資格で就職を有利に進められないかと考えている人も多いのではないでしょうか?
フリーターやニートは就職活動の際に、アピールできる経験やスキルに乏しいのがネックです。資格を取得すれば、その両方を満たせる可能性があります。どのような資格を取得すれば就職で有利になるのでしょうか。
この記事の目次
資格をとって就職!とりあえず検討したい資格14選
全職種共通
まずは、どんな職種の仕事でも、履歴書に書いて損はない資格を紹介します。
- 普通自動車運転免許
- TOEIC
それでは紹介します。
普通自動車免許
外回りをする営業職はもちろん、他の職種でも必要とされる資格です。特に地方の企業へ就職するなら、持っていないと仕事中の外出が不便になるでしょう。受験料は5,150円で、いきなり試験を受けることもできますが、自動車学校を卒業すると技能試験が免除されます。ただし学費は30万円前後(合宿なら20万円前後)と、フリーターやニートには大きな出費です。
TOEIC
英語の能力をスコアで証明できる試験で、グローバル化が進む中、多くの企業で参考にされています。また、英語を使用しない職場であっても、TOEICが高得点=目標に向かって努力できる人という好印象を抱いてくれる可能性が高いです。試験は年10回で受験料は5,725円です。リスニングとリーディングの出題をマークシートで回答します。求められるスコアは最低でも600点で、英語を使う仕事なら730~800点以上が目安です。
IT、オフィス系
次に、デスクワークが多かったり、ITに関係する職種に就職する際に有利な資格を紹介します。
- マイクロソフト・オフィス・スペシャリスト(MOS)
- 基本情報技術者
それでは紹介します。
マイクロソフト・オフィス・スペシャリスト(MOS)
仕事で利用する機会が多いマイクロソフト・オフィスの実力を証明できる資格です。5種類の試験があり、バージョンによっても異なります。最新の2016の場合、1科目の受験料は10,584円です。試験はコンピューター上で回答するCBT方式で行われます。ワープロソフトのWordと表計算ソフトのExcel、プレゼンテーションソフトのPowerPointは合格しておきたいところです。ただし、これらを新たに購入すると37,584円かかります。自分の財布と相談して資格を取るか決めましょう。
基本情報技術者
IT関連では入門編にあたる資格で、コンピューターの知識を幅広く修得できます。IT業界はもちろん、それ以外の業種でも強みになるでしょう。試験は年2回あり、受験料は5,700円です。アルゴリズムやプログラミングなど専門分野からの出題もあるので、一から勉強するなら長めの時間が必要です。
金融・財務・会計系
ここでは、金融や財務、会計の仕事に就職したい場合に有効な資格を紹介します。
- 日商簿記
- ファイナンシャル・プランニング(FP)技能検定
- 宅地建物取引主任者
- 社会保険労務士
それでは紹介します。
日商簿記
企業の会計業務に役立つ資格です。経理処理だけでなく決算書を作成できたり、経営内容を把握できたりします。面接でアピールするなら、最低でも工業簿記や原価計算を修得できる2級以上が必要です。
ファイナンシャル・プランニング(FP)技能検定
お金の知識を証明する資格で、ライフプランニングや不動産、相続など6つのジャンルから出題されます。特に金融業界や保険業界への就職を考えているなら有利になるでしょう。目安は2級以上となります試験は年3回で学科と実技の2種類があり、受験料は2級なら学科が4,200円、実技が4,500円です。実技には筆記による計算問題も含まれます。なお受験には3級の合格など、いくつか条件があります。
宅地建物取引主任者
不動産業界への就職を考えているなら取っておきたい資格で、取得すると不動産取引において重要事項を説明できるようになります。修得できる知識は建設業界や金融業界でも役立つでしょう。試験は年1回で受験料は7,000円です。
社会保険労務士
合格すると社会保険労務士を名乗って、企業の労務管理や社会保険について指導したり、相談を受けたりすることができます。企業の人事においても重宝される資格です。取得しておけば、企業への就職と独立開業という2種類の選択肢ができるでしょう。試験は年1回行われます。なお受験には大学卒業者であることなどの受験資格があります。労働基準法や国民年金法など覚えなければいけない法律が多く、最低でも7ヶ月の勉強期間が必要といわれています。合格率は10%未満です。
教育・福祉系
教育や福祉に関係する仕事の中で、比較的間口がひろいのは2つです。
- 保育士
- 介護福祉士
それでは紹介します。
