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大卒ニートの割合はどれくらい?末路や就職のコツを解説

大卒ニートの割合はどれくらい?末路や就職のコツを解説

大学卒業後ニートに就職できずなってしまう方がいらっしゃいますよね。
周囲の環境や個人的な理由など、大卒ニートとなってしまう原因は様々なことが考えられます。

今回はここに焦点を当てて、その具体的な原因やどういった特徴の方がいるのか、その対策方法なども紹介していきます。

記事のPoint
  • 大卒ニートになる原因には、理想と現実のギャップ、就職活動での失敗によるモチベーション低下などがある
  • 大卒ニートになる人の特徴は、真面目すぎる性格、コミュニケーションに対する苦手意識など
  • 大卒ニートから脱出するには、就職支援会社の利用、資格の取得などもおすすめ
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大卒ニートの割合

労働政策研究・研修機構の資料によると、大卒ニートの割合(大学卒業後に無職で何もしていない割合)は1.1%です。

男女別に見ると、男性は1.5%、女性は0.8%が大卒ニートの状態にあります。

【大卒】卒業後の進路

職種男性女性合計
正社員(公務含む)80.7%82.5%81.7%
アルバイト・パート8.3%7.6%7.9%
契約・派遣等3.6%5.2%4.5%
自営・家業1.3%1.1%1.2%
失業2.4%1.1%1.7%
無職で何もしていない1.5%0.8%1.1%
無職で進学準備等2.1%1.4%1.8%
その他・在学中0.1%0.2%0.2%

出典:独立行政法人 労働政策研究・研修機構「大都市の若者の就業行動と意識の変容|付表1-1  性・学歴別離学直後の状況(詳細)p.54

大卒者の約8割が正社員就職を果たしていることに比べると、大卒ニートはおよそ100人に1人と少数に思えるかもしれません。

とはいえ2023年度の大卒者数590,162人(※)をもとに概算すると、毎年約6,500人がニート状態になっていると考えられるため、決して小さな数字ではないことが分かるでしょう。

※出典:文部科学省「令和5年度学校基本調査|2.大学(学部)卒業者  p.6

大卒がニートになる原因

大卒がニートになる原因は、「就職先が決まらなかった」「就職先があったが断った」「大卒後に就職したが退職した」「大学院に進学できずにニートになった」などが挙げられます。

面接が苦手、自己PRがうまくできない、理想の企業や職種にこだわりすぎてなかなか決まらないなど、就職活動で上手くいかなかった人もいるでしょう。

また、一度就職したものの退職してしまい、すぐに就職せずにニートになるパターンもあります。

大卒ニートの4タイプ
  1. 就職先が決まらずに大卒ニート
  2. 就職先があったが断ってニート
  3. 大卒後に就職したが退職してニート
  4. 大学院に進学できずにニートになった

の4タイプに分けて、大卒ニートになった原因を探っていきましょう。

1. 就職先が決まらずに大卒ニートになった

このタイプは大卒ニートになってしまう原因の中でも、特に多いタイプです。

大学在学中に他の学生達と同じ時期に就活を始めたにも関わらず、内定をもらうことができない方がいます。

就職活動において、書類選考が通らなかったり、何度やっても面接が苦手で上手くいかなかったり、といったことでやる気を無くしてしまうため、内定が無い状態で卒業してしまいます。

そして、まだ時期的に余裕がある、という理由でしばらく休んでから再開しようと考えていても、過去の失敗を思い出してしまい就活を始められなくなってしまいます。

こうした状況から大卒ニートになることがあります。

気分転換をするなどして、気持ちを切り替えることでやる気やモチベーションを維持することが大切です。

w. 就職先があったが断ってニートになった

大学在学中に数社の会社から内定をもらったにも関わらず、その内定をもらった会社が第一志望ではないという理由で内定を辞退して、そのまま大卒ニートとなってしまいます。

このタイプは、自分がやりたい仕事へのこだわりが非常に強く、それ以外の仕事ではやりがいを見出すことができない方に多い傾向があります。

諦めずに続けることは大事ですが、早いうちに働きたいと考えている場合は折り合いをつけて、別の職業へ就くことを検討してみましょう。

新卒で目標の仕事に就けなかったとしても、社会人としてのスキルを身につけて、将来的に目標を達成することもできます。

3. 大卒後に就職したが退職してニートになった

大卒後、内定をもらった会社へ新卒で入社して退職したタイプです。
社会人生活に慣れなかったり、入社した会社がブラック企業で体力的・精神的な負担が大きくなってしまったりして退職するケースが存在します。

