仕事を辞めたいものの次がないと感じている場合は、どうすればいいのか悩んでいる20代の人も多いのではないでしょうか。
この記事では、20代で仕事を辞めたいものの次がないと感じてしまう理由について詳しく解説しつつ、仕事を辞めたい場合の対処法をご紹介します。
合わせて、20代がこれからの人生をどのように考えていくべきかを3つのステップで解説しますので、これからどのように仕事と向き合っていけばいいのか迷っている20代の人は、記事の内容を参考にしてみてください。
この記事の目次
20代で仕事を辞めたいけど次がないと思う理由
仕事を辞めたいと感じることは珍しいものではありませんが、「次がない」と感じてしまうのには以下のような理由が挙げられます。
- すぐに辞めたいものの次の転職先が決まっていないから
- 短期離職を繰り返してしまっているから
- 次の仕事が見つけられるか不安だから
- 次にやりたいことがないから
- 仕事を辞めると再就職ができないと思っているから
まずは自分がどういった理由で次がないと感じているのか知ることが、対処法を考える上で重要になってきます。
それぞれ詳しく解説します。
すぐに辞めたいものの次の転職先が決まっていないから
「次がない」と感じている背景が、次の就職先が決まっていないというものであった場合、すぐに辞めたいものの次の転職先が決まってないという理由であると考えられます。
仕事を辞めたいと感じる際は、今の仕事から解放されたいと考えるパターンと、何らかのやりたい仕事があり、その仕事に就職するために今の会社を辞めたいと考えるパターンの2パターンが考えられます。
後者のパターンであれば前向きな転職となりますので、次がないと感じることは少なくなりますが、前者のパターンだと、仕事を辞めたいという欲求が先に来ているため、次の就職先を見つけられずストレスを感じてしまうことが考えられます。
短期離職を繰り返してしまっているから
短期離職を繰り返している場合、短期離職そのものが転職活動にネガティブに影響してくると考え、次はもう短期離職を繰り返せないという意味で「次がない」と感じていることが考えられます。
一般的に短期離職を繰り返すことで、転職活動の難易度は上がっていくと言われています。
書類選考にしろ面接にしろ、企業はできるだけ長く働いてくれそうな人を採用したいと考えていますので、短期離職を繰り返してる場合、応募してもなかなか内定をもらえないという声もみられます。
短期離職を繰り返している人がこうした事情を知っている場合、これ以上は離職回数を増やせないと感じ、「次がない」と考えることがあります。
次の仕事が見つけられるか不安だから
とにかく今の仕事を辞めたいという強い思いを感じているものの、自分の転職活動の進め方に自信がなく、次の仕事が見つけられるか不安という意味で「次がない」と感じているケースも見られます。
特に転職活動に慣れていない場合は、何から手をつけていけばいいのかわからないでしょう。
転職活動は新卒の就職活動に比べて自由度が高いため、基本的な流れやコツを意識しないと、一人で内定を獲得することは難しいと考えられます。
ただ、次の仕事が見つかるか不安を強く感じてしまうがあまり、仕事を辞めたいものの転職活動に取り組めないといったことがあれば、自分にとっても会社にとっても悪い影響をもたらしかねません。
次の仕事が見つけられるか不安に感じている場合は、就職エージェントなどの就職支援のプロに相談することを検討してみてください。
次にやりたいことがないから
今の仕事を辞めたいものの、次にやりたいことが特にないという人も「次がない」と感じる傾向にあります。
そもそも次にやりたいことがない状態で会社を辞めてしまうと、フリーターとして空白期間を長引かせてしまうことに繋がります。
空白期間は長引けば長引くほど、次に正社員になる際に不利になる可能性が高まってしまうため、仕事を辞めるのであれば次にやりたいことを決めた上で行動することが重要になってくると言えます。
また、仕事でやりたいことがないと感じている人であっても、今の会社でできることはまだあるかもしれません。例えば、今の会社の別の部署に配属されれば全く違う業務に向き合うことが可能になりますし、人間関係をやり直すこともできます。
次にやりたいことがないというだけで仕事を辞めてしまうのは、特に今後のキャリアを形成する上で重要になってくる20代は避けるようにしてください。
仕事を辞めると再就職ができないと思っているから
仕事を辞めると再就職できないのではないかと感じている20代も「次がない」と感じる傾向にあります。
実際のところ、20代であっても仕事を辞めて次の職場に再就職しているような人は多く見られます。しっかりと自己分析や面接対策など、転職活動で重要になってくる行動を取れれば、仕事を辞めて次を見つけるといったことは充分可能です。
