就職偏差値や就職ランキングを聞いて、一流の企業だと就活生は思っていませんか。就職偏差値やランキングには企業の裏側も見えてくるのも事実です。この記事では、就活生のための就職するために知っておくべきことを紹介します。
※2022/3~2023/3の当社相談参加者へのアンケートで『満足』『どちらかといえば満足』を選んだ方の割合
この記事の目次
就職偏差値とは-偏差値やランキングの実情を解説-
就職偏差値とよく就活生は聞くかもしれません。就職偏差値とは企業のどのような項目を示しているのでしょうか。ここでは、就活生は知るべき偏差値についてと、ランキングなどの企業の実情を解説します。
就職偏差値とは
就職偏差値とは企業の「入社難易度ランキング」のことです。インターネット上に、さまざまな就職偏差値のランキングが作られていて、有名どころだと「就職偏差値委員会」が作成したものがあります。
就職偏差値は、明確な基準に基づいて作られているわけではありません。多くは、企業入社難易度マニアや就活生などが作成しています。就職偏差値のランキングを作成する際、作成者個人やグループが、全ての企業を実際に受験しているとは考えにくいです。実際に受けた経験も考慮していますが、インターネット掲示板や口コミの情報を参考にして作成しています。日本には数百万の企業があるため、就職偏差値で評価されている企業は、全体の一部です。
就職偏差値からわかること
就職偏差値の仕組みは、偏差値が高ければ高いほど、入社難易度も高いことになります。よって、書類選考や面接などの選考が厳しく、なかなか採用されにくい企業は、就職偏差値が高いです。ただし、日本の全企業がランキングに掲載されているわけではありません。一般的には、企業の規模や知名度も考慮されて就職偏差値の評価につながっています。
つまり、大まかな企業レベルを知ることもでき、就職偏差値が高い企業やランキングに載っている企業は、知名度が高いとされるのです。
就職偏差値は理系ランキングと文系ランキングに分かれている場合があり、地域や業界別など、条件付きで掲載されているものがあります。一般企業だけではなく、国家公務員や非営利団体などのランキングが載っているサイトも多いです。さらに、就職偏差値のランキングだけでなく、ブラック企業やホワイト企業・激務度・年収1,000万円以上など、さまざまな条件も一緒に掲載されています。
就職偏差値は信ぴょう性が低い?
就職偏差値は長年の経験や口コミなどを参考にしているので参考にできますが、信ぴょう性が高いとは言えません。ランキングを掲載しているサイトや実際の選考過程などを考慮すると、信ぴょう性は低くなるでしょう。その具体的な理由をご説明します。
信ぴょう性が低い理由1「ランキングサイトの運営状況」
就職偏差値のランキングは、明確な基準に沿って作られているわけではありません。ランキングを掲載しているサイトも、評価の元になる判断基準や情報について述べていない場合があります。また、就職偏差値ランキング委員会などを含め、どのような人や団体が作成しているのかは曖昧です。サイトを運営している人も、どこからか持ってきたランキングを掲載している場合もあります。さらに、「自慢し放題レベル」「人生勝ち逃げ」など、就職偏差値と関係ない言葉が載っているのも信ぴょう性が低い理由です。
信ぴょう性が低い理由2「選考過程はそれぞれの企業で異なる」
実際に採用されるまでには、書類選考や面接などの選考があります。それらの内容は企業ごとに異なり、選考基準や過程だけで入社しやすいかを評価するのは難しいです。また、受験する人ごとに得意不得意があるため、試験内容が同じでも、難しいと感じるのは人それぞれでしょう。さらに、同じ企業内でも、職種や取得資格によって求められることが異なり、入社難易度にも違いが出てきます。
就職偏差値やランキング以外に就活生が知るべき就職前にするべきこと
先ほどは就職偏差値やランキングの実情について紹介しました。就職偏差値やランキングの他に就活生は就職活動するためにどのようなことから始めればいいのでしょうか。ここでは、就活生がするべき就職前にするべきことを紹介します。
就職活動での自己分析方法は?
