『ハローワークで転職の相談をしよう!』と思っている方は、本当にハローワークで転職して自分に合った企業が見つかるのでしょうか?
厚生労働省の『平成29年雇用動向調査結果の概要』によると、20代の方の転職の率が一番高いことが分かっています。それ以外の層も転職することが当たり前になりつつあります。
転職が当たり前になりつつあるからこそ、転職のポイントを押さえて、自分に合った企業へ転職しましょう!
この記事の目次
ハローワークで転職するメリット・デメリットを紹介!
ハローワークとは厚生労働省が全国各地に設置している『公共職業安定所』のことを指します。
無料で相談などをすることができ、転職の際にメリットであることが多い考えるかもしれませんが、実際にはデメリットも存在します。
ハローワークを始めて利用する方はこちらに詳しく紹介しているので、参考にしてみてください。
メリット・デメリットの両面を把握して転職の際に利用するのか一度考えてみましょう。
ハローワークで転職するメリット
まずはハローワークで転職するメリットから確認していきましょう。
メリットは以下の2つです。
- 求人数が多い
- 地元の求人がたくさんある
- 相談や対策を受けることができる
メリット1:求人数が多い
ハローワークにある求人はとても多いです。職種も多岐に渡り、今まで知らなかった業界や、思わぬ求人を見つけることができるでしょう。
なんとなく敬遠してた業界でも、求人情報をみてみると「やってみたら楽しそう」と感じられるかもしれません。
実は、ハローワークを無料で利用できるのは求職者だけではありません。求人を出す企業側も無料で利用できるため、求人広告費をかけられない中小企業を始め、さまざまな企業が求人を出しています。
求職者からすると、「ハローワークで求人の許可が出ている」という安心感もあるでしょう。ネットに出ている求人広告は情報が多すぎてわかりにくいという方でも、簡素な求人票は見やすく応募しやすいと感じられるかもしれません。
「ハローワークに行けば簡単に求人を探せる」のも嬉しいポイントです。全国の求人情報から自分にピッタリのものを探すよりも時間がかかりません。
メリット2:地元の求人がたくさんある
ハローワークにある求人、地元企業ばかりだということに気づきましたか?
ネットで求人を探すと全国からエリアを徐々に絞ってリサーチしなければいけませんが、ハローワークなら地元企業の求人ばかりですので、転居したくない、地元で活躍したい方にはぴったりなのです。
メリット3:未経験可である求人も多く転職しやすい
先ほど紹介したように、求人数が多いので、未経験歓迎である求人も多くあります。
転職する目的にもよりますが、どのような業界で仕事をしたいのかなど相談員へ一度伝えておくことをおすすめします。
なぜハローワークには地元企業の求人が多いのか。
ハローワークに地元の求人が多い理由は、職業安定法によって「公共職業安定所は求職者に対しできる限り就職の際に住居の変更を必要としない職業を紹介する」よう定められているからなのです。
ハローワークで居住地域外の求人を探すこともできますが、ハローワークでは求人を出している地元企業と密に連絡を取り合い、求人者を紹介しています。ハローワークは「地元で働きたい」人の心強い味方といえるでしょう。
ただ、求人が多いので自分のやりたい仕事などが明確になっていない場合は、迷ってしまうと思うので、しっかりとハローワークの相談員へ相談しておくことをおすすめします。
メリット3:相談や対策を受けることができる
これを意外と感じる方もいるかも知れません。ハローワークでは、就職に関する相談に無料で対応してもらえます。「公的な機関だから対応してくれない」というイメージを持たれがちですが、ハローワークの職員は親切・丁寧に対応してくれるでしょう。
例えば、心身に不安があって長時間の労働や夜間の労働は難しい、病院にも通うから平日休みの仕事を紹介してほしいと相談すると、ぴったりの求人を教えてくれます。
また、面接や履歴書作成といった就職活動対策も無料で実施していますので、「転職活動に自信がない」「まずはなにからやればいいのかわからない」という方は、まずハローワークで今後について相談してみてください。
自己分析や職業訓練の斡旋(あっせん)も行なっていますので、利用できるサービスはフル活用しましょう。
ハローワークで転職するデメリット
一方で、ハローワークで転職をするのは以下のようなデメリットも存在します。
- 相談員によって対応が変わる
- 自分から積極的に行動しなければならない
- 画像が少ないため社内の雰囲気などはわかりにくい
