大学を辞めたいと思ったら、まず何から始めたらいいのでしょう?
せっかく入った大学ですから、気持ちや状況に流されてやめてしまう前に、一度立ち止まって考えてみることが大切です。
時にはやめる決断も大切ですが、そのためにはやめた後の計画が必要になってきます。
この記事では、大学をやめた人の実際の声ややめた理由、大学を辞めたいときにすべきことについて解説していきます。
- 「大学を辞めたい人に多い理由」の統計データを見て、自分の状況を客観視してみよう
- 「大学をやめる=人生終了」ではない。就職して活躍している人の体験談を紹介
- 「大学を辞めたい時にすべき5つのこと」を参考に、後悔しない判断を目指そう
- 勉強に関心が持てない
入学時に抱いていた講義のイメージと現実のギャップに不満を感じるなどがきっかけ - 勉強についていけない・留年したから
授業が難しかったり、部活やアルバイトと両立できずに単位を落とし留年する場合がある - 経済的に難しい
親世帯の年収が低いなど、本人に問題がなくても中退せざるを得ない学生が一定数いる - 学生生活に順応できない
高校までと比べると、講義などに個人で参加することが増え、人間関係を構築するのが難しい - 病気・ケガ・休養
長期的な治療や、家族の介護が必要になり、中退せざるをえないケースもある
この記事の目次
大学を辞めたいは甘えじゃない
「大学を辞めたい」と思ってしまうことは、甘えではありません。なぜなら経済的な理由や大学生活のギャップなど、自分だけではどうにもならない面もあるからです。
また、大学をやめる決断を自責で考えられるなら、全く甘えではないでしょう。甘えとは他人をあてにして、自分の行動に責任を取らないことを指します。大学をやめても、その後就職して自立しているのなら甘えているとは誰一人思わないはずです。つまり、大学をやめるのが甘えかどうかは、やめた後の行動によって決まるとも言えるでしょう。
しかし現在の大学生活から、ただ逃げてしまうだけでは得られるものは少ないでしょう。やめる・やめないに関わらず、今後自分の人生をどう切り開いていくか、建設的に考えた上で決断することが重要となります。
大学を辞めたい人に多い理由
ここからは、大学を辞めたい人に多い理由について解説していきます。
- 勉強に関心が持てない
- 勉強についていけない・留年したから
- 経済的に厳しい
- 学生生活に順応できない
- 病気・ケガ・休養
どのような理由があるのか知っておきましょう。
- 勉強に関心が持てない
入学時に抱いていた講義のイメージと現実のギャップに不満を感じるなどがきっかけ - 勉強についていけない・留年したから
授業が難しかったり、部活やアルバイトと両立できずに単位を落とし留年する場合がある - 経済的に難しい
親世帯の年収が低いなど、本人に問題がなくても中退せざるを得ない学生が一定数いる - 学生生活に順応できない
高校までと比べると、講義などに個人で参加することが増え、人間関係を構築するのが難しい - 病気・ケガ・休養
長期的な治療や、家族の介護が必要になり、中退せざるをえないケースもある
1. 勉強に関心が持てない
大学の中退理由で最も多いのが「学業不振・無関心」で、勉強の内容に関心が持てないという理由です。大学中退者のうち男性の50%、女性の20%が、この勉強内容への無関心を理由に挙げています。しかし本来大学は学生が勉強したい学部や学科を選択して入学するものです。それなのになぜ、勉強内容に関心が持てない学生が生まれてしまうのでしょうか。
下の図は、大学生活において重要となる「授業」や「アルバイト」などについて、大学中退者がどのように感じていたのかを文部科学省が調査した結果です。
【参考】文部科学省「家庭の経済状況・社会状況に関する実態把握・分析及び学生等への経済的支援の在り方に関する調査研究」
調査結果によれば、大学を中退した学生のうち52%は授業への期待が不満に変わった(不満変化)と回答しています。つまり、学生が入学時に抱いていた講義のイメージと、現実には大きなギャップがあると言えるでしょう。
さらにそもそも授業に期待を持っておらず、結局不満を抱えて中退してしまった学生(無期待不満)が23%も占めていることが見て取れます。
2. 勉強についていけない・留年したから
大学を中退したい人の中には、学業に追いつけずに留年を経て大学を中退したいと考える人もいます。授業内容が難しかったり、部活やアルバイトなどをうまく調整できずに単位を落とし、留年や中退するケースもあります。
大学生活はさまざまな困難に直面することがありますが、その中で中退を考えることは一つの選択肢です。留年や単位不足などの理由で中退を決める場合、周囲の理解やサポートが必要です。
また、中退後の進路や将来のキャリアについても慎重に考える必要があります。
中退は一つの道であり、その後の人生において成功する可能性もありますが、慎重な判断と準備が欠かせません。自分自身と向き合い、将来に向けての計画を立てることが重要です。
