仕事が続かない人はそれまでの努力が台無しになるのに、なぜ仕事を辞めてしまうのでしょうか。本記事では、1つの仕事に長く務める大切さと、仕事が続かない人の特徴と対策を紹介しています。仕事を長く続けられるかどうか不安に思っている人は、この記事を読んで就職後の心配を取り除き、平穏な気持ちで就職活動に臨めるようになりましょう。
仕事が続かない?~仕事のメリット・デメリットを紹介!~
仕事を長く続けることにはさまざまなメリットについて先に紹介していきます。次に長く続かない時にデメリットについても紹介していきます。両面知ることで見えてくる働き方もあるので理解しておきましょう。
仕事を長く続けるメリット
まずは長年働くことで出てくる6つのメリットを紹介していきます。
周囲から認められる
入社1年目はいろいろと教えてもらう立場ですが、何年も働くようになると仕事に慣れていき、やがて会社に大きく貢献できる存在になれます。そうなると、周囲から認められ、会社になくてはならない人材として認められるのです。周囲の期待に応えられる仕事ができるようになれば、職場でより大きな充実感を得られるようになります。
自信がつく
1年足らずで仕事をやめてしまうと、人によってはそのことに負い目を感じて思い悩んでしまう場合があるでしょう。世間一般には仕事は最低でも3年続けたほうがよいと言われています。このハードルをクリアしたあとで退社をしたら、少なくとも1年目でやめる場合よりも感じる負い目は少なくなるでしょう。逆にその後も5年、10年と勤続していけば「自分は嫌なことがあっても投げ出さずに働き続けた」という自己肯定感にもつながっていくのです。
キャリアアップできる
1つの仕事に集中すれば、それだけ専門性を深めていくことができます。仕事ぶりが評価されれば昇進の芽も出てきますし、転職するときにも有利に働きます。
安定した収入が得られる
当たり前のことですが、企業に勤めている間は毎月給与をもらえ、安定した収入を得られます。また2019年時点でも、日本の会社の多くでは年功序列制度を取り入れています。年功序列だと勤続年数が長い社員は給与が上がっていきます。年功序列を採用している企業に就職したのなら、収入アップが望めるという点でも長く勤めたほうがいいのです。
結婚できる可能性が高まる
1年足らずでコロコロと仕事を変える人は収入がストップする時期があり、経済的に不安定です。安定した結婚生活を送るためには堅実な収入が必要になるので、勤続年数が長い人は結婚できる可能性が高くなるのです。
会社に出社するため、規則正しい生活ができる
会社勤めをしていれば、明日の仕事に備えて早めに寝るようになり、夜更かしをしなくなります。長年会社で働くということは、健康的な生活サイクルを構築する役に立つのです。
仕事が続かないことのデメリット
仕事が続かないとさまざまなデメリットが生じます。どんなデメリットがあるのか、その一部を見ていきましょう。
周囲の信用を失う
仕事を頻繁に変えていれば、家族や友人から「根気がない人」というレッテルを貼られて信用を失う恐れがあります。悪ければ、連絡をくれなくなる人も出てくるかもしれません。
社会的信用が得られない
企業に定着していない人は、収入が安定しないということで銀行からローンの借り入れができません。また、クレジットカードの査定に落ちることもあるのです。
キャリアが一貫しない
短期間で何度も職を変えている人は転職がうまくいかなくなることがあります。企業から見れば、コロコロ変わる職歴は「採用してもすぐに出て行かれるかも」と採用をためらわせる不安材料になるからです。
経済的に困窮する
働かない期間があれば生涯年収は減少します。さらに、転職ばかりだとキャリアアップも望めずに基本給も低いままという状態になり、勤続年数が長い人よりも経済的に劣ってしまいます。
将来が不安になる
収入が少ないと、結婚できるかどうか、老後の生活は大丈夫だろうかと不安が募っていきます。若いうちはチャンスがありますが、ある程度年齢を重ねると挽回することは難しく、不安はますます大きくなっていくでしょう。
仕事が続かない人の特徴を紹介
仕事が続かない人の特徴について紹介します。転職を検討する人には多くの理由があります。しかし、転職の理由には自分の問題なのか、それとも会社や職場の問題の場合もあります。ここでは、自分がなぜ長く仕事を続けることが出来ないのか整理していきましょう。
仕事が続かない人の特徴1.考え方に問題がある
仕事が続かない人は仕事に対する考え方に問題がある場合があります。具体的に以下のような考え方をしている人は、すぐに仕事をやめる傾向があります。
人生の目標がない
