フリーターから正社員になるにはどうすればいいの?と疑問に思っている方に向けて、この記事ではフリーターから正社員になる方法とコツ、転職におすすめの仕事まで幅広く解説していきます。この記事を読んで、正社員になるまでのステップについて理解を深めてみてください。
- フリーターから正社員になる方法は「転職活動」「正社員登用」「紹介予定派遣」がある
- フリーターから正社員になる流れは①求人探し②履歴書・職務経歴書の作成③面接
- 約67%の人がフリーターから正社員への転職に成功している!
- 未経験歓迎・経験不問で募集している業界・職種があるので転職は可能!
- フリーターから正社員への転職におすすめの職種は「営業職」「アドバイザー職」「製造職」など
- フリーターから正社員になるメリットは「雇用の安定」「収入アップ」
- 求人サイトから応募する
求人サイトから正社員の求人に応募し、自分で選考対策をする - 転職エージェントを活用する
転職のプロにサポートしながら就活する。就活を一人で進めるのが不安な方におすすめ - ハローワークに相談する
転職希望地のハローワークに相談する。地方で働きたい方におすすめ - アルバイトや派遣からの正社員登用
アルバイト先で正社員として雇ってもらえないか相談する - 公務員試験を受ける
公務員試験の勉強し、公務員試験に合格する - 職業訓練校に通う
資格取得することで転職が有利に!専門職に転職したい人におすすめ - 紹介予定派遣を利用する方法
一定期間派遣社員として働いた後、正社員登用を検討する - 無期雇用派遣
派遣会社に正社員として雇用され、派遣先で業務を行う - 知人の紹介
知人から転職先を紹介してもらう
この記事の目次
フリーターから正社員になる方法
フリーターから正社員になるには、①求人サイトから応募する②転職エージェントを活用する③ハローワークに相談する④アルバイトからの正社員登用⑤公務員試験を受けるなどの方法があります。
それぞれの方法について詳しく説明します。
方法1:求人サイトから応募する
フリーターから正社員になる方法の一つ目は、求人サイトから正社員の求人に応募する方法です。
求人サイトとは、求人を一覧で確認できるWebサイトのことです。希望条件を設定し、その条件にマッチする求人があればサイト上で企業に直接応募できます。
求人サイトから応募後、企業からメールや電話で連絡が来ます。その後、履歴書や職務経歴書を提出し、書類選考に通過すれば面接を複数回受けます。
求人サイトから応募する方法は、自分のペースで転職活動を進められる一方で、初めて転職活動をする方は進め方が分からず、就活が上手くいかないというデメリットがあります。
メリット | デメリット |
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・時間・場所を選ばず求人検索ができる ・自分のペースで転職活動を進められる | ・転職活動のやり方を自分で調べて進めなければならない ・企業の担当者と直接連絡のやりとりをしなければならない |
就活のやり方をイチから教えてもらいたい、一人で転職活動を進めるのが不安という方は、次に紹介する転職エージェントを活用する方法がおすすめです。
フリーターから正社員への転職では、「未経験歓迎」「経歴不問」と書かれた求人に応募します。なぜなら、求人の応募条件に「営業経験2年以上」などと記載されていることが多いからです。
「未経験歓迎」と書かれた求人であれば、フリーターで正社員経験がなかったり、応募職種の経験がない場合も選考に通過できる可能性があります。
また、高卒や専門卒、短大卒の場合は、応募条件に「大卒・大学院卒」と書かれた求人には応募できないため、「学歴不問」と書かれた求人を選びましょう。
求人サイトの絞り込み機能で「未経験歓迎」「経歴不問」「学歴不問」の項目にチェックをつけて求人検索すると、効率よくフリーターが応募可能な求人を見つけることができますよ。
また、求人サイトに関しては、こちらの記事もご覧ください。
方法2:転職エージェントを活用する
転職エージェントとは、転職活動を無料でサポートしてくれるサービスです。主に次のサポートを受けられます。
- 求人紹介
- 企業への応募
- 履歴書・職務経歴書の添削
- 面接アドバイス
- 企業との面接日程の調整
- 企業との給与交渉
転職エージェントを利用するメリットは、転職のプロが相談にのってくれることです。「フリーターから正社員になりたいけれど、どんな仕事に就職すればいいのか分からない」、「就職活動の進め方が分からない」、「何をアピールすればいいか分からないと」いった悩みを相談することができます。
たくさんの人の転職を支援してきたプロからのアドバイスを受けることで、転職の成功確率が高まります。
メリット | デメリット |
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・転職のプロが転職相談にのってくれる ・希望をヒアリングし、求人紹介してくれる ・選考対策をしてくれる ・企業との連絡を代行してくれる | ・自分で求人を探すことはできない ・地域や希望条件によっては求人が少ない ・企業の担当者に直接連絡できない |
フリーターの転職に強いエージェントがおすすめ!
