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キャリアブレイクとは?取得するメリット・デメリットや抑えるべきポイントを解説

キャリアブレイクとは?メリット・デメリットと取得時のポイントを解説!

キャリアブレイクという考え方が近年広がりを見せています。
キャリアブレイクとは、一時的に仕事を離れ、自分のキャリアを見直すための期間を指します。この期間は、学び直しやスキルアップ、リフレッシュなどに充てられ、将来のキャリアを再構築するための準備期間とされています。

「就職してから今まで休まず働いてきたけどしんどい」「でも休んだり、辞めたりしたら次の仕事が見つからないよね?」とお悩みの方には、キャリアブレイクは知っておく価値のある考え方です。

この記事では、キャリアブレイクという概念と普及してきた背景や、取得するメリット・デメリット、取得する際のポイントについても合わせて解説します・今の仕事に行き詰まりを感じている方は参考にしてみてください。

キャリアブレイクとは?

キャリアブレイクとあ、一時的に現在の仕事を離れ、自分のこれからのキャリアを見直すための期間のことです。これまでの人生を振り返り、次のキャリアを再構築していくためにあえて仕事をしない期間と考えられています。

単なる無職期間を意味する「キャリアブランク」と違い、「キャリアブレイク」は将来を見据えた準備期間としてポジティブに捉えられる言葉です。

また、会社に籍を残したまま長期休暇をとる「サバティカル休暇」や「休職」と違い、会社に籍を残さずに仕事から離れるのが特徴です。

ただ仕事をやめるのではなく、次のキャリアを再構築するための積極的な離職として、アメリカやヨーロッパで普及しています。近年、日本でも注目されている考え方です。

「キャリアブレイク」という考え方を専門に紹介・活動している「一般社団法人キャリアブレイク研究所」という団体もあります。より深く知りたい方はこのサイトをチェックしてみるのもよいでしょう。

キャリアブレイクが注目されているのはなぜ?

人生100年時代と言われるようになり、人々の働き方に対する考え方が変わってきました。変化の激しい時代において、キャリアブレイクが注目されるようになった理由は以下の3つです。

  • メンタルヘルスへの意識の高まり
  • ライフステージの変化
  • 柔軟な働き方の普及

1つずつ解説していきます。

メンタルヘルスへの意識の高まり

メンタルヘルスの観点からキャリアブレイクは重要視されています。

メンタルヘルスの不調により休業又は退職した人のいる事業所の割合

出典:厚生労働省「職場におけるメンタルヘルス対策の現状等

厚生労働省の統計によると連続1ヶ月以上休業した労働者がいた事業所の割合は10.6%です。
この割合は年々増えており、メンタルヘルスへの意識が高まっています。

人手不足による従業員個人への負担増加・コロナ禍による環境の変化などにより、現代の働いている社会人は大きなストレスをかかえていると考えられるでしょう。

精神障害による労災補償も年々増加しています。

精神障害の労災補償状況

出典:厚生労働省「職場におけるメンタルヘルス対策の現状等」

メンタルヘルス悪化によって休職・退職してしまう従業員がいると、人手不足により周りの従業員の負担が増えてしまいます。その結果、別の従業員がメンタルヘルスを悪化させてしまう悪循環に陥るケースもあるでしょう。

心の健康のために一度仕事から離れるキャリアブレイクは有効な手段なのかもしれません。

ライフステージに合わせた働き方の選択肢の増加

長い人生の中でライフステージに合わせたキャリアを選択するためには、キャリアブレイクという自分を見つめなおす時間が有効になってきます。

人生100年時代になり、ライフステージに合わせて、ライフスタイルだけではなく職や働き方を変える必要性が出てきました。これまでのように、大学を卒業したら就職して、育児をしながら定年まで勤め続けるといったライフスタイルは少なくなっていくかもしれません。

仕事だけでなく、趣味や自己啓発に時間をさくのが重要視されるようになったことが背景にあるとも考えられます。ワークライフバランスを大事にし、仕事以外で自己実現を図る方も増えていくでしょう。

