されると少人数の職場で働くこともあります。こうした職場では閉鎖的な雰囲気になりやすい傾向もあり、人間関係における風通しの悪さをつらく感じる人もいるようです。
社会や地域に積極的に貢献したいと考えている人にとっては、個々の意見が通りづらく、仕事に対してのやりがいを感じられなくなることもあり得ます。
職種や職場によって差がありますが、配属される職場によってはこうした可能性もあることを理解しておきましょう。
4.職種によっては、転勤が必要となる場合もある
職種によっては、民間企業の正社員のように、転勤を求められることもあります。都道府県や市町村に就職した地方公務員の場合は転勤先のエリアが比較的に限られますが、国家公務員として就職した場合は遠隔地に転勤となるケースもあることを知っておきましょう。
5.大卒に比べると年収が下がる
人事院の「平成30年国家公務員給与等実態調査」によると、行政職の場合、公務員の高卒と大卒の基本給(俸給)は、それぞれ以下の通りです。
以下が、もっとも等級や経験年数が高い行政職の基本給(俸給)です。
- 高校卒(1級/経験年数1年未満):14万9731円
- 大学卒(1級/経験年数1年未満):18万4403円
そして以下が、もっとも等級や経験年数が高い行政職の基本給(俸給)です。
- 高校卒(10級/経験年数35年以上):52万4200円
- 大学卒(10級/経験年数35年以上):54万2900円
引用:人事院「平成30年国家公務員給与等実態調査」
上記のデータから、高卒と大卒では新人時代の一か月あたりの給料は約3万5000円程度、ベテランになっても約2万円弱の差があることがわかります。多くの民間企業のように、大卒のほうが高卒よりも給料が高く設定されているのは、公務員も同じです。
そのため、いまの時点で大学に通っていて将来は公務員になりたいのであれば、よほどの事情がない限りは大学を卒業したほうが経済面で有利といえます。
ただし、高卒と大卒で基本給の金額に極端な差があるわけではないため「大学中退で公務員になったから、金銭的に大幅に損をしてしまう」ということでもなさそうです。すでに大学を中退をした人も、公務員を目指す価値はあるといえるでしょう。
公務員には3つの種類がある
公務員と一言で言っても、その種類はさまざまです。実のところ、以下の3種類に分けられます。
- 国家公務員
- 地方公務員
- 国際公務員
それぞれについて解説をしてきます。公務員は、種類によって優劣があるわけではありませんが、仕事内容や就職先などが違うことから、それぞれメリットやデメリットがあります。
例えば、全国転勤がある国家公務員は大企業の正社員、地域密着型の業務を行う地方公務員は地方企業の正社員に似ている部分があります。いずれの公務員も、基本的には民間企業の正社員と同じような待遇を受けられますが、給与の額や職場の環境には差があります。
これから試験勉強を始める際には、メリットやデメリットを考慮して考えた上で選択をしていきましょう。
1. 国家公務員
外務省や防衛省などの中央省庁に就職して正社員のように働くのが、国家公務員です。国家公務員になるためには、国家公務員総合職試験や国家公務員一般職試験に合格することが必要になっています。
ちなみに、キャリアと呼ばれているのは国家公務員総合職試験に合格した方です。こういったキャリアとして就職した方は、概して昇給のペースが早いのが特徴です。
その他、裁判所職員や衆議院や参議院の事務職員、国会図書館職員なども国家公務員の1例に挙げられます。また、事務職員の他に、国家公務員には幾つかの専門職もあります。国税専門官や労働基準監督官、航空管制官などは、国家公務員の専門職です。
国家公務員の試験は、毎年1回、全国で行われています。
2. 地方公務員
地方公務員は、全国の都道府県や市町村に就職をして地方自治の仕事を行います。具体的には、都道府県庁の職員や市町村の職員などが、このような地方公務員に該当します。
各地の警察署や消防署で働く警察官や消防官なども地方公務員です。地方公務員の場合は、試験も都道府県や市町村が独自に行うのが1つのスタイルです。
