専門卒のフリーターは、これから正社員として就職できるのか不安に感じている人も多いのではないでしょうか。
この記事では、専門卒のフリーターが正社員になれるのかデータの観点から解説しつつ、どうやって正社員就職を成功させればいいのかといった具体的なコツについて、分かりやすく解説します。
合わせて、専門卒のフリーターが正社員になるメリットとデメリットもご紹介しますので、これから正社員になることを考えている専門卒のフリーターは、記事の内容を参考にしてみてください。
この記事の目次
専門卒のフリーターは就職に不利?
専門卒のフリーターの中には、学歴や職歴が正社員を目指す上で不利になってしまうのではないかと感じている人も多いでしょう。
確かに専門卒のフリーターと、大卒で新卒就職してフリーターになったことがない人を比較すると、前者の方が一般的には不利と考えられます。
しかし、専門卒のフリーターだからといって正社員就職ができないというわけではありません。
まずは、専門卒のフリーターの就職状況についてデータの観点から解説していきます。
1. 専門卒の約7割は就職できている
まずは、専門卒という学歴が就職にどういった影響をもたらすのかについて解説します。
独立行政法人労働政策研究・研修機構が報告している「大都市の若者の就業行動と意識の変容」によると、専門卒フリーターの就職率は67.6%です。つまり、専門卒のフリーターが正社員を目指した場合、およそ7割が正社員として就職できているということです。また、大学・大学院卒のフリーターが正社員になれた割合に比べると5%程度の差しかありません。
確かに、学歴別で見ると大学や大学院卒が最も正社員になれる可能性が高いと言える一方で、専門卒の就職成功割合も大卒に比べてそこまで低くないことから、専門卒だからといって就職に不利になるといったことはないと言えます。
学歴 | 正社員になろうとした割合 | そのうち正社員になれた割合 |
---|---|---|
高卒 | 71.0% | 57.4% |
専門・短大・高専卒 | 67.7% | 67.6% |
大学・大学院卒 | 67.6% | 72.8% |
中卒・高校中退 | 77.1% | 48.1% |
高等教育中退 | 61.3% | 61.2% |
2. 大卒以上を募集する求人には応募できない
専門は大卒とほとんど同じ水準で、正社員になれていることが分かりますが、明確に不利になるポイントとして、大卒以上を応募条件とする求人に応募できないといった点が挙げられます。
求人によっては応募条件として学歴が指定されていることがあります。
大卒以上のみを募集するような求人については、以下のような専門的な知識や地頭の良さが求められるような職業・業界であることが多い傾向にあります。
- システムエンジニア
- プログラマー
- コンサルタント
- 財務
- 経営企画
- 大企業
- インフラ業界
- 出版業界
もちろん、上記に当てはまるからといって、必ずしも専門卒の人が応募できないというわけではありません。
求人や会社によって大卒以上のみを応募条件としているかどうかが変わってきますので、専門卒のフリーターが就職活動をする際は、求人票の募集条件欄をしっかりと確認しておきましょう。
3. フリーター期間が長引くと就職に不利になる
フリーターであることが正社員就職にどのように不利になっていくのかという点もデータで見ていきます。
先ほど取り上げた独立行政法人労働政策研究・研修機構の調査の中には、フリーターを継続した期間と正社員になれた割合の関係性について、以下のようにまとめられています。
フリーター期間 | 正社員になれた割合 |
---|---|
1年以内 | 68.8% |
1年から2年 | 61.2% |
2年から3年 | 56.6% |
3年から4年 | 61.1% |
4年から5年 | 37.9% |
5年以上 | 32.3% |
上記のデータを見て分かる通り、フリーター期間が長くなればなるほど、正社員になれる割合が下がっていることには注意が必要です。
例えば、フリーター期間が1年以内であれば68.8%の人が正社員になれますが、フリーター期間が2年以上になってくると、正社員になれる割合が10%以上下がっていくことになります。