就職活動をする前に自己分析をすると、自己アピールや志望動機の作成がスムーズになります。志望動機などのエピソードに説得力が高まるので、しっかりと分析をするといいでしょう。自己分析の目的は、「仕事選びの軸をはっきりさせるため」「自分のことを相手に分かりやすく説明するため」です。まずは、これまでの人生で頑張ったことや大変だったことを書き出し、振り返ることから始めます。その後、「なぜ、頑張ったのか」「なぜ、大変だったのか」を深堀りし、自分の好き嫌いや得意不得意を見つけていくのです。自己分析では不得意や嫌いなど、ネガティブな面の解決方法も深堀りして考えます。
就職活動での自己アピールを作成するためには、低年齢の時だけでなく、直近のエピソードで考えるといいでしょう。ただし、小さい時から習い事を継続している時は、その事実を伝えると継続できる能力をアピールできます。直近のエピソードでは、論文作成やゼミの発表会・留学・アルバイトの話をする人が多いです。また、自己分析と表現していても、他人の視点を取り入れていると、客観性が増します。親や先輩・友人から「このような性格と言われている」「この時に頑張ったと評価された」などのエピソードを入れると、相手により伝わりやすいでしょう。
就職活動での情報収集方法は?
就職活動の情報収集は、1つの情報だけをうのみにせず、さまざまな角度から集めた情報を参考にするのが望ましいです。これから、具体的な情報収集先を紹介します。
企業のホームページや四季報
企業のホームページは、情報元が明確になっています。基本的には企業の担当者がホームページを運営していることが多く、誤った情報がありません。企業の理念や今までの経歴・受賞した賞などが正しく掲載されています。また、採用情報なども信頼性が高いので、まずは企業のホームページを見るといいでしょう。四季報とは、年に4回発行される「企業情報本」です。株価や業績の推移などが掲載され、企業の財政状況や将来性などが分かります。
合同企業説明会
合同企業説明会は、複数社が集まって説明会をしているものです。説明会の規模にもよりますが、数十~数百社が集まり、業種にこだわらない説明が聞けます。また、候補に挙がっていない企業を知る機会にもなり、いろいろな企業や職種に触れるチャンスなのです。合同説明会は選択肢を増やす目的で行くことも可能で、効率的に大まかな情報を掴めるでしょう。
個別説明会
個別説明会とは、本社や貸ホールなどで行う企業が主催の説明会です。企業について深く理解できるもので、場合によっては採用担当者と話してアピールができます。職種ごとの説明会が開催される企業もあり、正しくて詳細な情報を入手できることがメリットです。先輩社員と話せる場合もあります。また、個別説明会では予約やアンケートの記載があり、参加したことの記録が企業に残る可能性が高いです。説明会中の態度や質問内容を記録している企業もあるので、意欲などをアピールするチャンスになります。
インターンシップ
インターンシップとは、特定の企業に数日~数ヶ月の体験をすることです。短期インターンシップでは、実際の業務見学や体験プログラムを使って経験します。長期インターンシップは時給が発生し、実際に業務をすることが多いです。どちらのインターンシップでも、働きたい企業の雰囲気を確認でき、自分が感じていたイメージと同じか否かが分かります。また、先輩社員と接するため、就職活動のアドバイスが貰える可能性もあるでしょう。
OB訪問
OB訪問とは大学時代の先輩などにアポイントを取り、実際に働いている人の話を聞くことです。個人同士で連絡を取り合い、待ち合わせから見学・説明・お礼などの流れで行います。OB訪問は本音で話してくれる場合が多く、企業の良いところだけでなく、悪いところも聞ける可能性が高いです。あらかじめ、ある程度の情報収集をしておくと、効率的にOB訪問での情報が得られます。「残業や休日出勤の状況」「産休・育休制度や利用している人の割合」など、事前に聞きたいことを書き出しておくとスムーズに会話が進みます。
就職活動で志望業界や企業を決める方法は?
