アルバイトから正社員になるのは難しいの?正社員登用される確率はどれくらい?と思っていませんか?
この記事では、正社員登用を使ってアルバイトから正社員になれる確率、アルバイトから正社員になる方法について解説します。正社員を目指したいと考えている方は、ぜひ読んでみてください。
この記事の目次
アルバイトから正社員になる確率は?
厚生労働省の調査によると、正社員登用制度がある事業所は46.5%、そのうち正社員登用の実績があるのは52.2%
つまり、アルバイトから正社員になれる確率は24.3%。このデータから、正社員登用制度を使ってアルバイトから正社員になるのは難しいと言えます。
一方、就職活動をしてフリーターから正社員になれる確率は約60%〜70%と、比較的正社員になりやすいと言えます。
2021年の調査によると、25~29歳のフリーターのうち63.6%が正社員に転身できたというデータがあります。また、30~34歳ではこの割合は68.5%に達しています。このように、若い年齢層では比較的高い確率で正社員になれる可能性があります。
参考:労働政策研究・研修機構「大都市の若者の就業行動と意識の変容-「第5回 若者のワークスタイル調査」から」
しかし、全ての職種や業界で同じように簡単に正社員化できるわけではない点も覚えておく必要があります。特に医療や金融分野といった専門知識が求められる業界では、アルバイトから正社員になるのは難しいことが多いです。
アルバイトから正社員を目指す場合には、自分のキャリアプランをしっかりと描き、それを実現するための努力が求められます。正社員になることで得られる雇用の安定や収入の増加などのメリットをしっかり活かすために、本気で取り組む姿勢が重要です。
アルバイトから正社員になることが難しい理由とは?
厚生労働省の「正社員登用制度の導入状況」によると、企業が正社員登用を検討していない理由、つまりアルバイトから正社員登用しない理由として、以下のような理由が挙げられています。
- 正規社員への転換はコストが上昇する
- 十分な正規社員がいる
- 正規社員と非正規社員の業務が異なる
この調査データをもとに、アルバイトから正社員になることが難しい理由について説明します。
1. 人件費が少ないため
多くの会社では、正社員よりもアルバイトを雇用する方が人件費を抑えやすいという背景があります。アルバイトから正社員を目指す際、このようなコスト面の観点が障壁となることがあります。企業にとっては限られた予算内で労働力を確保することが重要であり、アルバイトのままでいる方が経済的に有利なケースもあるのです。
2. 人手が足りている
一部の企業では、現行の人手で業務が十分に回っているため、アルバイトを正社員に登用する必要性が低い場合があります。このような状況では、アルバイトとして働いている従業員が正社員に移行する機会が減少し、アルバイトから正社員になることが難しいと言えるでしょう。この場合、企業の成長や業務の拡大に伴った人員増強がない限り、ポジションがなかなか空かないのが実情です。
3. 正社員として働くのに必要なスキルがない
正社員になるためには、業務に必要な専門的なスキルや知識が求められます。アルバイトとして働いている際、このスキルを身に付ける時間や機会が限られていることが一因となり、正社員登用が難しいとされています。スキルの不足は、他の候補者との競争に不利になるため、アルバイトから正社員を目指す場合、スキルの補完や向上が不可欠です。このようなスキル不足は、特に技術や専門性の高い業界で顕著に現れます。
アルバイトから正社員になる具体的な方法
アルバイトから正社員を目指す道にはいくつかの具体的な方法があります。正社員登用制度をうまく活用することで、現在の職場でその道が開ける場合も多いです。また、一定期間アルバイトとして働いた後に無期労働契約へ転換する方法もあります。他の企業への転職活動を通じて新しいチャンスを探ることも一つの手段です。
現在の職場での正社員登用制度の活用
現在の職場で正社員登用制度が設けられている場合、それを活用することは有効な方法です。多くの会社では、アルバイトから正社員への転身を促進するための制度を設けています。具体的な条件や手続きは会社によって異なりますが、継続的に良好な業務成績を上げること、または特定の試験をクリアすることが求められる場合があります。このプロセスをクリアすることで、アルバイト期間を経て正社員としての雇用が安定する可能性が高まります。
5年以上働いて無期労働契約に転換する
アルバイトとして一定の期間、特に5年以上働くと無期労働契約に転換できる可能性があります。これは労働契約法第18条で法的に認められている権利で、契約更新の際に申し出ることで適用されます。無期労働契約に移行すると、雇用の安定性が高まるため、正社員の道が開ける可能性があります。しかし、会社ごとの就業規則に従う必要がありますので、事前に確認しておくと良いでしょう。
