
ニートから社会復帰するには、生活リズムを整えたり、外出する機会を増やすなど、日常生活から改善していき、短期間で働き始め、就職活動の準備をするなど小さなステップを積み重ねていきます。
この記事では、ニートから社会復帰をするための10つのステップを紹介しています。
社会復帰が怖いと感じる原因や、社会復帰に役立つ就職サービスも紹介していますので、ニートから脱出したい人はぜひ参考にしてください。




- ニートの人で社会復帰が怖い原因は、未経験からの不安や人間関係の不安など
- ニート状態から1年間で社会復帰した割合は40%ほど
- ニートから社会復帰するにはまずは生活習慣から整えよう!
- 生活習慣を整える
朝に散歩したり、読書の時間を設けるなどから始めるのもおすすめ - 外に出る習慣をつける
社会との接点を増やすことで、人とのコミュニケーションに慣れる - 自己分析を行う
自己分析を行うと、面接に活かせたり自分に合った企業が見つけやすくなる - 社会復帰の一番のハードルを考える
「何を恐れて行動できないのか」を明確にすることで解決策が見つかるケースもある - 自分に合った働き方から始める
いきなりの就職はハードルが高いなら、正社員以外の働き方から始めるのもおすすめ - 就職する日を決める
履歴書の完成、面接などの具体的な日付を決めて計画を立てるのがポイント - 就職相談する
就職の不安の相談や就職先の候補、就活のやり方を教えてもらう - 就職活動を始める
求人探し・応募書類の作成・面接対策などを行う - 入社に向けて準備する
出勤時間に合わせて生活リズムを整える - 無理せず休みの日はしっかり休む
不調を感じたら適切に休息を取る
- 働いた経験がない
過労や残業が多いという情報を目にし、過度に不安を感じている可能性もある - どうせすぐに辞める…と悲観している
過去の辛い経験などから自信が持てなっていて、社会復帰に対し臆病になっている - 人間関係をうまく築けるか不安
職場の人間関係は事前には分からず、過去の経験をもとに怖いと感じてしまう - 体力的に長く働ける自信がない
長いニート生活のせいで体力が落ち、疲れやすくなっていることがある - 自己肯定感が低い
「自分は何もできない」といったネガティブな感情に支配されていることがある - ニートに対する社会の目が怖い
周囲の目が気になると行動が慎重になり、積極的なアクションを起こせない - 「失敗できない」という意識が強い
就職面接で失敗することや、仕事でミスすることに対し、過度に恐れてしまう - 健康状態が良くない
健康状態に対する不安から「迷惑をかけてしまうかも…」などと心配してしまう
この記事の目次
ニートが社会復帰するための10ステップ
ニートから社会復帰するは以下のステップで行います。
- 生活習慣を整える
朝に散歩したり、読書の時間を設けるなどから始めるのもおすすめ - 外に出る習慣をつける
社会との接点を増やすことで、人とのコミュニケーションに慣れる - 自己分析を行う
自己分析を行うと、面接に活かせたり自分に合った企業が見つけやすくなる - 社会復帰の一番のハードルを考える
「何を恐れて行動できないのか」を明確にすることで解決策が見つかるケースもある - 自分に合った働き方から始める
いきなりの就職はハードルが高いなら、正社員以外の働き方から始めるのもおすすめ - 就職する日を決める
履歴書の完成、面接などの具体的な日付を決めて計画を立てるのがポイント - 就職相談する
就職の不安の相談や就職先の候補、就活のやり方を教えてもらう - 就職活動を始める
求人探し・応募書類の作成・面接対策などを行う - 入社に向けて準備する
出勤時間に合わせて生活リズムを整える - 無理せず休みの日はしっかり休む
不調を感じたら適切に休息を取る
ニートから社会復帰するには、まずは生活リズムを整え、外出して人と接することに少しづつ慣れていくなど、日常生活の小さな一歩を積み重ねることから始めます。社会復帰に向けて前向きに考えられるようになってきたら、短時間のアルバイトを始めたり、自己分析をしたり就職相談をするなど就職活動の準備を進めます。