このような場合、会社で働くということに苦手意識・抵抗感が生まれ、その後の就職活動に気持ちが向かない可能性があります。
さらに、正社員への就職だけでなく、アルバイトやパートといった仕事へも就きづらい精神状況へ陥る方もいます。

他にも、自分が理想としていた仕事内容と異なっていたり、自分が思っていたよりも仕事ができなかったりと、理想と現実のギャップに耐え切れないことでやめるケースも少なくありません。

もし今現在、就職活動を行っている方は、入社する予定の会社の評判や実際に働いている方の話を聞いておきましょう。

労働環境を確認しておくことで、これらの状況を回避することができます。

4. 大学院に進学できずにニートになった

大学院に進学できずに大卒ニートになってしまう人もいます。

たとえば修士取得を目指していたものの、大学院の試験に落ちてしまい、そのまま卒業してニートになってしまうケースが挙げられるでしょう。

特に「◯◯分野の研究を2年間しっかりしたい」「開発者の就職で有利になるから大学院に進みたい」と強く考えていた場合、試験失敗の落ち込みは激しく、就職活動への意欲がまったく湧いてこないこともあります。

このように大学院に進学できなかったことで目標を見失い、行動する気力も失ってしまう人も多いのです。

大卒ニートになりやすい人の特徴

大卒ニートになる方にはそれぞれ特徴があり、原因と共に理解しておかなければ対策が難しくなってしまうので、確認しておきましょう。

性格が真面目すぎる

大卒ニートになりやすい人の特徴の1つに、性格が真面目すぎる点が挙げられます。

真面目な性格は、決して悪いことではありません。しかし、就職活動において一歩踏み出す決断を鈍らせる場合があります。

「面接や適性検査で失敗したらどうしよう」

「失敗して誰かに迷惑をかけたらどうしよう」

上記のような心配事を想像するかもしれません。
これらの心配事が積み重なると、萎縮してしまい面接で本来の実力が発揮できないでしょう。

一方で、真面目な性格は、物事をよく考えて慎重に行動できるという長所もあります。

自分の性格をネガティブに捉えるのではなく、企業で働く際に自分がどのようにして活躍できるのかをエントリーシートや、面接でアピールしてください。

コミュニケーションが苦手と思い込んでいる

次に挙げられる特徴はコミュニケーションが苦手、ということです。

人と上手くコミュニケーションが取れないことで人間関係を築くことが難しく、職場に居づらくなって退職する方がいます。

また、多くの企業で求められる人材の要素の一つとなっているのがコミュニケーション能力です。面接においてこの点を重視している場合、内定までの道のりが遠ざかってしまう恐れがあります。

さらに、コミュニケーションが苦手という方は、相談できる友達が少ない傾向もあり、就職活動が上手くいかない時に誰かに相談してアドバイスをもらう、ということも難しくなってしまいます。

失敗したことを一人で抱えていると、就職活動へ恐怖心を抱くこともあるので、気軽に話のできる人が近くにいることは大切です。

親が面倒を見てくれるから就職に意味を見いだせない

親が生活の保護をしてくれることも大卒ニートの特徴となっています。

親が高所得者であることにより、生活が保護され、働く理由と学ぶ理由を見いだせないケースがあります。

親の収入があることで、自立する必要がないと感じる他、消極的な人の場合は社会でのプレッシャーや悩みといったストレスに耐えながら働こうとは考えづらくなってしまいます。

