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既卒の就活期間は大体何ヶ月ですか?
既卒の就活期間は、一般的に3ヶ月程度かかるといわれています。
しかし、3ヶ月というのはあくまで平均的な値で、短い場合だと1ヶ月、長い場合だと4~6ヶ月程度かかると考えましょう。
既卒者は新卒枠・既卒枠・中途枠で応募が可能で、どの枠で応募するかによってスケジュールが異なります。
各応募枠のスケジュールは以下をご覧ください。
対象枠 | 特徴 | 就活期間 |
---|---|---|
新卒枠 | ・新卒者と同じ4月入社 ・一般的に卒業から3年以内であればOK | ・エントリー:3月1日 ・内定:6~9月 |
既卒枠 | ・通年採用 ・内定が出るのが早め | ・エントリー:随時 ・内定:早い場合は数週間のケースも |
中途枠 | ・通年採用 ・内定が出るのが早め ・求人の多いタイミングがある | ・エントリー:随時 ・ボーナス支給後の9~11月、1~3月は中途採用枠の求人が増える傾向がある |
ちなみに、既卒とはすでに学校を卒業したものの、正社員としての就職をしていない人のことです。
新卒枠よりも、中途枠や既卒枠で応募する人が多い傾向にあります。
既卒の就活スケジュール
既卒の就活スケジュールは、新卒枠で応募する場合と、既卒枠・中途枠で応募する場合によって異なります。
それぞれどのようなスケジュールで動くのが一般的なのか解説します。
新卒枠で応募する場合
新卒枠で応募する場合は、他の新卒者と同じく入社時期は翌年の4月です。
新卒枠で応募する際の具体的なスケジュールは以下を参考にしてください。
応募~入社までのプロセス | スケジュール |
---|---|
①エントリー | 3月~ |
②選考 | 6月~ |
③内定 | 10月~ |
④入社 | 翌年の4月 |
新卒枠は、学校を卒業してから3年以内であれば応募が可能な企業が増えてきています。
(参考:厚生労働省・都道府県労働局・公共職業安定所|3年以内既卒者は新卒枠で応募受付を!!)新卒枠で応募するか、既卒枠で応募するかは、希望する企業の条件を見て判断しましょう。
また、新卒枠で応募する場合の特徴は、入社までの期間が長いことと競争率が高くなることです。
基本的には在学中の新卒者と同じスケジュールで動くため、人気のある企業などは応募が多く見られます。
しかし、既卒枠や中途枠と違い、エントリーから入社までは1年ほどかかるので、企業研究や自己分析などをしっかりと行うようにしましょう。
既卒枠・中途枠で応募する場合
既卒枠・中途枠は、基本的に通年採用(時期を定めない採用)です。ボーナス支給後に退職する人が多いことから、9月もしくは1月以降に求人が増えやすくなると言われています。
既卒枠・中途枠のスケジュールは人それぞれ異なるため、早ければ1ヶ月未満で内定を獲得できるのが特徴です。
一般的な既卒枠・中途枠のスケジュールは、以下をご覧ください。
2月に入社する場合のスケジュール例
応募~入社までのプロセス | スケジュール |
---|---|
①エントリー | 10月~ |
②選考 | 11月~ |
③内定 | 12月~ |
④入社 | 2月 |
既卒枠・中途枠の特徴はいつでも採用・入社ができるからこそ、早く社会人経験を積めるのがメリットです。
企業側が既卒枠・中途枠の応募者に対して、予定時期よりも早い入社を求めるケースもありますので、対応できるようにしておくと良いでしょう。
既卒が新卒枠で応募を進めるメリット・デメリット
既卒枠ではなく、新卒枠で応募を進めるメリットはどんなことがあるのでしょうか。
デメリットも合わせて紹介します。
メリット1:大手・有名企業に応募できる
既卒が新卒枠で応募を進める大きなメリットは、大手・有名企業に応募できることです。
大手・有名企業の募集枠は新卒枠で埋まりやすいからこそ、既卒枠・中途枠ではなかなか募集がかかっていない傾向にあります。
他の新卒者と同じく、大手・有名企業に応募できることは、新卒枠で応募する最大のメリットといえるでしょう。
メリット2:新卒向けの手厚い研修に参加できる