つまり、専門卒のフリーターが正社員を目指したいのであれば、出来る限り早めに就職活動を進めることが必要と言えます。
専門卒のフリーターが就職で有利になること
ここまで専門卒のフリーターが正社員就職に不利かどうかについて見てきましたが、反対に専門卒であることが就職に有利になるポイントにはどういったものがあるのかについて解説していきます。
専門卒であることは、大卒や高卒の人ではアピールができないような強みを持ち合わせていますので、どういった点が就活で有利になるのかを認識して正社員を目指すことに役立てていきましょう。
1. 専門学校の知識は就職で活きる
専門学校では、仕事でそのまま活かせるような専門的な知識をインプットすることができます。
数年間専門学校で真面目に学ぶことができれば、インプットした知識をそのまま就職で活かすことが可能です。
特に、専門学校で学んだことと就職を目指す職業の親和性が高い場合、専門卒であることが有利に働くことも考えられます。
例えば、プログラマーの仕事であれば、プログラミングの専門学校を卒業した人と、プログラミングに関係ない学部で大学を卒業した人を比べた際、スキル面で専門卒の人の方が就活で評価されることもあります。
人材募集を行う企業の目線で見ても、学歴は確かに気になるところではある一方で、学生時代に学んできた経験が採用後にすぐに活かせるかどうかといった観点も重視していますので、応募する求人を見極めれば専門卒であることが有利に働くこともあるでしょう。
2. 就活対策に時間をかけられる
理想の職場に就職するには、就活対策に一定の時間をかける必要があります。
フリーターとして生活している専門卒であれば、就活対策に多くの時間をかけられるため、書類選考や面接を有利に進められることもあります。
専門卒のフリーターが取り組むべき就活のコツについては後ほど詳しく解説しますが、求人に応募する前の段階として、自己分析や企業研究などに1週間から2週間程度かけることになります。
もし専門卒で正社員として働いている場合、仕事が忙しく就活対策を十分にできないことが多くなるため、時間をかけて就活対策をしたフリーターの方が評価されることもあるでしょう。
3. 年齢が若ければさらに有利になる
専門学校で学んだこと以外の職業に就こうと考えている場合であっても、専門卒のフリーターが就活を有利に進められることがあります。
学歴や職歴、学生時代に学んだことにかかわらずに採用をしてもらえる求人としては、未経験歓迎の求人が挙げられます。
未経験関係の求人であれば、特別なスキルや大卒以上の学歴が不要になりますが、ポテンシャルでの採用となることから年齢が若い人の方が内定を獲得しやすい傾向にあります。
未経験歓迎の求人であれば、専門学校で学んだ分野以外の仕事でも就職が可能になるという点は認識しておきましょう。
専門卒フリーターが就職する方法
専門卒のフリーターが就職をするには、できるだけ早く行動をすることをおすすめしましたが、具体的にどういった方法で就職を目指せるのか分からない人が多いでしょう。
専門卒のフリーターが就職する方法としては、以下の3点が挙げられます。
- 一般企業への就職活動を進める
- 公務員を目指す
- バイト先で正社員を目指す
それぞれ詳しく解説します。
1. 一般企業への就職活動を進める
専門卒のフリーターが就職を目指すメジャーな方法としては、一般企業への就職活動を進めることが挙げられます。
一般企業への就活をする具体的な方法には、以下の3つが挙げられます。
- 就職エージェント
- 求人サイト
- ハローワーク
それぞれ特徴や応募できる求人に違いがありますが、専門学校を卒業してから今まで正社員を目指す就活をしてこなかったという人は、就職エージェントの活用がおすすめです。
就職エージェントを活用すれば、就職活動が初めてという人でも基本的な流れを理解できるだけでなく、自分にマッチした求人を紹介してもらいながら、理想の職場へ内定を目指すことが可能です。
もし他人からサポートを受けて、就職活動を進めることに抵抗感があるのであれば、求人サイトを使うのが良いでしょう。
求人サイトであれば、自分の好きなタイミングで気になる求人に応募ができますので、マイペースに就職を目指したい専門卒フリーターにおすすめできます。