しかし、養ってくれる人がいなければ、自分が働いて稼がなければならないので、ニートになる可能性は低くなります。あえて親元を離れることも大切なことです。

挫折の経験がない

これまでに大きな挫折の経験がないことも、大卒ニートになりやすい人の特徴です。

就職して初めて挫折を経験することで、学生時代の挫折よりも、心身的に大きなストレスを感じます。

学生時代はスムーズに過ごしてきたと予想できるため、自分のどこを改善すれば良いかわからない方もいるでしょう。
さらに、面接の不合格や上司からのミスの指摘が続くことで、人格否定されているような気分になる方もいます。

挫折を乗り越えることは、自分が大きく成長するきっかけです。しかし、人によっては社会に対して恐怖心を抱く方もいます。

つらい出来事が続いてメンタル的にしんどいときは、家族や友人、専門機関へ相談してください。

心身を壊してしまうと社会復帰が遅くなるため、無理のし過ぎには注意しましょう。

他人への関心が薄い

最後は、他人への関心が薄いことです。

他人に興味がないため、周りからどう見られているのか気になりません。
その結果、就職するための行動よりも、ニートでい続ける選択をする方がいます。

他人への関心のなさは、一見デメリットのように見えますが、以下のような強みに置き換えられます。

  • 人間関係のストレスを受けにくい
  • 自分の軸をしっかりと持っている

上記の2点は、強みとして面接や、エントリーシート(ES)でアピール可能です。

企業で働く上で協調性は大切です。しかし、他人への関心が薄いという性格も捉え方を変えるだけで強みにもなります。

他人への興味のなさを悲観するだけではなく、うまく活用しニートからの脱出の糸口にしましょう。

就活失敗がトラウマになっている

大卒ニートになりやすい人の特徴としては、就活でうまくいかなかった経験がトラウマになっていることも挙げられます。

なぜなら自己否定をされたと感じ、社会に出るのが怖くなってしまうからです。

たとえば、どの会社からも内定をもらえないことで「自分は社会に必要とされていないのではないか」と自信を失ってしまう就活生は少なくありません。

こうした就職活動での辛い経験がトラウマとなり、社会で働くことに大きな不安を抱えてしまう人も多いのです。

やりたいことがない

やりたいことが見つからずに大卒ニートになってしまう人も一定数の割合存在します。

目指す方向性が定まっていないと就職活動でモチベーションを保つのが難しく、自己肯定感が低くなりやすいからです。
特に就活の時期に夢や目標が定まっていない学生は、こうした状態に陥りやすいでしょう。

また、自分がどんな仕事に向いているか分からない学生は、過去の経験を振り返る「自己分析」が不足しているケースも多いものです。

結果として職種を絞れず、自分が活躍できるイメージも浮かばないため就職意欲が下がり、そのままニートになってしまう傾向も見られます。

大卒ニートの末路

大卒ニートの末路として考えられるケースを5つ紹介します。

  • 正社員就職が厳しくなる
  • 誰かに依存しないと生活できなくなる
  • 社会的信用が落ちる
  • 生涯年収が下がる
  • 肉体的・精神的な不調が悪化する

正社員就職が厳しくなる

大卒ニートの末路としてまず考えられるのが、正社員就職が厳しくなることです。
なぜなら働いていない期間(ブランク)があると「即戦力」として見なされず、企業からの評価が下がってしまうことが多いからです。

たとえば労働政策研究・研修機構の調査を見ると、フリーター継続期間が長くなるほど正社員に就職できる割合が低くなることが分かります。

具体的には、フリーター継続期間が1年以内の場合は約7割が正社員就職を果たしていますが、3年を超えると約6割に下がり、5年を超えると約3割まで落ちます(※)。

大卒ニートの中にはアルバイト経験がそこまでない人も多いかと思うので、スキルに乏しいぶん、フリーターよりも就職難易度が高まる可能性があることは理解しておきましょう。

