バイトと派遣とは働き方の何が異なるのでしょうか。働き方が多様化している中で、自分に合った仕事のやり方を見つけましょう。この記事では、バイトと派遣のメリット・デメリットについて解説します。自分に合った仕事の働き方を理解しましょう。
バイトと派遣の違いとは~バイトのメリット・デメリット~
バイトと派遣の違いについて解説していきます。ここでは、バイトの働き方について解説していきます。また、バイトのメリット・デメリットについても解説するので自分に合った仕事のやり方なのか当てはめてみましょう。
「バイト」とはどんな働き方?
バイトとは企業やお店などに直接雇用されている、非正規の労働者を指します。例えば飲食店でオーナーや店長に雇われたり、直接企業で働いていたりする場合です。また、仕事の指示を受けたり給与についても、雇用主から直接支払われたります。このような働き方であるパートやアルバイトは、パートタイム労働法という法律から見ると、「パートタイム労働者」として扱われます。「パートタイム労働者」とは、1週間の労働時間が正規(正社員)の労働者よりも少ない労働者のことを言います。
例えば、正社員が1週間で働く所定労働時間は、週5日で1日8時間働くと40時間になりますが、1週間の労働時間が35時間になると「パートタイム労働者」になります。もっと簡単に言えば週あたりの労働時間が、正社員よりも少ない労働者のことです。基本的にパートやアルバイトは、正社員よりも労働時間が短くなるのが特徴です。
バイトのメリット・デメリットを解説
バイトの働き方を解説しました。次にバイトのメリット・デメリットについて紹介していきます。
バイトのメリット1:働く時間を自由に決められる
正社員であれば労働時間は週5日で1日8時間が基本ですが、バイトは働く時間や曜日を自由に決めることができます。例えば、1日の労働時間を4時間程度にしたり、週3日程度の出勤日数にしたりと短時間の勤務が可能となります。そのため、趣味などで自分の時間を確保したいのであれば、短時間の勤務にしたり収入を増やしたければ、シフトを多く入れたりして稼ぐこともできるのがアルバイトのメリットです。また、急な予定が入っても、他のバイト仲間と連携してシフトを調整できれば職場に迷惑をかけずに休めます。ある程度は自分で働き方を決められて、好きな時に働けるのがバイトの特徴です。
バイトのメリット2:いろいろな仕事を経験できる
アルバイトは、募集している仕事の種類も豊富です。例えば、チェーン店から個人が経営しているお店まで多くの店舗がある飲食系、コンビニを代表とするサービス系、多くの会社で必要とされる経理などの事務系など様々です。また雇用期間に定めがないことも多く、仕事内容が嫌だったり人間関係が辛かったりした場合は、自分のタイミングで辞めることもできます。すぐに働けるだけでなく辞めるのも比較的簡単なので、興味を持った仕事に気軽にチャレンジできます。いろいろな仕事を経験できるので、社会経験だけでなく多くのスキルを身につけられます。その社会経験が新しい仕事で活かせる場合もあり、今後のキャリアアップもできるのがアルバイトの特徴です。
バイトのメリット3:掛け持ちできる
アルバイトは拘束時間も短くて、尚且つ週5日入る必要もありません。しかも副業も禁止されていない場合も多いので、複数の仕事を掛け持ちできます。様々な業種の仕事を経験したいならアルバイトなら可能だし、複数掛け持ちすればお金を多く稼ぐこともできます。そのため、フリーターとして働いている人は、バイトを掛け持ちしている人も多くいます。また、ひとつの仕事だけをしていると、稼ぎたくても人数調整で労働時間を減らされて、思うような収入を得られない可能性もあります。そういったリスクを減らすためにも、アルバイトの掛け持ちができるのは大きなメリットです。
バイトのデメリット1:ずっと働けるわけではない
アルバイトは自由な働き方ができる反面、非正規雇用なので長期間雇用し続けてくれる保障がありません。正社員であれば雇用を守る法律もしっかりとしていますが、アルバイトは会社の都合で解雇されるリスクがあり、雇い主の都合で働ける時間を短くされる恐れもあります。例えば、会社の業績があまりよくなくて、人件費を下げようと考えた場合、正社員は給与を下げるのが難しくなるため、真っ先にアルバイトの労働時間を削減します。
正社員は給与が固定給で、労働時間を下げても給与は変わりません。しかし、アルバイトは時給制なので、働かない分はそのまま収入が減ってしまいます。また、業績が悪いと労働時間の削減どころか、最悪雇用契約が終了になってしまう恐れもあります。そのため、アルバイトで働くなら、常にそのことを念頭に置いておく必要があります。