既卒が新卒枠で応募するメリットとしては、新卒向けの手厚い研修に参加できることです。
新卒採用の場合は、研修制度が充実している企業が多く、即戦力を求められる中途の場合は研修がないという場合も少なくありません。
新卒枠での採用であれば基礎から学ぶ機会を得られるため、就業に対する不安が大きい方も安心です。
デメリット1:新卒で就職しなかった理由を聞かれる
既卒が新卒枠で応募することのデメリットは、新卒で就職しなかった理由を聞かれる可能性があることです。
企業側は既卒者に対して、以下のようなイメージを持つことがあります。
- 卒業してからの期間は何をしていたのか
- 意味のある期間を過ごしていたのか
- 仕事への意欲が低いのではないのか
就職しなかった理由を聞かれた際は、マイナスイメージを払拭できるポジティブな回答を準備しておくことがポイントです。
卒業してから取り組んだことや、自分にとって意味のある時間だったことを前向きに伝えるよう心がけましょう。
デメリット2:内定獲得が早くても
すぐ入社できない
新卒枠は入社時期が4月に固定されているので、内定時期が早くてもすぐに働けないことがデメリットです。
前年の夏や秋に内定を獲得したとしても、実際の入社は翌年の4月まで待たなければなりません。
内定後も数ヶ月〜半年以上待たないといけないことで、収入が途絶えてしまう場合があります。
すぐに働きたい事情がある場合は、新卒枠ではなく既卒枠・中途枠での応募がおすすめです。
既卒が中途枠で応募を進めるメリット・デメリット
既卒者は新卒枠だけではなく、中途枠で応募することが可能です。
しかし、中途枠での応募は新卒枠とは異なる面も多く、特徴を知っておく必要があります。
既卒が中途枠で応募を進めるメリットとデメリットを解説しましょう。
メリット1:いつでもエントリーできる
既卒が中途枠で応募を進めるメリットの一つは、通年採用が多くいつでもエントリーできることです。
新卒採用は応募時期が決まっており、一度エントリーを逃すと翌年まで待つ必要があります。
しかし、中途採用は企業が必要なタイミングで募集を行うため、自分の都合に合わせて就職活動を進められるでしょう。
また、未経験者向けの求人も随時募集されているため、やってみたい仕事を選べるのもメリットです。
希望職種や業界に合った求人を多くの選択肢の中から探せるのも、中途枠の特徴といえるでしょう。
メリット2:短期間で就活が終わる可能性がある
既卒が中途枠で応募を進めると、短期間で就活が終わる可能性があります。
中途採用は即戦力を求める企業が多く、採用プロセスも新卒採用よりスピーディーに進む傾向があるのが特徴です。
また、書類選考から面接、内定までが1ヶ月以内で完結するようなケースもあり、すぐに働きたい人には最適と言えるでしょう。
新卒採用のような一括選考ではないからこそ、タイミングが合えば早期に内定を得られる可能性が高まります。
デメリット1:即戦力が求められる傾向にある
既卒が中途枠で応募を進める際のデメリットは、即戦力が求められる傾向があることです。
実務経験やスキルを重視する企業が多いため、未経験者にとってはハードルが高くなることがあります。
また、即戦力人材はすでに仕事を理解している人が多いからこそ、教育や研修制度が整っていない場合もあります。
実際に仕事を行いながら、分からない部分を質問して、業務を覚えていく流れが一般的と言えるでしょう。
とはいえ、未経験可の求人もあるため一切応募できないわけではありません。
アルバイトや資格取得などで一定のスキルを身につけておいた方が、就活で有利に働く場合があります。
デメリット2:同期がいない場合がある
既卒が中途枠で応募するデメリットには、同期がいない場合があることも考えられます。
新卒採用では同時に多くの人が入社するため、同世代の仲間と切磋琢磨しながら成長できる環境がありますが、中途採用は基本的に個別採用が多いものです。
また、同時期に入社する同期がいないと「相談相手がいない」「職場に馴染むまで時間がかかる」といった問題が生じやすくなります。
周りに相談できる人がいないと不安な人は、OJT制度が整っている企業や、入社後にサポートを受けられる環境がある企業を探すようにしましょう。
既卒の就活を成功させる方法