他の企業への転職活動
現在の職場で正社員登用が難しい場合や、希望する業種や職種に就きたい場合には、他の企業への転職活動を検討することも一つの方法です。他の企業ではアルバイト経験が評価され、正社員として採用されるケースもあります。特に、営業職や販売職など、アルバイトの経験が直接的に評価されやすい職種に転職する際は、自分の強みをアピールする絶好の機会となります。転職活動に際しては、しっかりとした履歴書や職務経歴書を用意することが重要です。
アルバイトから正社員になるメリット
1. 雇用が安定する
アルバイトから正社員になることで、雇用の安定が得られます。正社員登用を目指す中で最大のメリットの一つは、契約期間の定めがなくなることです。これにより、会社での長期的なキャリアを描くことが可能です。特に、近年の経済動向を考慮すると、安定した雇用は非常に魅力的に映るでしょう。安定した雇用は、将来の生活設計にも好影響を与えますので、正社員としての地位を確立することは大いに価値があります。
2. 収入が増える
アルバイトから正社員になると、収入が増える可能性が高まります。アルバイトに比べ、正社員は基本給が高く設定されていることが多いです。また、ボーナスや各種手当を受けることができる場合もあります。これにより、生活の安定はもちろん、貯蓄や趣味に使えるお金も増えるでしょう。収入面での向上は、仕事に対するモチベーションを高める要素となるため、アルバイトとして働く期間中に正社員を目指すことは非常に意義深いと言えます。
3. 昇級・昇給がある
正社員になると、昇級・昇給の機会が与えられるのも大きなメリットです。会社によって具体的な仕組みは異なりますが、社員の努力や貢献度が反映される形で給料が増えるシステムが一般的です。これは、自己成長やスキルアップの動機付けになりますし、長期的に見てさらなる高収入を目指すことも可能です。昇級・昇給によって生活水準を向上させることができるため、アルバイトから正社員になることは、将来的なキャリア展開を考える上でも有益だと言えるでしょう。
アルバイトから正社員になるデメリット
アルバイトから正社員になるにあたって、さまざまなメリットがある一方で、デメリットも考慮する必要があります。ここではアルバイトから正社員になった場合に考えられる主なデメリットについて説明します。
1. 働く時間を自由に選べない
アルバイトの大きな魅力のひとつは、働く時間を比較的自由に選べることです。しかし、正社員になると、所定の労働時間内での勤務が求められます。これにより、個人的な都合によって働く時間を調整することが難しくなることがあります。例えば、フリーター時代に柔軟なシフトで働いていた場合、正社員になると、その自由度が減少し、プライベートの時間を確保しにくくなることもあります。
2. 責任が重い
アルバイトは基本的に補助的な業務を担当することが多く、責任範囲も限定的ですが、正社員になると与えられる責任が増加します。これは会社の中核を担う役割を果たすために必要な進展ですが、重い責任を負うことが精神的なプレッシャーとなることもあります。このため、アルバイトから正社員への転身を目指す際には、その責任に対する覚悟が必要です。責任感やストレス耐性を高めることが、正社員として成功する鍵となります。
アルバイトから正社員になれる仕事
アルバイトから正社員を目指す方にとって、どのような職場でその可能性が高いかを知ることが重要です。特に飲食業、オフィス系、アパレル販売職などでは、広く正社員登用が行われています。これらの業界では、アルバイトとしての経験が評価されやすく、会社によっては正社員登用制度が設けられているため、制度をうまく活用することができます。
また、営業職や介護職、販売職、サービス業もアルバイト経験から正社員を目指しやすい職種です。これらの職種では、個人のスキルや顧客対応能力が重要視されるため、アルバイトとしての実績や仕事への取り組み姿勢が評価されることが多いです。しかし、医療や金融分野ではアルバイトから正社員になることが難しい場合が多いので、注意が必要です。
正社員になるためには、アルバイトでの期間中に自らのスキルを磨き、積極的に社員との関係構築を行うことが効果的です。また、就職エージェントや公的な就職支援サービスを利用し、スキルアップすることで新たなチャンスを広げることも可能です。自分のキャリアプランをしっかりと立て、質の高い履歴書を用意することも、正社員を目指す上で重要な対策となります。
正社員を目指すときに知っておきたいポイント
企業が求めるスキルとのズレを埋めるには?