- 求人の内容と実際に差のあることがある
デメリット1:相談員によって対応が変わる
ハローワークを利用していて最も困るのが、この相談員による対応の違いかもしれません。ある日お世話になったAさんはとても親切だったのに、Bさんに相談すると無愛想でそっけなく、何を言ってもちゃんと対応してもらえないということが実際にあったようです。
このように良い相談員にあたることができれば、他では聞けない企業の話を聞けたり、いつも親身になって相談に乗ってもらえたりすることもありますが、そういった相談員はそれほど多くありません。
また、ハローワークの事務所単位でも雰囲気はガラリと変わってきます。居住地域に一番近いハローワークはそっけなかったけれど、少し足を伸ばしてみると対応が良かった、ということもあります。
相談せずに求人を探すだけなら、雰囲気のいい気に入ったハローワークまで足を伸ばしてもいいかもしれません。
デメリット2:自分から積極的に行動しなければならない
ハローワークにとって、求職者はお客さまではありません。ですから、積極的に営業するように求人情報を紹介することも、職業訓練を紹介することもありません。
ではどうやって利用していけばよいのでしょうか。ハローワークを最大限活用したいのであれば、なによりも転職活動への積極性が必要となります。
仕事を見つけたいから仕事を探す、スキルを上げて有利にしたいから職業訓練に通う、というように、自分である程度やりたいこと、これからやるべきことを考えて動かなければいけないため、受身の姿勢では上手にハローワークを使いこなすことは難しいかもしれません。
デメリット3:画像が少ないため社内の雰囲気などはわかりにくい
ハローワークの求人票は全て文字で構成されています。そのため、社内の雰囲気がわかりにくく、応募には少し勇気が必要になります。
一般的な求人サイトであれば、社内の様子や仕事の様子が写真や動画で簡単にわかりますが、ハローワークの求人票ではそこまでわかりません。より細かな情報を集めてから転職活動をしたい方には向かないでしょう。
デメリット4:求人の内容と実際に差のあることがある
求人の内容と実際の仕事状況に差が出てしまうことがあります。これはハローワークの求人票が求人サイトとは違い「企業側が作っている」ことが原因と考えられます。
求人サイトや就職支援サービスの場合、求人広告を出す前にはしっかりと調査が行われ、労働基準法に反していないか、広告と実際の環境に差が出ていないか確認されています。
しかしハローワークの場合、本当はブラック企業であるにもかかわらず、表向きは「ホワイト企業」のように振る舞い、ハローワーク職員の目をくぐり抜けて求人を出す企業もあるようです。
求人内容と実際の状況が全く異なっていた場合には、すぐにハローワークへ連絡しましょう。ハローワークでは、ハローワークを利用して就職した人へのフォローも行なっています。
求人と内容が違った、職種がそもそもちがった、環境が合わなかった等正直に話し、現在の仕事を辞めてさらに転職可能かどうか相談してみましょう。
ハローワークでの転職に向いている人・向いていない人
ここからは、ハローワークを利用して転職することに向いている人、向いていない人はどのようなタイプかみていきましょう。
ハローワークの利用が向いている人
ハローワークの利用が向いてる人は以下のような方です。
- 地元の企業で働きたい人
- 契約社員やパートでの採用も考えてる人
- 未経験の業種を体験してみたい人
ハローワークの利用が向いているのは、第一に地元の企業で働きたい、転職しても現在済んでいる場所から離れたくないという方です。地元が大好きで貢献したい、この先も引っ越しをする予定はないのであれば、まずはハローワークで転職活動をしてみましょう。
正社員以外に、契約社員やパートでの採用を検討している場合にも使えます。転職活動をする際、雇用形態にはこだわらない人にも向いているでしょう。
また、未経験の業種を体験してみたい人にも向いています。ハローワークにはさまざまな業種の未経験歓迎募集があります。ハローワークを通して応募することで採用率も上がるかもしれません。
ハローワークの利用が向いていない人
一方でハローワークの利用が向いてない人は以下のような人です。
- ハローワークに通うのが難しい人
- 大企業のへの転職にこだわりのある人
- 転職するかまだ悩んでいる人
ハローワークの利用が向いていないのは、そもそもハローワークに通えない方です。『転職活動中だけれど、現在の職場の仕事もあるから平日昼間にハローワークに通うのはちょっと…』という場合には、スキマ時間で簡単に転職先を探すことができる転職サイトのほうが合っているでしょう。