試験の傾向や審査の基準は実のところ千差万別であり、就職を目指す上では過去の試験問題を勉強しておくのが良い方法になるでしょう。
3. 国際公務員
国際公務員は、国連やWHOなどの関係機関で働いている職員です。この国際公務員の場合には、いろいろな国の職員と一緒に働くことになります。
職場では英語などの外国語が日常的に使われていることが多く、試験に合格するためには語学の勉強が必須です。海外への転勤や出張などもあり得ることから、試験でも適性などが問われます。
大学中退でも合格しやすい公務員資格とは
大学中退の場合、どのような公務員になれる可能性があるのでしょうか。ここでは、大学中退した方が取得を目指せる公務員の資格をご紹介します。
大学中退者が目指せる国家公務員の資格
大学中退者が目指せる国家公務員資格は、主に以下があります。
▽一般職
一般職は主に事務処理などの業務に従事するのが特徴で、採用区分は事務と技術、農業、農業土木、林業の5つです。
▽専門職
専門職として挙げられるのが、入国警備官や刑務官、税務職員、海上保安大学校学生などです。国家公務員の専門職は、専門的な知識が必要な業務に携わるのが特徴になっています。
そのほかに、衆議院議員事務局職員や参議院議員事務局職員、裁判所職員の試験も目指すことができます。
大学中退の場合に目指せる地方公務員の資格
大学中退者が目指せる地方公務員資格は、主に以下があります。
▽事務/技術職
都道府県の本庁や出先機関などで、経理や庶務、政策遂行などを担当するのが事務系の職員です。行政事務はもちろん、公立学校の事務や警察事務を希望することも可能です。
一方、技術系の職員の仕事になるのが機械や電気、土木、建築などの専門的な知識が求められる業務。事務と技術の職員では、若干試験の内容が異なるケースが多いです。
▽警察や消防
警察官や消防官といった地方公務員も、高卒程度の採用枠が設けられています。警察官の採用試験は、都道府県ごとに実施されています。
警察官の試験については、受験資格に身長や視力などの身体基準が設けられているため、就職を希望する際には事前に受験資格をチェックしておきましょう。消防官の採用試験は、各市町村で行われます。東京都に限っては、消防官の試験が都単位で行われるため、ほかの自治体とは少しスタイルが異なります。
公務員も含め、大学中退者の就職について、以下の記事でくわしくご紹介しています。
「公務員か民間企業に就職したい」と考えている中退者の方は、ぜひ参考にしてみてください。
大学中退後、民間企業も検討しておくべき人の特徴
ここまで、大学中退者が公務員になるメリット・デメリットをご紹介しましたが、中退後の進路として民間企業への就職を目指したほうがいい場合もあります。実は、公務員になって『損する人』と『得する人』がいるのです。ご自身がどちらのタイプなのか、考えてみてください。
公務員試験までの時間やお金がない
公務員の人気が高まっている現在では、おのずと競争率も高まっています。受験を思い立ってから合格に至るまでには、どうしても一定の学習量が必要になるため、次の試験に間にあわなかったり、試験を数回受けても合格できないケースもあります。試験勉強に何年も時間を費やしてしまうと、社会人としてのスタートが遅れたり、受験の年齢制限を迎えてしまったりと、さまざまなリスクがあります。
また、試験勉強にかかる費用も見過ごせないポイントです。独学であれば参考書を数冊購入する程度で済みますが、専門学校に通って効率的に学びたい場合はまとまった費用が必要となります。
自分には学習にあてる時間的な余裕があるのか、試験勉強のために使える資力があるかを冷静に見極めましょう。
スキルアップして挑戦をしていきたい
「公務員の職種の中に明確にやりたい仕事がある人」や「仕事の内容よりも安定性を重視する人」には、公務員が向いているでしょう。
ただ、かなり専門的な技術職などでない限り、特定の分野でのスキルアップの機会は民間企業に比べて少ないかもしれません。明確に定められている業務をこなすのがメインである場合、好奇心が旺盛な人は退屈さを感じてしまうでしょう。