就職先が決まり、入社してからも無理なく働けるよう、休みの日にはしっかりと休むことがポイントです。
1. 生活習慣を整える
ニートから社会復帰するには、まずは生活習慣を整えることが重要です。なぜなら、生活習慣を整えると体力や集中力が回復し、社会復帰に向けて意欲的に取り組めるようになるからです。
具体的には、次のことを意識してみましょう。
- 毎日同じ時間に起床・就寝する
- 3食きちんと食べる
- 適度な運動をする
ニート生活が続く中で昼夜逆転の生活を送っていたり、生活リズムが崩れたりしている人も多いかもしれません。 就職活動にモチベーション高く取り組むためにも、まずは少しずつで良いので生活リズムを整えることから始めてみましょう。
2. 外に出る習慣をつける
ニートから社会復帰を目指すなら、家にこもっていると不安や無気力が強くなるため、少しずつ外に出る習慣をつけることが重要です。
まずは近所の散歩をすることから始め、図書館やカフェに行く、友達と会うなど、小さなステップを踏んで外に出るようにしてみましょう。
このように、社会との接点を増やし、人とのコミュニケーションに慣れていくことで、社会復帰する気力や自信が湧いてきます。
3. 自己分析を行う
ニートから社会復帰するための3つめのステップは、自己分析を行うことです。
自己分析とは、自分がどんな強みや価値観を持っているのか分析し、自己理解を深めることです。
具体的には、以下の方法で自己分析を進めましょう。
- 成功体験や失敗体験を書き出す
- 褒められた経験を思い出す
- ストレスなく過ごせる環境を考える
正社員として働いた経験がなくても、過去のアルバイト経験や学校生活など、自分を知るための“材料”はたくさんあります。自分に合った仕事に就くためにも、自己分析をしっかりと行いましょう。
自分の強みを発見することによって、「こういう仕事に向いているのではないか」「違う環境であれば上手くやっていけるのではないか」と社会復帰できる自信を持てるようになる効果があります。
また、自己分析をすることによって、やりたい仕事や理想の将来像が見つかることもあります。今後の方向性が明確になることによって、社会復帰に向けて行動を起こせるようになります。
4. 社会復帰の一番のハードルを考える
ニートから社会復帰するには、社会復帰の一番のハードルを考えることも重要です。なぜなら、不安を理解することで、その解消に向けた対策を立てられるようになるからです。
社会復帰が難しいと感じる理由は、人間関係への不安、働くことへのプレッシャー、体力の欠如など、人それぞれ異なります。まずは、自分にとって一番のハードルを見つけ、それを克服するための具体的な方法を考えてみましょう。
たとえば、対人の仕事が苦手な人や、職場の人間関係の構築に苦手意識がある人、在宅ワークを検討するのも手といえます。
ニートの状態からスムーズに社会復帰するためにも、自分にとっての不安要素を明らかにしましょう。
5. 自分に合った働き方から始める
ニートから社会復帰するための5つめのステップは、自分に合った働き方から始めることです。
自分に合った働き方を選ぶことで、仕事へのストレスが減り、長く働き続けられる可能性が高まるからです。
具体的には、以下の働き方を検討してみましょう。
- アルバイト
- 派遣社員
- 正社員
アルバイトとして働く
アルバイトはシフト制が多く、固定シフトでない場合は働く時間を自由に決められます。短期や短時間のバイトもあるため、無理なくできそうなものから開始できます。
しかし、ずっとアルバイトのままだと、将来を考えたときに不安という人も多いでしょう。アルバイトは「ニートからの社会復帰のためのステップ」と考えて、期間を決めて取り組んでみることをおすすめします。
派遣社員として働く
