転職活動において履歴書の書き方やマナーは知っているものの、証明写真の貼り方までは詳しく知らないという人も多いのではないでしょうか。証明写真も立派な履歴書の一部。正しい貼り方が守れていなければ、企業への第一印象が悪くなりかねません。そこで、今回は正しい履歴書の証明写真の貼り方や注意点などの役立つ情報を説明していきます。
必須!履歴書写真の裏には名前を書いておこう
履歴書に氏名を書き忘れる人はいないでしょうが、実は証明写真の裏にも必ず名前を書いた方が良いことを知っているでしょうか?「どうせ貼り付けるのになぜ名前が必要なのか」と不思議に思う人もいるでしょうが、これにはきちんとした理由があるのです。
写真の裏に名前を書く理由
写真の裏に名前を書くのは、万が一写真が剥がれた場合に誰の写真なのかすぐに分かるようにするためです。写真の裏面はツルツルしているため、のりのタイプや粘着力によっては時間が経つと剥がれてしまうことがあります。
はがれると誰の写真だか分からなくなる
このとき、裏面に何も書いていなければどうなるでしょうか。採用担当者のもとには何枚もの履歴書が保管されているため、運悪く複数の写真が同時に剥がれることもあり得ます。
名前が書いていなければ剥がれた写真が誰のものか分からず、採用担当者を困らせてしまうでしょう。
名前を書くのは採用担当者へのマナー
容姿も採用可否の判断に必要な企業であば、写真が誰のものか分からなくなると慎重な確認作業が必要になり、大幅に採用活動が遅れてしまいます。
この点、写真の裏面に名前を書いておくだけで、誰の写真かすぐに判断できるため採用担当者の手を煩わせないマナーの1つです。
写真を貼るのは万が一のため
もちろん、裏面に名前がないからといってマナー違反で即不採用になるわけではありません。名前が書かれていなくても、気にも留めない採用担当者もいるでしょう。
しかし、いざ剥がれたときに名前が書いてあると「気の利く人だ」と採用担当者に好印象を残すこともできるのです。
採用担当によってはチェックする人も
また、一般的に写真の裏面に名前を書くことがマナーだと周知されているため、きちんと書いてあるか採用担当者が写真を透かしてチェックする可能性もあります。
どうせ剥がれないからと名前を書くのをサボっていると、採用担当者の印象を悪くして損をしてしまうでしょう。細かい点まで気が利くとアピールするため、そしてチェックされた場合に不利にならないためにも、必ず写真の裏面に名前を書いておいてください。
写真に名前を書く場合は、同姓同名の人がいた場合に備えて大学名や学科名、生年月日や撮影年月日なども書いておくと良いでしょう。撮影年月日が書かれていると、その証明写真がいつ撮影したものかが分かります。
写真は最近のものを使用する
基本的に、証明写真は撮影してから3ヶ月から6ヶ月以内のものを貼り付けなければなりません。それ以上昔の写真になると現在の容姿とかけ離れ、採用可否の判断に役立たない可能性があるためです。
ここで撮影日を書いておくと、間違いなく最近撮った写真だということが分かるため、履歴書作成のマナーを守っているとアピールすることができます。
もちろん写真が剥がれない限り見てもらえることはないのですが、万が一剥がれたときに細やかな気配りが見えると大きなプラス評価となるでしょう。
撮影日にウソは禁物
ただし、「撮影日なんてどうせ分からないだろう」とウソの撮影日を書くのはNG。採用担当者は大量の履歴書を見ているため古い写真と新しい写真の見分けも付きやすいですし、写真に写っている些細な情報から古い写真だと気づかれる可能性もあります。
言うまでもありませんが、ウソがばれれば採用担当者の印象が非常に悪くなり、採用に不利になる恐れもあります。採用の可能性を下げるものはできるだけ避けた方が良いので、履歴書を作成する場合は必ず新しい証明写真を用意してください。
写真館でプロに撮ってもらうと便利
ちなみに、証明写真を撮る場合は自動で撮影する機械ではなく、きちんとした写真館で撮ってもらったほうが安心です。
写真館ならプロの手で明るさやコントラストの補正などもしてもらえますし、撮影データをもらえることが多いので焼き増しやリサイズなども簡単にできます。綺麗な仕上がりの証明写真が手に入るので、多少費用はかかりますが写真館で撮影した方が便利です。
履歴書写真のこんな貼り方は避けよう!