3. 経済的に難しい
大学を中退する理由で2番目に多いのが、経済的な理由です。文部科学省の調査でも、大学中退者の約30%が退学理由として「経済的に苦しかったため」という項目に「あてはまる」または「まああてはまる」と回答しています。
【参考】文部科学省「家庭の経済状況・社会状況に関する実態把握・分析及び学生等への経済的支援の在り方に関する調査研究」
「経済的に苦しかった」という背景を深掘りすると、親世帯の年収が大きく関係していると言えそうです。下の図は大学中退者うち、中退理由として「経済的に苦しかったため」という要素に肯定的な回答をした「肯定群」と、否定的な回答した「否定群」に分けて親世帯の年収を調査した結果を表しています。
※補足
肯定群:中退理由で「経済的に苦しかったか」という質問に対し「あてはまる」「まああてはまる」と回答した学生
否定群:「あまりあてはまらない」「あてはまらない」と回答した学生
【参考】文部科学省「家庭の経済状況・社会状況に関する実態把握・分析及び学生等への経済的支援の在り方に関する調査研究」
「肯定群」に着目すると、家庭年収で400万円を下回る家庭が約30%を占めています。さらに「わからない」という回答が40%を占めることから、世帯収入400万円以下の家庭が占める割合の実態はさらに大きいと考えられます。日本の平均世帯収入は552万円(※1)であることを考えると、400万円以下という数字は非常に厳しいものと考えられます。
※1【参考】厚生労働省「各種世帯の所得等の状況 (2018)」
家庭の年収は学生本人でなく、両親によって決まります。つまり、上記データは本人に問題がなくても大学を中退せざるを得ない学生が一定数存在することを示していると言えます。
4. 学生生活に順応できない
大学生活に順応できない背景としては、次の3つが主な要因と言えるでしょう。
- 人間関係がつくれない
- ギャップが大きい
- 気力がわいてこない
まず良好な人間関係が作りにくい環境で、孤独を感じてしまいやすいことが挙げられます。これは、大学は高校までと異なりクラス制度がない場合が多いことが影響していると考えられます。
高校までは毎日クラスメイトと顔を合わせられるため、人間関係を構築しやすい環境だったはずです。しかし大学にクラスはなく、取得すべき単位の講義に個々人で参加するのみとなります。講堂も広く席は毎回自由なため、毎回講義で顔を合わせて仲良くなる、というケースは稀でしょう。
Yahoo!知恵袋でも「大学で友達が作れずどうしたらいいかわからない」という質問・相談が毎年のように挙げられているほどです。
参考:Yahoo!知恵袋
さらに大学生になると一人暮らしを始める学生も多く、家族という支えがなくなることも孤独感に拍車をかけます。孤独で不安な気持ちを、誰にも相談できずに過ごす日々は非常に辛いはずです。
学生生活に順応できない2つ目の理由として、入学前と実際のギャップが大きいことが挙げられます。これはドラマなどで描かれる煌びやかな大学生活が影響していると言えそうです。ドラマで見るようなキャンパスライフは、下記のように皆キラキラと輝いて描かれているケースが大半です。
- 素敵な恋人を巡りあう
- 広々とした講堂で好きな勉学に没頭している
- おしゃれなアルバイト先で社会経験を磨く
こんなキラキラしたイメージのある大学生ですが、現実は全くと言っていいほど異なる場合が多いでしょう。授業は難しくアルバイトにも大忙しでまったく余裕のない現実は、入学前に抱いていたイメージと大きく異なるでしょう。
3つ目の理由は気力が湧いてこないことです。大学受験に全力で取り組み希望の大学へ合格したものの、そこで燃え尽きてしまう学生が陥りやすい境遇です。大学の勉強は難解で、しっかりと勉強をしないとついていけません。ところが大学に入ることをゴールとしてしまった学生は燃え尽きてしまい、大学での勉強に身が入りません。
ところが「高校3年間頑張れば、あとは楽しい大学生活が待っている」といって受験生のモチベーションをあげる教師・講師は少なくありません。そんな気持ちで入学してしまうと、大学ではすでに勉強への気力がなく、順応に手こずるでしょう。
5. 病気・ケガ・休養
大学を辞める理由として、健康上の理由や家族のサポートが必要な状況などが挙げられます。長期に渡る治療や家族の介護など、休学ではなく大学を離れる道を選択する場合もあるでしょう。
長期に渡る治療が必要な病気にかかってしまった場合や、家族の介護が急を要する状況になった場合など、大学を続けることが難しい状況が生じることがあります。
このような場合、休学を選択することも一つの方法ですが、中には大学を離れる道を選択する人もいます。休学ではなく中退を選択する理由としては、治療や介護に専念するために時間的・精神的な余裕が必要だと感じるケースが挙げられるでしょう。
大学を離れることで、その状況に専念できる環境を整えることができ、自身や家族の健康を最優先に考える決断となることがあります。
大学をやめたら人生終了?