保育士
子どもの成長を間近で見守れる保育士はとてもやりがいのある仕事です。また、保育士不足が叫ばれる中就職先には事欠きません。保育士になるには養成学校を卒業、または実務経験などの条件を満たしたうえで国家資格である保育士試験に合格し、保育士資格を取得する必要があります。通信講座や独学用のテキストが充実している分野になりますので、興味があるという人は今すぐ勉強を始めてみてはいかがでしょうか。
介護福祉士
介護福祉士は、社会福祉専門職の介護に関する国家資格です。介護福祉士は介護が必要なお年寄りや障害のある人に対してスムーズな日常生活が送れるように「身体介助」や「生活援助」を行います。高齢化が進む日本においてニーズが高まり続けている仕事です。資格の取得方法は「実務経験ルート」「養成施設ルート」「福祉系高校ルート」という3つのルートがありますが、現在フリーター・ニートの人は、ハローワークの職業訓練を利用して、介護福祉士養成施設を卒業するルートが資格取得までにかかる時間やコストの面から考えて一番おすすめできます。
食・栄養系
実務経験さえあれば試験に挑戦できるのが国家資格である「調理師免許」です。
調理師免許
調理師免許は、調理技術や食品衛生などの幅広い知識を習得していることを証明する国家資格です。調理師免許が無くても、飲食店の開業や調理の仕事をすることはできますが、調理師免許を持っていれば、開業に必要な「食品衛生責任者」の資格を、講習会を受講せずに申請のみで取得できます。調理師免許を取得するには、2つルートがあります。一つは「各都道府県が指定している調理師学校(養成施設)を卒業する」ルートで、もう一つは「パートやアルバイトでも、2年以上調理業務に従事(週4日以上かつ1日6時間以上)したうえで試験に合格する」ルートです。高い学費を払って学校に通わなくても、実務経験があれば受験できるのがニートやフリーターの人にとっては敷居が低くうれしいポイントといえるでしょう。
難関資格
- 公認会計士
- 税理士
- 司法書士
言わずと知れた地位も名誉もバッチリな難関資格です。目的意識があいまいなままチャレンジすると受からないまま無職のまま何年も無為に溶かしてしまう・・・となる危険があるので、チャレンジする場合はリミットを決めてチャレンジするようにしましょう。
~文系向け~就職に役立つ資格5選
文系の人が取得しやすい資格試験をまとめました。
- 医療事務管理士技能認定試験
- 介護事務管理士技能認定試験
- 調剤事務実務士
- 日本商工会議所簿記検定試験
- 秘書技能検定
それでは紹介していきます。
資格1. 医療事務管理士技能認定試験
「医療事務管理士」は、日本で最初の「医療事務の資格」として医療機関に認知された資格です。たいていの病院で患者とファーストコンタクトをとるのは医療事務であり、医療事務はいわば病院の顔といえます。
資格を取得すれば、病院での実務である診察の受付やカルテ管理、会計、診療費の請求等な基礎知識があるとみなされるため、就職活動の際のアピールポイントとなります。全国の医療機関で通用する知識・スキルであるため、配偶者の転勤などで一旦退職しても資格を武器に再就職しやすいというメリットもあります。
受験資格はなく、誰にでも門戸が開かれています。「通学講座」「通信講座」「独学」のいずれかで学び、資格を取得することが一般的です。
資格2. 介護事務管理士技能認定試験
介護サービスを提供するさまざまな事業所で介護に要する費用の請求をしたり、ケアプランを立てる居宅介護支援事業所のケアマネジャーの業務をサポートしたりするのが介護事務管理士の仕事です。高齢化が進む日本ではこれからますます活躍の場が広がる職種と言えます。
介護事務管理士は、技能認定振興協会が認定する民間資格であり、受験資格はなく誰でもチャレンジできる資格です。年6回行われる試験の内容は学科と実技からなり、学科では「法規」と「介護請求事務」の2つが試験範囲です。実技は「レセプト点検問題」と「レセプト作成」で、実際にレセプト業務をおこないます。合格率は50%程度です。
資格3. 調剤事務実務士
調剤薬局事務の主お仕事は、調剤薬局で保険の確認やレセプト(調剤報酬明細書)作成を行うことです。受付や会計、薬剤師のサポートもします。活躍の場は、ドラックストアや調剤薬局、小売店、スーパーマーケット、コンビニエンスストアなど幅広く、また多いので、家族の転勤などで引っ越しが多い人も次の仕事探しに困らないのが特徴です。受験資格はありません。試験内容は、薬学の知識、医療保険制度、点数算定(処方箋の知識や指導料など)、受付マナーの4科目で、通信教育で学ぶ人が多いですが、独学で学び合格する人もいます。試験に合格すれば、調剤実務士の認定証が付与され、履歴書にも記入できます。