証明写真の撮り方に気を遣う人は多いのですが、履歴書への貼り方は無頓着になりがちです。採用担当者は写真の中身しか見ないだろうと考え、無意識に写真の貼り方が適当になっている人も珍しくありません。
もちろん、履歴書は証明写真まで含めて一つの書類となるので、写真の貼り方にまで注意する必要があります。
貼り方の中でも特に避けた方が良いのは、「セロハンテープ」や「液体のり」を使うこと。
これらを使ってしまうと、履歴書の仕上がりがかなり悪くなってしまうのです。
どんなに志望動機や自己PRが優れていても、証明写真の貼り方が良くなければ「常識がない」と思われ、採用してもらえない可能性もあります。それぞれ何故避けた方が良いのか、詳しく見ていきましょう。
セロハンテープ
ちょっとしたものを貼り付けるのに重宝するセロハンテープですが、正式な書類に使用するのは避けた方が賢明です。貼り直しができるので便利だと思いがちですが、正式な書類にセロハンテープを貼るというのはビジネスマナーとしてもあまり良いとは言えません。
特別に企業から指示されている場合を除き、基本的にはセロハンテープは使わないようにしましょう。
手元に他に貼り付ける道具が無い場合、セロハンテープで証明写真の端を留めたり、輪っか状にして写真の裏に貼ったりしたくなるでしょうが、どちらもしてはいけません。
テープを貼った部分は光が反射したりシワが寄ったりして写真が見えにくくなりますし、裏面に輪っか状のテープを貼り付けただけでは粘着力も弱く、すぐに浮き上がって剥がれてしまいます。
また、セロハンテープを切り取るときや貼るときにペタペタと指紋がつきやすく、見た目的にも良くありません。証明写真は、しっかりと綺麗に貼るのが鉄則。セロハンテープでは、そのどちらも不可能になってしまうのです。
液体のり
液体のりも様々なものを貼り付けるのによく使われていますが、意外にも証明写真を貼るのには向いていません。
液体であるため粘着力がそれほど強くありませんし、たっぷり塗れば写真の下からはみ出してきてしまいます。
手についた液体のりが色々な場所へ付いてベタベタしたり、黒ずんで汚れたりした経験はありませんか?履歴書の場合も同じように、はみ出した液体のりが他の余白へ付いてしまえばすぐに汚してしまいます。
また、水分を多く含んでいるため、写真や履歴書用紙をシワシワにすることもあるでしょう。一度シワシワになってしまった写真や紙は、乾かしたとしても完全に元の状態には戻りません。
そのままでは見栄えが非常に悪く、悪い意味で目立ってしまうでしょう。このように、普段は問題なく使っている液体のりも、履歴書という正式な書類に使うにはデメリットが多いため使うのは避けた方が良いのです。
正しい手順!履歴書写真の貼り方
視覚からアピールできる証明写真は、履歴書の印象を最初に決定づけるものとも言えるでしょう。このため、履歴書の書き方だけでなく証明写真の貼り方まで正しいやり方を意識しなければなりません。
正しい貼り方で意識するポイントは、「サイズ」「裏面に名前などを書く」「まっすぐに貼る」「両面テープなどを使用する」の4つです。それぞれしっかり守っていれば、写真の貼り方で採用担当者の印象を悪くする心配はないでしょう。
サイズ
証明写真は、写真なら何でも良いわけではありません。履歴書に貼る写真には規定のサイズがあり、縦が4ミリ、横が3ミリの大きさのものを用意するよう指示する企業が多いです。
ただし、企業によってはこれ以外のサイズを指示してくることもあるので、必ず募集要項などをチェックして証明写真のサイズを再確認しておきましょう。
企業がそのサイズを指示するのにはそれなりの理由があるため、それを無視して異なるサイズの写真を使うのは良くありません。
指示されたサイズ以外のものを貼ってしまうと、注意力が無く指示を守れない人だとマイナス評価される可能性もあります。指示されたサイズの証明写真が無い場合は、再度指示されたサイズで撮影するかカッターなどで調整するようにしましょう。