※出典:独立行政法人 労働政策研究・研修機構「大都市の若者の就業行動と意識の変容 p.128

誰かに依存しないと生活できなくなる

大卒ニートの末路としては、誰かに依存しないと生活できなくなることも挙げられます。 

親や兄弟などに頼り続けると自立心が育たず、社会に出る準備も十分に整わないからです。

たとえば実家暮らしで、家事も食事の準備もすべて任せっきりの生活を送っていると生活力が身につかず、一人暮らしをすることに強い不安を感じてしまうでしょう。

このように誰かに依存した生活が続くと、経済的にも精神的にも自立できなくなり、ニート生活から抜け出すのが難しくなるのです。

社会的信用が落ちる

社会的信用が落ちることも、大卒ニートがたどる末路として考えられるでしょう。

収入がなく、職歴が空白のままだと、経済的な信用を得るのが難しくなるからです。

ニート生活が続くと、次のような影響が出る可能性があります。

  • クレジットカードの審査に通りにくくなる
  • 賃貸物件の入居審査が通らないことがある
  • 住宅ローンや車のローンを組むのが難しくなる

このように社会的信用が落ちると選択肢が狭まり、不自由な生活を強いられる可能性があることも理解しておきましょう。

生涯年収が下がる

このままニート生活を続けると、生涯年収が大きく下がってしまう恐れもあります。

労働政策研究・研修機構の調査によると、大卒の正社員とフリーターでは男性でおよそ1億円、女性は約8,000万円の差が見られます。

ニートの場合は収入がないことから、この差はさらに広がるでしょう。

大学卒の生涯年収(※)正社員フリーター
(フルタイムの非正社員
男性2億5千万円1 億5千万円
女性2億円1 億2千万円

出典:独立行政法人 労働政策研究・研修機構「ユースフル労働統計2024|生涯賃金など生涯に関する指標 p.302  p.318

※学校を卒業してすぐに就職し、60 歳まで継続して務めた場合の生涯賃金(退職金を含めない)

上記のデータから分かるように、正社員として働き続けた人と比べ、ニート生活を長く続けると生涯年収が半分以下の割合になる可能性があるのです。

肉体的・精神的な不調が悪化する

大卒ニートの末路としては、肉体的・精神的な不調が悪化することも考えられます。

不規則な生活や運動不足、ストレスなどが原因で、心身の健康を損なってしまう可能性があるからです。

たとえば昼夜逆転の生活を送っていると体のリズムが狂い、免疫力の低下や、高血圧や糖尿病、脳卒中などのリスクが高まることが知られています。 

不安な気持ちを誰にも相談できずにいるとストレスがたまり、不安障害などの精神疾患を発症してしまう可能性もあるでしょう。 

このようにニート生活を続けると心身ともに健康状態が悪化し、社会復帰がさらに難しくなってしまう場合があるのです。

大卒ニートから脱出するためのすべき行動6選

社会復帰に向けて、大卒ニートが取り組んだ方が良いことを6つ紹介します。

  • 規則正しい生活を送る
  • 短期アルバイトを始める
  • 資格を取得する
  • 職業訓練としてのボランティア活動を行う
  • インターンシップに参加する
  • なぜニートになったかを振り返る