バイトのデメリット2:収入を維持しにくい
アルバイトの雇用形態は時給制になるのでシフトで入ることが多くなり、休めばその分の収入が減ってしまいます。また、売り上げがあまりよくないと6時間の勤務だったのに、突然4時間で帰らされる場合もあります。他にもアルバイトでボーナスをもらえる可能性はほとんどなく、昇給に関しても正社員などの雇用形態と比べるとほとんどありません。そのため、収入に関しては、アルバイトで働いていると年収が少なくなってしまう恐れもがります。また、雇用状態が不安定になるので、突然解雇されて急に収入が途絶えてしまうリスクもあります。アルバイトは自由な働き方はできますが、収入の安定性を考えると他の雇用形態と比べて不安定になるのが特徴です。
バイトのデメリット3:責任のある仕事はできない
アルバイトの仕事は基本的に正社員など、上司の指示に従って仕事を進めていきます。長期的な雇用ではなくてすぐに辞めてしまう恐れもあるので、基本的に管理職のような責任のある仕事やポジションを任せることが少なくなってしまいます。もちろん仕事先によっては働いている人のほとんどがアルバイトであれば、ある程度の経験があるバイトにまとめ役となってもらい、少し上のポジションを任せてくれる場合もあります。しかし、そういったことは稀なため、基本的にアルバイトで働いていると責任のある仕事はできないでしょう。もし責任のある仕事をしたくなくて、管理職のような働き方が嫌ならアルバイトの方がメリットが大きくなりますが、簡単な仕事しか任せてもらえないと物足りなく感じる人もいます。
バイトと派遣の違いとは~派遣のメリット・デメリット~
バイトの働き方について詳しく解説しました。次に派遣の働き方について解説していきます。メリット・デメリットについても紹介するので自分の働きたい仕事のやり方なのか検討してみましょう。
「派遣」とはどんな働き方?
アルバイトの雇用主は直接働いている企業やお店になりますが、派遣は雇用主が派遣会社になり、職場についてはその派遣会社が紹介してくれた企業で働きます。給与に関してもアルバイトなら働いている職場から支給されますが、派遣の場合は、働いている職場ではなく派遣会社から支払われるのが特徴です。また、福利厚生についても職場ではなく、派遣会社から受けます。派遣会社へ登録する時に基本的な情報を登録するだけで、しかも複数の企業へ応募が行えます。アルバイトは自分で仕事先を探して応募しますが、派遣で働くなら登録した派遣会社が代わりに仕事を探して紹介してくれるので、アルバイトと比べて仕事先を探す手間が少なくなります。
派遣のメリット・デメリット
派遣の働き方について解説してきました。次に派遣のメリット・デメリットについて紹介します。
派遣のメリット1:派遣会社を頼ることができる
派遣会社に登録をすれば、紹介してくれた職場の様々な情報を教えてくれます。例えば、アルバイトは、応募する職場の情報はネットの口コミなどをチェックするしか方法がありません。しかし、派遣会社なら仕事内容や職場の環境など、実際に働いてみないと分からない貴重な情報を得られるので、初めての職場でも安心して派遣先の職場を選べます。また、雇用主が派遣会社になり、もし派遣先の企業で悩みや困ったことがあれば、派遣会社の方に相談をして改善ができます。
もし、アルバイトで働いていると、不満などを直接言うのは抵抗があります。しかし派遣会社なら、担当者が派遣先に伝えてくれるため、言いにくい問題があっても解決しやすくなります。最悪の場合でもその職場を辞めて、派遣会社から新しい職場を紹介してくれるので、安心して利用ができます。
派遣のメリット2:スキルアップしやすい
派遣会社に登録をすると、仕事先を紹介してくれるだけでなく様々なスキルアップの研修や講座を受けることができます。派遣会社によって違いはありますが、研修内容は多岐に渡り、例えば事務職に関係している研修では、「マナーの基礎」や「office系ソフトの使い方」、IT関連であれば「Photoshopの使い方」や「webクリエーターの基礎」など様々あります。これらの研修は基本的に無料で受けられますが、研修内容によっては有料の場合もあります。
また、その時働いている派遣先企業と関係が無い分野だったとしても、研修などで学べます。そのため、未経験の分野で働きたいと考えているなら、その分野の研修を受けてスキルアップをしてから、登録している派遣会社に仕事を紹介してもらうことも可能です。未経験でも仕事に就く準備ができるのが、派遣会社に登録する大きなメリットのひとつです。
派遣のメリット3:バイトよりも時給が高い