フリーターから正社員転職を目指す場合は、未経験でも転職できる求人を多く扱っているエージェントを使うと良いでしょう。
私たちジェイックが運営する転職エージェントは、フリーターをはじめ、社会人未経験者の転職サポートに特化しており、紹介する求人は正社員のみです。フリーターの方の転職支援実績を豊富に持つプロのキャリアアドバイザーが二人三脚でサポートさせていただきますので、はじめての就職活動でも安心して進められます。
方法3:ハローワークに相談する
ハローワークは、全国に500ヵ所以上設置されている国の施設です。求人の検索や応募、転職活動の相談・支援などを無料で受けられます。
転職エージェントとハローワークの違いは、国や自治体が運営しているかと、民間企業が運営しているかです。
また、転職エージェントでは地方の求人の掲載が少ない傾向がありますが、ハローワークは地方も多数掲載されています。その理由は、ハローワークは企業が無料で求人掲載できるため、全国各地の求人が豊富です。
しかし、その反面求人が多すぎて選ぶのは大変です。また、掲載されている情報は基本的な情報のみなので、自分で情報収集する必要があります。
メリット | デメリット |
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・国が運営しているので安心 ・全国各地の求人が豊富 | ・求人が多すぎて選ぶのが大変 ・掲載されている情報が少ないため、自分で調べなければならない |
方法4. アルバイトや派遣からの正社員登用
アルバイトや派遣社員として働いている場合、その経験を活かしてフリーターから正社員を目指す方法もあります。企業によっては、アルバイトや派遣社員からの正社員登用制度を設けているところも多いです。
正社員登用されるには、日頃から意欲的に働き、周囲の信頼を得ることが重要です。具体的には、責任感を持った仕事ぶりや積極的な提案などで、自分の存在価値をアピールするのが効果的です。
しかし、アルバイト先によっては正社員登用制度がないことや、正社員を募集していないタイミングもあるため、注意が必要です。
まずは一度アルバイト先の店長や上司に相談してみましょう。
メリット | デメリット |
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・仕事内容や職場環境を把握しているので安心 ・アルバイトでの活躍が評価されやすい | ・アルバイト先によっては正社員登用制度がない ・正社員を募集していないタイミングもある |
方法5. 公務員試験を受ける
公務員試験は、学歴にかかわらず受けられ、試験に合格すれば公務員として転職することができます。公務員は安定的で、福利厚生も充実しているというメリットがあります。
しかし、公務員試験は受験資格に年齢の条件が書かれていることがあるため、注意が必要です。30歳前後までとしているところが多いため、募集要項をチェックしましょう。
メリット | デメリット |
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・安定している ・福利厚生が充実している | ・受験資格に年齢の条件が設けられていることがある ・試験勉強をしなければならない |
方法6. 職業訓練校に通う
フリーターから正社員になるには、職業訓練校に通い、仕事に必要な知識や資格を取ってから転職する方法もあります。
職業訓練校に通うことで、技術が求められる職種や、求人票の応募条件や歓迎条件に資格が書かれている職種への転職に有利になります。
メリット | デメリット |
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・技術や資格を取得することで転職しやすくなる | ・受講や資格取得に時間がかかる |
職業訓練校で学んで取得できる資格には、プログラミング、電気設備、宅建士、介護サービス、簿記、Webデザインなどがあります。
- Web制作コース
- プログラミングコース
- CADコース
- 国際ビジネスコース
- パソコン実用コース
- 造園・土木・施工コース
- ビル管理(メンテナンス)コース
- 介護職員養成コース
- ネイリスト養成コース
- 簿記・経理コース
- 保育士養成コース
- 医療事務コース
方法7. 紹介予定派遣
フリーターから正社員になる方法の一つに、紹介予定派遣があります。
紹介予定派遣とは、派遣社員として一定期間働いた後、企業側と本人双方の合意のもとで正社員として雇用される形態です。この方法を利用すれば、実際の業務を経験しながら、自分がその会社や業務に適しているかどうかを確認することができます。
さらに、企業側もあなたの働きぶりを見て判断するため、相互に納得した形での正社員登用が可能です。
方法8. 無期雇用派遣
無期雇用派遣もフリーターから正社員になりたい方にとって一つの選択肢になります。
無期雇用派遣とは、派遣会社に正社員として雇用され、派遣先企業で働く雇用形態のことです。
通常の派遣との違いは、正社員なので雇用が安定していることです。派遣先での業務や契約が終了しても、無期雇用派遣であれば次の派遣先に配属されます。
無期雇用派遣は、未経験歓迎で大量採用しているところも多いため、フリーターから未経験で正社員になりやすいというメリットもあります。
無期雇用派遣の仕事を探すには、求人サイトや転職エージェントで探すか、派遣会社のホームページから応募します。
メリット | デメリット |
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・未経験歓迎で大量採用しているため、転職しやすい ・雇用が安定する | ・短期間で職場が変わる可能性がある |
