大学中退者の正社員へ内定を得るのは非常にハードルが高いと感じる人も多いでしょう。それを潜り抜けて内定を手に入れたときにはほっと一息つきたくなりますが、まだまだ安心することはできません。
正社員としての生活のスムーズに始めるために、入社前に準備しておきたいことがあります。 今回は大学中退から正社員の内定をもらった場合、入社前に準備をしておきたい4つのポイントを紹介します。
提出書類は完璧にそろえておくこと
入社に際して、多くの企業では内定者に対して様々な書類を提出することを求めています。会社がどのような書類を求めているのかをきちんとチェックし、漏れなく提出することが正社員としての生活を始めるための第一歩です。
年金手帳
提出を求められる書類の中でも、特に注意したいのが年金手帳です。
会社員ではなく学生の場合、年金手帳にはそれほど意識するものではありません。また大学中退でフリーターをしていたといった場合にも、年金のことを気にする人はほとんどいないでしょう。
しかし正社員として就職する場合、年金手帳や、基礎年金番号の提出を求められることも少なくありません。
もし年金手帳が見つからない、紛失したといった場合には、年金事務所で年金手帳の再交付手続きを行わなければいけません。
年金手帳の再発行は通常の場合、手続き後、後日郵送というのが一般的です。
窓口の即時交付がおすすめ
おすすめしたいのが窓口での即時交付です。身分証明や印鑑などを持参して本人が窓口に行き、即時交付を求めればほとんどの場合、その場で交付してもらえます。
なお、身分証明は運転免許やパスポートなどが一般的ですが、運転免許もパスポートもないという場合、写真つきのマイナンバーカードが本人証明となるため、後々のことを考えれば就職前に取得しておくのが賢い選択だといえるでしょう。
また、大学中退の場合、中退した時期によっては年金に未加入になっている場合もあります。この機会にしっかり確認しておきましょう。
住民票の変更・源泉徴収票など
親元を離れて生活している人の場合、住民票の住所が実家のままになっていると言う場合もあるため、この機会にきちんと住所変更を行っておきましょう。
就職前にアルバイトをしていたという人は、入社前にアルバイト先で源泉徴収票といった必要書類を発行してもらうことも忘れないようにしましょう。
提出書類を期日までに提出しないことで、内定が取り消しになることはほとんどありませんが、企業に対して「だらしない」という印象を与えてしまうのも確かです。入社する前からマイナスのイメージを持たれないよう、きちんと書類をそろえておきましょう。
服装は会社の社風に合ったものを
正社員として、入社前に準備しておいたほうがいいものとして、仕事用の服があります。服装については、きちんとスーツとネクタイを身につけなければならないところや、カジュアルでもOKなところなど、企業や業界によっても異なりますが、新入社員として会社で働くなら、しばらくは就職活動のときに着用していたリクルートスーツとネクタイを身につけておいたほうが無難でしょう。
初日から攻めたファッションをしたい場合は要相談
もしカジュアルな服装や、多少の茶髪・長髪、ピアス、香水などが許されている会社でも、入社初日からそういった服装やファッションを身につけていると、マイナスの印象を与えます。
特に大学中退から正社員として採用された場合、周囲はどのような人材なのかと注目しているはず。
どうしても攻めたファッションをしたい場合は、上司に確認してみましょう。
清潔感を大事にする
重要なのは清潔感です。
スーツの汚れやしわ、裾のほつれなどはきちんときれいにしておきましょう。
同様に、靴の汚れも意外に目立つものなので、出社のときになってあわてないように、あらかじめ身につけておくものを決めて、それをキレイに整えておきましょう。
新卒での採用とは異なり、大学中退から正社員に採用された場合、新人らしい服装を意識することが特に重要になります。
ビジネスマナーを身につける
服装と同時に注意しなければならないのがビジネスについてのマナーです。電話の受け答えや、名刺の交換、商談での態度や言葉遣いなど、ビジネスの現場では常識とされることは数多くありますが、それらはなかなか普段の生活で身に付く機会もありません。
職種によって求められるマナーは違う
これまでアルバイト経験があるという人でも、職種によって求められるマナーも異なるため、きちんとしたビジネスマナーを身につけている人は少ないでしょう。
ビジネスについてのマナー本は多く出版されているので、入社までに一度ぐらいは目を通して、自分の常識が間違っていないかどうかチェックするのもいいでしょう。
中退者は中途採用扱いなので研修期間が短いことがある
ビジネスマナーの多くは実際の仕事を通じて学んでいくものですが、大学中退からの正社員採用の場合、人よりも時間的なハンデや、研修などで新卒の社員と同じではなく、中途採用の枠で採用され、研修などの期間が短くなることも考えられます。 正社員として働く前に、自分でできる努力は可能な限りやっておいたほうがいいでしょう。
時間があるときこそ業界についての予習を
大学中退から正社員として採用された人の場合、就職活動のときにしっかりと業界・企業研究を行ってきたことでしょう。
入社前にもう一度業界や会社について勉強
入社する前に、もう一度自分が働く会社や業界についての研究を行っておきましょう。
その際は、自分がその会社で働くという前提に、内定した企業の最新情報や同業他社との違いなどをもう一度しっかりと確かめておくことが必要になります。また、英語など、就職活動でアピールした資格や知識などがある場合には、もう一度それに磨きをかけておきましょう。
中途採用は即戦力として採用されている
大学中退で正社員として採用された場合、企業にとってはある意味、即戦力としての力を期待しています。そのため、入社してすぐに力を発揮できるようにしておきましょう。
すでに述べたように、大学中退から正社員に採用された人は新卒に比べると、時間的なハンデを背負ってしまうことがあります。
入社してからそのハンデに悩まないように、正社員として働く前にできるだけ準備をしておくとよいでしょう。
おわりに
新卒採用に比べ、大学中退からの就職活動は極めてハードルの高いものです。しかし正社員の内定を勝ち取ったのは、それだけの価値と将来性があるからです。
企業からの期待に応えられるように、入社までに必要なことはしっかり準備しておきましょう。
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