この「平日昼間に動けないからハローワークに行けない」という方はとても多く、転職活動の障壁になっていると考えられます。どうしてもハローワークに行かなければいけない場合には、有給休暇を取得しましょう。
さらに、ハローワークにある求人は中小企業が中心のため、大手企業への転職を考えている方には向きません。今後の人生を見越してステップアップするための転職活動には残念ながら使えないのです。
というのも、ハローワークに求人を掲載するのは、「求人広告費を割けない」企業がほとんどです。求人広告に費用を出せる会社、つまり資金にゆとりがある会社は、よりよい人材を発掘するためハローワークはあまり利用されません。
また、まだまだ転職は考え中で、実行に移すかどうかわからない状態では利用できません。利用してもよいのですが、ハローワークは「就職するための支援」を行う場所ですので、「今の仕事は、やめたほうがいいでしょうか?」という相談をする場所ではないということを覚えておきましょう。
転職するかどうかわからないけれど、求人票だけはチェックしたい場合には、ハローワークのwebサイトで情報をチェックするか、求人サイトを利用することをおすすめします。
詳しくは以下の記事で紹介しているので、ハローワークを使うのかどうか悩んでいる方は参考にしてみてください。
ハローワークで転職する流れとは
実際にハローワークではどのような流れで転職活動をするのでしょうか。その具体的な方法について紹介します。
利用の流れ1:登録
まずはハローワークで登録を行い、求職申し込みができる状態にしておきましょう。この手続は最寄りのハローワークで行ってください。
求職申込書には、就職についての条件を記入していきます。希望の職種や賃金、通勤、休日といった細かい条件を書き込んでいきましょう。
細かくすればするほどマッチングの精度が上がりますが、見つかる企業が少なくなる点にご注意を。より多くの企業に面接したい場合には、あまり条件を設定しすぎないようにしましょう。
求職申し込みが受理されると、職員からハローワークカードが手渡されます。転職相談や求人紹介に利用するものですので、ハローワークに訪れる際は毎回持っておく必要があります。
※求職申し込みには有効期限があり、原則として受理された日の翌々月の末日までとなります。
利用の流れ2:職業相談
窓口にて職業相談をすることができます。転職についての様々な悩み、不安について相談できますので、転職活動に行き詰まった際に、有効に活用しましょう。
どのような仕事が自分には向いているのか、転職活動の具体的な方法がわからない、書類の書き方や面接に自信がないといった相談も受け付けていますので、気軽に相談してみてください。
また、求人票をみて求人内容に疑問がある時なども、すぐに職員に疑問点を解消してもらいましょう。求人票に関する疑問については、求人を出している企業にその場で電話連絡にて確認してくれることもあります。
相談するときのコツも把握していると、転職がよりスムーズに進むと思うので、以下の記事を参考にしてみましょう。
利用の流れ3:求人探し
ハローワークでは、パソコン端末での求人探し以外にも、求人票の掲示、最新求人票のコピーを綴ったファイルの閲覧等も可能です。
気になる求人が見つかったら、すぐに職員に面接できないか訪ねてみましょう。すぐに採用試験をセッティングしてくれます。
利用の流れ4:紹介
ハローワークを通すと、ハローワークの紹介状を渡されます。面接の際には紹介状を持参する必要がありますので、忘れずに持っておきましょう。
さらに、求人票に記載されてある資格は持っていないけれど、どうしても気になるからここに応募したい、という要求にも最大限応えてくれます。資格や経験はないけれど試したい職場があるときも気軽に職員へ相談してみましょう。その企業へかけあってくれます。
紹介状のもらい方がわからない方は以下の記事を参考にして、ハローワークに相談してみましょう。
利用の流れ5:面接
ここまで来たらいよいよ面接です。先程も触れましたが、面接時には忘れずに紹介状をもっていきましょう。面接の流れは一般的なものと変わりません。
面接や書類作成に不安がある方は、ハローワークの各種セミナーを受講してみましょう。参加無料ですので、受講して損はないはずです。
ハローワークで条件の合う求人を見つけるポイント
ハローワークには多くの求人が集まるため、良い求人を探すのには少し苦労するかもしれません。少しでもいい条件の求人に出会うために、次のような点に注意してみましょう。
ポイント1:募集が頻繁、長くかかっているものは避ける