既卒の就活を成功させるためには、漠然と就活を行うのではなく、いくつかのポイントを知っておく必要があります。
どんなポイントを押さえれば良いのか、既卒の就活を成功させる方法を4つご紹介しましょう。
できるだけ早く就活をスタートさせる
既卒の就活を成功させるためには、できるだけ早く就活をスタートさせることです。
就活が長引くことで起こるデメリットには、以下のようなことが考えられます。
- 収入がない期間が長くなり生活費の負担が増える
- 新卒枠や第二新卒枠での応募が難しくなり選択肢が狭まる
- 周囲の同世代と比較して焦りや不安を感じやすくなる
- 社会人経験が遅れることでスキルや経験の差が開く
ブランク期間(何もしていない期間)が長くなると、企業側から就業意欲が低いと思われる可能性が高くなります。
就活が長引かないように、早めに行動を起こすことが重要です。
自己分析を行って自分の強みを明らかにする
既卒の就活成功には、自己分析が欠かせません。
自己分析をしっかりと行って、自分の強みを明らかにすることがポイントです。
卒業してから働いていない期間があると、企業から「就業意欲が少ない」とマイナスなイメージを持たれる傾向にあります。
良い印象を与えるためには、まず自分の強みを理解し、会社に貢献できる人材だとアピールしましょう。
自己分析を行う際は、以下のポイントをおさえてみてください。
- 企業の求める人物像と自分の長所を照らし合わせてみる
- 自分の得意なこと、他者から褒められたことを活かせるかどうかを確認する
自分の強みを活かせる仕事に就くことができれば、楽しく働けて活躍できる可能性が高くなるでしょう。
既卒ならではの質問に回答できるよう準備しておく
既卒が面接で聞かれる可能性の高い質問に回答できるよう、しっかりと準備をしておくこともポイントです。以下に質問と回答の例を記載しますので、参考にしてください。
Q・卒業後、なぜすぐに就職しなかったのですか?
A・自分に合った職を見つけるために準備を進めていました。その間、○○(アルバイト・資格取得など)をしながら、社会経験を積んでいました。
Q・卒業してからは何をしていましたか?
A・○○の資格取得に向けて勉強し、自己成長を図っていました。
Q・ブランク期間が長いですが、仕事への意欲はありますか?
A・はい。既卒期間に○○の経験を通して、改めて社会人として成長したいと強く感じています。今は長く活躍できる環境を探しています。
Q・これまでの経験を仕事にどう活かせますか?
A・アルバイトで培った○○の経験を活かし、御社の業務でも円滑なコミュニケーションやチームワークを発揮できると考えています。
質問に回答する時は、以下のように伝えるのが重要です。
- 既卒期間をポジティブに説明する
- 仕事への意欲や成長意識をアピールする
- 具体的な経験やスキルを活かせることを伝える
面接前には自信を持って回答できるよう、何度も練習するのをおすすめします。
就職エージェントのアドバイザーに相談する
既卒で就活がうまくいかないと思った時は、就職エージェントのアドバイザーに相談してみましょう。
就職エージェントに相談すると、以下のようなメリットがあります。
- 自己分析や適職診断のサポートをしてもらえる
- 履歴書・職務経歴書の添削をしてもらえる
- 面接対策ができる
- 就職活動のスケジュール管理ができる
一番のメリットは、無料で利用できるサービスが多いことです。
アドバイザーとの相性もあるため、いくつかの就職エージェントに登録し、自分に合ったアドバイザーに相談を行いましょう。
まとめ
既卒の就活期間は3ヶ月程度が一般的ですが、状況によって異なります。
既卒は新卒枠・中途枠どちらにも応募できますが、それぞれメリット・デメリットがあるため、自分にはどちらが適しているのかを見極めることが重要です。
また、既卒者がスムーズに就職を成功させるためには、早めの行動がポイントになります。
就職エージェントを活用し、履歴書の添削や面接対策を行うことで、就活期間を短縮できる可能性があるでしょう。

こんな人におすすめ!
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