20代が仕事を辞めたいけど次がないと感じた時の対処法
20代が仕事を辞めたいものの次がないと感じた際は、以下のような対処法に取り組むことをおすすめします。
- 休職などで一度仕事から離れてみる
- なぜ辞めたいと感じているのか客観的に見つめ直す
- 何をしたいと思っているのか書き出す
- 信頼できる人に相談する
- すぐに転職活動をする
それぞれの対処法について詳しく解説します。
休職などで一度仕事から離れてみる
仕事を辞めたいと感じたら、いきなり退職してしまうのではなく、まずは休職をしてみて自分の心境をリフレッシュしてみることが大切です。
仕事を辞めたいと感じながら働いていると、頭の中が退職をしたいという気持ちでいっぱいになってしまい、冷静な判断ができなくなってしまいます。
加えて、働いていると目の前の業務に集中することになるため、その仕事の社会的な意義ややりがい、習得できるスキルなどを実感できなくなることもあるでしょう。
一度退職をしてしまうと元に戻ることは難しいため、まずは自分の仕事を客観的に見直してみるためにも、休職などで一度仕事から離れてみるのが対処法の1つとなります。
休職期間が終わった後は元の会社に戻って再び働き始めることもできますので、一度仕事から離れてみて、もし同じ職場で働き続けたいと感じた時でも、仕事がなくなってしまうようなこともありません。
なぜ辞めたいと感じているのか客観的に見つめ直す
仕事を辞めたいと感じているのであれば、なぜ自分は退職したいと考えているのか客観的に見つめ直すとともに、言語化することが大切です。
退職は自分のキャリアにとって少なくない影響を与えますので、直感や衝動に駆られて選ぶべきではありません。
自分の気持ちを整理する事はもちろん、上司に退職の意思を伝えたり、退職後の転職活動で面接官に聞かれることを考えると、仕事を辞めたいと感じた時点で自分を客観的に見つめ直し、退職理由を言語化することをおすすめします。
うまく退職したい気持ちを客観的に見つめ直せないのであれば、衝動的な退職意思だったと考えられます。
とにかく毎日仕事を辞めたいと感じている20代の人は、一度自分の気持ちを言葉に表すことを意識してみてください。
何をしたいと思っているのか書き出す
仕事を辞めた後にやりたいことが決まっていれば、「次がない」と感じにくくなるはずです。
したがって、仕事を辞めたいと感じた時点で、自分が本当にしたいと思っていることを書き出してみることをおすすめします。
生活や収入、プライベートなどを一旦無視して、自分が心からやってみたいと思うことを書き出すことにより、仕事を辞めた後に目指す目標が見つけられるかもしれません。
目標が見つけられれば「次がない」と感じることもなくなりますので、前向きな退職を実現できるでしょう。
信頼できる人に相談する
どうしても自分1人で行き詰まってしまった場合は、信頼できる人に相談することがおすすめです。
人は数分考えても答えが思いつかないような物事に1人で向き合い続けていても、答えは見つけられない生き物と言われています。
同僚や上司、親や友人などどんな相手でも構いませんので、信頼できる人に自分の悩みを相談してみましょう。
どうしても信頼できる人が見つけられないような場合は、就職エージェントのアドバイザーに相談してみることもおすすめです。就職支援のプロの視点から、自分の課題や目指すべき将来の方向性について、客観的にアドバイスをもらうことができるはずです。
すぐに転職活動をする
仕事を辞めたいと感じているのであれば、働きながら転職活動に取り組んでみることもおすすめです。
実際に転職活動をし始めると、様々な求人を目にすることになります。
今まで経験したことのないような職種や業態の会社の働き方を垣間見ることができますので、結果的に自分が次にやりたいことを見つけられる可能性があります。
また、転職活動を働きながら並行して進めておくことで、いざ退職したい気持ちが強くなったときに、すぐに新しい職場に転職できるのもポイントです。
働きながら転職活動を成功させられれば収入やキャリアが途絶えなくなりますので、余裕を持った生活が実現できるでしょう。
20代は仕事を辞めても次の就職先を見つけやすい
20代の中には、退職して別の仕事につきたいものの、そもそも就職先を見つけて内定をもらうことは難しいのではないかと感じてしまうかもしれません。
しかし、20代であればたとえ仕事を辞めたとしても、以下の理由から次の就職先を見つけやすいと考えられます。
- 人手不足の会社が増えている
- 20代は第二新卒枠で転職活動ができる
- 未経験者歓迎の求人は多い
それぞれの理由について詳しく解説します。
人手不足の会社が増えている
現在日本は少子高齢化社会であり、労働人口も大幅に減少していっていることが指摘されています。