方法9. 知人の紹介
知人の紹介も、フリーターから正社員へのステップとして有効な方法の一つです。知人からの推薦は、企業に対して信頼性を持たせる大きな要素となります。信頼できる知人に、自分が転職を考えている旨を伝え、紹介をお願いしてみましょう。
ただし、個人の信用がかかっているため、責任感を持って仕事に取り組む姿勢が求められます。日頃のネットワークを活用し、自分に合った仕事を見つけてください。
フリーターから正社員になるまでの流れ
フリーターから正社員になるまでの流れは以下のようになります。
- 求人探し
- 履歴書・職務経歴書の作成
- 面接
- 内定
求人探し
フリーターから正社員になるための第一歩は、求人探しです。求人サイトや転職エージェントを活用し、自分に合った求人を見つけることが重要です。興味のある業界や職種を絞り込んでおくと、効率的な求人探しが可能になります。また、友人や知人からの紹介も有力な情報源となることがあります。
また、なるべく短期間で就活を成功させたいと考えているなら、条件で絞り込みすぎず、幅広く受けることがポイントです。アルバイトの選考よりも書類選考の通過率は低いため、少なくとも10社以上応募することをおすすめします。
履歴書・職務経歴書の作成
求人を見つけたら、次に書類選考の準備をします。フリーターから正社員への転職では、履歴書に加えて職務経歴書を提出します。
履歴書は学歴や経歴、資格などを一覧にまとめ、職務経歴書では経験してきた業務内容やそこで得たスキルなどをまとめます。フリーターとしての経験も含め、これまでの経歴を詳細に記載しましょう。
特に、自分の強みやスキル、過去の実績を具体的にアピールすることが重要です。
また、応募する企業や職種に合わせて、内容をカスタマイズすることも大切です。正社員としての職務内容を理解し、自分がそれにどう貢献できるかを明確に示すことがポイントです。
面接
書類選考に通過したら、面接のステージに進みます。
企業は、フリーターに対して「働く意欲が低いのではないか」「すぐに辞めてしまうのではないか」と懸念することが多いため、フリーターから正社員になりたいと思ったきっかけや意気込みなどを伝え、意欲をアピールしましょう。
また、フリーターとしての経験がどのように正社員としての業務に役立つかを具体的に伝えることが求められます。面接の準備として、自己分析や企業研究を徹底的に行い、自分の強みを企業にどう活かせるかを明確にしましょう。
内定
面接をクリアすると、最終的に内定が出ることになります。内定をもらった場合は、労働条件や待遇をしっかり確認し、自分の希望に合っているかを再度検討しましょう。納得のいく条件であれば、正式な入社手続きを進めます。
内定をもらうことはゴールではなく、新しいスタートです。そのため、引き続き自己研鑽を怠らず、入社後のキャリアアップを目指して努力していくことが大切です。
フリーターから正社員転職を成功させる3つのコツ
フリーターから正社員への転職は可能ではありますが、決して簡単なものではありません。そこで、成功率を高めるための3つのコツをご紹介します。
- コツ1:履歴書と職務経歴書の質を上げる
- コツ2:面接はポイントを押さえて対策する
- コツ3:応募企業について調べておく
では、それぞれについて見ていきましょう。
コツ1:履歴書と職務経歴書の質を上げる
フリーターから正社員への転職を成功させる1つめのコツは、履歴書と職務経歴書の質を上げることです。
書類選考を通過しない限り面接にも進めませんし、面接は応募書類に書かれた内容をもと実施されるため、書類のクオリティをあらかじめ高めておくことは欠かせません。
フリーターが履歴書を書く際は、次のポイントを意識しましょう。
- アルバイト経験は書いてもOK
- 社会保険に加入していたアルバイトについて優先的に記載する
- 応募職種で活かせるアルバイトの業務内容は、勤務期間が短かくても書く
職務経歴書に関しては、次のポイントを意識して作成してみてください。
- 仕事内容は細かく記載する
- アルバイトを通して身に付けた知識やスキルについて書く
- 仕事をする上で、心掛けていることを書く
- 後輩指導の経験があれば盛り込む
- 応募する職種に活かせる経験や強みを書く
履歴書・職務経歴書ともに書くのがはじめての方には、次の記事もおすすめです。
コツ2:面接はポイントを押さえて対策する
2つめのコツは、ポイントを押さえて面接の対策をすることです。
闇雲に対策しても時間の無駄になってしまいます。まず、企業が何を評価しているのか理解したうえで、その評価を高めることを目的に準備を重ねましょう。
具体的には、次の3つを重点的に対策することをおすすめします。
- マナー
- 自己PR
- 志望動機
マナーに関しては、特に服装に気を付けてください。男性は白いワイシャツに濃い青などのネクタイが基本です。女性は白に近い色のシャツやブラウスに、肌に近い色のストッキングが基本スタイルです。
フリーターから正社員を目指す場合、第一印象でその後の面接結果が左右されてしまう可能性があります。「清潔感がある」「明るくハキハキとしている」といった印象を与えることができれば、好印象を残すことができます。面接マナーについては次の記事もご参照ください。
フリーターだった理由を考えておく
フリーターをしていた理由を答えられるように考えておきましょう。フリーターから正社員への転職活動をするときは、面接で「なぜフリーターをしていたのか?」と聞かれることが多いからです。このとき以下のように答えると、印象が悪くなってしまいます。
- なんとなくフリーターをしていた
- 気楽なフリーターをやめたくなかった
- 正社員になって責任が重い仕事をしたくなかった