志望の業界や企業を決める時には、情報収集した情報と自己分析の内容を参考に考えます。業界は大きく分けると8つあるので、興味のある業界を1~3つぐらいに絞り込むのが望ましいです。8つの業界は「メーカー」「小売」「商社」「金融」「ソフトウェアや通信」「マスコミ」「サービス」「官公庁や公社・団体」があります。まずは、志望業界の特徴や魅力をしっかりと理解するといいでしょう。業界共通の魅力や働き方もあるので、特定の業界だけでなく、志望業界全体を知ることが大切です。
働きたい企業がすでに決まっている場合でも、その企業が属している業界に目を向けることも必要です。そうすることで、視野が広がって、候補になる企業が見つかりやすくなります。働きたい企業を絞り込む時は、どのような点を重要視するかも決めておくといいでしょう。企業を評価するポイントは、働きやすさや雰囲気・報酬・将来の展望・キャリアプランなどさまざまです。
就職活動でのエントリー方法は?
就職活動で使われる言葉の一つが「エントリー」です。エントリーは選考の応募ではなく、企業に興味があることを伝える手段になります。書類提出や面接の予約など、必要な情報を得るためにエントリーをして、企業からの情報を受け取りやすくするのです。エントリー後は会社の資料や説明会と見学会の案内・選考スケジュールなどが届くため、エントリーをしないと就職活動が始められません。つまり、エントリーしていない場合は、情報収集の機会が減ってしまうのです。
新卒の場合、エントリー時期は業界や企業によって異なるため、事前に調べてから期間内にエントリーすることが大切です。エントリーの時点では、業界を絞り込む必要はありません。興味があるという意思表示として利用できるため、候補になるさまざまな業界・企業にエントリーした方がいいでしょう。エントリーをしても選考応募にはならないため、情報収集の目的でエントリーすることも可能です。
※2022/3~2023/3の当社相談参加者へのアンケートで『満足』『どちらかといえば満足』を選んだ方の割合
就職偏差値以外で就活生が注意するべき対策とポイント
就職偏差値以外に就職前に知るべきことを先ほど紹介しました。次に、実際に企業の面接へ行く前にするべき対策について紹介します。就活生は偏差値やランキングに囚われずにやるべきことを行っていきましょう。
就職偏差値以外で就活生が知るべき対策を解説
就職偏差値やランキング以外に就活生が知るべき対策について紹介していきます。就活生は今から紹介することをまず行っていきましょう。当たり前と思うかもしれませんが、実はそれが就活の一番の近道になります。
就職活動での書類選考・筆記試験対策
就職活動の書類選考では、丁寧に記入され、採用者が見やすくて理解しやすいと、書類の評価が高くなります。例えば、「誤字脱字がある」「字が汚い」「余白が目立つ」などで印象が悪くなってしまうと、選考からはじかれる可能性があるので、注意が必要です。エントリーシートであっても、丁寧に作成する努力をします。また、抽象的な内容は分かりにくい可能性があるため、イメージしやすい具体的な内容を盛り込むのも必要です。さらに、企業ごとに求める人物像を把握し、それぞれに合った書き方をするといいでしょう。
筆記試験はSPIで行われる場合が多いですが、企業作成のオリジナル試験をする場合もあります。SPIは一般常識や教養だけでなく、性格適性も分かることが特徴です。教養問題などの勉強をすることも大切ですが、過去問などで実践練習をして、制限時間内に解くスピード感も身につけておきます。
就職活動での面接対策
面接は最終審査になりやすいため、しっかりと対策をしておきます。面接には「グループディスカッション」「集団面接」「個人面接」があり、どれでも基本的なマナーを守ることが大切です。例えば、「遅刻をしない」「清潔感のある服装」「入室時や話す時のふるまい」などは、共通して守るマナーになります。
グループディスカッションは、論理性や積極性・協調性などが見られる面接です。リーダーになった人は、リーダーシップも見られます。また、自分の意見を通すだけが大切ではありません。議論に参加する姿勢や相手の意見を尊重する様子なども評価の対象になります。
集団面接や個人面接では、面接官が理解しやすく、良い印象を与える話し方を意識します。結論から話し、理由を述べてまとめると、面接官に話したいことが伝わりやすいです。また、聞かれたことは的確に答えられる準備をするといいでしょう。例えば、学生時代に頑張ったエピソードを話す時、「このようなサークルに入っていました」では、頑張った内容が伝わりません。実際に任されていた役職や課題を解決したエピソードに重きを置くと、内容が濃くなります。