2030年には600万人以上の労働人口不足が推測されており、人手不足の会社が増加していることはもはや社会課題とも言えます。
人手不足の会社が増えているということは、それだけ応募が集まっていない求人が多いということになります。したがって、20代でスキルに自信がなかったとしても、他の競争相手が少なく倍率が低い状況にありますので、次の就職先を見つけやすいと言えます。
20代は第二新卒枠で転職活動ができる
20代であれば転職市場において若手とみなされますので、第二新卒枠として転職活動ができるという点も特徴です。
第二新卒枠では新卒枠と大きく変わらない枠組みで求人募集がされていますので、今まで経験したことがない職種でも就職しやすいといった特徴があります。
また、第二新卒枠であれば、転職後に研修体制が設けられている会社も少なくありませんので、仕事を覚えるスピードも早められることが期待できます。
未経験者歓迎の求人は多い
人手不足の企業が増えており、求人が増えている現状は会社にとって望ましいものではありません。企業は少しでも応募者を増やすために、職種や業界の未経験者であっても応募歓迎する未経験関係求人が増えている傾向にあります。
20代の中には、仕事での実績や経験を積めておらず、次の就職先を見つけられないのではないかという不安を感じているかもしれません。しかし、未経験歓迎の求人では、ポテンシャルをアピールすることができれば内定をもらうことが可能です。
次の転職先を決める自信がない20代の人であれば、未経験歓迎の求人を中心に応募していくことをおすすめします。
20代が次を決めるステップ
20代が次の進路を見つけたいのであれば、以下のステップに沿って自分の将来を検討してみてください。
- どういった人生を歩みたいか考えてみる
- 理想と現実のギャップを特定する
- ギャップを埋めるために何をすべきか考える
それぞれどういったことを意識すればいいのかについて解説します。
1.どういった人生を歩みたいか考えてみる
20代が次の進路を決めたいのであれば、まずは自分がどういった人生を歩んでいきたいのか考えることに取り組みましょう。
この際、現状置かれている環境や収入、これまでの経歴等は全て無視をして、本当に自分にとって理想な状況は何かという観点でフラットに考えることがポイントです。
自分にとっての理想状態を掴むことができれば、目指すべき最良のゴールが判明します。
何も人生のゴールがないままでいることが、「次がない」と感じてしまっている要因とも言えますので、まずは自分の目標となる状態を設定するようにしてください。
2.理想と現実のギャップを特定する
理想のゴールを状態目標として認識することができたら、続いては現実とのギャップを特定していきましょう。
分かりやすい例で言えば、野球選手が理想の状態だと設定したものの、現実的に自分が野球の経験がない場合は、野球経験そのものがギャップとなります。
このケースにおいてギャップを埋めるためには、野球経験が必要なく野球に携われている状態を目指すことが、自分にとって適切な目標と導くことができます。
他のケースにおいても同様に、現実と理想にどういったギャップがあるのかであったり、そのギャップがどれくらい埋められるものなのかといったことを考えることで、次の進路を決めやすくなるでしょう。
3.ギャップを埋めるために何をすべきか考える
理想と現実のギャップが何であるかを特定できたら、そのギャップを埋めるために今からできることが何か考えるようにしてください。
この時、今できることとして考えるべきなのは、出来る限り小さい目標であるということです。ギャップを埋められるからといって、今の自分では達成が難しい行動を目標に立ててしまうと、モチベーションが下がって絵に描いた餅になりかねません。
また、出来る限り転職や就職といったキャリアに結びつけて考えることがおすすめです。
例えば、理想と現実のギャップを埋めるためにコミュニケーション能力を身に付けたいと考えたのであれば、営業職やサービス職など人と関わりを持って仕事を進められる職種に就職するのが良いと結論付けることができます。
特に、20代の場合は人生がこれからも長く続いていきますので、いきなり数十年単位の未来のことを考えるのではなく、3から5年程度の未来で自分が何をすべきなのか考えるようにしてみてください。
次がなくても仕事を辞めてもいい20代の特徴
基本的に次がないと感じながら仕事を辞めると、ダラダラとフリーター生活を続けてしまい、自身のキャリアにとって良くない影響につながることが考えられます。
しかし、以下のような特徴に当てはまる20代であれば、次を見つけられなかったとしても仕事を辞めていいと言えます。
- 仕事に強いストレスを感じている
- 上司などからハラスメントを受けている
- 体調を崩すほど長時間労働を強いられている