1. 規則正しい生活を送る

1つ目は、規則正しい生活を送ることです。

ニート期間が長くなると、昼夜逆転して生活リズムが乱れます。そこで、ニートを脱出するためには、以下のような規則正しい生活が重要です。

  • バランスの良い食事を摂る
  • 朝に散歩や日中に軽い運動をする
  • 決まった時間に起床する
  • 十分な睡眠を取る

まずは、自分のできそうなことからでいいので、生活リズムが乱れていた人は少しずつ規則正しい生活を送るようにしましょう。

2. 短期アルバイトを始める

いきなり正社員として働くことに抵抗がある大卒ニートの方には、短期アルバイトを始めるのがおすすめです。

短期アルバイトは、自分に合わないと感じた場合、すぐに別のアルバイトに変更可能です。

短期アルバイトであれば、正社員よりも雇用される確率が高くなります。

さらに、真面目に勤務することで、正社員に昇格するチャンスがあるでしょう。

労働意欲はあるが、正社員はまだハードルが高いと感じる方は、短期アルバイトを検討してください。

3. 資格を取得する

3つ目は、就職に有利な資格を取得することです。自分が就きたい職業に関する資格の取得を目標にしましょう。

目標を設定するのは、モチベーション維持や、やる気を出すには大切なことです。

さらに、どのようなスキルが必要なのかも調べてリストアップしておき、資格の勉強と同時に行うことで効率良く就職活動を進めることができます。

ただし、あらゆる資格を取得しようとしすぎると、勉強に集中できなくなる恐れがあるため、必要最低限の資格に絞って勉強を進めましょう。

4. 職業訓練としてのボランティア活動を行う

いきなり就職することに不安を感じる方は、職業訓練としてのボランティア活動への参加がおすすめです。

厚生労働省は、若者の労働をサポートする目的で、ジョブパスポート事業を展開しています。
対象者は、13歳から30歳までの学生と社会人です。

ジョブパスポートを利用するメリットは、以下の4つです。

  • 職業選択の幅を広げられる
  • 自分の知らなかった世界に触れられる
  • 就職する前に社会経験を積める
  • 企業に対してボランティア活動を公式にアピールできる

ボランティア活動であれば、自分に興味のある分野に挑戦できます。
さらに、参加者同士で共通の話題があるため、コミュニケーションも取りやすいでしょう。

出典:厚生労働省「ジョブパスポートのご案内

5. インターンシップに参加する

最後は、インターンシップに参加することです。

インターンシップに参加することで得られるメリットは、以下の3つです。

  1. 採用のミスマッチを防げる
  2. 就職後の働く姿を想像できる
  3. 企業の社風、職場の雰囲気を理解できる

企業のホームページだけでは、わからない情報を知る貴重な機会になります。

一部のインターンシップは選考なしで参加できます。ほかにも、給与が発生するものがあるため、興味がある方は一度調べてみてください。

6. なぜニートになったかを振り返る

ニート生活から抜け出したい方は、「自分がなぜニートになってしまったのか?」を振り返る時間を持ちましょう。 

根本的な原因が分かると、今後の対策を立てやすくなるからです。

たとえば「やりたいことが見つからなかったこと」が原因の場合、自己分析をしっかりと行うことで自分の性格にマッチする仕事や業界が見つかるかもしれません。

過去の自分と向き合うことは辛いかもしれませんが、原因を明確にすることで、次にどう行動すればいいのかが見えてきます。

就職に向けて一歩踏み出したい方は、ニートになった原因もぜひ考えてみてください。

大卒ニートから就職する方法とポイント5つ

真面目な性格を持っているからこそできる、大卒ニートを卒業する方法があります。

ここでは、大卒ニートから就職するための方法とポイントを5つ紹介します。

大卒ニートを抜けて社会復帰を考えている方は、参考にしてみてください。

1. なるべく早く行動に移す

大卒ニートから脱出するには、なるべく早く行動に移しましょう。

大卒ニートは中途採用の扱いになるため、ニート期間が長くなることで、就職活動が不利になります。

面接で履歴書を提出した際に、空白期間があると質問される可能性が高まるでしょう。

家庭の事情など明確な理由があれば問題はありません。
しかし、それ以外の理由であれば面接官が納得できる理由を、用意しておきましょう。そのためには、事前にニート期間を振り返ることが大切です。