フリーターをしていた理由は、以下のように前向きな印象を与えるものにしましょう。
- どうしても叶えたい夢があった
- 資格を取得するために勉強していた
- 自分に向いてる仕事を見つけるために多くの仕事を体験したかった
転職活動を始めるときから、少しずつ前向きな理由を考えておくのがおすすめです。
自己PRはアルバイト経験をアピールする
自己PRは、アルバイト経験などで身に付けたスキルや知識を伝えつつ、それらが応募先企業でどのように活用できるか、端的に話せるよう練習を積んでおきましょう。例文を紹介します。
自己PRの書き方について詳しく知りたい人は、次の記事もご参照ください。
フリーターが志望動機を伝える際は、「長期間、働いてくれそうだ」という期待を面接官に感じてもらうことが大切です。そのため、次の3点に気を付けて志望動機を作りましょう。
- フリーターから正社員を希望するようになったきっかけや理由を、自分の経験を交えて話す
- 「御社に貢献していきたい」という前向きな姿勢を示す
- 働き始めて3年後のイメージを伝える
例文を紹介しますので参考にしてみてください。
コツ3:応募企業について調べておく
フリーターから正社員への転職を成功させるには、応募企業についてしっかりと調べておくことがポイントです。なぜなら、応募企業について調べていないと、以下のようなデメリットがあるからです。
- ミスマッチが起きる可能性がある
- 「入社意欲が弱い」という印象をもたれて採用されにくい
- 面接で「入社後のキャリアプランは?」と聞かれたときに答えられない
応募企業のことを調べるほど、ミスマッチを減らし、面接でスムーズに回答しやすくなります。必ず応募企業について調べましょう。
具体的には以下の情報を調べておきましょう。
- 事業内容や強み
- 社風や考え方
- 社長や役員の声
- キャリアプランなど
フリーターから正社員になれるおすすめの仕事8選
フリーターから正社員を目指す場合は、次の8つの仕事がおすすめです。
- 営業職
- アドバイザー職
- 施工管理
- 介護職
- システムエンジニア
- 事務職
- 製造職
- 警備員
それぞれの仕事について、仕事内容や向いている人の特徴、平均年収などを紹介します。
※年収参考:
厚生労働省|令和2年賃金構造基本統計調査「職種(小分類)別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額(産業計)」
平均年収の算出:「きまって支給する現金給与額×12」+「年間賞与その他特別給与額」(※千円以下切り捨て)
仕事1:営業職
営業職は、自社の商品やサービスを顧客に販売する仕事です。個人向けに保険商品や住宅を販売する「個人営業」、企業に向けて製品などを提案する「法人営業」の2つに大きく分かれます。
営業職は、多様な業界で募集しているため求人数が多く、資格不要なので、未経験歓迎で募集している企業も多く、フリーターから正社員になりやすい仕事です。
営業職は常に誰かに会う仕事であるのため、コミュニケーション力が高い人に向いています。仕事にはノルマが設定されることが一般的であり、目標に向かって努力することにやりがいを感じる人にも向いているといえるでしょう。一方、ノルマ達成に向けて会社から強いプレッシャーをかけられる場合もあり、メンタル的な面でのタフさが必要になる点には注意が必要です。
営業職の平均年収は、男性562万円、女性434万円です(※)。※「その他の営業職業従事者」の平均年収を参照
仕事内容 | 商品やサービスを顧客に販売する仕事 |
向いてる人 | コミュニケーション力がある人、タフな人 |
年収 | 男性562万円、女性434万円 |
営業職については、次の記事もご覧ください。
仕事2:アドバイザー職
アドバイザー職とは、個人や企業からの相談に乗り、その解決策を一緒に考えていく仕事です。「キャリアアドバイザー」「美容アドバイザー」など、さまざまな種類が存在します。
アドバイザーの仕事は、接客のアルバイトなどによって得た傾聴力や提案力を活かしやすく、未経験でも比較的始めやすいため、フリーターから正社員への転職におすすめです。
アドバイザー職は、傾聴力がある人に向いています。人の話に耳を傾けられる人、誰かの話を聴く側に回ることが多い人には適性があるでしょう。ただ、相手の悩みに共感し過ぎると自身のメンタル不調につながるおそれもあるため、自分と相手との間に境界線をしっかり意識すること、その見極めが冷静にできることが重要です。
仕事内容 | 相談に乗り、その解決策を一緒に考えていく仕事 |
向いてる人 | 傾聴力がある人 |
年収 | 384万円 |
仕事3:施工管理
施工管理の仕事は、建設現場でのスケジュール管理や工程調整を行う役割を担います。
体力とコミュニケーション能力が求められますが、未経験者にも門戸が開かれているため、フリーターから正社員になりたい方におすすめです。技術を身につけることで長期的なキャリアアップが期待できます。
施工管理の平均年収は、632万円と高い水準となっています。未経験でも比較的高年収であり、資格を取得することでさらに年収を上げることができます。
仕事内容 | 建設現場でのスケジュール管理や工程調整を行う仕事 |
向いてる人 | 体力がある人 コミュニケーション能力がある人 |
年収 | 632万円 |
平均年収出典:厚生労働省「建築施工管理技術者 – 職業詳細 | job tag(職業情報提供サイト(日本版O-NET))」
仕事4:介護職
介護職とは、要介護者(介護を必要とする人)の生活をサポートする仕事です。老人ホームや障碍者支援施設で働くことが一般的です。
介護職は全国各地でニーズがあり、人手不足解消のために資格不要、年齢・経歴不問で積極的に募集しているため、フリーターから正社員になりやすい仕事と言えます。