派遣社員は、ある程度自分のペースで仕事ができるという点で柔軟です。職種や仕事内容にはよるものの、業務を通じて一定以上のスキルを身につけることが可能です。
ただし、派遣先の業績等によっては契約更新がなくなる可能性があり、ずっと派遣社員として生計を立てるのはリスクが高いといえます。働きながら、自分の今後を検討して徐々に準備していくのがよいでしょう。
正社員として働く
正社員は、未経験からでもしっかりとスキルが身につきます。月給制かつ倒産以外でクビになることはまずないため、安定して働きたい方にはもっともおすすめです。
注意点として、平日の朝~夕方は仕事という生活になるため、体力的に疲れる人もいます。いきなり就職するのはハードルが高いと感じる人は、正社員以外の働き方から始めたほうが、スムーズに慣れることができる可能性があります。
6. 就職する日を決める
自己分析をしたり、働き始めたことで、就職について前向きに考えられるようになってきたら、就職活動のスケジュールを立ててみましょう。
「いつまでに就職する」と決めると就職活動を計画的に進めることができ、時間だけがダラダラと過ぎていくことも防げるからです。
具体的には「〇年〇月〇日までに就職する」のように、具体的な日付を決めましょう。そのうえで「1ヶ月後までに履歴書を完成させる」「2ヶ月後までに3社の面接を受ける」など、具体的な行動計画を立ててみてください。
就職に対する覚悟を固めるためにも、ニートから社会復帰を目指すときは就職したい日を先に決めましょう。
7. 就職相談する
ニートから社会復帰するためには、就職相談することも必要です。就職相談をすることによって、どんな就職先が選択肢としてあるのか、就職活動の具体的な進め方について詳しく教えてもらうことができます。
また、ニートの就職支援歴のあるアドバイザーに相談すれば、同じような境遇の人が就職に成功した事例などを聞くことができます。自分と同じような状況の人が就職できたことを聞くことで、「自分でも就職できるのではないか」と自信が湧いてきます。
このように、就職相談をすることによって、就職に対する不安を払しょくすることができたり、やることが明確になることで行動に移せるようになります。
8. 就職活動を始める
準備が整ったら、いよいよ就職活動を始めましょう。履歴書の作成や面接対策を行いながら、自分に合った求人を探して応募していきます。就職活動は、以下のような流れで行います。
ニートからの就職活動では、書類選考や面接対策をしっかりと行うことが重要となります。就活のやり方やコツについて詳しく知りたい方は、以下の記事も読んでみてください。
9.入社に向けて準備する
就職先が決まったら、入社の日に向けて準備を始めましょう。出勤時間に合わせて生活リズムを調整するほか、仕事に必要なスキルの確認や、通勤経路の確認を行うことも大切です。
10. 無理せず休みの日はしっかり休む
社会復帰後は、無理をせず適度に休むことを心がけましょう。特に体力や精神がまだ追いついていない場合は、不調を感じたら適切に休息を取ることが大切です。
休みの日には趣味やリラックスできる時間を設けることで、健康を維持しながら長期的に働き続けられる基盤を作り上げていきましょう。
ニートから社会復帰するコツ
苦手な仕事を避ける
苦手な仕事に就くと仕事が辛くなり、せっかく社会復帰をしてもすぐに離職してしまう可能性があるからです。
たとえば、以下の中で苦手なことを考えてみましょう。
- 人と関わるのが苦手
- 体を動かす作業が苦手
- 集中力が必要な作業が苦手
- アイデアを考えるのが苦手
- 締め切りに追われるのが苦手
苦手な仕事を避けることで仕事へのストレスが減り、モチベーション高く仕事に向き合えるでしょう。
未経験でも挑戦しやすい求人を選ぶ
ニートから社会復帰するコツは、未経験でも挑戦しやすい求人を選ぶことです。
なぜなら社会人経験が乏しいニートの方や、スキルに自信がない方でも採用される可能性があるからです。
