
ニートは何歳まで就職できますか?
ニートが就職するのに、年齢制限はありません。雇用対策法により、事業主は労働者の募集及び採用について、年齢制限の禁止が義務化されているからです。
とはいえ、年齢とともに就職が難しくなっていくことは事実です。
厚生労働省は、「ニートとは15〜34歳の非労働力(仕事をしていない、また失業者として求職活動をしていない者)のうち、主に通学でも、主に家事でもない独身者」としており、35歳以上は高齢ニートまたは中年ニートと呼ばれます。
20代であればポテンシャルで採用されることもありますが、30代以上になるとスキルや経験を重視される傾向にあることなどから、就職するならできるだけ早い方がいいでしょう。
参考:厚生労働省「募集・採用における年齢制限禁止について」「リーフレット」
ニートが就職を急ぐべき理由
上記で述べたように、ニートが就職するのに年齢制限はないとはいえ、できるだけ早い方が望ましいです。ニートが就職を急ぐべき理由は以下の通りです。
- 年齢とともに就職が難しくなるから
- 年齢とともにニート期間が長くなる傾向にあるから
- 面接時にニート期間の説明が難しくなるから
1つずつ解説していくので、就職したいと思っている方は参考にしてみてください。
1. 年齢とともに就職が難しくなるから
平成29年版「就業構造基本調査」の「無業・非家事非通学・無配偶で卒業者」(非休職無業+求職者)であった者の現状」によると、年齢が上がるほどに正社員として就職することが難しくなることが読み取れます。
20〜24歳、25〜29歳では男女ともに20%ほどが正社員になっている一方で、30歳以降になると正社員になっている人の割合は10%前後にまで落ちています。
40歳以上に至っては、正社員になっている人の割合は10%未満です。このデータからニートが就職を急ぐべき理由がわかるでしょう。
また、一般的に20代までであればポテンシャルで採用される可能性が高いですが、30代以降になるとスキルや経験を重視されるようになります。40代以降となるとマネジメント経験も求められる可能性もあるでしょう。
年齢に応じたスキルや経験がないと就職するのは厳しいと言えます。
このように、年齢が上がるほど求められるハードルも高くなるため、就職が難しくなっていくでしょう。
20〜24歳 | 25〜29歳 | 30〜34歳 | 35〜39歳 | 40〜44歳 | 45~49歳 | |
---|---|---|---|---|---|---|
男性 | 20.6% | 22.0% | 12.5% | 9.8% | 7.9% | 6.1% |
女性 | 22.7% | 18.3% | 10.7% | 8.4% | 7.1% | 10.2% |
参考:独立行政法人 労働政策研究・研修機構 平成29年版「就業構造基本調査」
2. 年齢とともにニート期間が長くなる傾向にあるから
厚生労働省の「ニート状態にある若者へのアンケート調査結果」から年齢とニート期間との関係を見ると、年長者にはニート期間の長い者が多く、年少者にはニート期間の短い者が多くなることがわかっています。
出典:厚生労働省「ニート状態にある若者へのアンケート調査結果」
年齢が上がると就職するのが難しくなり、ニートから抜け出しにくくなってしまいます。すると、そのまま年齢を重ねて、さらに就職が難しくなるという悪循環に陥ってしまうのが原因と考えられるでしょう。
特に25歳を超えると、ニート期間が1年以下の割合が24歳以下の半分近くまで下がり、逆に1年を超えている人の割合が増えています。ニート期間を短くするには、25歳という年齢が1つの区切りと言えるでしょう。
3. 面接時にニート期間の説明が難しくなるから
ニート期間が長ければ長いほど面接でそれについて尋ねられる可能性も上がります。履歴書に書かれた空白期間に何をしていたか面接官は知りたいからです。
面接官もニート期間が長いと、本人に何か問題があるのではと懸念を持つかもしれません。
何か取り組んでいたことやアピールできるものがあれば良いですが、ない場合に「きちんと正社員として働ける」ことを面接官に伝えることがより難しくなるでしょう。
たとえば、ニート期間が数ヶ月程度であれば、転職活動をしていたと伝えても問題ありません。反対に、ニート期間が数年単位だった場合、面接官を納得させる理由を説明するのは難しいです。
ニート期間の説明が難しくなるのを防ぐためにも、なるべく早く就職した方が良いでしょう。
ニートが就職を成功させるポイント
年齢を重ねるほど就職が難しくなっていくため、ニートが就職を成功させたいならできるだけ急ぐ方がいいです。一方で、ニート期間があると就活に不安を覚える方もいるでしょう。
そこでここからは、ニートが就職を成功させるための3つのポイントについて解説していきます。
- 広い視野で仕事を探す
- ニート期間を説明できるようにしておく
- 面接対策を怠らない
1. 広い視野で仕事を探す
仕事を探すときは自分がやりたいor人気の職種や業界だけではなく、人材が不足している業界など就職しやすい仕事も検討しましょう。
人手不足の業界では、年齢や経験にかかわらず採用してもらえる可能性が高いからです。
例えば以下のような情報(人手不足割合)を参考にすると良いでしょう。
出典:帝国データバンク「人手不足に対する企業の動向調査(2024年7月)」
この表から、主にIT企業が当てはまる「情報サービス」の業種が71.9%とトップの数字となっていることが読み取れます。IT業界は、DX化推進によって今後も需要の拡大が見込まれており、それに伴って今後も人手不足が続くと考えられるでしょう。
他にも、建設・メンテナンス・警備などが人手不足の業種として、割合が高くなっています。
仕事を探す際は、上記のような業種も検討するのがおすすめです。
2. ニート期間を説明できるようにしておく
ニート期間が長いほど、面接官から何をしていたか質問される可能性が高いです。その際、きちんと説明できるようにしておく必要があります。
ニート期間に取り組んだことがあればそれをアピールしましょう。たとえば以下のような例が考えられます。
- スキルアップのために資格取得の勉強をしていた
- 職業訓練校に通ってプログラミングを学んでいた
- 語学留学にいって英語を学んでいた
もしない場合にもニート期間に得た気づきなどを前向きに答えられるように準備しておきましょう。
「ニート期間に自己理解を深め、御社で活かせる強みを見つけました」など、伝え方次第でポジティブな印象を与えられます。
併せて、ニート期間を反省していることと仕事に対して前向きな姿勢を伝えると良いでしょう。
3. 面接対策を怠らない
ニートが就職するためには面接対策が重要です。履歴書ではニート期間があるため、懸念を持つ面接官もいるかもしれません。
面接でしっかりとアピールし、その印象を覆しましょう。
面接のマナーや想定される質問に対してしっかりと返答を用意しておくのが重要です。ある程度決まったルールがあるので、インターネットで調べたり、関連する書籍を読んで準備すると良いでしょう。
自分で対策が難しい場合は就職エージェントの利用もおすすめです。想定質問の回答を一緒に考えてくれたり、実際に模擬面接で練習してくれたりします。
就職エージェントはプロなので、的確なアドバイスがもらえ、自分だけで対策するより万全の準備ができるでしょう。
まとめ
この記事では、ニートは何歳まで就職できるのか、ニートが就職を急ぐべき理由と就職を成功させるポイントについて解説しました。
要点は以下の通りです。
- ニートが就職するのに年齢制限はない
- 年齢を重ねるほど就職の難易度が上がるので急いだ方がいい
- 就職を成功させるには広い視野で仕事を探し面接対策をしっかりすること
ニートが就職するには、できるだけ急ぐことをおすすめします。人生で今日が1番若い日です。思い立ったらすぐに行動していきましょう。




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