ただし、求人サイトの場合は就職活動に必要になってくる様々な知識ややるべきことを誰からも教わることができないため、内定獲得のハードルが高くなる点は認識しておいてください。
2. 公務員を目指す
専門卒のフリーターであっても、20代前半から30歳までであれば公務員の受験資格がありますので、勉強をして公務員を目指すといった方法もあります。
国家公務員や地方公務員になるためには公務員試験に合格する必要がありますが、公務員試験の受験資格には年齢制限しかありません。
公務員試験の区分には「高卒程度」「短大・専門卒程度」「大卒程度」という3種類が設けられていますが、それぞれ試験の難易度を示しているだけであり、学歴を指定していないというのがポイントです。
つまり、専門卒のフリーターであっても、試験対策をすることができれば大卒程度の枠で公務員になることも可能です。
現在フリーターをしているのであれば、公務員試験対策のスクールに通って集中的に勉強をする時間が取りやすいと考えられますので、安定した働き方をしたい人は公務員を目指すのも良いでしょう。
3. バイト先で正社員を目指す
専門卒でフリーターとしてアルバイトをしているような人であれば、バイト先で正社員を目指すというのも1つの選択肢になります。
バイト先によっては正社員登用制度が設けられていることがあります。
正社員登用制度を使えば、アルバイト先でそのまま正社員になることができますので、新しく仕事を覚え直したり、人間関係を構築する必要がないといったメリットがあります。
一方、正社員登用制度はどのバイト先にもあるわけではないため、もし今働いているバイト先で正社員になりたいと考えているのであれば、店長や責任者に相談をしてみてください。
専門卒のフリーターが就活を成功させるコツ
専門卒のフリーターが就活を成功させるためには、以下のようなコツを意識することがポイントです。
- 自己分析や企業研究を行う
- 履歴書を作りこむ
- 就職サービスに複数登録する
- 専門学校の学びを活かせる仕事を選ぶ
- 就職エージェントを活用する
いくら専門卒のフリーターであることが就職に不利にならないと言っても、上記のようなコツを意識して就活対策を行わなければ内定をもらうことは難しいと考えられます。
それぞれのコツについて詳しく解説しますので、しっかりと認識しておいてください。
1. 自己分析や企業研究を行う
専門卒のフリーターが面接をする場合、「なぜ専門学校卒業してそのまま就職しなかったのか」と聞かれることが多い傾向にあります。
また、専門学校で学んだ分野とは違う仕事に応募する際は「なぜ専門学校で学んだ分野とは違う職業に応募しているのか」といった観点をうまく答えられないと、面接官にネガティブな印象を与えかねません。
専門卒フリーターだからこそ聞かれる質問に対して適切に回答をするためには、自己分析が重要になってきます。
自己分析をすることで自分の今までの過去の判断基準を明らかにできるため、面接での質問にポジティブに返答できるようになります。
他にも、専門卒のフリーターは志望動機を作り込むことが内定獲得に重要になってくるため、企業研究を行うことがコツになります。
求人票や企業ホームページ、就職口コミサイトを通じて企業研究を行えれば、たとえ専門学校で学んだ分野とは異なる職業を希望している場合であっても、納得感のある志望動機を作り上げられるでしょう。
2. 履歴書を作りこむ
専門卒のフリーターは、書類選考の通過率を高めるためにも、履歴書を作り込むことが大切になってきます。
就職活動において、履歴書の作り込みは書類選考に通過する上で非常に大切になってきます。履歴書を作り込む上では、以下のようなポイントを意識するようにしましょう。
- 誤字や脱字をしない
- 嘘を書かない
- 顔写真は最新のものを用意する
- 西暦か和暦の表記を統一する
- 志望動機や自己PR欄は自己分析と企業研究が終わってから書く
複数の企業に応募する場合は履歴書をたくさん作らなければなりませんが、特に手書きの場合は一つ一つ丁寧に作成することを心がけてください。
また、パソコンで履歴書を作成して提出する場合であっても、志望動機欄については企業ごとにカスタマイズして提出することが重要です。