本題に入る前に「大学をやめる=人生終了」ではないことをご説明します。大学中退でも希望の企業に就職して活躍している人がいることは、先述の3名の退学体験談でお話しした通りです。にもかかわらず、大学中退が悲観的に捉えられてしまうのはなぜでしょうか。
その原因の一つは、インターネットの書き込みでしょう。ネット上には「大学中退は人生終わり」といった声があることから、それを本当の情報を信じてしまうケースがあります。その情報には根拠がないにもかかわらず、言葉だけが一人歩きしてしまっている状態です。
「〇〇は人生詰んでる」という言葉は大学中退に限らず様々な状況下で面白半分に使われているに過ぎないのですが、中退者本人の目に止まれば不安に感じてしまうのも無理はありません。
また日本は学歴社会のイメージが強いことから、下記のように思いこんでしまうことも背景にあるようです。
- 中退=就職失敗と連想してしまう
- 学歴が人生を決めると思い込んでしまう
- 周りの視線が気になってしまう
それでは本題の「大学を辞めたい時にすべき5つのこと」を紹介していきます。
大学を辞めたい時にすべき5つのこと
では実際に大学をやめるかどうかを決断するには、何を基準に考えたら良いのでしょうか。この章では、大学を辞めたい場合に後悔しない選択をし、どちらの選択でもよりよい人生を送るためにすべきことを5つ紹介します。
①休学など一度離れる時間をとる
一度大学から離れて考える時間を作りましょう。大学という環境があなたにマイナスの感情を抱かせている可能性があるからです。
マイナスの感情に浸かったままでは冷静さを欠き、合理的な判断ができません。合理的な判断をするためにも、まずは大学を離れ落ち着いて考えられる環境を作ることが大切です。
②親、周囲の人に相談する
親や友人、先輩など信頼できる人に相談してみるのも大切です。誰かに相談することで悩みが言語化され、解決の糸口が見つかる可能性があるからです。
また人に相談するだけで気持ちが落ち着くというメリットもあります。大事な決断で後悔しないためには、気持ちを落ち着かせてじっくり考えることが大切です。
③もしやめたら?の行動計画を立ててみる
実際に退学した時の行動計画を立てましょう。退学してからの行動を詳細に思い描いてみることで、
理想とする未来へ到達できるか否かがわかるでしょう。また、退学に対する不安も解消されるかもしれません。
④中退後のキャリア設計を考えてみる
下記のように、中退後のキャリア設計を考えてみましょう。
- もし退学したら何をするのか
- 就職するとしたらどんな職業を目指すのか
- 「大卒」の学歴がなくても希望の職業に就けるのか
あなたが理想とする未来が高卒でも実現できるのなら、中退しても後悔する可能性は低いためです。
⑤目上の人に相談してみる
周囲の目上の人に相談してみるのもおすすめです。社会人経験が豊富な方に相談することで、思い込みを排除できるでしょう。
具体的には下記のような方々に話を聞いてもらうと良いでしょう。
- 大学の支援センター
- バイト先の大人
- サークルのOB
- 中退専門の就活サービス
大学をやめるメリットとデメリット
大学をやめるメリットとデメリットを解説します。
メリット・デメリットは人によって重要度が異なるので、あなたの人生にとってどちらがより重要かを考えてみてください。
ここから各メリットデメリットについて、詳しく解説していきますが、こちらの動画も合わせて視聴いただくとより理解が深まるので参考にしてください。
大学をやめる5つのメリット
まずは大学をやめるメリットは下記の5つです。
- 自由な時間が生まれる
- 勉強しなくて済む
- 大学での悩みがなくなる
- 学費が浮く、お金を稼げる
- 社会人として自立できる
①自由な時間が生まれる
大学の講義へ行かなくてよくなる分、自由な時間が生まれます。人によっては学費や生活費を稼ぐためのアルバイトに充てていた時間も自由時間になるでしょう。自由時間は、自己投資として有効活用が可能です。たとえば下記のように活用して、自分の市場価値を高めていけるでしょう。
- プログラミングを勉強する
- Webデザインを学ぶ
- インターンシップに参加する
②勉強しなくて済む