高年収の仕事をやめて地方に移住する方やキャリアウーマンをやめて専業主婦になり、子供との時間を大切に過ごす方もいらっしゃいます。

長い人生の中で、多様な選択肢を選べるようになった現代。キャリアブレイクを取得し、一度自分の人生を見つめ直すことが求められるようになるのは必然なのかもしれません。

柔軟な働き方の普及

コロナ渦をきっかけに柔軟な働き方が普及しました。テレワーク・フレックスタイム制、副業など働き方の選択肢が増え、自分のキャリアを見直したいと考える方も多いです。

コロナ禍でも出社が必要で、身の危険を感じた方もいらっしゃるのではないでしょうか?また、テレワーク・フレックスタイム制を経験し、その働きやすさを実感した方もいらっしゃるでしょう。

さらに、物価の上昇・税金・社会保険料負担の増加により、会社員だけの収入では不安な経済状況となりました。副業やパラレルワークに挑戦し、収入の柱を増やしたいと考える方も増えています。

この不安定な時代を生き抜くために、キャリアブレイクは必要なものだと受け入れられつつあるのでしょう。

キャリアブレイクを取得する理由

キャリアブレイクを取得する理由は人によってさまざまです。ここでは、その中でも一般的な3つの理由についてご紹介します。

  • リフレッシュや再就職のための休息
  • 育児・介護など家庭の事情
  • スキルアップ

1つずつ説明していきます。

リフレッシュや再就職のための休息

これまで仕事一筋に取り組んできた方や激務で働いてばかりだった方が、リフレッシュや休息のためにキャリアブレイクを取得するケースがあります。

働きすぎた結果、限界を超えて体調やメンタルヘルスを崩してしまうからです。そんなときこそ、一度立ち止まるのが重要です。

ゆっくり休息することで、今まで見えなかったほんとうにやりたかったことや、大事にしたいことがわかり、生き生きと新たなキャリアをスタートする方もいます。

頑張り屋な方ほど休んではいけないと思っていますが、一度立ち止まって休息するのはとても重要です。

人生100年時代を生き抜いていくためにも、一時的なリフレッシュと休息は必要不可欠でしょう。

育児・介護など家庭の事情

育児・介護などによって、自分の意思とは関係なく仕事を離れることもあるでしょう。

物価の上昇、年金・社会保険料の増加など、不安定な現代では共働きの家庭が多いです。フルタイムで働きながら育児・介護をやっていくのはとても大変です。精神的・体力的に余裕がなくなってしまうでしょう。

近年では、晩婚化と少子高齢化が進んだ影響で、子育てと介護が同時に必要になるダブルケアラーが問題になっています。

子育てと介護を両立するのは並大抵のことではありません。余裕がなくなり、大切な家族につらくあたってしまうこともあるでしょう。家族の生活を守るために働いているのに、家族につらくあたってしまっては本末転倒です。

家族との時間を大切に過ごすために、キャリアブレイクを取得するのはすばらしい選択といえます。

スキルアップ

新たなキャリアを形成するスキルアップのために、キャリアブレイクを取得する方もいらっしゃいます。今まで挑戦したかったけど仕事が忙しくてできなかったこと・小さい頃からの夢に思い切って挑戦するのがおすすめです。

たとえば、語学留学・資格スクール・副業への挑戦などがあげられます。語学留学や資格スクールの受講はまとまった時間がないとできません。副業も軌道に乗るまでは、多くの時間をかける必要があります。

キャリアブレイクを取得すれば、まとまった時間が得られます。今までやりたかったことや、今後のキャリアを再構築するスキルアップに挑戦するのに、キャリアブレイクはぴったりの方法だといえるでしょう。

キャリアブレイクを取得するメリット

キャリアブレイクにはさまざまなメリットがあります。ここからは4つのメリットについて解説していきます。

  • リフレッシュし心身が健康になる
  • スキルアップや勉強ができる
  • 自分と向き合える
  • 新しい視点やインスピレーションが得られる

リフレッシュし心身が健康になる

キャリアブレイクを取得すると、仕事で忙しい日々から解放され、心身ともにリフレッシュできるでしょう。時間に追われずに、ゆっくり寝て好きなことができます。

社会人になるとまとまった期間休むのは難しいです。忙しい日々の中で、生活習慣が悪くなっていく方も多いのではないでしょうか?