アルバイトから正社員を目指す際には、企業が求めるスキルと自身のスキルが一致しているかどうかが重要です。多くの企業は正社員に対して特定の職務能力を期待しており、このズレを埋めることがアルバイトから正社員になる鍵となります。まずは、自分が将来どんな業務を遂行したいかを明確にし、その職務に必要なスキルセットを確認しましょう。もしスキルにギャップがある場合は、社内外の研修や自己学習を通して能力を高めることをお勧めします。資格取得やオンラインコースの活用など、スキルアップの方法は多様ですので、自分に合った方法を選んでください。
業界や職種による違いも考えよう
アルバイトから正社員を目指すにあたって、業界や職種によって求められるスキルや待遇が異なることを理解しておくことが大切です。例えば、飲食業やサービス業では、コミュニケーション能力やリーダーシップが重視されやすい一方、IT業界や専門職では技術力や専門知識が求められることが多いです。自分が目指す業界の特徴や求められるスキルを事前にリサーチし、その業界で求められる人物像や業務内容に合致するように準備を進めましょう。また、異業種に転職を考える場合は、自己の経験をどのように活かせるかをしっかりとアピールすることも重要です。業種によって求められる内容をしっかりと押さえることで、アルバイトから正社員への道を切り拓くことが可能になります。
自分に合ったキャリアを作るための準備
アルバイトから正社員になりたいと考えている方にとって、自分に合ったキャリアを見つけるための準備は非常に重要です。アルバイトの経験を生かし、キャリアアップを目指すためには、まず自分自身をよく知ることが不可欠です。ここでは、自分の強みを見つける方法とスキルアップでチャンスを広げるための具体的なステップを紹介します。
自分の強みを見つける方法
自分の強みを明確にすることは、アルバイトから正社員を目指す過程での大きな鍵となります。まず、自分の過去の経験を振り返り、どのような場面で力を発揮したのかをリストアップしてみましょう。例えば、接客業であればお客様とのコミュニケーション能力や問題解決能力などが挙げられるでしょう。また、客観的な視点を取り入れるために、同僚や上司からフィードバックをもらうのも良い方法です。これにより、自分自身では気づかない強みを見つけることができるかもしれません。
スキルアップでチャンスを広げる
アルバイトから正社員を目指す際、スキルアップは非常に重要です。まず、自分が目指す職種や業界で求められるスキルをリサーチしましょう。例えば、販売職であれば商品の知識や販売技術が求められることが多いです。また、資格取得やオンライン学習を通じてスキルを磨くことも大切です。最近では、スキルアップのためのオンラインコースが充実しているため、自分のペースで学べる環境が整っています。さらに、現在の会社が提供している研修制度や外部セミナーを活用することもおすすめです。スキルを磨くことで、アルバイトから正社員になるためのチャンスが大きく広がるでしょう。
正社員を目指すなら使いたい!便利なツール
就職エージェント
アルバイトから正社員への移行を目指す際に、就職エージェントは非常に有用なツールとなります。就職エージェントは、就職活動の経験豊富なプロフェッショナルが個別のカウンセリングを行い、求職者に合った企業を紹介してくれます。特に、アルバイトから正社員へとステップアップする期間において、不安や疑問を解決するサポートを提供してくれるため、大変心強い存在です。自分の経験やスキルを活かせる会社を見つけることができ、効率的な就職活動が可能となります。