未経験でもチャレンジしやすい職種は、以下の通りです。
- 警備員
- 介護職
- 接客業
これらの職種は人手不足が深刻なので、ニート期間が長い人でも採用されやすい傾向にあります。
未経験でも挑戦しやすい求人に応募することで、内定に大きく近づきましょう。在であれば採用になる可能性があります。求人を探す際は、募集要項を確認し、未経験歓迎の文言があるか確認してください。
就職支援サービスを活用する
ニートが社会復帰するためには、就職支援サービスを活用することが重要です。
自分に合った就職支援サービスを利用することで、ニートからの社会復帰率がさらに高まるからです。
就職サービスの種類 | 主な特徴 |
就職エージェント | 担当者が就職活動をサポートしてくれる |
就職サイト | 自分で求人情報を検索して応募できる |
ハローワーク | 全国の求人を豊富に扱っている |
スカウト型サイト | 経歴やスキルにマッチする求人が企業から届く |
どの就職サービスを使うか迷うニートの方は、就職エージェントと就職サイトを利用しましょう。
就職エージェントは一人で就職活動を進めるのが不安な方に、 就職サイトは自分のペースで仕事を探したい方におすすめです。
社会復帰を目指している方は、この先の「社会復帰支援をしているサービスを紹介」もチェックしてみてください。
ニートが「社会復帰が怖い」と感じる原因8選
ニートの社会復帰自体は可能ですが、なかなか踏み切れないという人も少なくありません。ニートの社会復帰が怖いと感じる原因には何があるのか、考えられる5つをご紹介します。
1. 働いた経験がない
1つめの原因は、社会で働いた経験がないことです。
ニートの方の中には、アルバイト経験はあるものの、正社員として働いた経験がない方もいるでしょう。
長時間労働や過労といった情報をニュースなどで目にし、働くことにネガティブなイメージを抱いてしまうことも多いかもしれません。
働いた経験がないと「人間関係はうまくいくのかな…」「仕事は大変なことがやっぱり多いのかな…」といったネガティブなイメージを抱きやすいため、社会復帰が怖いと感じるニートの方が多いのです。
2. どうせすぐに辞める…と悲観している
2つめの原因は、「自分はどうせすぐに辞めるし…」と悲観的に考えてしまうことです。
ニートの方の中には、過去の辛い経験から自信が持てなかったり、社会に馴染めるか不安を感じていたりする方もいるでしょう。
「今回もすぐに辞めてしまうのでは?」「周りの人に迷惑をかけてしまうのでは?」といったネガティブな思考に陥り、社会復帰に対して臆病になってしまう方も多いかもしれません。
どうせすぐに辞める…と考えると就職活動へのモチベーションが上がらないため、社会復帰にあと一歩踏み出せないニートの方が多いのです。
3. 人間関係をうまく築けるか不安
3つめの原因は、職場の人間関係をうまく築けるか不安だからです。
ニートの方の中には、学生時代やアルバイトの経験から人間関係に苦手意識を持っている方も多いかもしれません。
「初対面の人と話すのが苦手」「大勢の前で話すのは緊張する」など、人見知りや緊張してしまう性格ゆえにコミュニケーションを取るのが苦手な人も少なくないでしょう。
人間関係をうまく築けるか不安な人は「他の社員とうまくやっていけるかな…」「上司に嫌われてしまったらどうしよう」といった不安も感じやすいため、社会復帰が怖いと感じてしまうのです。
4. 体力的に長く働ける自信がない
4つめの原因は、体力的に長く働ける自信がないことです。
ニートの方の中には、長期間にわたって運動不足の状態が続いていたり、生活リズムが不規則になっていたりする方も多いでしょう。
「体力がない」「すぐに疲れてしまう」と感じている方にとって、朝から晩まで働くことや、満員電車での毎日の通勤などはハードルが高く感じられるはずです。
体力面の不安があると「仕事に耐えられるかな…」「体調を崩してしまわないかな…」といった心配も抱きやすいため、社会復帰に一歩踏み出せない方が多いのです。