キャリアブレイクでまとまった時間がとれれば、ゆっくりと休養できます。乱れてしまった生活習慣を整え、好きなことをして思いっきりリフレッシュするといいでしょう。

その結果、心身ともに健康になり、新たな挑戦をする気力も湧いてきます。頑張りすぎて疲れ気味の方は、キャリアブレイクを取得してリフレッシュするのがおすすめです。

スキルアップや勉強ができる

仕事が忙しくてできなかったスキルアップ・勉強ができるのもキャリアブレイクのメリットの1つです。仕事で忙しい日々を送っていると、勉強する時間をとるのは難しいです。

1日働いて家に帰宅したあと勉強するのはなかなかできることではありません。朝早く起きて仕事前に勉強するのも難しいでしょう。

キャリアブレイクを取得すればまとまった時間がとれます。1ヶ月間語学留学にいったり、資格スクールを受講して資格をとったりなどスキルアップに時間をあてられるでしょう。

スキルや資格を得れば、次のキャリアをステップアップさせられます。

今までやりたくてもできなかったスキルアップや勉強に挑戦できるのは、キャリアブレイクの大きなメリットでしょう。

自分と向き合える

仕事に追われていると日々をこなすだけで精一杯になってしまいます。キャリアブレイクを取得することで、一度立ち止まって自分と向き合えるでしょう。

これまでの人生を振り返ったり、これからの人生をどうしたいか考えたりしながら、自分は本当は何をしたかったのか考えられます。

自分自身とたくさん会話をすることが重要です。このときのポイントは自分を責めないこと。それまでは「ダメだ」と思っていたような自分を許していけるといいでしょう。

キャリアブレイクを取得すれば、時間がたっぷりあります。この時間を使って、自分自身とたっぷり向き合えるのは大きなメリットでしょう。

新しい視点やインスピレーションが得られる

キャリアブレイクを取得すると、新たな視点・インスピレーションを得られます。

リフレッシュしたり、新たな経験をすることで、これまでにない考え方を得られるからです。

たとえば海外旅行。異文化に触れることで、刺激を受け、新たな視点を得られます。日本で常識だと思っていたことが海外では違っていたり、広い世界をみて自分の悩みがちっぽけだったと気づいたりするかもしれません。

他にも仕事も育児も完璧なスーパーウーマンじゃないと幸せになれないと思い込んでいた女性が、キャリアブレイクを取得して子供と何気ない日常を過ごすことで、完璧じゃなくても幸せに生きていけると考え方が変わった事例もあります。

このように、新たな視点やインスピレーションを得られるのはキャリアブレイクのメリットの1つです。

キャリアブレイクを取得するデメリット

キャリアブレイクには注意すべきデメリットもあります。ここでは2つのデメリットについて解説します。

  • 収入が減少する
  • 再就職が難しくなるケースがある

収入が減少する

収入の減少は、キャリアブレイクの1番のデメリットといえるでしょう。

毎月口座に振り込まれる安定収入がなくなるのは想像以上に不安になります。減っていく貯金を見るのも精神衛生上よくありません。

生活費の心配があると、キャリアブレイクの期間を有意義に過ごすのは難しいでしょう。

特にローンの返済があったり、家族を持っていたりなど支出が多い場合は注意が必要です。ローンの返済が滞らないか、家族を養っていけるかなど慎重に検討しましょう。

お金の不安を軽減するためにも、自分の生活費を把握し生活費3ヶ月分の貯金を確保しておくなど、具体的な資金計画をたてておくことが重要です。

よく考え計画的にキャリアブレイクを取得する必要があるでしょう。

再就職が難しくなるケースがある

日本ではまだまだ継続を美徳とする文化が根強いです。キャリアブレイクを取得して、履歴書に空白期間があると再就職が難しくなるケースがあるでしょう。

一般的に、空白期間が長いほど不利になる可能性が高く、書類選考で不採用になる確率が高まります。転職や多様な働き方が増えたとはいえ、いまだ空白期間に良い印象を持たない企業がほとんどです。

ただの空白期間ではなく、次のキャリアを構築するために、有意義な時間を過ごしたことをアピールできるようにしておく必要があります。

たとえば、1年間キャリアブレイクを取得したとしたら、その期間にスキルアップしたことや挑戦したことを説明できるようにしておくのが重要です。

具体的な挑戦や成果を説明できれば、再就職を有利に進めることもできるでしょう。

キャリアブレイクを取得する際のポイント

キャリアブレイクの期間を有意義に過ごすにはいくつかポイントがあります。ここでは以下の3つのポイントについて解説します。

  • まずは思い切りリフレッシュ
  • 目標をもって計画的に取得する
  • 金銭的な余裕をもっておく

まずは思い切りリフレッシュ

キャリアブレイクを取得したら、まずは思いっきりリフレッシュしましょう。今まで仕事が忙しくてできなかったやりたいことをやるのがおすすめです。

体調面がすぐれない方は、ゆっくり心と体を休めましょう。仕事や今後のことは考えず、本気で休むのが重要です。時間を気にせず好きなだけ眠ったり、何もせずゆっくり過ごしたりするのもいいでしょう。

