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何年引きこもってる?年代別の引きこもり期間や不安を紹介

何年引きこもってる?年代別の引きこもり期間や不安を紹介

何年引きこもってる?

7年以上引きこもっている割合でいうと、15歳〜39歳では21.5%、40歳〜64歳では23.2%です。つまり、引きこもり状態にある人の5人に1人が7年以上引きこもっている、ということです。

具体的なひきこもり期間は、以下のとおりです。

引きこもり期間15~39歳40~64歳
6ヶ月~1年21.5%12.9%
1~2年16.7%14.8%
2~3年15.3%21.9%
3~5年17.4%16.1%
5~7年7.6%11.0%
7~10年4.2%7.7%
10~15年11.8%6.5%
15年以上5.5%9.0%

出典:厚生労働省「まず知ろう!「ひきこもりNOW」!」※40~64歳は小数点以下2ケタ目を切り捨て

15歳~39歳

引きこもりの状況を年代別に分けて見ていきましょう。

まずは15歳〜39歳について、次の4つを解説します。

  • 引きこもりになってからの期間
  • 引きこもりになった年齢
  • 引きこもりになったきっかけ
  • 同居家族

引きこもりになってからの期間

15歳〜39歳の引きこもり期間は「6ヶ月〜1年」が最多です。

5年以下でみると約7割ですが、10年以上引きこもっている人も一定数いることが分かります。

▼15歳~39歳

引きこもり期間割合
6ヶ月~1年21.5%
1~2年16.7%
2~3年15.3%
3~5年17.4%
5~7年7.6%
7~10年4.2%
10~15年11.8%
15年以上5.5%

出典:厚生労働省「まず知ろう!「ひきこもりNOW」!」

引きこもりになった年齢

15歳〜39歳が引きこもり状態になった年齢としては、「20歳以上」と答えた人が約6割となっています。

「20〜24歳」が23.6%と最も高く、次に「25〜29歳(18.1%)」が続きます。

▼15歳~39歳

ひきこもり状態になった年齢割合
14歳以下12.5%
15~19歳17.4%
20~24歳23.6%
25~29歳18.1%
30~34歳11.8%
35~39歳6.9%
無回答9.7%

出典:厚生労働省「まず知ろう!「ひきこもりNOW」!」

引きこもりになったきっかけ

厚生労働省のWebサイト「まず知ろう!「ひきこもりNOW」!」によると、15歳〜39歳が引きこもりになった理由として次の7つのきっかけが挙げられています。

中学校時代の不登校など、若年層ならではのきっかけも見て取れます。

引きこもりになったきっかけ

  • 退職したこと
  • 人間関係がうまくいかなかったこと
  • 新型コロナウイルス感染症が流行したこと
  • 病気
  • 中学校時代の不登校
  • 妊娠したこと
  • その他

出典:厚生労働省「まず知ろう!「ひきこもりNOW」!」

同居家族

15歳〜39歳の引きこもりの同居家族は「母」と「父」が特に高く、その次に「きょうだい」が続きます。

「配偶者」「子」と答えている人も10〜15%いることから、子育ての費用を含め、どちらか一方のパートナーが家庭の生活費をまかなっている現状も伺い知れます。

▼15歳~39歳

同居家族割合
68.1%
52.1%
きょうだい44.4%
配偶者16.0%
祖父母15.3%
11.8%
同居人はいない8.3%
その他親族3.5%
その他1.4%

出典:厚生労働省「まず知ろう!「ひきこもりNOW」!」

40歳~64歳

次に、引きこもり状態にある40歳〜64歳について解説します。

  • 引きこもりになってからの期間
  • 引きこもりになった年齢
  • 引きこもりになったきっかけ
  • 同居家族

引きこもりになってからの期間

40歳〜64歳の引きこもり期間は「2〜3年」が最多です。

7年以上引きこもっている割合は23.2%となっており、15歳〜39歳(21.5%)よりも高くなっています。

▼40歳~64歳

引きこもり期間40~64歳
6ヶ月~1年12.9%
1~2年14.8%
2~3年21.9%
3~5年16.1%
5~7年11.0%
7~10年7.7%
10~15年6.5%
15年以上9.0%

出典:厚生労働省「まず知ろう!「ひきこもりNOW」!」※小数点以下2ケタ目を切り捨て

引きこもりになった年齢

40歳〜64歳が初めて引きこもり状態になった年齢は「60〜64歳」が最多です。

60代が約45%を占めているため、定年を迎えて以降、外に出なくなってしまった人などが多いことが予想できます。

▼40歳~64歳

初めてひきこもり状態になった年割合
15~29歳3.2%
30~34歳2.6%
35~39歳3.9%
40~44歳6.5%
45~49歳5.8%
50~54歳7.7%
55~59歳10.3%
60~64歳23.9%
65~69歳21.3%
無回答14.8%