大学で単位を取るための勉強をしなくて良くなります。大学の勉強は難解であり、解けないことで自信を喪失してしまうこともあります。苦手なものに固執して自己肯定感を下げるより、その時間を得意なことに捧げて自信を取り戻すことで、人生が豊かになるという考えもできるでしょう。
③大学での悩みがなくなる
大学をやめてしまえば、大学に関する悩みは全てなくなります。例えば人間関係や勉強がうまく行かず悩んでしまった場合、大学をやめることで白紙に戻せます。
一度うまく行かなかったからといって、今後全てがうまく行かないということはありません。大学から離れてその時の自分を冷静に振り返りることで、今後の人生の教訓にできるでしょう。
④学費が浮く、お金を稼げる
退学すれば今後支払う学費は必要なくなります。浮いた学費は自己投資として本当に必要な部分に集中すれば、効率的にあなたの価値を高められるでしょう。
また、中退により卒業するよりも早く働く機会を得られるメリットもあります。スキルは継続することで蓄積されていくものも多いため、早く就職して自分の価値を高めることも正解の一つでしょう。
⑤社会人として自立できる
中退により学生という立場から、自立した社会人になります。大学生は基本的に学業優先のため、金銭的な自立は難しいでしょう。しかし退学すれば仕事に身を捧げられるので、仕事で得た報酬で自立した社会人にいち早くなることが可能です。
大学をやめる5つのデメリット
続いて、大学を辞めるデメリットは下記の5つです。
- 挫折感を味わう
- 学生の肩書がなくなる
- 学歴が高卒になる
- 今後の人生について考える機会が減る
- 周りの期待とずれる
①挫折感を味わう
大学を卒業できなかった事実が、挫折として心に残ってしまう可能性があります。大学中退を「失敗」と捉えてしまえば自己肯定感を失い、未来での選択にも影響する場合があります。中退により「どうせ私にはできない、無理だ」という自己否定の思いが生まれてしまうと、今後の大事な選択にも悪影響を及ぼしかねません。
②学生の肩書がなくなる
学生という「働かなくてもいい肩書き」がなくなります。というのも、中退して何もしないでいれば世間の目は冷たくなるためです。中退した場合、ご両親をはじめとしてあなたの周囲の人間は、就職先あるいは新たな就学先を探すことを求めるでしょう。
③学歴が高卒になる
大学中退では「大卒」の肩書きは得られないため、最終学歴は高卒になります。必死に勉強して大学に入学したとしても、卒業できなければ高卒と同じです。日本社会では大卒以上でなければ応募できない求人が多くあり、高卒では職業選択の幅が狭くなってしまうのが大きなデメリットと言えるでしょう。
④今後の人生について考える機会が減る
大学生という期間は下記理由から、人生設計やキャリアについて考える環境として適しています。
- 長い休暇がある
- 多様な人との出会いがある
- インターンシップ等、社会に触れる機会がある
中退すればこれらの機会は失われ、人生について考える機会は激減してしまいます。高校生までの努力はある意味、人生の選択肢を広げる手段とも言えます。一方大学から先は、今後の人生を決めるためにあらゆるものを取捨選択しなければなりません。そんな人生の転換期で、大学の期間はあなたの人生の方向性を考える貴重な時間となります。
中退すれば落ちついて将来を考える暇もなく、就職先という人生を大きく左右する選択をしなければなりません。
⑤周りの期待とずれる
ご両親や周囲の人間があなたに大卒として社会に出ることを期待している場合、その期待には応えられません。
周囲の人間が大学卒業を期待する理由としては、日本社会では学歴が有利であることを肌感覚で知っているためです。そのため大学期間は自己の価値をあげる期間として、じっくり学業や自己投資に取り組むことを期待されるのです。
大学を辞めた後の5つの選択肢やキャリア
ここでは、大学を辞めたあとの選択肢やキャリアについて解説していきます。
- 別の大学や専門学校に通う
- 留学する
- 就職に役立つ資格取得を目指す
- 公務員を目指す
- 社会人として働く
どのような選択肢があるのか参考にしてみてください。
1.別の大学や専門学校に通う
大学を中退し、別の大学や専門学校に通うことも選択肢の一つです。
新たな大学に編入し、卒業すれば、大卒の資格を取ることができます。企業の採用条件にも合致するでしょう。
