大学中退後にニートになってしまうとなかなか抜け出すことができなくなり、どうしたらいいのか悩んでいる方も多いでしょう。
実は、大学中退という経歴を持ったニートでも、今すぐに行動すれば就職は全く難しくありません。なぜなら、若いというだけでも企業側は採用するメリットがあるからです。
この記事では、大学を中退してニートになった方が、今すぐ動くべき理由と、具体的な動き方をご紹介していきます。この記事を読めば、大学中退やニートといった経歴に関係なく、就職を成功させることができるでしょう。
この記事の目次
大学中退とニートの関係
大学中退後にニートになる人はどの程度いるのかや、大学卒業後にニートになる大卒ニートについてなど、まずは大学中退とニートの関係について解説します。
ニートのうち3人に1人は中退者
財団法人社会経済生産性本部「ニートの状態にある若年者の実態及び 支援策に関する調査研究報告書」によると、ニート状態にある人のうち、中退経験を持つ人の割合は、以下の通りです。
- 高校中退:12%
- 専門学校中退:7.7%
- 大学中退:12%
高校~大学のいずれかを中退してニートになった人の割合は計31.7%です。ニートのうち約3人に1人は、中退経験があることになります。
なんらかの事情で学校を辞めたものの就職せずニート状態になっている人は、決して少なくはないことがわかるでしょう。「大学中退でニートになったのは自分くらいかも」と思う必要はなく、一定数存在しているという事実は知っておきましょう。
大卒ニートも多い
前述の通り、ニートのうち約3人に1人が中退者であり、そのうちの約1割は大学中退です。大学中退者のなかには「大学中退をしてニートになる人が一定数いる=大学中退をした自分はクズ」という発想をしてしまう人もいるかもしれません。
大学中退=クズではないことは当然ですが、そもそも、大学中退者ばかりがニートになるわけでもないことは理解しておくべきです。
世の中には、大学を卒業してからニートになる「大卒ニート」も一定数います。つまり、学歴があるからニートにならないわけでもないですし、大学卒業後、大卒者全員が社会人として働いているわけでもないということです。
学歴があってもニートになる人は一定数いますし、大卒ニートからの就職に苦戦する人もいます。「大学中退+ニートという経歴の自分は、なんてクズな人間なんだ」と悲観する必要は決してないのです。
大学中退+ニートという状態から就職に成功して活躍している人もたくさんいますので、安心してください。
大卒ニートに関しては、以下の記事でくわしくご紹介しています。
大卒でニートになる原因や特徴などについても触れていますので、興味のある方はこちらもご覧ください。
大学中退ニートがすぐに就職活動すべき理由
大学中退をしたニートが、できるだけ早く就職活動を開始したほうがよい3つの理由をご紹介します。
就活すべき理由1.就職率が下がるから
厚生労働省「若年者雇用を取り巻く現状」によると、フリーターとして働いていた期間と、その後の就職率の関係性は、以下のようになっています。
フリーター期間が6か月以内では約6割以上が就職に成功している一方で、1~2年は約半数、3年以上経ってからでは約半数以下という結果です。大学中退後のニートも同様に、ニート期間(ブランク期間)が長いほど、就職に不利になる可能性が高まってしまうリスクがあります。
就職率が下がるリスクを示唆するデータとして、厚生労働省「非正規雇用」の「不本意非正規の状況」も参考にしてみます。
正社員として働くことを希望しているにもかかわらず、就職の機会に恵まれずアルバイトなどの非正規雇用で働いている、いわゆる「不本意非正規」の割合は、以下の通りです。(一部抜粋)
- 15~24歳:9.9%
- 25~34歳:22.4%
20代前半までの割合が低くなっているのは、たとえば大学中退などでニートになったとしても20代前半までならば中退からの期間も短く、就職活動をすればまだまだ就職できるチャンスも多いことが考えられます。
大学中退後にニートまたはフリーターとして年齢を重ねていくと、将来的に「就職したいのになかなか就職できない」という状態に陥る可能性が高まります。
就活すべき理由2.逃げ癖がついてしまうから
少し厳しい言い方をすると、経済的なことや病気、家庭の事情などやむを得ない事情がない限り、大学中退はひとつの「逃げ」という見方もできます。
大学中退をしてニートになったとしても、その状態を一生続けられるわけではないでしょう。いずれは、自分で経済的に自立して生活していくことになります。つまり、大学中退後、いつかは就活をしなければいけないということです。
大学中退後に就活をせずにいることも、一種の「逃げ」です。大変なことや難しそうなことから逃げてばかりいると「逃げ癖」がつき、いつまでも自分に自信が持てず、何の成長もしないまま年齢を重ねてしまうリスクがあるのです。