仕事にやりがいを求めたい
SNS投稿分析のスナップレイスが『公務員の仕事に対する満足度は、全業種の中でワースト5』という調査結果を発表しました。
引用:PRITIMES「17業種別の仕事満足度ランキング発表!ソーシャルリスニングで遂に真実が判明」
仕事満足度ランキングによると、公務員は下から4番目という結果で、残念ながら仕事への満足度は低いと言われています。
また、公務員の仕事満足度を詳細に分析したヒストグラムを見てみると、次のような特徴が見られます。
- 満足感も不満もないという人が非常に多い
- 高い満足度を持つ人はほとんどいない
- 少しの満足感や少しの不満を抱える人が多い
仕事への満足度が高い公務員は、給与の安定性以外に「仕事の面白みを感じられる職種や職場環境にいる人」だと推測できます。ただ、満足度の高い職種や職場環境にいる公務員はごくわずかであるようです。
大学中退で正社員就職を目指す方は、ぜひ以下の記事を参考にしてください。
公務員よりも民間企業に就職するメリット3つ
公務員の道よりも、民間企業で働くことのメリットとは何でしょうか?具体的に3つ、ご紹介します。
1. 専門的なスキルを身に付けることができる
民間企業では業界ごと、あるいは「営業」「プログラミング」「マーケティング」などの職種ごとに、専門性のあるスキルを身に付けられる可能性があります。
2. 副業をすることが可能
公務員は副業を禁じられていますが、民間企業ならば副業OKの会社もあります。
以前は企業も副業を禁止している事が多かったので、勤め先にバレないようこっそり副業している人もいました。近年では副業を許容・推奨している企業が増加し、堂々と副業する人も増えてきました。将来不安やコロナ禍もあり、ひとつの仕事からの収入だけに頼らず、複数の収入源を持つことが理想とされつつあります。
3. 将来的に、転職や独立がしやすい
民間企業に勤める方が、将来的に転職や独立を目指しやすいという傾向があります。
民間企業で培われる専門的なスキル・知識や、多様な取引先を通じて得られる経験・人脈などを活かして、より条件のいい企業に転職したり、自分自身で事業を起こす人もいます。
大学中退者が民間企業に就職する方法
大学中退後に民間企業に就職するには、大学を卒業後に就職する場合とは異なる対策が必要になります。後悔しないために、事前にしっかりと準備して臨みましょう。
就職するための準備が必要
新卒での就職活動においても、企業の情報収集・自己分析・面接対策など、さまざまな準備を行います。
大学中退者の就職活動であれば、「卒業まで至らなかった事情」に応じて、なおさら入念な準備、さらに中退者特有の工夫が必要です。
「中退」という事実を、自分自身がネガティブにとらえてしまう傾向もあるため、ひとりで抱え込まず、就職活動に関する外部の助言・アドバイスを求めることをおすすめします。
大学の就職課に個別に相談してみる、中退者の就職活動を支援している民間サービスを利用するなど、客観的・専門的な知見を取り入れて、前向きに就職活動の準備を整えていきましょう。
大学を中退して就職できるか詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。
大学中退の理由を答えられるようにする
大学中退者は「大学を中退した理由」について、面接の場で必ず質問されます。そのため、あらかじめ回答を用意しておかなければなりません。
中退理由はネガティブな回答になりやすいため、伝え方には注意が必要です。「単位が取れなかった」「学校に行くのが面倒になった」などの中退理由であれば、ポジティブに伝えるのはなかなか難しいと思います。
ポイントは、中退理由に合わせて「将来のビジョンや、仕事に対しての熱意・取り組む姿勢」を伝えることです。「大学中退という挫折を乗り越えられる人」、「過去の失敗から学び、それを今後の仕事に活かせる人」、そういう人材を企業も求めています。
「中退理由の説明」をしっかりと行うだけでなく、その経験をむしろアピールポイントとして伝えるところまで準備しておきましょう。