また、体調が回復してきたら、やりたかった趣味やアクティビティに挑戦するのもおすすめです。数ヶ月間海外を旅行したり、自転車で日本1周に挑戦してみたりなど、心から楽しめるものがいいでしょう。

せっかくの機会ですので、心身ともに思いっきりリフレッシュするのがおすすめです。

目標をもって計画的に取得する

キャリアブレイクの期間を有意義なものにするには、目標をもって計画的に過ごすことが重要です。ただ目的もなく過ごしていると、時間はあっという間にすぎてしまいます。

再就職の際に、何をして過ごしていたか明確に語られるようにしておくのがおすすめです。

たとえばスキルアップを目指して、資格試験に合格するのが目標だとします。その場合は、試験日から逆算していつまでにどれだけ勉強する必要があるのか計画を立てる必要があるでしょう。

1日の勉強時間やスケジュールの計画をたてることで、試験に合格する確率を上げられます。

再就職の際にも、目標に向かって計画的に努力したことをアピールできるのでおすすめです。

金銭的な余裕をもっておく

キャリアブレイクを取得する際は、金銭的な余裕をもっておくのが重要です。金銭的な余裕がないと、有意義に過ごせないからです。

キャリアブレイクの1番のデメリットは収入が減少すること。金銭的な余裕がないと、生活費を稼ぐために働く必要にせまられ、キャリアブレイクした意味がなくなります。

こういった事態を防ぐためにも、金銭的な余裕をもっておく必要があります。たとえば、1ヶ月の生活費が20万円だとすると、3ヶ月〜6ヶ月分の60万円〜120万円を貯金しておくと安心です。

金銭的余裕がない状態で、キャリアブレイクを取得するのは危険です。目標金額に届くまでは今の仕事を続けたほうがいいでしょう。

キャリアブレイクの期間をどれくらいとるかによって、計画的に資金を貯めておくのがおすすめです。

キャリアブレイク≒無職は悪いことなのか?

キャリアブレイクを取得するのに、罪悪感を感じる方もいるかもしれません。多様な価値観が認められるようになってきたとはいえ、日本ではまだまだ無職に対して否定的な意見が多いのが現実です。

仕事をしていない・無職である方は、家族や周囲から責められるような経験をすることもあるでしょう。転職活動においても、履歴書の空白期間はネガティブに捉えられます。

しかし、キャリアブレイクは悪いことではありません。この変化の激しい時代では、今までのように1つの会社で盲目的に働き続けることや、ストレスをため続けることにはリスクがはらむからです。

忙しい毎日から一歩引いて、自分の人生・キャリアを見つめなおす期間を過ごすのは、人生100年時代を生きていくために重要な期間だといえるでしょう。

キャリアブレイクに対する社会の理解は深まりつつある

今回は近年注目されている「キャリアブレイク」という考え方について、メリット・デメリット、取得する際のポイントを解説しました。

無計画に取得すると、収入が減少したり、再就職が難しくなったりといったデメリットがあるので注意が必要です。しかし、今回紹介したポイントを抑えていればそれ以上のメリットを受けられるでしょう。

長い人生で、1つの会社に定年まで勤めていれば安泰な時代は終わりました。人生100年時代を生きていく私たちは、これまでの働き方を見直す時期がきているのかもしれません。

一度仕事から離れて自分の人生・やりたいことを見つめ直し、新たなキャリアを再構築していく。そのためにキャリアブレイクは有効な選択肢といえます。

今の仕事に行き詰まっていたり、働き続けることに疲れてしまったりしている方は、キャリアブレイクを取得してみるのがおすすめです。

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高藤 薫キャリアアドバイザー
株式会社ジェイック:キャリアコンサルタント|就活情報、お役立ち面白情報を発信|就活YouTube「ゼロフリ」配信中|資格:キャリアコンサルタント・ポジティブ心理カウンセラー・7つの習慣®︎ファシリテーター