5. 自己肯定感が低い
5つめの原因は、自己肯定感が低いことです。
ニートの方の中には、「自分は何もできない」「どうせうまくいかない」といったネガティブな感情に支配されている方が少なくありません。
こうした方は周りの人と比べて劣等感を抱いたり、失敗を恐れてチャレンジを避けてしまったりすることも多く、自分に対して自信を持てません。
自己肯定感が低いと「自分には価値がない」「社会に貢献できない」といった思いも強くなるので、社会復帰を諦めてしまう方も多いのです。
6. ニートに対する社会の目が怖い
6つめの原因は、ニートに対する社会の目が怖いからです。
日本ではニートに対して厳しい意見を持つ人がまだまだ多いため、「冷たい目で見られるのでは…」といった不安から社会復帰をためらってしまう方も多いでしょう。
家族や親戚から就職を急かされたり、プレッシャーを受けたりした経験から、社会復帰にネガティブな印象を抱いているニートの方もいるかもしれません。
周囲の目が気になると行動が慎重になってしまうので、社会復帰に向けて積極的なアクションを起こせない方が多いのです。
7. 「失敗できない」という意識が強い
7つめの原因は「失敗できない」という意識が強いからです。
ニートの方の中には、ミスを強く叱られた経験や、受験に失敗したことで落胆し、引きこもってしまった方もいるかもしれません。
就職活動の面接で失敗したり、仕事でミスをしてしまったりすることに対し、過度に恐れてしまう方も多いでしょう。
失敗できないというプレッシャーを感じると「もう落ち込みたくない」「怒られたくない」という気持ちになりやすいため、社会復帰に対して恐怖心にも似た感情を覚えてしまう方も多いのです。
8. 健康状態が良くない
8つめの原因は、健康状態が良くないことです。
ニートの方の中には、長期間のひきこもり生活による運動不足や、不規則な生活習慣、ストレスなどによって体調を崩している方が少なくありません。
睡眠不足や食生活の乱れから、慢性的な疲労や倦怠感を感じている方も多いでしょう。将来に対する漠然とした不安から、精神的なストレスを抱えている方も多いかもしれません。
健康状態に不安があると「仕事をしてもすぐに疲れてしまうかもしれない」「体調を崩して迷惑をかけてしまうかも…」といった心配を感じやすいため、社会復帰に踏み出せない方が多いのです。




ニートが社会復帰するのは無理?
ニートの社会復帰は無理なのでしょうか?いいえ、決してそんなことはありません。しかし、就職が簡単ではないことは事実です。まずはニートの現状や、ニートからの就職成功率などについて見ていきましょう。
ニートからの社会復帰率
15~35歳のニートだった人は、合わせると1年間で40%近くが社会復帰しています。
独立行政法人労働政策研究・研修機構が公表した若年者の就業状況・キャリア・ 職業能力開発の現状 ③のデータでは、15歳〜34歳の男女でニートだった人が、1年後に正社員になった方が18%、非正規雇用になっているのは19.2%(パート・アルバイト、派遣社員、契約・嘱託・その他の合計)、合計で37.2%という結果です。
15~34歳 未就業者 | 社会復帰率 |
---|---|
正社員就職への割合 | 18% |
非正規雇用への割合 | 19.2% |
合計 | 37.2% |
1年間で実に4割が社会復帰していると考えると、少なくない印象に思えますね。
一概に社会復帰が無理とは考えず、自分にとって無理のないペースで進んでいくことが大切になってくるでしょう。
ニートの数は年々増加傾向にある
15~34歳までの男女で、通学も家事もしていない若年無業者(ニート)の数は2020年時点で平均69万人です。なお、2018年は約53万人、2019年は約56万人と年々増加しています。なんらかの事情で、学校に通わず仕事にも就いていない独身の若者は一定数おり、今後も増えていく可能性があることが考えられます。