介護職は、誰かの喜ぶ顔がやりがいにつながる人に向いています。入浴や着替え、排せつの補助など大変な面もありますが、「ありがとう」の言葉を多く受けられる仕事であり、人をサポートする仕事に就きたい人は検討してみましょう。業界全体が慢性的な人手不足であるため、ひとりあたりの業務量が多い可能性がある点には注意が必要です。
資格がなくても働くことはできますが、転職後は国家資格の「介護福祉士」の取得に挑戦することをおすすめします。介護福祉士の資格を持っていると、給料アップや、施設内の高い役職で働ける可能性があります。資格取得の支援制度がある職場もあるので事前にチェックすると良いでしょう。
仕事内容 | 要介護者(介護を必要とする人)の生活をサポートする仕事 |
求められるスキル | 誰かの喜ぶ顔がやりがいにつながる人人をサポートする仕事に就きたい人 |
年収 | 男性391万円、女性343万円 |
※「介護職員(医療・福祉施設等)」の平均年収を参照
仕事5:システムエンジニア
システムエンジニアとは、主にITシステムの構築を担う仕事です。システムに求める要件などを企業の担当者にヒアリングし、その要件に沿う仕様書を作り上げます。その後はプログラマーなどに指示を出しつつ、システム完成までの一連の流れを仕切っていきます。
システムエンジニアは、IT業界が急成長し人材ニーズが高まっている一方で、エンジニア不足傾向にあることから、未経験で募集している企業が多数あります。
未経験でも挑戦しやすく、高年収を目指すことが可能なので、フリーターから正社員を希望する方にも人気の職種の一つです。
システムエンジニアの平均年収は557.6万円と、高めの水準となっています。入社後に技術を学んでいく必要がありますが、スキルを身につけることで高年収を目指すことが可能です。
システムエンジニアに向いているのは、協調性をもって仕事を進められる人です。発注元の企業の社員だけでなく、社内のメンバーをまとめていく役割も求められるためチームプレーに自信がある人は活躍できるでしょう。ITシステムにはトラブルがつきものなため、何か問題が起きた場合は深夜でも復旧作業に当たる必要があるなど、突発的な対応に見舞われる可能性がある点には注意が必要です。
仕事内容 | ITシステムの構築を担う仕事 |
求められるスキル | 協調性のある人 |
年収 | 557.6万円 |
参考:厚生労働省 職業情報提供サイトjobtag「システムエンジニア(業務用システム)」
システムエンジニアについて詳しく知りたい場合には、次の記事もご参照ください。
仕事6:事務職
事務職とは、社内で事務作業をおこなう仕事です。書類作成や売上管理、データの打ち込みなど、基本的には社員のサポート業務を担います。
事務職は、基本的なPCスキルやオフィスソフト(word、Excel、PowerPoint)の操作スキルがあれば未経験でも始めやすく、ワークライフバランスを取りやすい職種なので、フリーターから正社員を希望する方に人気の仕事の一つです。
事務職は、作業をコツコツと行える人に向いています。パソコンに向き合い、細かな数字を扱う場面が多いため、そうした作業でも集中力を切らさず、ミスなく取り組める人は社内で重宝されるでしょう。いわゆるマニュアル仕事が多いため、「常に新しい仕事に挑戦したい!」と考えている人は仕事に飽きてしまう可能性がある点には注意が必要です。
事務職の平均年収は、男性609万円、女性406万円です(※)。※「総合事務員」の平均年収を参照未経験から事務職で就職する場合、年収は低めとなりますが、「土日休み」「残業少なめ」「オフィスワーク」の働き方を希望する方におすすめの仕事です。
仕事内容 | 書類作成や売上管理、データの打ち込みなど、社内で事務作業をおこなう仕事 |
求められるスキル | 作業をコツコツと行える人集中力を切らさず、ミスなく取り組める人 |
年収 | 男性609万円、女性406万円 |
事務職に興味がある場合は次の記事もチェックしてみてください。
仕事7:製造職
フリーターから正社員になりたい方には、製造職もおすすめです。製造職とは、主に工場内で機械のセッティングや操作、材料の加工や、製品の検品などを行う仕事です。
製造職はモノづくりが好きな人に向いています。重厚な機械から日用品まで工場によって扱う商材はさまざまですが、どの分野でも製品が作られていく過程を間近で見ることができるのは醍醐味でしょう。一方、怪我のリスクと常に隣り合わせという点はあらかじめ理解しておきましょう。
転職にあたっては「危険物取扱者」や「機械保全技能士」を取得していると、選考の際に有利に働く場合があるでしょう。
製造職の平均年収は、男性447万円、女性313万円です(※)。※「その他の製品製造・加工処理従事者(金属製品を除く)」の平均年収を参照
仕事8:警備員
警備員は、商業施設やオフィスビルなどの警備を行う仕事です。見回り作業のほかに、入退館の受付や、監視カメラのチェックなども行います。
警備員は責任感が強い人に向いています。場合によっては身の危険を感じることもありも、ほかの職種以上に注意深く仕事をする必要はありますが、「人々の安全を守る」という使命に意欲を燃やせる人であれば大きなやりがいを感じられるでしょう。
警備員の資格(検定)は、担当する施設ごとに分かれています。たとえば、商業施設やオフィスビルでは「施設警備業務検定」、空港では「空港保安警備業務検定」、一般道の交通誘導では「交通誘導警備業務検定」を持っていると、採用時に評価されるでしょう。
警備員の平均年収は、男性353万円、女性327万円です。
他にもフリーターから正社員になれる職業について知りたい方は、以下の記事も読んでみてください。
フリーターから正社員ってなれる?