派遣で働く場合はアルバイトと同様に時給で給与が支払われますが、派遣の方が時給が高い傾向にあります。その理由は派遣会社から紹介された人材は、その企業にマッチしていて即戦力としてすぐに派遣先で活躍できるからです。派遣会社は、予め登録している人材のスキルや経歴をまとめているので、派遣先企業にマッチする人材を的確に紹介できます。それが理由でアルバイトよりも派遣で働く方が、即戦力になりやすくて高収入につながりやすくなります。時給が高いということは、同じ時間働いたとしてもアルバイトよりも高収入になり、時給が高ければ納得感をもってバイトよりも仕事に打ち込める可能性が高くなります。
派遣のデメリット1:期間が制限されている
アルバイトであれば同じ企業で働く期間に制限はありませんが、派遣だと年数が3年までと決められていて、アルバイトは職場によっては、5年や10年以上働き続けられる可能性があります。派遣だと同じ職場で3年しか働けない理由は、「派遣先事業所単位の期間制限」と「派遣労働者個人単位の期間制限」の2つの期間制限が適用されているからです。この制限が設けられた理由は、派遣社員の待遇改善です。3年の期間制限が無かった時は、派遣で働いていると雇用期間が短くなってしまい、例えば数ヶ月の契約をしているなら、その期間が過ぎた時点で派遣先が更新をしない限り退職するしかありません。
そのため、短期間で辞めるしかなく、長く働きたい人にとっては不安定な働き方になるので、派遣社員の雇用状況を改善させるために3年という制限を設けるようになりました。ただし、派遣で働いている人の多くは、半年から1年半程度で新しい職場で働くケースも珍しくありません。しかし、3年以上働きたかったり、新しい環境に慣れるのが苦手だったりする人にとっては、3年の期間でも短期間と感じてしまい、ストレスになる可能性があります。
派遣のデメリット2:スキルが給料に影響する
派遣で働く場合の時給は、その人の経験やスキルによって大きく変化します。派遣先の企業で即戦力になりやすいなら高時給になりますが、そうではないならアルバイトとあまり変わらないケースもあります。そのため、派遣先で活かせるスキルや経験があればあるほど、より高い時給になる可能性があります。もし派遣で働きたくて高い給与を得たいのであれば、働きながら特別なスキルを磨いていくしかありません。最初はあまり時給が高くなくても、派遣として働き続けて次に派遣会社から新しい職場を紹介してもらう時に、前職のスキルを武器に時給を上げてもらう方法があります。
派遣のデメリット3:正社員との待遇差がある
派遣社員は派遣先の企業の正社員と一緒に仕事をしますが、仕事量についてもほぼ同じです。しかし、正社員との待遇には様々な違いがあります。例えば、正社員にはボーナスがあるのに、派遣社員にはまったく支払われないケースもあります。すべての派遣社員というわけではありませんが、そういった派遣先の企業もゼロではありません。また、派遣社員だと基本的に交通費も出ないため、給与の中から自分で交通費を捻出する必要があります。いくらアルバイトより時給が高くても、交通費に関しては派遣社員の方が損をしている場合が多いので、なるべく交通費が安い近場の派遣先で働かないと、交通費だけで毎月数万円も余計な出費をする可能性があります。
バイトと派遣を組み合わせた働き方~派遣バイトとは~
働き方の種類にひひとつに、「派遣バイト」というのがありますが、これは「登録制バイト」とほとんど同じ仕組みです。「派遣バイト」の特徴としては、1~3カ月程度の短期のバイトを紹介されることが多く、利用の流れとしては派遣会社に登録をしたら、その派遣会社から紹介されたバイト先にエントリーをして合否の連絡を待ち、採用されればその職場で働いて給与に関しては派遣会社から支払われます。そのため、短期間だけ働きたいと考えるなら、「派遣バイト」に登録する方法もあります。また、一度「派遣バイト」に登録をすればバイトの募集がある度に、派遣会社が求人情報を紹介してくれるので、どんどん新しい仕事をしたいなら「派遣バイト」はおすすめです。
バイトと派遣の違いを理解して自分に合う仕事を選ぼう
アルバイトと派遣では、働き方から給与まで様々な違いがあり、それぞれにメリットとデメリットがあります。自分が仕事に何を求めているのかを明確にして、バイトと派遣の違いを理解した上で自分に合う仕事を選ぶようにしましょう。自由な時間で働きたかったり、収入を増やしたかったりと人それぞれ理由はありますが、働き方の選択肢はいくつもあるので、自分が納得できる働き方を探せます。
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