ニート期間を通じて学んだことや、反省点など自分の考えを話せるようにまとめておきましょう。

2. 経歴不問・未経験歓迎な求人に応募する

大卒ニートから脱出して少しでも早く内定を勝ち取るには、経歴不問・未経験歓迎な求人に応募することです。

上記の求人に応募することで、採用率が高まります。ニート期間の脱出を優先する場合におすすめの方法です。

企業が経歴を気にせず、未経験を歓迎する背景には、現時点でのスキルよりも人柄や性格を重視している可能性があります。

就職後に少しずつスキルと経験を積み上げていくことで、より職場で活躍できるでしょう。

3. 幅広く業界・職種を見る

幅広く業界・職種を見ることも、大卒ニートを脱出する上でのポイントです。

大卒ニートは、ブランクがあるためこれまでに経験していない、業界と職種を調べてみることをおすすめします。

特定の業界や職種にこだわりすぎると、就活の期間が長引く可能性があります。その結果、ニート期間も長くなるため注意が必要です。

上記の理由から、あまり業界や職種を絞りすぎずに幅広く業界や企業を見るようにしましょう。

4. NPO法人や自治体が運営している団体に相談する

NPO法人や自治体が、運営している団体に相談する方法もあります。

就活サポートのプロに相談することで、効果的に自分の改善点を見つけられるでしょう。相談先は、NPO法人や行政が民間に委託している団体などさまざまです。

サポート内容としては、大きく以下の3つが挙げられます。

  1. 個別相談
  2. 職場体験
  3. ビジネスマナー講座

上記以外にもさまざまな種類の支援があります。自分に足りない部分を補うためのサポートや、そもそも何から始めればいいかわからない方向けのセミナーなどです。

ただし、求人を直接紹介してくれる団体ではないため、注意してください。あくまで就活に必要なスキルや知識、経験を積める場所です。

まずは、自分がなぜニートになってしまったのか原因を理解しましょう。そのためには、就活支援のプロに相談することが近道です。

ニートになってしまった原因を理解し、対策を立てるためにも、最寄りの団体へ相談してみることをおすすめします。

5.就職支援会社を利用する

早く大卒ニートを脱するためには、就職支援会社を利用することもポイントの1つです。

就職支援会社を利用するメリットは、以下の4つです。

  1. 面接の練習ができる
  2. 履歴書やES、職務経歴書を添削してもらえる
  3. 求人サイトには掲載されてない独占求人や、非公開求人を保有している
  4. 希望条件を聞いた上で、自分に合った企業を紹介してもらえる

就職支援のプロを活用することで、効果的に選考が進められるでしょう。
また、選考に落ちた場合にフィードバックをもらうことも可能です。

ほかには、就活をしていく上での不安や、悩みに対して相談に乗ってくれて、内定獲得まで二人三脚で伴走してくれます。

自分1人で就活がうまく進まない人は、無料で利用できるので一度就職支援会社に相談してみましょう。

大卒ニートが就職活動で検討したいおすすめの仕事

大卒ニートにおすすめの仕事を5つ紹介します。

  • ルート営業
  • プログラマー
  • 販売職
  • 事務職
  • 地方公務員

1. ルート営業

ルート営業は「未経験者歓迎」の求人が多いため、大卒ニートにおすすめです。

ルート営業は、既存顧客への定期的な訪問をする中で、新商品やサービスの提案を行う仕事です。

営業職は未経験者の募集が多く、特に20代は採用において成長性やポテンシャルを重視してくれる会社が少なくありません。

そのため、ニートからでも正社員として就職できる可能性が高いでしょう。

平均年収447万円
役に立つ資格・ビジネス実務法務検定
・FP(ファイナンシャル・プランナー)
・販売士
向いている人・ コミュニケーション力が高い人
・ プレゼンテーションが得意な人
・ 交渉に自信がある人
・ 行動力がある人
・ 責任感の強い人

出典:マイナビエージェント「法人営業|職種別平均年収ランキング

2. プログラマー

プログラマーは人手不足が深刻な仕事のため、大卒ニートにおすすめです。 

主な仕事内容は、システムエンジニアが設計した仕様書に基づいてプログラミング(コードの記述や動作確認)を行うことです。 

IT業界は人手不足の会社が多く、他のIT系職種に比べてプログラマーは「未経験OK」の求人の割合が特に多くなっています。

研修が充実している会社も多いので、「スキルがないから不安」「文系だけど大丈夫かな…」と感じている大卒ニートの方も挑戦してみましょう。

平均年収557.6万円
役に立つ資格・基本情報技術者試験
・応用情報技術者試験
・情報セキュリティマネジメント試験
向いている人・好奇心が旺盛な人
・学習意欲が高い人
・ものづくりが好きな人
・論理的な思考が得意な人
・コツコツとした作業が得意な人