資格4. 日本商工会議所簿記検定試験
日商簿記では、会計学、工業簿記、商業簿記などの会計知識を学ぶことができます。等級は、簿記初級、3級、2級、1級の4段階に分かれていますが、一般的に就職活動でアピールポイントとなるのは「日商簿記2級」以上となります。「経理」は未経験者の採用が少ない職種と言えますが、未経験であっても資格があれば経理の基礎知識があるとみなされ採用にいたることもめずらしくありません。参考書を買って独学で勉強することも可能なので、経理の仕事に興味がある人は今すぐ勉強をはじめてはいかがでしょううか。
資格5. 秘書技能検定
社会人としての基礎に自信がない、会社で働く自分が想像できない、と感じる人におすすめなのが秘書技能検定です。基本的なマナーや電話の応対方法、書類の作成方法などを学ぶことができ、自信をもってふるまえるようになります。就職に直結する資格ではないため、積極的に資格取得をおすすめするとまで言えませんが、就職活動の一歩をなかなか踏み出せない・・・という人は秘書技能検定のテキストを購入して一読することは今後の就職活動、また会社員生活の助けとなるのではないでしょうか。
~理系向け~就職に役立つ資格3選
理系の人がチャレンジしやすい資格をまとめました。(文系の人でもチャレンジできます。)
- 情報処理安全確保支援士試験
- ITパスポート
- 建築CAD検定試験
それでは紹介していきます。
資格1. 情報処理安全確保支援士試験
情報処理安全確保支援士試験とは、情報に関する安全対策や開発技術、運用方法などが問われる国家試験です。情報処理安全確保支援士試験合格者は、情報セキュリティに関する知識・技能を有するものとして、経済産業大臣から合格証書が交付されます。 情報処理安全確保支援士試験合格者は、所定の登録手続きを行うことで、国家資格「情報処理安全確保支援士(登録セキスぺ)」の資格保持者となることができます。
専門性が問われる分、難易度は高く試験の合格率は20%を切りますが、資格保持者になると。セキュリティエンジニアとして専門性の高い比較的高収入な仕事に就ける可能性が高まります。
資格2. ITパスポート
PCの総合的知識、情報処理セキュリティ対策などのITの基礎知識を証明できる資格です。
IT業界の専門職に限らず、PCを使う事務職の人にも役立つ資格であり、オフィスワーカーなら皆取っておいて損はない資格と言えます。前述したマイクロソフト・オフィスと合わせて取得するとさらにアピールにつながります。
資格3. 建築CAD検定試験
建築CAD検定試験は、建築用図面を「CAD」で描く技術が問われる試験です。等級は4級~准1級で構成されます。CADを使用する仕事はインテリアデザイナーや建築家、設備設計者、住宅メーカー、インテリアコーディネーターなど多岐にわたり、様々な業界で生かせる技術と言えます。ものづくりの現場で専門性の高い仕事をしたいと考える人は、有力な選択肢として考えてみてもよいのではないでしょうか。
資格取得は意外と時間がかかる?就職前の勉強の頻度やタイミング
資格を取得すれば就職で有利になるだけでなく、一生使えるようにもなります。けれども取得までには勉強が必要です。その期間も個人差はありますが、長いものになると半年以上かかります。
理想的な勉強方法は、1日何分でも構わないので勉強する時間を設け、それを毎日継続します。まずは知識や解き方をインプットし、続けて過去問題を解きながらアウトプットです。
そこで弱点が分かったら、補うべく再び知識をインプットします。こうしてインプットとアウトプットを繰り返しながら、知識を確固たるものにするのです。
ただしフリーターは仕事の合間を縫っての勉強になり、シフト制であればその時間も不規則です。仕事が忙しいと疲れてしまい、家に帰ってからも勉強する気になれないでしょう。
そこで最初に大まかなスケジュールを組み、いつまでにどこまで勉強するか決めます。その際、学習にかかる期間を「月」や「日」ではなく「時間」で計算します。
例えば社会保険労務士は1日2時間の勉強で7ヶ月かかるので、時間に換算すると約420時間です。仕事が無い日は5時間勉強したり、週1回10時間勉強するなど、時間を取れるときに集中しましょう。
一方ニートは時間こそありますが、資格取得にかかる費用がネックです。受験料は安くても教材にお金がかかる資格もあります。まずは費用が比較的かからない資格で勝負してみましょう。日商簿記や日本漢字能力検定あたりです。
今すぐ就職したい!そういった方は資格取得より〇〇した方がいい?