就活すべき理由3.就職意欲が下がってしまうから
大学中退から時間が経過すればするほど「がんばって就職活動をしよう」という意欲がどんどん下がることにもなりかねません。
独立行政法人労働政策研究・研修機構「大学中退者の就労と意識に関する研究」によると、中退者のうち正社員としての就職を希望すると回答した人は、46%を超える結果となっています。
しかし、実際に大学中退後に就職活動をしたのはそのうちの約3割程度と、決して高くはありません。
中退後すぐはやる気があったものの、どのように就職活動をすればよいのかわからないまま時間が経ったり、数社に応募して落とされただけであきらめてしまったりすると「自分には正社員就職は無理」と思い込み、行動しなくなってしまう人もいるかもしれません。
大学中退ニートでも就職できる理由
大学中退のニートが就職活動をすべき理由をご紹介しました。実際に、大学中退のニートの方でも正社員就職は可能です。その理由を、3つご紹介します。
就職できる理由1.中身は「大卒」と大差ないから
大卒でも大学中退でも、その中身に大きな違いがあるわけではありません。大きく見れば、大卒も大学中退も「一定レベルの学力はあるが、社会人経験はない20代の若者」です。
大卒だから優れていて、大学中退だから劣っているというわけでは決してないですし、企業もそのことは理解しています。ただし、採用基準のひとつとして「学歴」という物差しを設ける企業が一定数あるため、大卒のほうが有利になることが多いだけなのです。
大学中退というコンプレックスがあると、就職活動の場では、大卒の人に引け目を感じるかもしれません。しかし実際に企業では、大学中退者でも大卒者よりも高い役職に就いていたり、活躍したりしているケースもたくさんあります。逆に、高学歴でも仕事ができなかったり、入社後につまずいてしまう人も一定数いるのです。
大学中退者は就職という最初の入り口で苦労するだけで、仕事が始まってからはほぼ関係なくなります。中退であることを気にしすぎず、就職活動に取り組みましょう。
就職できる理由2.「若い」というだけでも価値があるから
大学中退をして間もない人の年齢は10~20代前半と、非常に若いはずです。その「若さ」は、就職活動において十分に武器になります。
潜在能力や、入社後に育成することによる成長を期待し採用することを「ポテンシャル採用」と呼びますが、ポテンシャル採用は、若ければ若いほど有利です。
逆にいえば、一定の年齢に達すると、ポテンシャル採用はほぼないと考えてよいでしょう。たとえば30代以降などで就職や転職をする場合は即戦力と見なされるのが一般的で、ポテンシャルよりもスキルや実績、つまり「何ができる人なのか」を重視されるためです。
大学中退後にニートをしていて社会人経験がないとしても、年齢が若ければ企業からの需要は高く、今後を期待して採用される可能性も高いということです。若さゆえのフレッシュさや吸収力、企業の若返りなどの面でも、若手人材を必要とする企業はたくさんあります。
せっかくのチャンスをつかむためにも、早めに就職活動を開始しましょう。
就職できる理由3.失敗した経験をアピールできるから
大学中退者は、全体から見れば「少数派」です。大学に進学した人は、中退するほどの理由やきっかけがないまま卒業する人が大半だからです。
特別な事情や強い意志があっての大学中退ではなく、なんとなく、または何かから逃げるために大学中退をした人の大半は、大学中退という経験をネガティブに捉えているのではないでしょうか。
しかし、失敗や挫折は、人間として大きく成長する機会のひとつです。まだまだ少ない人生経験のなかで、大学中退レベルの大きな失敗経験がある人は少ないといえます。そのため、若くして苦しい経験をしたことが、人生の転機につながることもあるのです。
大学を中退したことを反省していて、今後に活かしたいということをきちんとアピールできれば、むしろその人間性などを高く評価してもらえる可能性があります。前述の通り、若いうちはポテンシャル採用の機会も多いため、中退経験を隠そうとするのではなく、最大限に活かしましょう。
大学中退理由の伝え方について、以下の記事でくわしくご紹介しています。
履歴書や面接などで自分の大学中退理由を上手にアピールしたいと考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。
大学中退ニートが就職を成功させる方法
大学中退後にニートをしている方でも、就職が可能である理由について把握できたでしょうか。最後に、大学中退のニートから就職を成功させるための方法を3つご紹介します。
方法1.ニートでも就職しやすい業界/職種に絞る
ニートからの就職を目指すうえで、就職しやすい業界や職種を狙うのは有効な方法のひとつです。