出典:厚生労働省「まず知ろう!「ひきこもりNOW」!」

引きこもりになったきっかけ

前述の「まず知ろう!「ひきこもりNOW」!」によると、40歳〜64歳が引きこもりになった理由として以下のようなきっかけが挙げられています。

介護や看護のように、中高年特有の悩みから引きこもってしまう人がいることも分かります。

引きこもりになったきっかけ

  • 退職したこと
  • 新型コロナウイルス感染症が流行したこと
  • 病気
  • 人間関係がうまくいかなかったこと
  • 介護・看護を担うことになったこと
  • 就職活動がうまくいかなかったこと
  • その他

出典:厚生労働省「まず知ろう!「ひきこもりNOW」!」

同居家族

40歳〜64歳の引きこもりの同居家族は「配偶者」が最も高くなっています。

一方で「同居人はいない」と答えている人も多いため、誰とも関わらず一人きりで引きこもっている中高年が多い現状も見て取れます。

▼40歳~64歳

同居家族割合
配偶者52.3%
同居人はいない25.8%
25.2%
16.8%
6.5%
その他親族6.5%
きょうだい3.2%
祖父母0.6%

出典:厚生労働省「まず知ろう!「ひきこもりNOW」!」

引きこもり続けるメリット

引きこもりは世間から白い目で見られることもありますが、実はデメリットばかりではありません。

ここでは、引きこもり続けるメリットを3つ紹介します。

  1. ストレスから開放される
  2. 経済面の苦労がない
  3. 好きなことに時間を使える

1.ストレスから開放される

メリットとしてまず挙げられるのが、煩(わずら)わしい人間関係や仕事のストレスから解放されることです。

人との関わりを大幅に減らせるので、精神的な負担を軽減できる人も多いでしょう。

具体的には、以下のような人間関係から解放されます。 学校の教室や部活動などの友人関係
会社の上司や取引相手などの職場関係

周囲の目を常に気にしたり、周りからの評価を気に掛けたりする必要もないため、学校や職場よりも自分らしく過ごせる人も少なくありません。

自分のペースで生活できるようになるため、心穏やかに過ごせる人も多いのです。

2.経済面の苦労がない

実家暮らしで支援を受けられる場合や、配偶者が働きに出ている場合には経済的な苦労を感じずに済むのもメリットといえるでしょう。

働く必要がないため、就活や転職活動のような体力的・精神的な辛さを味わうこともなく、職場での人間関係の悩みを抱えることもありません。

仕事の成果が給料に直結するような仕事をしなくて良いことから、極度のプレッシャーから開放される人も多いでしょう。

会社に依存せずに済むため、いつ首を切られるか分からない…といった不安定な状態から抜け出せるのもメリットです。

3.好きなことに時間を使える

自分の好きなことに時間を使えることも、長く引きこもるメリットのひとつです。

仕事や家事などに時間を取られることがほぼないため、趣味や娯楽に没頭できます。

これまで後回しにしていた資格勉強に取り組めたり、新しい趣味を見つけたりする人も少なくありません。

時間に縛られることなく、マイペースに過ごせるのも嬉しいポイントです。

たとえば夜更かしをして好きなだけゲームをしたり、昼間から映画を見たりと、こうした自由な時間を満喫できるのは引きこもりならではの“特権”といえるでしょう。

引きこもり続けるデメリット

引きこもるメリットを紹介してきましたが、引きこもり続けることには苦労も伴います。

ここでは主なデメリットを3つ紹介します。

  1. 健康が悪化するリスクが高まる
  2. 経済的自立から遠ざかる
  3. 孤独感を感じやすくなる

1.健康が悪化するリスクが高まる

長期間引きこもっていると運動不足になりがちなため、体力や筋力が低下し、健康に悪影響を及ぼす可能性があります。

具体的には、次のようなリスクが高まります。

  • 肥満
  • 糖尿病
  • 高血圧
  • 心筋梗塞

生活リズムが乱れると自律神経のバランスも崩れやすくなるため、不眠や食欲不振、消化不良といった体の不調につながる可能性もあるでしょう。

長く引きこもると、健康面・精神面ともに大きなリスクがあります。健康的な生活を取り戻したい方は、できるだけ早く社会復帰を目指しましょう。

2.経済的自立から遠ざかる

引きこもりが長引くと、経済的な自立から遠ざかってしまいます。

収入がない状態が続くと貯蓄を切り崩す必要があったり、家族の援助に頼らざるを得なくなったりする状態から抜け出せません。

とはいえ貯蓄には限りがあり、両親も年齢を重ねてだんだんと仕事ができなくなっていくため、この先も安定した生活を送れる保証はないでしょう。