フリーターから正社員になることは可能です。 なぜなら、2021年に正社員になろうとしたフリーターのうち、正社員になれた割合は66.6%だからです。 正社員を希望するフリーターのうち、7割近くが正社員になれていることが分かります。
近年は人手不足傾向にあり、企業が経験やスキル不問で積極的に採用を行っているため、フリーターから正社員になれる可能性があります。
また、フリーターから正社員になれる年齢の制限はありません。なぜなら、20代後半のフリーターの63.6%、30代前半のフリーターの68.5%が正社員に転職できているからです。しかし、業界・職種によっては未経験で採用するのは30代前半までとしているところもあるため、30代前半までに正社員に転職した方がいいと言われています。
正社員になれた割合 | |
---|---|
25~29歳 | 63.6% |
30~34歳 | 68.5% |
参考:労働政策研究・研修機構「大都市の若者の就業行動と意識の変容-「第5回 若者のワークスタイル調査」から」
アルバイトや新卒の就活よりは難しい
フリーターから正社員への転職は可能ですが、アルバイトの選考や、新卒の就活と比べると難しい傾向にあります。
企業にもよりますが、一般的に新卒採用の書類選考の通過率は約50%と言われており、一方で中途採用の書類選考通過率は30%前後と言われています。さらにフリーターで正社員未経験だと書類選考通過率はもっと下がります。
そのため、しっかりと選考対策をし、複数の求人に応募しないと転職は難しいでしょう。
新卒一括採用は、企業が毎年一定の時期に行う大規模な採用活動です。これに対し、フリーターからの採用は、個別の求人によって柔軟に行われることが多いです。そのため、採用人数が少ないことから、内定を獲得するのが難しい傾向にあります。
また、新卒採用はポテンシャルや人柄を重視し、入社後に育成する方針で採用します。一方、フリーターの採用は中途採用となるため、ビジネスマナーや即戦力も求められる傾向にあるため、新卒採用よりも難易度が上がります。
しかし、一部の求人では、フリーターで正社員未経験であっても、新卒と同じように経験不問でポテンシャルや人柄を重視して採用するものもあるので、「未経験歓迎」「経歴不問」の求人を探しましょう。
新卒採用 | フリーターの採用 | |
---|---|---|
採用活動時期 | 6月から9月(通年のところもあり) | 通年 |
入社時期 | 4月か10月 | 通年 |
採用人数 | 数名~数百人 | 数名 |
採用基準 | ポテンシャル | ポテンシャル・ビジネスマナー・即戦力 |
フリーターから正社員への転職が難しい理由について詳しく知りたい方は、以下の記事も読んでみてください。
フリーター期間が短いほど転職しやすい
フリーター期間が短い方が、転職しやすい傾向があるため、転職を考えているなら早めに就職活動を開始することをおすすめします。
独立行政法人労働政策研究・研修機構の調査によると、フリーター期間が1年以内の場合の正社員への転職率は68.8%であるのに対し、フリーター期間が1年~4年あると正社員転職率は60%前後、フリーター期間が4年以上あると正社員転職率が40%をきっていることが分かります。
フリーター期間 | 正社員転職率 |
---|---|
1年以内 | 68.8% |
1年~2年 | 61.2% |
2年~3年 | 56.6% |
3年~4年 | 61.1% |
4年~5年 | 37.9% |
5年以上 | 32.3% |
参考:独立行政法人労働政策研究・研修機構 労働政策研究報告書 No. 213『大都市の若者の就業行動と意識の変容』
これは、年齢が上がるにつれて求められる経験、スキルも上がっていき、アルバイトは職歴としてみなされないため、フリーター期間が長ければ長くなるほど転職が難しくなる傾向があるからです。
学校卒業後3年以内であれば既卒・第二新卒枠で応募できる!
