
「仕事ができないから辞めたい」
「転職は逃げと思われそうで怖い」
こうした不安を抱え、精神的に辛い日々を送っていませんか?
この記事では、仕事ができないことが辛い原因や、会社を辞めたいときの対処法を解説しています。
ストレスなく働くヒントをほしい人は、ぜひ最後までご覧ください。
この記事の目次
仕事ができないから辞めるのは逃げ?
仕事ができないから辞めるのは逃げではありません。
苦手な仕事を続けるとストレスも増え、会社に行くことすら耐えられなくなる可能性もあるからです。
無理をすると精神疾患につながるリスクもあるため、仕事ができないことが理由の退職は決して悪いことではないのです。
ただし転職後を具体的にイメージせず、勢いで辞めると後悔する可能性もあります。
そのため転職するかどうかは、メリットとデメリットを踏まえて冷静に判断することも大切です。
仕事ができない人が会社を辞めるメリットとデメリットは、この先で詳しく解説しています。
仕事ができないから辞めたいと思う原因
仕事ができずに辞めたいと思う原因としては、次の6つが考えられます。
- 仕事に慣れていない
- 仕事ができなくて迷惑をかけていると思っている
- 他の人と比べてしまう
- 周りの人に頼ることができない
- その仕事に向いていない
- 職場の人間関係が悪い
1. 仕事に慣れていない
新しい仕事を任されると最初は誰でも戸惑い、ミスをしてしまうものです。
つまり「仕事ができない」と感じるのは能力が低いからではなく、単に新しい仕事内容に慣れていないだけという可能性があります。
とはいえ「早く一人前にならないと…」と気持ちが焦ってしまい、初歩的なことすらミスする自分に嫌気が差してしまう人は多いかもしれません。
「いつか慣れるよ」という先輩や上司のアドバイスを受け止められず、「私の気持ちも深く知らないのに」と反発心を抱いてしまうこともあるでしょう。
2. 仕事ができなくて迷惑をかけていると思っている
「自分が仕事ができないせいで迷惑をかけている…」と感じ、会社を辞めたい人もいるかもしれません。
責任感の強い人ほどこうした悩みを抱えがちですが、実は周りの人はあなたが思っているほど気にしていないことも多いものです。
助けを求めればサポートしてくれる人もいますが、悩んでいる本人としては「迷惑をかけている」という不安がどうしても拭えません。
そしてこうした不安が積み重なった結果、「自分がいないほうが職場としては嬉しいはずだ」と考え、退職を決意する人も少なくないのです。
3. 他の人と比べてしまう
仕事ができる先輩や後輩と比較し、「自分は仕事ができない」と落ち込んでしまう人もいるでしょう。
周りと自分を比べることは、必ずしも悪いことではありません。むしろ相手の良いところを参考にしたり、刺激を受けたりすることで成長できる場合もあります。
とはいえ誰かと比較すると自分の欠点が浮き彫りになるため、仕事ができない自分にさらに落ち込んでしまう人も多いのです。
4. 周りの人に頼ることができない
悩みを一人で抱えると仕事が上達せず、「自分はできない人間だ」という劣等感がさらに強まることもあります。
スポーツや勉強と同じく、誰かから教えてもらうと成長が早まるケースは仕事でも多く見られます。
しかし「できない自分を見せるのが恥ずかしい」「まずは自分でなんとかするべきだ」という気持ちが強く、周りを頼れない人もいるでしょう。
「後輩を育てるのが上司の仕事」「チームは助け合うべき」と心の中ではわかっているものの、忙しい上司や同僚に声を掛けられず、一人で悶々とした日々を過ごしている人も多いかもしれません。
5. その仕事に向いていない
仕事内容と自分の適性が合っていない場合、どれだけ努力しても成果が出ないことがあります。
たとえば人見知りの人が訪問営業で働いたり、会社の外に出て働きたい人が事務職に就いたりすると大きなストレスを感じるでしょう。
誰にも向き不向きはありますが、ミスマッチの仕事に就くと「自分は全ての仕事ができない」と思ってしまう人もいます。
結果として「そもそも社会で働くことに向いていないのでは…」と感じ、自信を失ってしまう人も多いのです。
6. 職場の人間関係が悪い
職場の人間関係が悪いと集中力やモチベーションが低下するので、仕事のパフォーマンスが落ちてしまいます。
たとえばミスについて陰口を言われたり、上司から大声で叱られたりする職場だと、ミスができないプレッシャーから逃げ出したくなることもあるでしょう。
こうした状況にも関わらず何度もミスしてしまい、周囲から冷たい目で見られる、といった悪循環の中で「自分はダメな人間だ…」とさらに落ち込んでしまう人も少なくありません。