「この求人、いつみてもあるなぁ」という求人は要注意です。採用しても長続きせず、人材が常に不足している企業である可能性があります。つまり仕事や職場、待遇に問題のある求人である可能性が高いのです。
ハローワークに数ヶ月通っている間、ずっと同じ求人が出ている企業も要注意。優良企業ならばすぐに人が決まるはずです。人が応募しない、採用されない理由がどこかにあると考えていいでしょう。
ポイント2:条件は相談員や面接時に再度確認
ハローワークの求人は実際と内容が違うことがあると先程お話しましたが、このミスマッチをなくすために「応募前に条件を再度相談員に確認する」「面接時に企業に確認する」必要があります。
「この求人ってどうですか?」とハローワークの職員に聞くと、「結構きつい仕事ですよ」「残業もそれなりにあります」といった情報も教えてもらえます。
給与や待遇については面接時に再確認しましょう。試用期間中のこと、ボーナスの支給はいつからかなど、聞きにくいこともありますが事前に確認しておけばミスマッチを防ぐことができるでしょう。
ポイント3:企業の情報を調べる
ハローワークにある情報ばかりを見ず、企業の情報を自分で調べてみましょう。地元企業に応募する場合には、地元の口コミを集めてみるのも手です。「あそこの会社どうかな?」と周囲に聞けば、さまざまな情報を得られるでしょう。
ネットから評判や企業概要を調べるのもおすすめです。小さい企業だとネットに情報が掲載されていないこともありますが、SNSなどで検索してみると意外な情報をキャッチできたりします。
転職活動を成功させるポイントは、過剰なまでの情報収集といえるかもしれません。『表向きの情報を鵜呑みにして、良い企業との出会いを逃してしまった…』なんてことがないよう、きになる求人を見つけたら納得できるまで情報を収集してください。
ポイント4:ハローワーク以外にも登録しておこう
ハローワークの相談員には、サービスに差が出る傾向があります。だからこそ、出来ることは自分で行うか。もしくは、他のエージェントなども登録や相談だけしておくことがおすすめです。
なぜなら、ハローワークの求人は無料で置くことができ、企業側から見ると手軽に行うことができます。
しかし、転職サイトの場合は掲載費が発生するため企業側も、ハローワークの求人よりも情報や求人の質をより良いものにする傾向があります。
そのため、ハローワークでの転職と同時に、他のエージェントや転職サイトに登録をしておくことをおすすめします。
「ハローワークで転職」におけるよくある質問
ハローワークを利用して転職するデメリットとしては、相談員の質に差があること、求人情報に書かれていることだけでは詳細がわかりにくいこと、自分で行動しなければいけないこと、などです。「ハローワークで転職するメリット・デメリットを紹介!」も参考にしてみてください。
ハローワーク以外の転職支援サービスとしておすすめなのが、ジェイックの「就職カレッジ」です。就職活動のみならず、就職後の定着までサポートいたします。書類選考なしの面接会に参加できるため、厳選された優良企業と出会うことも可能です。
自分に向いてる仕事を見つけるのは、ハローワークの利用ではむずかしいといえます。ジェイックの「就職相談」にお申込みいただければ、プロのアドバイザーがヒアリングしたうえで、適性のある仕事を一緒に見つけていくことも可能です。
「ハローワークでの転職に向いている人・向いていない人」でご紹介していますが、たとえば地元の企業で働きたい人や、パートなど正社員以外の雇用形態でもよいという方は、ハローワークの利用が適しているといえます。
ハローワークを転職活動にフル活用!
ハローワークは公的な機関ですから、さまざまなサービスを無料で利用できます。各種セミナーも無料で受講できますので、転職活動にフル活用しましょう。
「でもハローワークってちょっと面倒そう」「結局最後は一人で就活しなきゃいけないんでしょ?」と思う方は、私たちジェイックに相談してみてください。
20代の転職を応援する弊社サービスを活用することで、転職活動が一気に効率化します。なるべく早く転職活動を終えたい方、一日でも早く良い企業に出会いたい方は弊社までお問い合わせください。
こんな人におすすめ!
- 自分に合った仕事や場所を見つけたい
- ワークライフバランスを重視したい
- 会社に属する安定ではなく、能力/スキルの獲得による安定を手にしたい
1.地元に転職を考えているならハローワークに一度相談してみよう
2.相談員によって求人などの紹介が異なるので、場合によっては他の相談員に代えてもらおう
3.自分で求人を見て、行動することも忘れずに行おう