自分の進む職業がはっきりしている場合、専門学校がおすすめです。たとえば、医療系国家資格取得に力を入れている学校もありますので、将来に役立てる手段として選択肢に入れられます。
ただ、ストレートに卒業するよりはお金がかかってしまうことなので、両親に相談してから決断するようにしましょう。
また、大学編入に関しては「大学中退でも編入は可能?編入する条件やメリットを解説! 」でも解説しているので、参考にしてみてください。
2.留学する
留学を検討する際、語学力の向上を望む気持ちが強い場合には、長期留学(半年から1年間程度)が選択肢の一つとなります。20代であれば、ワーキングホリデーを通じて現地で働きながら留学することも可能です。ただし、特に明確な留学目的がないまま漠然と留学を考えるのはおすすめできません。
また、留学することにより、日本で通っていた学校の卒業が遅れるなどの事態も考えられるので、事前に通っている学校に確認してみることをおすすめします。
3.就職に役立つ資格取得を目指す
大学を中退すれば、その分時間の余裕が生まれるため、この機会に資格取得に取り組むのも一案です。特に、難関な資格であればあるほど、時間をかける必要がありますので、これまで授業に費やしていた時間を有効活用できるのは利点です。
ただし、資格を取得したからと言って、必ずしも就職に有利になるとは限りませんので、その点には留意してください。また、資格取得に関しては、大学中退者がとるべき資格とは?取得で有利になる資格も解説!の記事でも解説しているので、チェックしてみてください。
4.公務員を目指す
公務員は安定しているイメージが強く、人気のある職業です。 具体的には、国際公務員、国家公務員、地方公務員の3つに分かれますが、国際公務員は大学卒業以上が必要なため、中途退学者にとってはハードルが高いでしょう。
また、公務員を目指す場合は、公務員試験に合格する必要があります。合格までには思ったより時間がかかる可能性があるため、慎重に計画を立ててから挑戦するのがおすすめです。
大学中退者の公務員試験受験に関しては、以下の記事で詳しく解説しているので、一度読んでみてください。
5.社会人として働く
大学を中退した後、アルバイトとして働くこともできますが、すぐにに社会に参入して活動したいのであれば、正規雇用として働く方法もあります。高校卒業程度となりますが、同級生より早く職務経験を積んで働く機会が得られます。
大学卒業資格を求める企業には応募できないほか、大卒者よりも低い給与などのデメリットも存在します。このことから中退後の就職に際しては、メリットとデメリットを慎重に考慮し判断することが重要です。
大学中退後の就活に関しては、「大学中退後の就活はこう進める!正社員になるための5つのコツ」で解説しているので、確認してみてください。
大学をやめてよかった?実際の声
この章では、実際に大学を中退した方3名の生の声をお届けします。中退後に待ち受けていた境遇や、退学から立ち直った例を知ることは、あなたの進路検討の上で重要な情報となるはずです。ぜひ参考にしてください。
末尾にはyoutubeも載せていますので、そちらもご参考ください。
単位不足で大学をやめてしまった女性の話
真面目さ・人の良さが仇になり、大学の単位よりもアルバイトや友人の手助けを優先してしまい
留年を繰り返してしまったAさん。留年をお父さんに伝えたところ、退学を命じられてしまいました。
繰り返しの留年と退学のショックですっかり自信を失ってしまったAさんは、これからの将来を一度諦めてしまったそうです。就職活動は始めたものの、大学中退という立場の自分をどうアピールして良いかわからず、不安を募らせていました。
しかし、もう一度人生をやり直すべく就活に前向きに挑むことで、見事内定を獲得しました。Aさんは大学中退の経験を振り返り「中退という変えられない事実をどう前向きに捉え、前進していけるかが大切」と伝えてくれました。
理系大学を中退した男性の話
アルバイトに充実感を覚え、学業をおろそかにしてしまったBさんは、1年留年しても卒業は難しいと判断し、中退して即就職を決意しました。
就職活動は自力のみでは厳しいと考えて就職支援サービスを利用し、見事内定を獲得しています。中退による不安は大きかったものの、就職支援サービスを通じて相談できる相手がいたことで、精神的に楽になったそうです。