2020年からは新型コロナウイルスの影響で倒産や内定取り消しなどに遭い、予期せず仕事をしていない状況に置かれているという人もいるかもしれません。
年齢を重ねると社会復帰が難しくなっていく
ニートであっても20代前半など若いうちであれば、チャンスはまだまだたくさんあります。一方、年齢に比例して、社会復帰が大変になっていく傾向があります。
理由としては、ニート期間が長引いて年齢を重ねることで自信を失い引きこもり気味になることがあるほか、はじめて正社員にチャレンジするタイミングが遅ければ遅いほど、就職成功が厳しくなりがちということが考えられます。
労働政策研究・研修機構(JILPT)「若年者の就業状況・キャリア・職業能力開発の現状③」を参考にした、フリーターから正社員への就職成功率は以下の通りです。
- 20~24歳……32.7%
- 25~29歳……25.5%
- 30~34歳……18.1%
20代前半は約3人に1人、20代後半は約4人に1人、30代前半は約5人に1人が、フリーターから正社員に就職できていることになります。そのため、ニートからの就職はさらに難易度が上がる可能性があります。
ブランク期間(ニート期間)が長くなると社会復帰で不利になりがち
ニート期間が長いほど、就職には不利になることが想定できます。
ここでは、厚生労働省「若年者雇用を取り巻く現状」のフリーター期間と就職率の関係性を見てみましょう。

フリーター期間が6か月以内では約6割以上ですが、1~2年で約半数程度、3年以上で約半数以下に落ちています。
バイトなどのフリーター期間を職歴とみなさない企業も一定数あるため、ニートの場合も同様に、ブランク期間が長いほど就職が大変になることが想定できます。
ニートの社会復帰のゴールは?
ニートの社会復帰のゴールを大きく5つ紹介します。
ただし、人によってゴールは異なります。紹介したゴールに必ず辿り着く必要はありません。あくまでニートから社会復帰する際の参考にしてください。
1. バイトをしてフリーターを続ける
バイトはニートから社会復帰としてまず考えられる先でしょう。
いきなり正社員に復帰することにハードルを感じる方や、徐々に社会復帰のためのトレーニングを積みたい方に特におすすめです。バイトは、勤務日数や勤務時間を自由に設定できるからです。
まずは、週1日から復帰したり、1日5時間だけ勤務したりなど、自分の都合に合わせて調整可能です。
バイトを選ぶ際は、自分の適性に合ったものにしましょう。自分に合ったバイトであれば、継続しやすく仕事も早く覚えられるでしょう。
黙々と1人で作業したいのか、体を動かす作業をしたいのか、適性は人によって異なります。バイトを選ぶ際に、時給や通勤時間も重要ですが、バイト選びに迷った際は、自分の適性を参考にしてください。
2. 就職をして正社員になる
正社員になることも社会復帰の一つのゴールとして考えられるでしょう。
過去に正社員として勤務経験がある方におすすめです。正社員時代の経験や知識を生かすことで、再び正社員になりやすいでしょう。
同じ職種に復帰することに抵抗がなければ、似た職種を探してください。経験値があることで即戦力として採用され、活躍できる可能性が高くなります。
正社員への社会復帰を希望される方は、以下で紹介する就職支援サービスを利用してください。プロのサポートを受けることで、希望する職種に就職しやすくなります。
3. 派遣・契約社員として働く
派遣・契約社員になり働いていくこともニートからの社会復帰先の候補でしょう。
派遣・契約社員は社会復帰の足がかりとして、正社員よりもハードルが低くなります。また、業務態度や業績が評価されれば、正社員への昇格のチャンスがあります。
一方で、バイトよりも技術や知識が求められる業務が多いため、注意しましょう。正社員同様に、自分の強みを生かせる業種の選択がおすすめです。
派遣・契約社員には契約期間が存在します。派遣先の業績に影響されやすく、必ず契約が更新されるとは限らないため、正社員と比較すると安定性は劣ることを理解しておきましょう。