公的な就職支援サービス
公的な就職支援サービスは、正社員を目指す上で利用すべきもう一つの便利なツールです。ハローワークや地方自治体が提供するこれらのサービスでは、求人情報の提供に加え、職業訓練やキャリアカウンセリングなどの支援が受けられます。これらのサービスを活用することで、アルバイトから正社員への移行をサポートするための具体的な方法も学べます。無料で利用できるため、金銭的な負担も少なく始められる点も魅力です。
アルバイトから正社員を目指す際のコツ
日々の業務での心構え
アルバイトから正社員を目指すためには、日々の業務に対する心構えが大切です。まず、日常の業務を丁寧にこなし、与えられた仕事に対して責任感を持つようにしましょう。アルバイトだからといって手を抜かず、真面目に取り組むことで、会社からの評価が高まります。さらに、自ら積極的にスキルを高める努力を怠らないことが重要です。例えば、関連する資格を取得する、業界の最新の知識を学ぶなど、成長する姿勢を見せることができれば、正社員として目指す価値があると判断されやすくなります。
社員との関係構築
社員との関係構築も、正社員への道を開くための重要な要素です。アルバイトとして業務をこなしていく中で、社員とコミュニケーションをしっかり取り、良好な関係を築くことを心がけましょう。オープンな姿勢で意見を交換したり、業務上のアドバイスを受け入れることで社員からの信頼を得ることができます。さらに、会社の文化や価値観を理解し、それに適応する努力を示すことで、「この人なら正社員として働いても大丈夫」と思われやすくなります。こうした努力が、アルバイトから正社員になるための大きな助けとなるでしょう。
成功例と失敗例から学ぶ
成功するためのポイント
アルバイトから正社員を目指す際の成功事例には、いくつかの共通点があります。その一つは、質の高い履歴書を準備することです。履歴書で自身の経験やスキルを具体的にアピールすることで、会社に対する自分の価値をしっかりと伝えることができます。また、現在の職場で正社員登用制度がある場合は、その制度を最大限に活用することも一つの方法です。企業によっては、一定の期間真面目に勤務することで正社員への道が開けることがあるため、勤務態度や日々の業務での心構えも重要です。そして、社員との信頼関係を構築し、どのようにすれば会社に貢献できるのかを示すことが大切です。
よくある失敗とその回避方法
アルバイトから正社員への転換でよく見られる失敗の一つは、履歴書や職務経歴書で過去のアルバイト経験が的確に評価されないことです。これを避けるためには、自己アピールポイントを明確にし、業務で得た具体的な成果を述べることが必要です。また、正社員登用試験にいたるまでの過程で積極的にアピールせずに機会を逃すケースがあります。このような失敗を回避するには、日々の業務で自己改善に努め、上司や同僚とのコミュニケーションを密にすることが重要です。そして、業界や職種による違いを理解し、自分の目指すキャリアに合ったスキルを獲得することも成功への大きなカギです。
まとめ
この記事では、アルバイトから正社員になるのは難しいのかについて、正社員登用の確立、就職率のデータをもとに解説しました。
アルバイトから正社員になる方法は、アルバイト先での正社員登用の他にも、無期雇用派遣や就職活動をして正社員になる方法があります。
就職活動をして正社員を目指すなら、プロが就職活動を徹底サポートしてくれる就職エージェントを活用するのがおすすめです。
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