そのなかで関心が持てる仕事や自分に適性がありそうな仕事があれば、特定の業界や職種のみを対象とした就職活動をすることで就職がしやすくなったり、自分に合った企業を見つけやすくなったりするメリットがあります。
ニートから比較的就職しやすい業界の例としては、以下があります。
- 製造業界
- 介護業界
- 清掃業界
- 物流業界
- IT業界
ニートから就職しやすい仕事の特徴として、未経験者を歓迎している、人手不足である、資格がなくても働ける、などが考えられます。
上記業界の詳細のほか、ニートの方におすすめの職種については、以下の記事でご紹介しています。
ニートから正社員就職しやすい仕事には何があるのか知りたい方は、ぜひ参考にしてみてください。
方法2.仕事に活かせる資格を取得する
大学中退後すぐに就職活動をスタートさせるのではなく、先に、仕事に直結する資格を取得する方法です。就職に有利になりやすい資格の例としては、以下があります。
- 簿記
- 宅地建物取引士
- 登録販売者
- 基本情報技術者
- 保育士
これらはいずれも、有資格者しかできない業務があったり、一定の専門知識があると見なされたりする資格です。逆にいうと、そうではない資格は、就職においてあまり意味がないケースもあります。
ただし、大学中退という経歴を資格が必ずしもカバーしてくれるわけではないことは理解しておきましょう。まず「資格を取れば就職できる」わけではないという点を把握し、就きたい仕事に資格が必要な場合にのみ、資格取得を目指すとよいでしょう。
大学中退後の資格について、以下の記事でもくわしくご紹介しています。
大学中退者におすすめの資格の詳細だけでなく、おすすめしない資格やその理由などについても触れていますので、ぜひ参考にしてみてください。
方法3.大学中退者専門の就職支援サービスを活用する
大学中退から就職するための方法としておすすめなのが、大学中退者専門の就職支援サービスです。
ジェイックのサービスをご利用いただければ、大学中退者の正社員就職に関する実績やノウハウが豊富にあるため、効率的な就職活動が可能です。
ジェイックは、大学中退者を対象とした就職支援サービスを運営しています。具体的には、以下のような特徴があります。
- 大学中退者などの就職に特化
- 中退者に特化した就職支援講座
- 中退者を採用したい20社と面接
- 手厚い入社後のサポート
ジェイックでは就職のプロが一人ひとりを支援するため、大学中退後にニートやフリーターになり、はじめて就職を目指すという方も安心してご利用いただけます。自分と同じような中退経験を持つ仲間とともに就職活動ができるため、孤独を感じずに就職を目指すことが可能です。
大学中退後の就職を成功させ、自分らしい社会人生活をスタートさせたいと考えている方は、まずはお気軽にジェイックへお問い合わせください。
大学中退のニートに関するよくある質問
大学中退を悩んでいるのであれば、特別な事情がない限りは中退せず卒業することをおすすめします。もし中退したい気持ちが強くあり、中退後の就職が不安なのであれば、一度「就職相談」へお申込みください。大学中退者の就職に強いジェイックの専任アドバイザーが、アドバイスさせていただきます。
はい、大学中退後にニートをしていた方でも就職は可能です。理由としては、大卒者と学歴以外の差はほぼない、若さという価値を持っている、大学中退の経験をアピールできる、の3点があります。大学中退でニートをしている方は、あきらめないでください。詳細は「大学中退ニートでも就職できる理由」をご覧ください。
そんなことはありません。「大学中退とニートの関係」で触れていますが、中退してニートになった人はニートの約3人に1人と、そうめずらしくはありません。また、大卒でニートになる人もいます。大学中退をしても、その後の行動次第でいくらでも人生は変えていけます。現状だけを見て悲観的になるのはやめましょう。
まとめ
大学中退後にニートになると「もう就職できないのでは」と落ち込んでしまう人もいるかもしれません。しかし、決してそんなことはありません。正しい方法で就職活動をしてあきらめなければ、必ず自分に合った企業や仕事に出会うことができます。一方で、大学中退後の就職活動をどう進めればよいかわからない方も多いでしょう。ジェイックでは、大学中退者やニートの方の支援実績が豊富です。大学中退後、ニートの状態から正社員就職を実現させたい方は、ぜひジェイックへご相談ください。
こんな方におすすめ!
- 学歴に自信がないから就職できるか不安
- 就職について、誰に相談したら良いか分からない
- 中退しようかどうかを迷っている
- 学歴に自信がないから就職できるか不安
- 就職について、誰に相談したら良いか分からない
- 中退しようかどうかを迷っている