出典:厚生労働省「プログラマー – 職業詳細 | job tag(職業情報提供サイト(日本版O-NET))

3. 販売職

販売職も「未経験者歓迎」の求人が多いため、大卒ニートにおすすめです。 

販売職は店舗での接客や、商品の販売を行う仕事で、デパートやショッピングモール、家電量販店などで働くことが一般的です。

特別なスキルや資格がなくても働きやすい一方、人手不足に悩んでいる店舗が多いため、社会人未経験の大卒ニートでも比較的就職しやすい仕事といえるでしょう。

平均年収361万円
役に立つ資格・販売士
・登録販売者
・ビジネス実務マナー検定
向いている人・性格が明るい人
・人と接するのが好きな人
・コミュニケーション力が高い人
・サービス精神が旺盛な人
・チームワークを大切にできる人

出典:厚生労働省「デパート店員 – 職業詳細 | job tag(職業情報提供サイト(日本版O-NET))

4. 事務職

事務職は、技術職・専門職と比べるとそこまで高いスキルが求められないので大卒ニートにおすすめです。 

主な仕事内容は、書類作成やデータ入力、電話対応などです。

事務職は基本的なパソコン操作ができれば応募できる求人が多く、仕事をするにあたって必須の資格なども特にありません。  

オフィスの中で働く時間がほとんどで、在宅で働ける会社も多いので、「週5日働くのは体力的に不安…」と感じている大卒ニートでも働きやすい仕事といえるでしょう。

平均年収510.9万円
役に立つ資格・MOS(マイクロソフトオフィススペシャリスト)
・日商簿記検定
・秘書検定
向いている人・事務処理能力が高い人
・正確に作業ができる人
・パソコン操作が得意な人
・相手の立場で物事を考えられる人
・サポート的な仕事をしたい人

出典:厚生労働省「一般事務 – 職業詳細 | job tag(職業情報提供サイト(日本版O-NET))

5. 地方公務員

地方公務員は社会人経験がなくても応募できるため、大卒ニートにおすすめです。

地方公務員とは、都道府県庁や市町村役場などで働く公務員のことです。

地方公務員法において「公務員試験は誰にでも平等に受けられる試験」と定められているため、社会人経験がないニートであっても公務員試験を受験できます。

なお、年齢制限を30歳前後に設定している自治体が多いので、自分が受験対象に当てはまるかどうか事前に確認しておきましょう。

平均年収478.3万円
役に立つ資格・行政書士
・社会福祉士
・公認会計士
向いている人・地域社会に貢献したい人
・ルーティン作業が苦ではない人
・丁寧な作業が得意な人
・誰にでも誠実に対応できる人
・安定した仕事に就きたい人

出典:厚生労働省「地方公務員(行政事務) – 職業詳細 | job tag(職業情報提供サイト(日本版O-NET))

誰でもつまずくことはあるので、大卒ニートから脱出して就職しよう

大卒ニートになる原因は、主に気持ちの面でネガティブになることが多いことにあります。

しかし、このような気持ちになった時は、誰でもうまくいかないことはある、という風に気持ちを切り替えて前向きに就職活動へ取り組むことが重要です。
また、一人では解決できない悩みや不安を抱えている時は専門家の力を借りて、現状を変える方法があります。

専門家は様々なケースに対応してきた経験と知識を持っています。

自分では気がつかない欠点や改善案を出してもらうことができるため、積極的に利用しましょう。

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池本 駿
株式会社ジェイックマーケティング開発部。2016年慶応義塾大学経済学部卒業。2018年慶應義塾大学大学院経済学研究科修了(修士課程)。2019年慶應義塾大学大学院理工学研究科修了(修士課程)。同大学経済学部附属経済研究所「こどもの機会均等研究センター」協力研究者。元・三菱経済研究所研究員。経済産業大臣登録 中小企業診断士。著書「教育経済学の実証分析: 小中学校の不登校・高校における中途退学の要因分析」