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大卒ニートは何年目まで就職できる?3年目までに就職した方が良い理由

大卒ニートは何年目まで就職できる?3年目までに就職すべき理由

大卒ニートは何年目まで就職できる?

大卒ニートは卒業から3年以内であれば、正社員になれる可能性がより高くなります。3年以内の既卒者は、企業によって新卒枠として扱われることがあり、通常の中途採用よりも応募しやすく採用されやすい環境が整っているためです。

新卒枠では、即戦力よりもポテンシャルや成長性が重視されるため、経験不足でも採用されやすいのが大きなメリットです。既卒者でも研修制度を活用しながら、スキルアップできる環境に入れます。

第二新卒は卒業後3年以内に就職したものの、すぐに離職した者が主な対象ですが、既卒の場合も企業によっては応募できる場合があります。

応募できる求人数に大きな差が出るため、卒業から3年以内に行動することをおすすめします。

大卒ニートが卒業から3年目までに就職しなかったらどうなる?

大卒ニートが3年目までに就職しなかった場合、就職の難易度は上がることになります。

まず、新卒枠での応募資格を失うことが大きなデメリットです。新卒枠で応募しない場合、多くの企業が中途採用枠として経験や実績を求める傾向にあります。経験がないと書類選考で落ちやすくなり、応募可能な企業の数も限られてくるでしょう。

さらに、ブランク期間が長引くと「なぜ働かなかったのか」という厳しい質問に対する説明が求められます。この質問にうまく説明できないと、採用担当者に「就労意欲が低い」と判断されるかもしれません。

また、とくに若手を求める企業では年齢の上昇が不利に働くこともあるでしょう。企業は若い人材を育成しやすいと考えるため、20代後半になるとその枠から外れやすくなります。

大学卒業後3年以上が経過してしまっても就職ができなくなるというわけではありません。実際に、25~29歳で無職状態だった方が正社員に就職した割合は22%ほどというデータもあります。(独立行政法人労働政策研究・研修機構「若年者の就業状況・キャリア・職業能力開発の現状③」より)

大卒なのに就職できない人の割合は?

大卒で就職できなかった人の割合は、文部科学省「学校基本調査ー令和5年度ー」によると約4万8000人であり、新卒者全体の8.2%に該当します。一方で、大卒で就職した人の割合は、約44万8000人で75.9%です。

この結果を見てわかるように、大卒なのに就職できない人は多くありません。過去5年の調査結果を見ても、6.7%〜9.6%とその割合は少ないことがわかります。逆に、大卒で就職した人の割合も、74.2%〜78.0%と高い割合を維持しています。

そのため、「大卒なのに就職できない人は自分だけではない」と安心してはいけません。自分の将来について真剣に見つめ直し、行動に移すことが大切です。

ニートが許されるのは何歳まで?

ニートが許されるのは34歳までだと言われています。 厚生労働省は15〜34歳までの就職も進学もしていない人を若年無業者と定義しています。この若年無業者=ニートと考えられるため、ニートは34歳までと考えることができます。

ニートが許されるのが34歳までの理由は、35歳以上になると多くの企業が「経験者枠」でしか採用をおこなわないためです。これまでの職歴やスキルが重視される傾向にあり、ニート期間が長いと経験不足やスキルの欠如が大きなハンデとなるため、就職がますます厳しくなります。

34歳までなら、企業によっては「若年層の育成」という名目でポテンシャル採用が行われることがあり、就職の可能性が残されています。しかし、それ以降になると社会的な期待や企業の要求も高まり、特に未経験者や長期無職だった人に対して採用のチャンスが限られてくるのが現実です。

ニートが何歳まで許されるかについて詳しく知りたい方は、ニートが許されるのは何歳まで?社会復帰はいつからでもできる!を参考にしてみてください。

ニートは何歳までなら正社員になれる?

ニートであっても正社員になれる年齢に上限はありません。ただし、年齢が高くなればなるほど、企業はより高いスキルや経験を求める傾向にあります。とくに30代後半以降になると、未経験での正社員採用は難しくなり、実務経験や専門的なスキルが強く求められます。

そのため、未経験で正社員を目指す場合、できるだけ早い段階で就職活動を始めることが大切です。若年層には育成目的で採用する企業が多く、チャンスも増えるため早めに対策をしましょう。

ニートの社会復帰率は?

1年前にニートだった15〜34歳までの男女が現在正社員になっている確率は18.3%です。とくに大卒ニートに注目すると、20〜24歳の年齢層では、復帰率が20.6%、25〜29歳では22.0%、30〜34歳は12.5%となっています。

この結果からわかるように、20代までは比較的社会復帰しやすく、30歳以降は一気に復帰率が下がっていることがわかります。

年齢が上がるにつれて、正社員になることが難しくなるのは、職業経験やスキルが重視されるからです。また、30代になると、ライフスタイルや家庭環境の変化があることも影響を及ぼします。とくに、育児や介護の責任が生じると、就業の選択肢が狭まる可能性もあります。そのため、できるだけ若いうちから社会復帰を目指すことが、ニートから正社員への道を切り開くカギとなります。

まとめ

大卒ニートは3年目までに就職することがおすすめです。3年目までは新卒枠として扱われることが多く、ポテンシャルを評価され採用される確率が高いと言えます。3年目以降も就職することは可能ですが、年齢が上がるにつれ難易度があがってしまいます。

とはいえ、行動次第ではいつでも社会復帰できることに間違いありません。ニート期間が長くても、諦めることなく挑戦することが大切です。

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池本 駿
株式会社ジェイックマーケティング開発部。2016年慶応義塾大学経済学部卒業。2018年慶應義塾大学大学院経済学研究科修了(修士課程)。2019年慶應義塾大学大学院理工学研究科修了(修士課程)。同大学経済学部附属経済研究所「こどもの機会均等研究センター」協力研究者。元・三菱経済研究所研究員。経済産業大臣登録 中小企業診断士。著書「教育経済学の実証分析: 小中学校の不登校・高校における中途退学の要因分析」