4. 専門学校に入学する
専門学校に入るということも社会復帰のゴールとして考えられるでしょう。
お金に余裕があり、専門学校を卒業した方が将来に役立つのであればおすすめです。専門学校は飲食、美容、プログラミングなど学べる分野は多岐にわたります。
勉強しながら実践経験が積めるため、現時点で将来やりたいことが確定している人におすすめです。
さらに、専門学校で学んだ分野と、就職した企業の分野が同じであれば、即戦力として活躍できる可能性が高いでしょう。
一方で、専門学校は卒業までに時間とお金がかかります。就職を優先したい方には合わない可能性が高いため、注意してください。
5. 大学に入学する
大学に入学することもニートから社会復帰するときのゴールです。
お金と時間に余裕があり、募集要項に大学卒業が条件にある企業を目指している方におすすめです。
大学でしか学べない知識や経験があります。そして、大学のキャリアセンターは、就活をサポートしてくれるため、積極的に活用しましょう。
一方で、卒業までに4年という時間がかかるため、専門学校以上に注意が必要です。卒業した頃には、同級生は社会に出て数年が経過している、入社した会社の担当上司が自分より年下になる、などの場合があります。
大学に通うメリットとデメリットを想定し、今から大学に通うことが本当に適しているのか理解しておきましょう。
社会復帰支援をしているサービスを紹介
ニートの社会復帰についてご紹介してきました。最後に、ニートの社会復帰支援をしている3つのサービスと、その特徴をご紹介します。
就職カレッジ®
ジェイックの「就職カレッジ®」は、正社員就職の支援サービスです。20代~30代・未経験からの正社員就職の成功実績が多数あるため、現在のご状況から正社員就職を成功させたいという方にぜひご利用いただきたいサービスです。
就職カレッジ®をおすすめする理由としては、以下があります。
- 社会人としてのマナーや就職に必要なスキルを講座で学べる
- 書類選考なしの面接会に参加可能
- 就職後も長期的な活躍のため研修を実施
就業経験がない・または少ない方を、短期間で企業で通用する人材へと育成し、内定獲得を実現します。
「就職したら終わり」ではなく、就職活動~入社後の定着まで手厚いサービスを提供します。


ハローワーク
ハローワークは、求職者であれば誰でも使えるサービスです。特徴としては、以下があります。
- 全国にあるため地域の求人に強い
- 面接や履歴書対策もしてくれる
- 条件を満たせば職業訓練を受講できる
ニートの方におすすめのサービスが、職業訓練です。条件に該当すれば、給付金を受け取りながら受講できます。ニートから就職のためのスキルを身につけることができるため、参加する価値はあるでしょう。
ハローワークを使って就職先を探すというより、社会復帰のひとつの選択肢として考えておくことをおすすめします。
ハローワークの仕事の探し方に関して詳しく知りたい方は以下の記事も参考にしてみてください。
NPO法人社会復帰支援アウトリーチ
NPO法人社会復帰支援アウトリーチは、働くことが困難な方に対して在宅ワークの紹介や就労相談、引きこもりの子どもを持つ親や家族へのコーチングなどを実施している団体です。
一般的な就労支援の前に在宅ワークというステップを設けているのが最大の特徴で、自宅にいながら仕事に取り組み、社会復帰への自信を取り戻していくことができます。在宅ワークの内容には、たとえばデータ入力やチラシの作成などがあります。
ニートとして自宅にいる期間が長かったため外に出るのが怖い、いきなり外で仕事をするのは不安、というニートの方におすすめです。
ニートから社会復帰した人の体験談
1. D・Nさんの就職成功体験談
D・Nさんの就職成功体験談を紹介します。
小説家になることが夢だったD・Nさんは、大学に通いながら小説を執筆されていました。しかし、賞を受賞することはできず、留年を機に、小説家の夢を断念。