経済的な問題を抱えると、精神的なストレスも大きくなります。

実際のところ、メンタルが落ち込むことで働く意欲を失い、社会復帰へのハードルがさらに高くなってしまう…といった悪循環に陥ってしまう人も多いのです。

3.孤独感を感じやすくなる

引きこもり続けると人と接する機会が減るため、孤独感を感じやすくなります。

他人とのつながりはイヤなことばかりでなく、人と協力し合ったり、喜びを分かちあったりすることで自分の居場所を得られる、といった点でメリットも大きいものです。

しかし引きこもっているとこうしたプラスの感情が芽生えにくいため、孤独感や孤立感をさらに深めてしまいます。

ちなみに孤独感を抱えている人は心筋梗塞や狭心症、脳卒中などのリスクが高まるという調査もあるなど、ひとりで過ごすことは心身の健康に悪影響を及ぼす可能性があることも知られています。

ひきこもり期間が長い人が感じる不安

ひきこもり期間が長い人は、主に以下3つの不安を抱えています。

  1. 社会復帰の不安
  2. 家族関係の不安
  3. 健康面の不安

1.社会復帰の不安

1つめは、社会復帰に対する不安です。

社会から離れていた期間が長いほどギャップを感じやすくなるため、次のような不安を覚える人は少なくありません。

  • 人間関係をうまく築けるかな…
  • 仕事についていける自信がない
  • 社会のルールが変わっているかも…

社会復帰へのハードルは年齢を重ねるごとに高く感じられるかもしれません。「もう自分には無理なのでは?」という諦めの気持ちや、「社会に受け入れてもらえないかも…」という恐怖心もあるでしょう。

たしかに、社会復帰への道のりは平坦なものではありません。しかし一歩ずつ着実に進んでいけば、社会復帰への道は開けてきます。

まずは焦らず、自分のペースで進んでいきましょう。

2.家族関係の不安

2つめは、家族関係に対する不安です。

引きこもり期間が長引くと、経済的・精神的な負担を家族にかけている…という罪悪感を覚えやすくなるものです。

家族としてはそこまで悲観的になっていないのに、「自分は迷惑をかけている」と本人が思い込んでしまうことで自己肯定感が下がり、家族とのコミュニケーションをさらに避けてしまうケースも珍しくありません。

一方で、家族からの「早く働きなさい」「ひとりで暮らしなさい」といったプレッシャーがストレスとなり、家族関係が悪化してしまうケースも見られます。

とはいえ良好な家族関係は、引きこもりから抜け出すための大きな支えとなるものです。

距離が近いぶん関係がぎくしゃくしてしまうことも多いので、良い意味で干渉し合わないなど、家族とは適度な距離感を保つことを意識してみましょう。

3.健康面の不安

3つめは、健康に対する不安です。

長期間の引きこもりは心身にさまざまな影響が出るため、健康面での不安を強く感じてしまう人が多いのです。

たとえば家の中に閉じこもっていると体力や筋力が低下し、基礎代謝が落ちます。その結果、肥満や糖尿病、高血圧、心筋梗塞といった生活習慣病のリスクが高まることが知られています。

将来への不安や焦り、家族への罪悪感などから、多くのストレスを抱え込みやすくなるのも悩みの種です。場合によっては、うつ病などの精神疾患にかかるリスクもあります。

社会復帰に向けてだけでなく、引きこもり生活を続けるうえでも健康的な身体を手にすることは欠かせません。

少しでも気になることがあれば病院に行く、部屋の中で軽い運動をしてみるなど、健康面の不安を解消するためのアクションを起こしてみましょう。

まとめ

この記事では引きこもり期間を中心に、引きこもり続けるメリット・デメリットなどについて解説しました。

15歳〜39歳の引きこもり期間は「5年以下」が約7割ですが、10年以上引きこもっている人も一定数います。

40歳〜64歳の引きこもり期間は「2〜3年」が最多で、7年以上引きこもっている割合が15歳〜39歳より高いことが特徴です。

ひきこもりは良い面もある一方で、お金や健康の不安が日ごとに増していく、といった辛さもあります。

少しずつでOKなので、まずは今の状況を変えるための行動を起こしていきましょう。

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ABOUT US
池本 駿
株式会社ジェイックマーケティング開発部。2016年慶応義塾大学経済学部卒業。2018年慶應義塾大学大学院経済学研究科修了(修士課程)。2019年慶應義塾大学大学院理工学研究科修了(修士課程)。同大学経済学部附属経済研究所「こどもの機会均等研究センター」協力研究者。元・三菱経済研究所研究員。経済産業大臣登録 中小企業診断士。著書「教育経済学の実証分析: 小中学校の不登校・高校における中途退学の要因分析」