就職偏差値以外に就活生が見るべきポイント
応募する企業を決める際、就職偏差値を参考にしても構いませんが、その他にも重要視する点があります。例えば、「自分に合っているか」です。知名度や就職偏差値が高いところに就職できても、自分の性格や雰囲気・考え方が合っていないと、続けていくことが苦痛になってしまいます。つまり、まずは自己分析をして、自分のやりたい仕事や求める条件など、能力や気持ちの整理をすることが必要なのです。その後、自己分析で絞り込んだ条件を参考に、希望業界や企業を選んでいきます。
希望の業界や企業を絞り込む時には、正確な情報を収集することが大切です。入社後に後悔しないためには、あらかじめ多くの情報を入手しておくといいでしょう。間接的な情報として、販売している商品やサービスからのイメージ、働いている人の口コミなどがあります。ただし、自分で確認していない間接的な話を真に受け入れるのは、注意が必要です。実際の見学や体験・OBから聞いた話など、信じていい情報を見極める必要もあるでしょう。
就職偏差値に左右されず、自分の意志で希望業界や企業を決めることが必要です。自分のやりたい仕事を決める際、就職偏差値は関係ありません。就職偏差値だけを重要視していると、就職後にやりがいや幸せを感じられない人もいます。また、就職偏差値が高い企業の試験には通っても、低い企業で落ちる場合があります。つまり、それぞれの企業に合わせた試験対策をする必要があるのです。
就職偏差値に頼りすぎずに就職活動を進めよう!
就職偏差値は、入社難易度をランキングにしたもので、就職偏差値ランキング委員会などが毎年作成しています。ただし、ランキングサイトの運営状況や実際の選考過程を考慮すると、信ぴょう性が高いとは言えません。よって、就職偏差値だけをうのみにするのではなく、正確な情報や自己分析をもとに、志望業界と企業を決めるといいでしょう。また、自己分析や書類・面接対策をしっかり行うと、スムーズに就職活動を進められます。
就職偏差値紹介ランキング
ここまで就職偏差値について話してきましたが、実際みんなが知っているような有名企業の就職偏差値はどのくらいなのでしょうか?ここでは、実際の就職偏差値をランキング形式で見ていきます。
ランキングを見る際には、単に数字にとらわれるのではなく、その背景にある企業文化や業界の動向を理解することが大切です。また、自分自身のキャリアプランや興味・関心に合った業界や企業を選ぶことが、長期的なキャリア形成において重要となります。就職偏差値はあくまで参考の一つとして、自分にとって最適な企業選びを行うべきです。
文系企業の就職偏差値ランキング
1位 就職偏差値69
文系の就職偏差値ランキング1位は
国際協力銀行・日本銀行・野村證券(GM)・三井不動産・三菱地所
2位 就職偏差値68
文系の就職偏差値ランキング2位は
東京海上(SPEC)・ドリームインキュベータ・日本政策投資銀行・日本テレビ・日本取引所・野村證券(IB)・三菱総研
3位 就職偏差値67
文系の就職偏差値ランキング3位は
三大出版社・テレビ朝日・電通・日本生命(AC)・ 野村AM・フジテレビ・三菱商事・みずほ証券(IB)・みずほFG(GCF) ・SMBC日興証券(セルトレ)
やはり就職偏差値ランキングトップの企業は誰もが一度はきいたことのある企業でした。なかでも銀行と証券会社は就職偏差値が高い傾向にあることがわかると思います。
次は理系の就職偏差値ランキングをみていきましょう。
理系企業の就職偏差値ランキング
1位 就職偏差値70
IBM(基礎研) ・Google(ソフトウェアエンジニア) ・Intel ・JAXA
2位 就職偏差値69
上位研究所(MRI/NTT持株/豊田中研/鉄研/電中研/産総研)
3位 就職偏差値68
上位金融(数理専門)・ NHK(放送技術)
理系の就職偏差値が文系よりも1つ高くなっていることに気が付きます。これは理系就職の場合グローバルな企業に就職することができるためだと考えられます。
また、理系の場合はおもにエンジニアや研究者の就職偏差値が高くなっていることが見て取れると思います。
※2022/3~2023/3の当社相談参加者へのアンケートで『満足』『どちらかといえば満足』を選んだ方の割合
⇓⇓25卒・26卒の方はコチラ⇓⇓