仕事ができないから辞めたいときの対処法7つ
仕事ができない状態に対し、精神的に参っている人も多いかもしれません。
仕事を辞めたいほど追い込まれているときは、次の方法を試してみましょう。
1. 失敗する原因を突き止める
仕事ができないと悩んでいるときは一度冷静になり、失敗の原因を分析しましょう。
原因を突き止めることで、その改善に向けた前向きなアクションを起こせるようになるからです。
たとえば仕事でミスを繰り返す原因としては、次の3つが考えられます。
「知識不足」が原因であれば、仕事に関連する書籍を読んだり、外部の研修を受けたりするのが効果的です。
仕事ができない…と悩んでいるだけだと状況は改善しないので、まずは原因を突き止める時間を作りましょう。
2. 上司や同僚に相談してみる
仕事で悩んでいるときは一人で抱え込まず、上司や同僚に相談してみてください。
自分にはない視点に気づくことも多く、相談したら悩みが一発で解決した、というケースも多いからです。
とはいえ、いざ相談しようと思っても「相手の時間を奪うのは申し訳ない」と感じる人も多いでしょう。
こうした人は相手が問題点をすぐに把握できるように、悩みを具体的に伝えることを意識してみてください。
たとえば「プロジェクトが間に合わないかもしれません」ではなく、「プロジェクトの進捗が予定より3日遅れており、特に〇〇の調整が難航しています」と具体的に伝えるのがおすすめです
3. 人間関係を良好に保っておく
仕事ができないと悩んでいる人は、職場の人間関係を良好に保つことにも目を向けてみましょう。
なぜなら普段から自分を気にかけてくれる人や、困っているときに手を差し伸べてくれる人が増えるからです。
人間関係が良いと仕事のモチベーションも高まるので、「苦手な仕事だけどもう少しがんばってみよう」という前向きな気持ちも生まれやすくなります。
職場の人と良好な人間関係を築くポイントは、次の4つです。
4. できないことを認めてみる
仕事ができないときは「できない」と認めてしまうのも効果的です。
「自分ならできるはず」というプライドがなくなると気持ちが軽くなり、うまくやらないと…というプレッシャーからも開放されるからです。
先輩や上司を素直に頼れるようになることで、あなたの辛い状況も周りから深く理解してもらえるでしょう。
「できない」と認めるのは、決して恥ずかしいことではありません。
認めることで「ではどうすればいいだろう?」と次の行動を冷静に考えられるので、“成長に向けた一歩”と前向きに捉えましょう。
5. 異動願いを出す
仕事ができなくて辛いときは異動願いを出すのも一つの手です。仕事内容や職場環境が変わることでストレスが減る可能性があるからです。
仕事ができないと悩んでいる人の中には、同期の仲は良かったり、給料には満足していたりする人も多いかもしれません。
こうした人の場合、社内異動であれば人間関係や給料をそこまで変えずに済みます。
なお、会社によっては異動の手続きが厳格に決まっているので、まずは人事部に異動願いの出し方を聞いてみましょう。
6. 副業をしてみる
「仕事ができない」と自信を失っているときは副業に挑戦するのもおすすめです。
副業で成功体験を積むと「自分にもできることがある」という実感が手に入るからです。
副業を通して、自分の強みや適性が見つかるケースも珍しくありません。
たとえばプログラミングを独学で学ぶ中で「コツコツとした作業が得意」という強みに気づいたとします。
この場合、パソコン作業が多い事務職への社内異動や、プログラマーへの転職などが考えられるでしょう。
自分の可能性に気づけると気持ちが前向きになるので、副業もぜひ検討してみてください。
7. 転職する
仕事ができないことに深く悩んでいる人は転職も考えてみましょう。
転職は、今の辛い状況を改善できるチャンスです。環境をリセットすると仕事のモチベーションが上がる人も多いので、転職は逃げではなく、むしろ前向きな選択といえます。
とはいえ、転職は人生における大きな決断です。環境が変わると人間関係を新たに築いたり、社内独自のルールに慣れたりと神経がすり減る場面も多いので、まずは今の職場で改善できることがないか考えてみましょう。
様々な対策を試しても状況が好転しない場合は転職を考えてみてください。

【年代別】仕事ができなくて辞めたいときの対処法
仕事ができなくて辞めたいときの対処法を年代別に紹介します。
仕事経験や役職などによって対策は異なるので、ぜひ自分の年齢に合った方法を試してみましょう。