それぞれの特徴について詳しく解説します。
仕事に強いストレスを感じている
今働いている会社で強いストレスを感じている場合は、次の進路が決まっていなかったとしても、仕事を辞めて良いと考えられます。
ストレスを感じながら働く毎日が続くと、精神的だけでなく身体的にもつらい気持ちに陥ってしまい、プライベートにも悪い影響が出てくる可能性があります。
加えて、長期的に働けないような精神状態になるようなリスクも考えられますので、出来る限り強いストレスを感じ続けることは避けるべきだと言えます。
ただ、仕事で感じているストレスの種類によっては、いきなり会社を辞めてしまうのではなく、休職をして精神状態をリセットするといった手段も選択肢になります。退職だけが全てではないということを認識しておきましょう。
上司などからハラスメントを受けている
上司や同僚からハラスメントを受けている場合も、会社を辞めるという選択肢が出てきます。
ハラスメントを受け続けていれば精神的に働けない状態になりかねませんので、なるべくすぐに状況を脱却するのが望ましいと考えられます。
ただし、この場合についてもいきなり退職をするのではなく、まずは会社内に設置されているホットラインなどでハラスメントの事実を相談してみるのがおすすめです。
会社にハラスメントが認められれば、問題のある社員と別々の環境で働けることもありますので、自分が退職せずに済むかもしれません。
なお、ハラスメントは受け手側がハラスメントと感じた時点で、ハラスメントと認められるのが基本です。
相手の言動に不快感を感じた際は、自分が耐えるのではなく、信頼できる相手に相談するといった癖をつけておくと良いでしょう。
体調を崩すほど長時間労働を強いられている
体調を崩してしまうなど、自分の体に実害が出るレベルで長時間労働を強いられている場合は、進路が決まってない中での退職をしても良いと考えられます。
長時間労働に対する考え方は会社によって大きく異なります。
残業を抑制し、ワークライフバランスを重視しようと考えている会社もあれば、とにかく成果を出すためにハードワークを強いるような会社があるのも事実です。
特に自分の部署だけでなく、会社全体で長時間労働の空気感が蔓延している場合は、たとえ部署異動ができたとしても、長時間労働を強いられ続けることが考えられますので、別の職場に転職することを検討したほうがいいかもしれません。
よくある質問
最後に、仕事を辞めたいものの次がないと悩む20代によくある質問を3つ取り上げて解説します。
退職代行はありえない行為ですか?
基本的に退職をする場合は円満退職を目指すのが良いとされています。
円満退職をする上では、従業員である自分と会社でしっかりと話し合った結果、退職を納得してもらうことが重要になります。
円満退職をするという観点で言えば、退職代行は出来る限り避けた方が良い行為だと言えます。
しかし、会社によってはそもそも退職の申し出を真っ向から否定してきたり、辞めさせないような動きをするケースもありますので、どうしようもないと感じた場合は、退職代行を使うことも選択肢の1つとなり得るでしょう。
20代の退職理由はなんですか?
20代の退職理由としては、以下のようなものが挙げられます。
- 人間関係がうまくいかなかったから
- いろいろな会社で経験を積みたかったから
- 満足のいく仕事内容ではなかったから
- 会社の将来に不安を感じたから
- 賃金が低かったから
20代の退職理由について理解を深めたい人は、以下の記事も参考にしてみてください。
次がないまま退職すると人生終わりですか?
次がないまま退職したからと言って、人生終わりというわけではありません。
たとえ進路を決めていないまま退職しても、しっかりと自己分析や面接対策に取り組めば、理想の就職を叶えることは十分可能だと言えます。
ただし、次がないまま退職してそのまま数年間フリーターとして空白期間を作ってしまうと、次の就職先への内定獲得から大きく遠ざかってしまうことが考えられますので注意してください。
まとめ
仕事を辞めたいものの次がないことに悩む20代の理由について詳しく解説しました。
次がないと考えている場合であっても、今の職場でどうしても耐えられないようなストレスを感じている場合は、仕事を辞めても問題ありません。
20代であれば、ポテンシャル枠での転職活動を進められますので、面接で熱意や自己PRができれば理想の就職を叶えられるでしょう。
もし次の職場を見つけるのに少しでも不安を感じているのであれば、就職エージェントなど就職支援のプロに相談をしてみることも検討してみてください。
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- ワークライフバランスを重視したい
- 会社に属する安定ではなく、能力/スキルの獲得による安定を手にしたい