入社した企業で何をしたいのか、その仕事をすることで最終的にどうなりたいか、こうした目標を持っていないと何十年も頑張って勤められません。収入や社会的信用が得られても、やりがいが見つからずに会社を辞めることを決めるのです。
飽きっぽい
飽きっぽい人は、毎日同じ作業に従事することに苦痛を感じます。最後にはその単調さに耐えられなくなって仕事を辞めてしまうのです。
理想が高い
理想が高い人は現状に不満を感じがちです。自分はもっとできるのに今やっている仕事はレベルが低いと思い、よりよい環境を求めて転職を繰り返します。また、自分を過大評価している場合は、何か仕事で失敗をしたときに、それを苦痛に感じて辞めてしまう場合もあります。
責任感がない
一番問題なのが責任感がないということです。こうした人は周囲の迷惑など顧みず、辞めたいと思ったときに辞めてしまいます。仕事に対する責任を自覚していないので、辞めることに抵抗がないのです。
ネガティブ
新人の頃は仕事に慣れずに叱られることもありますが、ネガティブな人はそれで仕事に集中できないほど落ち込んでしまいます。気持ちの切り替えができない場合は、さらにミスを犯してまた叱られてという負のスパイラルに陥り、最後は耐えられなくなってやめてしまうのです。
真面目すぎる
真面目すぎる人は仕事を一生懸命やろうとするあまり頑張りすぎて、体力を消耗してしまい仕事についていけなくなることがあります。また、真面目なので自分のふがいなさに責任を感じて辞めてしまう場合もあるのです。
仕事が続かない人の特徴2.対人スキルが低い
コミュニケーション力が低いと、職場の人と良好な関係が築けずに、疎外感を感じて辞めてしまうこともあります。対人スキルが低い人には次のような特徴があります。
話がわかりにくい
ホウレンソウ(報告・連絡・相談)は社会人の基本と言われますが、話がわかりにくい人はそれを徹底せずに連絡ミスをして、周囲を巻き込んだトラブルを起こしがちです。
空気を読めない
空気を読めないと同僚たちから嫌われる可能性があります。休憩中に同僚たちが和やかに話をしているのに、この話の流れを断ち切っていきなり周囲を不快にさせる発言をすると、当然敬遠されてしまいます。
人の話をきかない
仕事をするうえで指示の内容を聞いていなかったら、自分勝手なやり方で仕事を進めてトラブルを起こすことがあります。こうしたミスが重なると、信用が低下して職場で孤立することになります。
同僚とよい関係を構築できない
会社で働くということは、人と協力して仕事をするということです。しかし、同僚と良好な関係を築けていなかったら、仕事の手伝いを頼みづらいですし、相談に乗ってもらうこともできません。
上司とよい関係を構築できない
上司は部下に評価を下す立場の人間です。上司からの信用が薄ければ、重要な仕事を任せてもらうことができません。また、上司と対立してしまうと職場の居心地も悪くなります。
うつ病など病気の可能性も疑うとよい
コミュニケーションには気を付けているつもりなのに、どうしても人とのやり取りがうまくいかないという場合は、うつ病やADHDの可能性を疑ってみましょう。医者からアドバイスをもらえれば、状況が改善することもあります。
仕事が続かない人の特徴3.仕事内容や環境に不満がある
すぐに会社を辞める人は、仕事を辛く感じていたり、職場環境に不満を持つことが多いです。せっかく就職したのになぜそんな気持ちを抱くのか、その理由を説明します。
やりたい仕事に就いていない
第一志望の企業に採用されずに、妥協して選んだ企業に就職すると不本意な気持ちで働くことになるでしょう。その気持ちをいつまでも引きずり続けると、やる気を失い会社を辞めてしまうのです。
不十分な自己分析に基づく仕事選び
就活中の自己分析が不十分で、自分はどんな仕事に就きたいのかという目標が曖昧だと、就職後に仕事に対するミスマッチを感じ、仕事を続けるのが辛くなっていきます。
仕事に対する認識の甘さや調査不足
やりたい職業があっても、その仕事に対するリサーチが不足すると自分に都合のいいイメージばかりが先行することになります。その結果、就職後に「思っていたのと違う」と感じてしまうのです。
スキル不足
最初から完璧に仕事ができる人はいません。続けていくうちにスキルを磨いていくのが当たり前ですが、その努力を怠れば周りについていけなくなります。スキルが不足することで周囲の目が厳しくなると、仕事が苦痛になってしまいます。
過酷な職場を選んでしまった
従業員のことを考えずに働かせ続ける、いわゆるブラック企業に入社してしまった場合は自分ではどうしようもありません。ただ、現在は企業の情報収集が容易になっています。会社の口コミサイトなどを利用することで、志望する会社がブラック企業であるかどうか事前に調べておきましょう。