夢を諦めたと同時に、大学に在学する意味がなくなり中退を選択しました。
大学の中退から半年後、ネットで見つけたジェイックとの出会いをきっかけに人生が好転します。ジェイックが実施している研修では、名刺交換の仕方や、営業職のノウハウを学びました。
営業職は、D・Nさんにとっては自分に合った仕事でした。
その後は、専門商社の営業職に就職され、勤務されています。
今回は、大学時代に思い描いていた職業とは異なりますが、ジェイックを活用し自分に合った仕事を見つけられた事例です。
引用元:D・Nさんの就職成功体験談
2. K・Sさんの就職成功体験談
次に、K・Sさんの就職成功体験談を紹介します。
K・Sさんは、大学卒業後に個人営業が合っていると思い、リフォーム会社の営業に就職しました。入社すると、同期10人中8人が4月中に退職するような激務の会社だったのです。
体育会系出身のK・Sさんは、激務は問題なかったのですが、夜中の9時まで営業するスタイルに疑問を持っていました。
ある日、営業した個人宅でお客様から「夜9時まで営業しているのは、おかしい」と言われたことで目が覚めます。
K・Sさんは6月頭に退職され、7月はニートとして過ごされました。このままでは良くないと感じ、両親からすすめられたジェイックの研修に参加を決意。
研修は企業向けの営業内容であり、個人営業との違いに驚きの連続でした。今では、家族のようなアットホームのような会社に勤務されています。
今回は、ジェイックの研修に参加したことで、新しい営業方法に出会えた事例です。
引用元:K・Sさんの就職成功体験談
「ニートの社会復帰」に関するよくある質問
ニートが社会復帰する上で必要な準備とは
規則正しい生活に戻していったり、短期のアルバイトなどから始めてみたりするのはよい方法です。ニートを脱出するという強い意志は持ちつつも、無理のない程度に取り組みましょう。
初めての正社員就職で不安な時の対処法とは
ニートからの正社員就職が不安なときは、まずは小さな行動から始めてみましょう。就職のプロへ相談するのもそのひとつです。ジェイックの「就職相談」にお申込みいただければ、プロのアドバイザーが、社会復帰のステップについてアドバイスさせていただきます。
ニートが利用できる社会復帰支援とは
ニートの方が社会復帰できるように年々、支援サービスが拡充されてきています。自分がまずどのような働き方をしたいのかにもよりますので、この記事の「社会復帰支援をしているサービス」の中から自分に合った支援サービスを活用してみましょう。
まとめ
ニートからの社会復帰は可能です。しかし「いきなり就職して働くのは怖い」と感じる気持ちもわかりますので、無理をしすぎないようにしましょう。これまでまったく働いていなかったわけですから、復帰にはある程度ステップを設けて、少しずつできることを積み重ねていったほうが、結果として長く働けるようになるでしょう。ニートからの社会復帰を考えている方は、ぜひ一度ジェイックへご相談ください。






当社の就職に関するコンテンツの中から、ニートの就職活動に不安を感じている方向けに、就活で困りがちなことを解決するための記事をまとめました。
- ニートから就職するには?就活の方法と成功させるポイントを解説
- ニートの就活は何からすべき?就職活動のやり方の流れとコツを解説!
- 無職から正社員に就職するには?賢い就活方法とポイントを解説
- ニートから社会復帰するには何からすべき?怖い原因と対処法も解説
- ニートでも安心!ニートの面接必勝法は?
- ニートの履歴書の書き方!空白期間や志望動機のポイントを例文付きで解説
- ニートにおすすめの仕事25選【向いている仕事の特徴も解説】
- 高卒ニートは就職できる?職歴なしで正社員になる方法を解説!
- 大卒ニートの割合はどれくらい?末路や就職のコツを解説
- 30代ニートの就職は難しい?ニートの割合や社会復帰の方法を紹介
- ニートが就職するのにおすすめのサイトは?就職サイト7選を紹介