1. 20代
20代がまず知っておきたいのが、「仕事ができない」と感じて辞めたい20代は多い、ということです。
人生経験は20年ほど積んでいるものの、社会人としては経験が浅いため、できないことがあるのは当然だからです。
多くの壁にぶつかり、悩み、成長していく時期ということは周りの社員もわかっているので、まずは「自分は経験を積んでいる段階にいる」とポジティブに捉えましょう。
また、20代だからこその若さや成長性は転職市場で“武器”になります。
「自分にはできることがない」と考えるのではなく、「20代だからこそ手にしているものがある」と前向きに捉えることも大切です。
2. 30代
30代が意識したいのは、自分の“思考のクセ”に気づくことです。
30代は社会人経験をある程度積んでいるため、仕事に対する考え方が固まってきている人も多いでしょう。
しかしその考えに固執してしまうと、自分の固定観念にとらわれてしまう恐れがあります。
たとえば「プレゼン」と聞くだけで拒否反応が起きる人は、「自分は人前で話すのが苦手」と思っているかもしれません。
しかし実際は、事前準備やプレゼンの練習をすれば、自信を持って話すことが出来る可能性もあり、自分が「できない」のではなく、時間を確保していないことが問題なのかもしれません。
このように“思考のクセ”に気づけると「この仕事は苦手ではないかも」と思えることもあり、不安な気持ちが和らぐケースも多いのです。
3. 40代・50代
仕事ができないことに悩んでいる40代と50代は、まずは現職に残る道を考えましょう。
40代を過ぎると求人数が大きく減るため、転職活動で苦労する可能性が高いからです。新しい環境に慣れるまで時間もかかるので、転職するかどうかは慎重に考えることが大切です。
また40代・50代の中には、「仕事ができないことを部下に知られたくない」「自分は無能だから役職にもつけない」と思っている人も多いかもしれません。
しかし“人生100年時代”と言われる現代において、40代・50代は人生の折り返し地点です。
「できない=まだまだ伸びしろがある」とも言えるので、過度に落ち込みすぎず、自分の可能性にも目を向けてみてください。
「仕事ができない」と感じた人が辞めるメリット
「この仕事は自分には無理だ」と見切りをつけて転職することで、次のメリットが手に入ります。
1. 仕事ができないストレスから開放される
プレッシャーや不安を感じながらの仕事は心身ともに疲弊しますが、こうした辛い状況から抜け出せるのは仕事を辞める大きなメリットといえます。
具体的には、転職することで次のような気持ちを感じずに済むでしょう。
2. 自分の強みを活かせる仕事に就ける可能性がある
転職によって、自分の強みをダイレクトに活かせる仕事に就けることもあります。
実際、自分に自信がなかった人が仕事を変えたことで能力を評価され、自己肯定感が高まるケースは少なくありません。
ちなみに日本には18,000以上(※)の職種があり、あなたが苦手に感じている仕事はその1つにしか過ぎません。
世の中には多くの仕事があるので、今の仕事に適性がなくても、他の仕事で才能が開花する可能性は十分にあります。
※出典:独立行政法人 労働政策研究・研修機構「第5回改定厚生労働省編職業分類 職業名索引(2022年改定)」
3. 前職よりも良い職場で働ける場合がある
仕事ができないことが辛い場合、思い切って環境を変えると状況が好転することもあります。
仕事ができないのは、上司との相性や、会社のサポートに原因がある場合も多いからです。
たとえばミスが怖い人は、「こんなこともできないのか」と上司から執拗に責められる日々を過ごしているかもしれません。
しかし転職して上司が変わると、「成長のためにはどんどんミスをするべき」と励まされ、仕事ができないことに落ち込まなくなる可能性もあります。
このように環境が変わることで、不安が解消するケースも多いのです。
「仕事ができない」と感じた人が辞めるデメリット
できない仕事を辞めることにはメリットがある一方で、いくつかのデメリットも存在します。
1 面接で苦労する可能性がある
仕事ができないことが理由で辞めたい人は、転職理由の伝え方に気をつけないと面接で苦労する可能性があります。
たとえば「仕事ができないので辞めました」と面接官に伝えると、「うちの会社でも仕事の成果が出ないと辞めてしまうのでは?」と思われてしまうでしょう。
面接官にマイナス印象を持たれないためには、前向きな転職理由を伝えることが大切です。