3. 就職サービスに複数登録する
専門卒のフリーターが利用できる就職サービスはたくさんありますが、気になるサービスは複数登録し、併用する形で就活を進めることがポイントです。
就職サービスを複数併用することによって応募できる求人の幅が広がりますので、専門学校で得た知識を活かせる求人を探しやすくなります。
また、複数の担当アドバイザーから様々な観点でアドバイスをもらえるようになるため、複数のサービス利用が就職活動に有利に働くことが考えられます。
4. 専門学校の学びを活かせる仕事を選ぶ
専門学校での勉強に熱心に取り組めたという人であれば、専門学校の学びを活かせる仕事を選びましょう。
ニッチな領域の専門学校に通っていたという人であれば、関連する仕事を優先的に探すといった意識を持っておくだけでも、内定獲得率を高めることに繋がります。
また、専門学校で学んだ分野とは別の仕事をしたいという場合であれば、未経験者を募集している求人を選ぶようにしてください。
未経験者歓迎の求人であれば、専門学校でどんなことを学んだかにかかわらず内定を獲得できるチャンスがあります。
5. 就職エージェントを活用する
就職活動に少しでも不安を感じるような専門卒フリーターには、就職エージェントの活用がおすすめです。
就職エージェントを活用することで、自分の担当アドバイザーが以下のようなサポートを無料でしてくれるようになります。
- 自己分析や企業研究のやり方のレクチャー
- 履歴書や職務経歴書の添削
- キャリア面談
- 自分の知識や経験を活かせるおすすめ求人の紹介
- 推薦文の作成と企業への推薦
- 企業との面接日時の調整代行
特に、専門卒のフリーターが就活を成功させる上で重要になってくる自己分析や企業研究のやり方を教わることができたり、履歴書の添削をしてもらえるため、選考に通過しやすくなることが期待できます。
就職エージェントは複数サービス展開されていますが、専門卒のフリーターであれば、フリーターの就職支援実績が豊富なサービスを選ぶようにしてください。
専門卒のフリーターにおすすめの職業5選
世の中にはたくさんの職業の求人が募集されていますが、特に専門卒のフリーターには以下の職業がおすすめです。
- 営業職
- 販売職
- 事務職
- プログラマー
- Webデザイナー
それぞれ仕事内容や平均年収、どういった点が専門卒フリーターにおすすめなのかについて分かりやすくまとめますので、気になる職業を見つけるきっかけにしてみてください。
1. 営業職
会社や個人に対して商品を提案して契約を取ってくる仕事です。
未経験者が多く就職している仕事のため、専門学校で学んだことにかかわらず就職しやすい点がおすすめできるポイントです。
また、専門的な知識がなくてもコミュニケーション能力や行動力さえあれば高い実績を残せる点も特徴です。
保険営業や金融営業であれば、契約実績に応じて平均年収以上の給料を稼げる点も魅力的なポイントと言えるでしょう。
平均年収 | 469万円 |
専門卒のフリーターにおすすめの理由 | 未経験歓迎の求人が多い |
向いてる人の特徴 | ・コミュニケーション能力が高い人 ・柔軟に対応できる人 ・様々な会社で活用できるスキルを身に付けたい人 |
平均年収出典:厚生労働省「保険営業(生命保険、損害保険) – 職業詳細 | job tag(職業情報提供サイト(日本版O-NET))」
2. 販売職
アパレルショップや家電量販店などで接客をする仕事です。
これまでに何らかの店舗でアルバイトとして接客経験があるような人だと、バイト経験を就職活動で活かせます。
加えて、専門学校で学んだコースと関連した仕事ができる点もおすすめできる理由です。
例えば、アパレル系の専門学校に通った人であれば、アパレルショップの販売職として就職が考えられますし、機械系の専門卒のフリーターであれば、家電量販店や機械パーツの販売職として活躍していけるでしょう。
平均年収 | 361万円 |
専門卒のフリーターにおすすめの理由 | 未経験関係の求人や学歴不問の求人が多い |
向いてる人の特徴 | ・好きなものに囲まれながら働きたい人 ・接客のアルバイト経験がある人 ・コミュニケーション能力を身に付けたい人 |