ブラック企業なら、早々に退職することを検討してよい
労働環境がひどい職場は体力・精神ともに消耗が激しいです。もしブラック企業に入社してしまった場合は、早めに退職して第二新卒として就活することも視野に入れましょう。
仕事が続かない人の特徴4.自己管理能力が低い
自己管理能力が低いと、ビジネスとプライベートのバランスが取れずに仕事に支障をきたすことがあります。どんな生活が問題になるのか見ていきましょう。
早起きができない
夜更かしが習慣となっていて、早起きができないのは社会人として致命的です。仕事に間に合うように出社できないなら、会社での信用が大きく低下します。
スケジュールを守ることができない
期限がある仕事はダラダラしてはいけません。スケジュール管理ができていないと、締め切り直前になってから仕事に追われることとなります。
プライベートと仕事のバランスが取れない
残業をしすぎて消耗したり、家に帰ってお酒を飲みすぎて二日酔いになったりと、仕事に支障が出る生活習慣はよくありません。仕事とプライベートのバランスが悪いと、仕事に集中するのが難しくなっていきます。
甘えられる環境が整っている
実家で暮らしていれば、朝起こしてくれる人もいるし、家賃を払う必要もありません。そのため生活習慣や経済感覚が緩くなってしまい、だらしのない生活をしがちになります。
仕事が続かない時の対処方~長く続けるコツを紹介~
仕事が続かない時の対処方を紹介します。長く仕事を続けることのメリットを先ほど紹介しました。ここでは、仕事が長く続かない場合の対象方法やコツを紹介するので自分にできることがあれば実践しましょう。
仕事を続けるコツ1.考え方を変えてみる
考え方に問題がある人は、意識を変えてみましょう。考え方をどのように変えればいいか説明していきます。
プライベートを充実させる
お金をかける趣味を作れば、その趣味のために仕事を頑張れるようになります。仕事で目標が持てなくても、プライベートを充実させることで安定した収入を得るために仕事が続くようになるのです。
仕事を楽しむ、目標をたてる
どういう段取りをすればより仕事がスムーズに片付くか、もっと効率的な仕事のやり方はないか、こうしたことを考えながら仕事をすると創意工夫が生まれ、ルーチンワークになることを防げます。
現実をみる
自己評価が高い人は、現実を受け入れるようにしましょう。今はレベルの高い仕事を任せられなくても、勤続年数を伸ばしていくうちに信用が高まり、重要な仕事を任せられるようになってきます。
責任感をもつ
毎月給与をもらっているのですから、仕事は責任をもって行いましょう。ミスをしても言い訳をせずに、自分に与えられた役割を理解して仕事に取り組むことが大切です。
ポジティブにとらえるよう心がける
ミスをしない人間はいません。ミスをして叱られてしまったら「同じ失敗をしてほしくないから叱責してくれているんだ」と前向きに捉えましょう。また、反省点を明らかにして同じミスをしないように気をつけましょう。
適度に手を抜くことを覚える
就業中に適度に休憩をすることで、仕事に対するストレスを軽減することができます。1人で仕事をこなせないときは、同僚を頼って負担を軽くしましょう。プライベートでストレス解消法を見つけられれば気持ちをリフレッシュでき、仕事にも身が入るようになります。
仕事を続けるコツ2.対人スキルを磨く
コミュニケーション力不足で職場で疎外感を味合わないためにも、以下で紹介する点に留意して対人スキルを磨いていきましょう。
結論を先に言う
話をするときはまず結論から言えば、相手も話の要点がつかみやすくなります。特に報告をするときは、結論から述べることが重要になってきます。
タイミングを考える
職場ではみんな仕事をしています。だから話をするときはまず「今、お時間よろしいですか」と声をかけて、相手の都合を訊くことが大切です。
相手の立場になって考える
空気を読むのが苦手という人は、自分の言ったことを相手がどう受け取るかを考えるようにしましょう。相手の気持ちを考えることで不用意な発言を抑えることができます。
メールやSNSを活用する
直接話しかけたり、電話で話すのが苦手という相手にはメールやSNSを活用しましょう。こうしたコミュニケーションツールはリアルタイムでのやり取りが不要なので、熟考して意見を伝えられますし、相手も返信に余裕をもつことができます。
人の意見を聞く
人が話している途中で割り込んだり、すぐに否定的な意見を言う人は煙たがられます。なので、相手の話に同意できない部分があっても、まず最後まで話を聞くようにしましょう。反論がある場合は「あなたの話の〇〇は理解できるけど、△△についてはどうなの?」という具合に、同意できる部分も示しつつ、やんわりと訊ねるようにしましょう。