大学中退の理由を面接でうまくアピールする方法やコツを詳しく知りたい人は、以下の記事を参考にしてください。
就職支援サービスを利用する
前述のとおり、大学中退した場合の就職活動には、新卒時とは異なる工夫や準備が必要です。
ジェイックでは、大学中退者向けの就職支援も積極的に行っています。これまでも多くのご相談をいただいてきました。
そして、多くの方が以下の理由から「もっと早く相談すれば良かった」と言います。
- まずは無料で相談ができる
- 専任のアドバイザーから、自己分析・面接対策への助言が得られる
- 研修、複数社と面接ができる集団面接など、短期で効率的に活動できる
- 「中退であっても、良い人材ならば採用したい」と考える企業がエントリーしている
- 最短の場合、約2週間で企業から内定がもらえる
上記のようにジェイックでは、大学を中退した方への就職支援を行っているので、ぜひ気軽に相談してみてください。
本当に公務員になるのがベストなのか考えることが大切
大学を中退した人にとって、本当に公務員になることがベストな選択なのかは、個々によって異なります。公務員にはメリット・デメリットの双方があり、なかには民間企業への就職の方が適しているケースも少なくありません。
大学を中退しても公務員になることは可能ですが、「何となく安定してそうだから」といった安易なイメージに捉われて公務員になると、後悔するかもしれません。
自分が本当に公務員に向いているのか、公務員という選択肢が自分にとってベストな選択肢なのかをしっかり考え、そのうえで判断することが重要です。
「大学中退 公務員」についてよくある質問
大学を中退して、公務員になりたいと考えている人にとって、わからないことや不安なことはたくさんあるはずです。
大学を中退した人が公務員への進路を考えるときに、よくある質問をピックアップして紹介しましょう。
大学中退で公務員になることはできるの?
「大学中退で公務員になることは可能?」の章で、大学中退者が公務員になれるのかについて解説しています。また、大卒と高卒の公務員試験の採用者の割合や給料・キャリアの面で比較をしていますので、ご参照ください。
大学中退で公務員になる方法とは?
大学中退者が公務員になるために必要な対策方法や、大学中退者が目指せる公務員の種類について「大学中退で公務員になる方法とは」の章で解説しています。ぜひご覧ください。
大学中退でも公務員試験に合格できる?
大学を中退した人でも、公務員試験に合格することは可能です。
ただし、公務員試験の種類によっては大卒程度のレベルを求められるケースもあり、難易度も倍率も高いため、合格へのハードルは非常に高くなります。公務員試験には年齢制限もあるため、合格して公務員になるためには、計画的かつ入念な準備が必要といえるでしょう。
大学中退した23歳でも公務員になれる?
大学を中退した23歳でも、地方公務員なら自治体によって受験できるケースもあるので、公務員になれるチャンスはあります。
ただし、高卒程度のレベルが求められる公務員の場合、受験資格が20~21歳までに定められている自治体が多いのです。そのため、受験できるところが限られてしまうのが現実。
自分が受けたい公務員試験の受験資格や必要な学歴を、事前に調査しておくことがポイントです。
まとめ
大学を中退しても公務員になれるのか、またその方法についてご紹介してきました。
そして、民間企業への就職も選択肢の一つであること、就職活動の具体的なポイントも解説しました。
公務員と民間企業、それぞれの持つメリット・デメリットを知った上で、現在の自分の状況や、これからどう働いていきたいかを踏まえて検討してください。いずれの道を選ぶにしても、短期間で効率よく目標に向かっていくことを心がけましょう。
こんな方におすすめ!
- 学歴に自信がないから就職できるか不安
- 就職について、誰に相談したら良いか分からない
- 中退しようかどうかを迷っている
- 学歴に自信がないから就職できるか不安
- 就職について、誰に相談したら良いか分からない
- 中退しようかどうかを迷っている