平均年収出典:厚生労働省「保険営業(生命保険、損害保険) – 職業詳細 | job tag(職業情報提供サイト(日本版O-NET))」
3. 事務職
会社の事務作業を担う仕事です。
基本的なパソコンスキルさえあれば、今までの学歴や職歴に関係なく就職できる求人が多く、これまで専門学校で学んできた分野以外の仕事をしたいと考えている人におすすめできます。
デスクワーク中心で残業も比較的少ないことから、多くの応募者が集まる仕事です。
専門卒のフリーターが事務職を目指すのであれば、より意識して就活対策に取り組むことが大切になってきます。
平均年収 | 510万円 |
専門卒のフリーターにおすすめの理由 | 基本的なパソコンスキルがあれば、学歴に関係なく就職できる |
向いてる人の特徴 | ・デスクワークで働きたい人 ・誠実に仕事に向き合える人 ・仕事とプライベートを両立したい人 |
平均年収出典:厚生労働省「一般事務 – 職業詳細 | job tag(職業情報提供サイト(日本版O-NET))」
4. プログラマー
システムエンジニアの作った要件定義書に基づいてプログラミングをしていく仕事です。
プログラミングスキルが求められますので、IT関係の専門学校を卒業したフリーターに特におすすめできます。
最近ではプログラマーとして即戦力になることを目指すプログラミングスクールも登場してきていますので、専門卒のフリーターからプログラミングスクールに通ってプログラマーを目指すといったルートも考えられます。
平均年収 | 557万円 |
専門卒のフリーターにおすすめの理由 | IT系の知識が身に付いている専門卒であれば、未経験でも有利に就職できる |
向いてる人の特徴 | ・専門的な技術を身に付けたい人 ・論理的に物事を考えられる人 ・将来フリーランスのような働き方をしたい人 |
平均年収出典:厚生労働省「プログラマー – 職業詳細 | job tag(職業情報提供サイト(日本版O-NET))」
5. Webデザイナー
ディレクターの指示に従ってWebサイトのデザインやバナー画像のデザインなどを行うクリエイティブ系の仕事です。
専門学校でクリエイティブ系の知識を習得した人であれば、未経験からでも就職できます。
業務ではデザイン系の専門的なソフトを使いこなす必要がありますので、クリエイター系以外の専門学校を卒業している人だと、就職は難しい可能性があります。
平均年収 | 509万円 |
専門卒のフリーターにおすすめの理由 | クリエイター系の知識が身に付いている専門卒であれば、未経験でも就職できる |
向いてる人の特徴 | ・几帳面な人 ・集中して作業に取り組める人 ・デザインを仕事にしたい人 |
平均年収出典:厚生労働省「Webデザイナー – 職業詳細 | job tag(職業情報提供サイト(日本版O-NET))」
専門卒のフリーターが正社員になるメリット
専門卒のフリーターが正社員になるメリットとしては、以下の3点が挙げられます。
- 安定した給料が稼げる
- スキルを身につけてキャリアアップが目指せる
- 社会的信用が高まる
詳しく解説します。
1. 安定した給料が稼げる
フリーターが正社員になることによって、安定した給料が稼げるようになります。
フリーターはシフトに入れば入るだけ稼げる働き方である反面、病気や怪我、シフト調整の観点でシフトに入れる時間が減ってしまうとその分翌月の給料が減ります。
一方、正社員の場合は欠勤をしない限り基本給が安定的に振り込まれます。
毎月の家計が安定することになりますので、お金周りで精神的にストレスがかかることが減るといったメリットに繋がるでしょう。
2. スキルを身につけてキャリアアップが目指せる
フリーターとして働いていても、キャリアとしてアピールできるスキルを身に付けることができません。あくまでもフリーターは、指示された作業を指示された通りにこなすだけの働き方になります。
正社員として就職することができれば、履歴書に書けるようなスキルを身に付けることができるため、同じ会社で昇格を目指したり、キャリアアップのために転職するなど、将来の選択肢が増えるという点も大きなメリットと言えます。
また、キャリアアップに応じて稼げる収入を増やしていくことも可能です。