たとえば、以下のように伝えることでポジティブな印象を与えられます。
2. “逃げグセ”がついてしまう場合がある
仕事ができないと思うたびに転職を繰り返すと、“逃げグセ”がつく場合もあります。
人生には大きな壁がたびたび現れますが、こうした壁を避け続けると忍耐力や問題解決力が育ちません。
「できないことに立ち向かっていく力」が身につかないと転職先でも同じ壁にぶつかり、安易に短期離職を繰り返してしまう可能性もあるでしょう。
転職回数が増えると「うちもすぐに辞めるのでは?」と企業から思われることも増えるため、再就職で苦労する人も多いのです。
仕事ができないことが理由で辞めたほうが良い人
苦手な仕事も対策次第では得意になるので、仕事ができないからといってすぐに転職するのはおすすめできません。
とはいえ、次の人は転職を真っ先に考えたほうが良いでしょう。
1. 「ミスするかも…」と不安で仕事が手につかない人
ミスへの不安が強く、仕事に集中できない人は転職を考えてみてください。
過度な不安は集中力を低下させ、パフォーマンスを悪化させるだけでなく、心身の健康にも悪影響を及ぼす可能性があるからです。
特に以下のような状態は、転職をすぐに検討すべきサインといえます。
2. 会社からのサポートを全く受けられない人
上司に相談しても真剣に対応してくれない、人事部に助けを求めても解決に動いてくれない、といった場合も退職を検討しましょう。
会社からのサポートが全く受けられないと自分でなんとかするしかなく、一人で悩むことで精神的に追い詰められてしまう可能性があるからです。
特に「自分で考えろ」と放置される職場の場合は、仕事の意欲が大きく下がってしまうでしょう。
組織や上司の考えを変えるのは難しいので、会社の支援を受けられずに悩んでいるときは環境を変えることを考えてみてください。
3. アドバイスを何度受けても改善が見込めない人
上司や先輩から教えてもらっても改善が見込めない場合も、転職を考えたほうが良いかもしれません。
努力しても報われない状況が続くと自己肯定感が下がり、周りの期待に応えられない申し訳なさから仕事のモチベーションが下がる可能性もあるからです。
人には向き不向きがあるため、苦手な仕事はどうしても存在します。
安易な転職はおすすめしませんが、努力を重ねた結果として「自分に向いていない」と判断し、自分に合った仕事に就くために転職するのは前向きな行動といえるでしょう。
仕事ができないことが理由で辞めないほうが良い人
次の人は転職で後悔する可能性が高いので、まずは現職に残る道を考えましょう。
1. 入社して半年未満の人
学校を卒業してすぐの人や、転職して日が経っていない人は、今すぐの転職はおすすめできません。
特に入社半年未満の人が転職活動をすると「またすぐに辞めてしまうかもしれない」と企業から思われ、書類選考すら通過できない可能性があるからです。
入社してすぐの時期は新しい環境に慣れていないため、仕事ができないのは当然です。緊張や不安から、本来の能力を発揮できない人も多いでしょう。
まずは焦らず、目の前の仕事を着実に覚えることを優先してみてください。
2. 新しいプロジェクトが始まったばかりの人
プロジェクトが動き始めた時期の転職も、あまりおすすめできません。
残ったメンバーに負担がかかるので人間関係に亀裂が入るリスクがありますし、貴重な成長機会を逃してしまう可能性もあるからです。
新しいプロジェクトは不安も大きいため、「周りの足を引っ張ってしまうのでは…」と感じてしまうのも無理はありません。
しかし、新しいチャレンジには失敗がつきものです。顔には出さないだけで、周りのメンバーも内心は大きな不安を抱えているでしょう。
「失敗や不安は当然」と考え、まずは自身の役割をこなすことに集中してみてください。
3. マネジメント経験がない40代・50代
40代・50代でマネジメント経験がない人も転職を慎重に考えましょう。
40代を過ぎると転職が厳しくなり、管理職経験がない人は求人の選択肢がさらに狭まってしまうからです。
焦って転職すると社風が合わない会社に行ってしまい、再就職にさらに苦労する…といった事態にもなりかねません。
異動願いを出してみる、副業を始めてみるなど、行動次第では会社を辞めずに状況を好転できる場合もあります。
仕事ができないと焦るときこそ、40代・50代は特に冷静な判断を心掛けましょう。
まとめ
この記事では、仕事ができないことが辛い原因や、会社を辞めたいときの対処法を解説しました。
「仕事ができない」という悩みを解消したい人は、次の方法をぜひ試してみてください。