卒業はできずとも大学で勉強してきたことを無駄にせず、大学の専攻を強みに志望企業を決め、見事内定を勝ち取りました。
Bさんは大学中退に関して「過去は変えられないのだから、経験を糧に前向きに行動することが大切」と伝えてくれました。
中退した人の親の声
3人目は中退者本人ではなく、中退者の母親から伺ったお話です。休学や留年を繰り返し、6年間通った大学を退学したCさん。留年の理由は大学の勉強に意義を見出せなかったことにあるようです。
大学で留年を繰り返すたびに自信を失ってしまうため、思い切って中退し就職を目指すことになりました。しかし、大学中退ではどのように就職活動を進めて良いかわからず不安を感じていたそうです。そんななか、TVで就職支援サービスを知り、参加することに。就職支援を受けるうちに自信を取り戻し、見事就職先を決めました。
お母様もご本人も、就職して必要としてくれる、認めてもらえる場所があることに非常に充実感を抱いているそうです。
家庭の事情で大学中退後に家業を手伝う人の話
大学は「音楽を伝える架け橋になりたい」と法学部新聞学科へ通っていた玉木さんですが、大学2年生の頃、母から突然「お父さんの家計が厳しい」と告白されます。そこから玉木さんは1~2ヶ月ほど考えて、大学を辞める決断をしました。
大学中退前、両親から「大学を辞めるなら、タイル職人の仕事を手伝ってほしい」と言われていた玉木さん。父の仕事は全く知りませんでしたが、「知ることで見える世界もあるんじゃないか」と思い、職人の世界に入ることを決めました。
そこから半年くらい職人として働いていましたが、給与と視野を広げたいという理由から、職人として働き始めて1年になる夏ごろ、就職することを決意しました。その後、「ジェイック」と出会い、就職アドバイザーのサポートを受けながら不動産系の会社に内定を貰うことができました。
現在は、内定した会社で営業として働いている玉木さん。自分宛てに電話をもらったときや、無事に部屋が決まったお客様から「ありがとうございます」「よろしくお願いします」と言ってもらえたときに一番やりがいを感じるそうです。今後は宅地建物取引士の資格を取得することを目指しています。
大学中退後フリーターになった人の話
大学は東京の私大理工学部に進学したS.Hさん。大学生活ではバスケのサークルで活動しながら、新宿の定食屋でアルバイトとして働いていました。しかし、授業や試験が難しく2年留年してしまいます。
その間に「就活で留年について聞かれたときに、留学に行っていれば言い訳になるかな」と考え、ニュージーランドへ留学も経験します。しかし、最終的に年下の人に抜かれてしまうのが嫌で中退を決意します。
大学中退後は正社員登用も視野に入れながらフリーターとして働いていましたが、そんなときにジェイックを見つけ、セカンドカレッジ(現在の中退就職カレッジ)に参加することにしました。
カレッジ修了後に集団面接会に参加して、「金属を溶かす装置」を作っている会社に就職できました。中退した当時は卑屈な気持ちで毎日を過ごしていましたが、現在では、圧倒的に自分に自信を持てるようになったそうです。
今後の目標として、S.Hさんは自分のお客さんをもってヒアリングや提案をきちんとできるようになることを掲げています。そして、ゆくゆくは会社を良くするようなプロジェクトに参加できるように夢を抱いています。
まとめ
本記事は大学をやめた人の実際の声や、大学をやめた際のメリット・デメリットについて紹介しました。大学を卒業することも、中退して切り替えることもどちらにもメリット・デメリットは存在します。一度冷静になってあなたの将来を見つめなおし、希望の未来を実現できる選択をしてください。
なお、大学をやめて就職を目指す場合、退学からなるべく期間を空けずに就職活動を開始するのが成功への近道です。就職活動をなにから始めていいか不安なかたは、当社ジェイックの就職相談サービスを利用してみてください。
大学留年するか中退するか迷っている、大学がつまらないと感じている方は、ぜひ以下の記事を参考にしてください。
こんな方におすすめ!
- 学歴に自信がないから就職できるか不安
- 就職について、誰に相談したら良いか分からない
- 中退しようかどうかを迷っている
- 学歴に自信がないから就職できるか不安
- 就職について、誰に相談したら良いか分からない
- 中退しようかどうかを迷っている