フリーターは昇給したとしても数十円から数百円程度の給料アップしか見込めませんが、正社員がキャリアアップできれば、年収を数十万円以上アップさせることも不可能ではありません。
3. 社会的信用が高まる
フリーターが正社員になることで、社会的信用が高まるといったメリットもあります。
社会的信用とは、経済力や社会的地位に裏付けられた信用力のことを言い、主に金融機関でのローン審査や婚活での異性からの見られ方に影響してきます。
金融機関によっては、ローン審査の最低条件として正社員として1年以上働いていることを掲げていることがあります。また、婚活の場においては、現在フリーターをしているだけで異性から厳しい目で見られることも少なくないでしょう。
社会的信用が高まるという事は、将来自分のライフイベントが充実するための条件とも言えますので、自分の将来をより良いものにしていきたいと考えるのであれば、正社員を目指すことがおすすめです。
専門卒のフリーターが正社員になるデメリット
専門卒のフリーターが正社員になるデメリットとしては、以下の3点が挙げられます。
- 自由なプライベート時間が減る
- 精神的にストレスを感じることが増えやすい
- 配属によって希望の仕事ができないことがある
それぞれ詳しく解説します。
1. 自由なプライベート時間が減る
フリーターは自分の希望に合わせて自由に働く時間を決めることができますが、正社員になると最低でも週5日間は毎日8時間以上働く必要が出てきます。
つまり、正社員になることでフリーターの時に自由に使えていたプライベートの時間が減ってしまうといったデメリットが挙げられます。
特に残業の多い会社で正社員になってしまった場合、毎日家に夜遅く帰ってきて、翌日の朝に出社するといった生活になることも考えられます。
2. 精神的にストレスを感じることが増えやすい
フリーターは指示通りに手を動かす働き方になるため、身体的な負担はあれど精神的にはつらい思いをしにくい傾向にあります。
一方、正社員だと自分の仕事の全てに責任を持たなければならなくなるため、業務上のプレッシャーを感じやすくなり、結果的にストレスが溜まりやすいといったデメリットがあります。
自己分析や企業研究を十分にしないまま正社員になってしまうと、ストレスの溜まりやすい日々を過ごすことも考えられます。専門卒のフリーターが正社員を目指すのであれば、自分にマッチした職場かどうかをしっかりとチェックしましょう。
3. 配属によって希望の仕事ができないことがある
フリーターの場合、採用されたバイト先で同じ業務に携わる形で働くことになりますが、正社員だと人事異動が行われ、自分が希望しないような仕事をしなければならないことがあります。
全国転勤がある会社で正社員として就職してしまうと、いきなり今住んでいる場所とは別のところに引っ越すことが命じられることもあります。
よくある質問
最後に、専門卒のフリーターによくある質問を2つ取り上げて解説します。
1. 専門卒は高卒と同じ扱いですか?
専門卒は学歴上専門卒会になりますので、高卒とは異なる扱いになります。
ただし、会社によっては「大卒以上かそれ以外か」という2つの区分だけで基準を設けていることもあります。
2. 専門卒は何歳まで就職できますか?
専門卒だからといって、何歳まででないと就職できないといった基準はありません。
しかし、専門卒のフリーターの場合、フリーター期間が長くなればなるほど正社員就職が難しくなっていきます。
もし専門学校を卒業してフリーターになったばかりという人であれば、目安として6ヶ月以内に正社員を目指すことをおすすめします。
まとめ
専門卒のフリーターであっても、自己分析や企業研究を始めとした就活対策に取り組むことができれば、正社員を目指すことが可能です。
ただし、フリーター期間が長引けば、その分正社員になれる可能性が低くなってしまいますので、すぐにでも正社員を目指したい場合は、フリーターの就職支援に強い就職エージェントの活用がおすすめです。
就職エージェントを活用すれば、就職活動の基本的な流れのレクチャーからサポートしてもらえますので、今まで就活をしてこなかった専門卒のフリーターでも、安心して理想の就職を叶えることができるでしょう。