実際のところ就職する上で必須となる資格は、ほとんどありません。車を使う企業なら普通自動車免許、英語能力を求められるならTOEICのスコアが必要になるくらいです。
他は資格なしでも、実務を通して覚えていけば十分に間に合います。あとは職種に関連する資格を持っていると有利になる程度でしょう。
それに独学で資格取得することと比べると、就職活動をするほうが簡単かもしれません。では資格取得より何をするべきなのか紹介します。
どんな形であれ働いてみる
就職するまでのブランクが長いほど、企業の評価は下がってしまいます。
アルバイトでも構わないので何らかの形で働き続けることは大事です。就職活動のためにお金を貯めたというだけで正当な理由になります。
できれば希望する職種や業種に関連したところで働くと、就職してからも経験を活かせますし、面接でのアピール材料にもなるでしょう。
急に面接の予定が入っても都合をつけられるように、シフトの融通が利く職場がおすすめです。
働きたい企業について調べる
既に一度失敗しているのですから、どのような企業が向いているのか「自分軸」ができているはずです。それに基づいて働きたい企業を絞り込み、情報を集めましょう。
例えば、経営方針や企業風土、求める人材や必要なスキルなどです。その上でどのように履歴書や職務経歴書を作成し、面接で受け答えするか対策します。
もし職場見学やOB訪問などで接点を持てるなら、積極的に利用しましょう。やはりネットや紙媒体で調べるのと、実際に体感するのとでは異なります。
場合によっては、いきなり面接を受けるより有利になるかもしれません。
派遣会社に登録して紹介予定派遣で働く
派遣会社では派遣社員として働く以外に、紹介予定派遣として6ヶ月間働き、本人と企業の両方が合意に至れば正社員になれるシステムがあります。
普通に就職するよりも試験や面接が簡素であり、6ヶ月の間に向き不向きを見極められるのがメリットです。
一方で即戦力を求められますから、スキルに乏しいと希望の職種や業種を紹介してもらえず、逆に不本意なところへ派遣される恐れがあります。
また紹介予定派遣は、本人が良くても企業から断られる可能性がある点も要注意です。
ジェイックの就職講座などを利用し、今すぐ就職するためのアクションを起こす
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「資格と就職」に関するよくある質問
「資格をとって就職!とりあえず検討したい資格14選」でもご紹介していますが、たとえば普通自動車免許などあらゆる業界の仕事で役立つ資格のほか、簿記や宅建、FP、調理師など、業界ごとに役立つ資格もあります。
ジェイックの「就職カレッジ」にご参加いただければ、資格がなくても正社員就職を目指すことが可能です。社会人経験なし・または浅い方に特化した就職支援サービスのため、安心して、自分に合った企業への就職という目標へ向けて努力できます。
応募書類に書けるような資格がなくても、就職は可能です。資格がないということだけで自信を失うのではなく、アピールポイントを見つけましょう。ジェイックの「就職相談」にお申込みいただければ、資格なしの方へ向けたおすすめの就職方法をアドバイスさせていただくことも可能です。
就職のために資格取得をするよりも、まずは働いたり就職活動をしたりすることをおすすめします。ブランクが長くなるほど就職は不利になりやすくなるため、早めに行動しましょう。「今すぐ就職したい!そういった方は資格取得より〇〇した方がいい?」もぜひご覧ください。
就職のために資格を取得するかどうかは慎重に考える
資格があれば就職活動でアピールできますが、実際に必須とされているものは、そんなに多くありません。
勉強にかかる時間やコストを考えると、資格を取得するより就職に向けて他のアクションを起こすほうが、就職できる可能性が高い人もいます。
あくまでもゴールは、就職先を決めて満足のいく社会人生活を過ごすことです。
- 就職活動をなんでもいいからやってみる
- 就職に有利そうな資格を取るために時間とお金を使う
目指すゴールにたどり着くために、どちらを選べばいいのか、それとも両方を選んだ方が良いのか考えてみてください。
もし、就職活動をとりあえずやってみようと思うなら、私たちジェイックに相談してみてください。
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