高校や専門学校、短大、大学など、最終学歴の学校を卒業してから3年以内であれば、既卒枠や第二新卒枠の求人に応募することができます。
既卒とは、学校卒業後一度も就職経験がない人を指し、卒業後3年以内までが目安です。第二新卒は、学校卒業後に就職してから3年以内の人を指します。
既卒・第二新卒向けの求人は、新卒と同じような扱いとなり、即戦力よりもポテンシャル重視で採用を行います。
そのため、学校卒業後3年以内であれば、即戦力となる経験がなくても、既卒・第二新卒枠であれば就職しやすいというメリットがあります。
フリーターから正社員になれる理由
以上のような理由でフリーターから正社員への転職が難しいと言われていますが、転職は無理ではありません。
そこで、フリーターから正社員になれる理由について説明します。
1. 経験よりも人柄・ポテンシャルが重視される
フリーターから正社員への転職を考える際、多くの企業が求めるのは、必ずしも豊富な経験や特定のスキルだけではありません。
特にフリーターからの転職者に対しては、その人自体のポテンシャルや人柄が重視されることが多くあります。これは企業が「将来の成長」を期待しているからです。
以下の表は、フリーターを正社員として採用した企業が、選考において重視した点を表したものです。
フリーターの正社員への採用選考にあたり重視した点(複数回答) | >数値(%) |
---|---|
学歴・経歴・経験 | (7.9) |
職業に関する知識・技能 | (68.7) |
年齢 | (5.9) |
マナー・社会常識 | (59.8) |
組織への適応性 | (33.4) |
職業に関する資格・免許 | (19.9) |
業務に関する専門知識 | (17.5) |
コミュニケーション能力 | (52.5) |
仕事に対する意欲・熱意 | (7.8) |
体力・ストレス耐性 | (11.0) |
その他 | (1.2) |
「職業意欲・勤労意欲・チャレンジ精神」が最も多く、次に「コミュニケーション能力」「マナー・社会常識」が多くなっています。一方、「学歴・経験」を重視する企業の割合は7.9%となっています。
このことから、経験よりも意欲があるか、コミュニケーションできるか、基本的なビジネスマナーがあるかが重視されていることが分かります。
2. 人手不足で採用ハードルが低い業界・職種がある
フリーターから正社員になれる理由は、人手不足で採用ハードルが低い業界・職種があることも挙げられます。
人手不足の業界や職種では、即戦力となる人材の採用が難しいため、未経験の人材を採用し、入社後に育成する方針をとっている企業が多くあります。
例えば、多くの企業で募集している営業職や販売職、スキルを持った人材が少なく人材ニーズが高いエンジニア、人手不足傾向の施工管理や介護職などがあります。
未経験で積極的に募集している企業では、研修制度が整っていたり、未経験で入社して活躍している社員が多いため、未経験でも安心して正社員に転職することができます。
フリーターから正社員になった人の体験談
本当にフリーターから正社員になることはできるの?と疑問を持つ方に向けて、次は弊社ジェイックの就職支援サービスを利用してフリーターから正社員になった人の体験談を紹介します。
この記事を書いている私たちジェイックでは、10年以上にわたってフリーターに特化した就職支援サービスを展開しています。
ここでは、実際にフリーターから正社員就職に成功したジェイックのご利用者の方の就職体験談をご紹介します。
井原さんの就職成功体験談|車部品の専門商社
BEFORE | AFTER |
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留年後、既卒フリーター | 職種:営業や新人指導 |
小池史哉さんの就職成功体験談|株式会社エム・エス・ビルサポート
BEFORE | AFTER |
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消防士試験に落ちてフリーター | オフィスビルの内見対応や紹介 |
上記のような先輩たちのように、次はあなたがフリーターから正社員就職を成功させる番です。
就職を成功させて、安定した生活を過ごしたいのであれば、いつでもジェイックへ相談しに来てください。
フリーターから正社員への就職体験談をもっと見たい方は、以下の記事も読んでみてください。
フリーターと正社員はどっちが高収入?