持っている写真のサイズが大きすぎる場合のみですが、カッターで余剰部分をカットすれば問題なく使うことができます。
ハサミを使ってカットする人が多いですが、ハサミだと切り口が歪んでしまう可能性が高いので注意しましょう。明らかに切り口が歪んでいる証明写真は手を加えたことがすぐに分かってしまうため、定規などを当ててまっすぐカットできるカッターの方が安心です。
裏面に名前などを書く
上記でも述べましたが、写真の裏に自分の名前と大学名、撮影年月日などを書くことも大切なポイントです。貼り方が甘く、剥がれてしまった場合でも名前などが書いてあれば誰の写真か分かりやすくするためです。
ただ、良かれと思って裏面にいろいろな情報を書きすぎると、返って読みにくくなってしまいます。基本的には写真の裏面真ん中に横書きで名前を書き、下の方に大学名や撮影年月日など2項目までを目安に書くようにしましょう。
このとき、ボールペンを使うとインクが乾きにくく文字が擦れてしまうことがあります。これでは汚れてしまいますし、乾くまでなかなか貼り付けることができません。ボールペンではなく、速乾性の高いマジックタイプの筆記具を使うと良いでしょう。
まっすぐに貼る
写真を貼る欄には枠が印刷されていますが、できる限りその枠に沿ってまっすぐに貼りましょう。中には枠が設けられていない履歴書もありますが、その場合は定規などを使ってまっすぐ貼れるように心がけてください。
曲がったまま貼ってあると見栄えも悪く、細かい点に気が回らない人だと思われてしまうでしょう。
両面テープなどを使用する
意外に思うでしょうが、実は証明写真を貼るときに最も適しているのは両面テープなのです。テープはもともとまっすぐに作られているので貼る際に歪む心配もなく、余白を汚すこともシワになることもほとんどありません。
強力な粘着力を持つタイプも市販されており、のりよりも安心して使うことができます。両面テープの太さによっては、テープとテープが重なって段差ができたり枠からはみ出したりすることもあるので、あらかじめ枠の大きさに合わせてテープをカットしておくと良いでしょう。
枠から1ミリ程度内側にテープを貼っておくと、周りを汚すこともなく綺麗に写真を貼ることができます。両面テープがない場合は、スティックのりを使っても構いません。
液体のりと比べてはみ出る心配が少なく、水分も少ないので写真や履歴書用紙のシワもできにくいです。ただ、塗り方によっては粘着力が弱くなってしまうので、はみ出さない程度にしっかり塗っておくことが大切です。
細かいところまで気を抜かずに!
企業が一般的に採用活動で重要視するのは自己PRや志望動機などですが、決して証明写真に意味がないわけではありません。映り方や服装、身だしなみに写真の貼り方など、証明写真からも採用の判断に役立つ様々な情報を得ることができるのです。
いかに素晴らしい内容の履歴書を作っていたとしても、証明写真が残念な仕上がりでは履歴書全体のイメージまで悪くしてしまうでしょう。
私たち人間は視覚から得た情報が第一印象としてインプットされることが多いため、履歴書をパッと見たときにまず視線が行く写真は非常に重要なポイントだと言えます。
証明写真が綺麗に貼れていると、それだけで採用担当者に好印象を持ってもらえる可能性が高まるのです。逆に証明写真が歪んでいたり、のりの跡で汚れていたりすると、「この状態でよく提出できたな」と最初にマイナス印象を持たれてしまう恐れがあります。
能力や志望動機ではなく、写真の貼り方でマイナス評価されてしまうのは何としても避けたいところでしょう。たかが履歴書の写真だからと楽観視していると、綺麗に履歴書を仕上げてきた他の応募者に後れを取りかねません。
証明写真も立派な自己PRの一つと考え、細かいところまで気を抜かずに作成するようにしましょう。
採用を勝ち取るには、社会人としてのマナーや常識、気配りなどあらゆる点をアピールすることが大切です。写真の貼り方まで徹底して気を遣い、採用担当者に好印象を持ってもらえる履歴書に仕上げて提出しましょう。
こんな人におすすめ!