同僚や上司とよい関係を築く
仕事の話ばかりするのではなく、休憩時間に趣味やプライベートなどの会話をすれば同僚や上司とよい関係を築けます。話の中で自分との共通点が見つかれば、そこから仲良く慣れる可能性もあります。5W1Hを意識して質問を返していくと共通点を見つけやすくなります。
仕事を続けるコツ3.仕事を慎重に選ぶ
仕事を長く続けるためには仕事選びの段階から気をつけるようにしましょう。就活の際は以下の点を念頭に置くことが大切です。
やりたいことを考える
やりたいことができる会社に就職すれば、仕事に対する熱意も高くなり長続きします。これまでの人生を振り返り、やりがいを感じたことや自分の好きなことを整理してみましょう。
自己分析を徹底する
就職後のミスマッチをなくすためにも自己分析は重要です。自分がどんな人間で、何が得意かということを把握しておけば、その能力を活かせそうな企業を探すことができます。
仕事研究・企業調査を徹底する
自分がどんな仕事に魅力を感じているのかを知り、その業界や主な企業について調べましょう。業界の現状を知っておけば、就職後に感じるギャップを防ぐことができます。また、企業をリサーチしているときに口コミサイトなどを見れば、そこがブラック企業かどうか知ることも可能です。
実際に働いているシーンを想像する
入社する前から働くシーンを思い浮かべることは難しいかもしれませんが、求人情報で労働時間をチェックしたり、口コミサイトで残業の多さを調べることでプライベートの時間をどれだけ確保できるかイメージできます。プライベートの時間がどれだけとれるか考えるときは、通勤時間も考慮に入れておきましょう。
インターンシップを経験する
気になる企業のインターンシップに参加すれば、実際の社内の雰囲気を味わうことができます。そこで働いている人の声も聞くチャンスがあるので、就職の参考になります。
企業に合ったスキルや知識を身につける
就職する前に志望する会社に合うスキルなどを身に着けておくことが大切です。もし第一志望の会社が不採用だったときのことも考えて、汎用性の高いスキルを身に着けておくのもいいでしょう。学生であれば学校で行っているセミナーを積極的に利用しましょう。また、やりたい仕事に役立つ資格を取得しておくのも1つの手です。
仕事を続けるコツ4.自己管理能力を高める
学生時代に生活リズムが崩れてしまった人は、就職する前に自己管理能力を高めておくことを心がけましょう。
規則正しい生活を心がける
入社する前に早寝早起きのリズムを作っておくことは重要です。夜更かしが癖になってしまった人は、寝る時間を徐々に早めていき、朝にすっきり起きられるようにしましょう。
スケジュールを立てて行動する練習をする
計画通りに事を運ぶのが苦手な人は、スマホアプリや手帳を使ってスケジュールを組み、その流れに沿って行動できるように練習をしておきましょう。
行動を振り返る
自己管理ができていない人は、自分の行動のどこに問題があるのか客観視することを心がけましょう。日記などに自分の行いを書き出せば、問題点を見つけやすくなります。
モチベーションを維持する
自分に甘くなりがちな人は、小さな目標を立ててその目標をクリアできたら自分にご褒美をあげるなどして、生活習慣改善のモチベーションを保つようにしましょう。
ワークライフバランスを理解する
ワークライフバランスとは、仕事と生活の調和を大切にする考えです。生活が充実していれば毎日気分よく仕事ができ、仕事が順調なら収入が入ってきて生活が潤います。このように生活と仕事の両方が順調なら、お互いによい影響を及ぼし合います。逆に生活に問題を抱えていれば、それが仕事に悪影響を及ぼしてしまいます。仕事を充実させるなら、まずは生活環境を整えることが大切です。
自分を追い込む
実家にいるとどうしても親に甘えたり、金銭的に余裕が出て夜遊びなど余計なことにお金を使ってしまいます。こうした状況を解消するためには、思い切って実家から出て1人暮らしを始めてみましょう。1人で暮らしているうちに自立や節約の意識が芽生え、生活に対する意識が改善していきます。
仕事が続かない原因がわかれば長く勤められるようになる!
仕事を長く続けると周囲からの信用も厚くなり、社内で頼りにされる存在となりキャリアアップも望めます。一方で、仕事をすぐに辞めることを繰り返せば、信用面や経済面でさまざまなデメリットが発生します。仕事が続かなかったり、辞めたいと感じたときは原因を突き止めることが改善への第一歩です。そこから適切な対策をすることで、1つの会社で長く働くことができるのです。