フリーターと正社員では、正社員の方が高収入である傾向にあります。「令和4年賃金構造基本統計調査の概況」によると、正社員の平均月収は32万8000円、フリーターを含む非正規労働者の平均月収は22万1000円です。
フリーター | 正社員 | |
---|---|---|
月収 | 22万1000円 | 32万8000円 |
フリーターから正社員になることで、最初は月収20万円~25万円前後でスタートしますが、経験を積むにつれて昇給していきます。加えて、会社にもよりますが、月給だけでなく年に2回のボーナスが支給されるため、正社員の方がフリーターよりも高収入となります。
フリーターから正社員になるメリット
フリーターから正社員になるメリットは、雇用や給与の安定のほかに、収入アップや社会保障・福利厚生の充実といったメリットがあります。
- 雇用が安定する
- 給与が安定する
- 賞与がある
- 昇給がある
- 社会保障を受けられる
- 福利厚生がある
それぞれのメリットについて詳しく説明します。
雇用が安定する
フリーターから正社員になる一番のメリットは、雇用が安定することです。
フリーターは、景気やアルバイト先の経営状況が悪くなったときに真っ先に影響を受けやすい傾向があります。一方、正社員は特別な理由がない限り解雇されることはなく、安定した雇用が保障されています。
フリーターを続けていると、急な解雇により収入がなくなってしまったり、働き口が見つからず苦労するリスクがあります。
フリーターから正社員になることで、将来の不安が解消され、安心して生活することができます。
給与が安定する
正社員は、毎月固定の給与が支払われるので、給与が安定するというメリットがあります。
アルバイトは時給で働いた分しか給料が出ない一方、正社員は祝日がある月も同じ額の給与が支払われます。
アルバイトは毎月同じ程度のシフトで入れるとは限らないため、月によっては収入が少なく、生活が苦しくなる時があるでしょう。
フリーターから正社員になることで、安定した収入を得ることができます。
賞与がある
フリーターから正社員になるメリットの一つに、賞与があることが挙げられます。
アルバイトで賞与をもらえる企業は少ない一方、正社員の場合、ほとんどの企業で賞与制度が適応されています。
厚生労働省が発表した「令和元年就業形態の多様化に関する総合実態調査の概況」によると、86.8%の会社で正社員に賞与支給制度が適用されています。一方、フリーターを含む非正規労働者にも賞与支給制度を適応している会社は35.6%です。
賞与の支給額は月給の1ヶ月〜2か月分が相場で、年に2回支給されることが多いため、賞与があるだけで年収が40万円〜80万円程度上がります。
フリーターから正社員になり、賞与を受け取ることで年収を大幅に上げることができます。
昇給がある
フリーターから正社員になると、昇給があることもメリットの一つです。
正社員として働き経験を積んでいくと、出来る仕事の範囲が広がったり、出せる成果も大きくなっていきます。そういった変化にあわせて給料も上がっていく昇給制度というものがあります。
アルバイトでも昇給制度があるところもありますが、時給が数十円上がる程度で、正社員と比べると昇給額は低い傾向にあります。これにより、年齢を重ねるごとにフリーターと正社員の給与の差はどんどんと開いていきます。
以下は、正社員と非正規労働者の年齢別の給与を示したものです。正社員の給与は年齢が上がるにつれて増えていくのに対し、フリーターの給与はほとんど変わらないことが分かります。
正社員(千円) | フリーター(千円) | |
---|---|---|
〜19歳 | 192 | 170 |
20歳〜24歳 | 228 | 194 |
25歳〜29歳 | 263 | 216 |
30歳〜34歳 | 294 | 221 |
35歳〜39歳 | 327 | 220 |
40歳〜44歳 | 354 | 220 |
45歳〜49歳 | 374 | 217 |
50歳〜54歳 | 394 | 222 |
55歳〜59歳 | 404 | 221 |
参照:厚生労働省「令和5年賃金構造基本統計調査」
その結果、フリーターと正社員では、生涯で稼げる年収に大幅な差が出てしまいます。厚生労働省の調査によると、フリーターと正社員の生涯年収の差は1億6千万程度と言われています。
早めにフリーターから正社員になることで、生涯年収を最大化することができます。
社会保障を受けられる
正社員になると、充実した社会保障制度を受けることができます。例えば、健康保険や厚生年金、雇用保険など、生活や医療費の補助が受けられるようになります。
フリーターから正社員になると、社会保険に加入することができます。(※フリーターでも女権を満たせば加入ができます)
正社員が加入する社会保険には、「健康保険」「介護保険」「厚生年金保険」「労災保険」「雇用保険」などがあります。
病気やケガで働けなくなった時、出産や育児、介護で働けなくなった時も、社会保険に加入していれば「傷病手当」「出産手当」「介護手当」が支給されます。
そのため、フリーターから正社員になることで、将来の不安を軽減し、安心した生活を送ることが可能になります。
また、正社員とフリーターでは加入できる年金制度に違いがあります。
正社員が加入できる「厚生年金」に加入していれば、老後に受け取れる年金の額が「国民年金」のみの場合に比べて多くなります。
以下は、厚生年金と国民年金を比較した表です。
厚生年金 | 国民年金 | |
---|---|---|
加入対象 | 会社員 | 自営業、学生、アルバイト、無職 |
保険料 | 収入によって異なる | 一律(16,590円/月※1) |
支払い | 加入者と勤めてる会社で折半 | 加入者が全額支払い |
最低加入期間 | 1か月 | 10年 |
付加年金 | 加入できる | 加入できない |
加給年金 | 支給される | 支給されない |
将来の受給額 | 146,000円※2+国民年金 | 65,075円※2 |
遺族年金 | 生計を一にする子供、妻、55歳以上の夫、 父母、祖父母がいる場合に支給される | 生計を一にする子供がいる場合 に支給される |
生涯年金 | 障害等級表1~3級のいずれかに該当すれば支給される 3級に達していなくとも支給される場合がある | 障害等級表1~2級に該当する障害にある間に支給される |
※1 2022年度の場合※2 2021年度の平均年金月額
福利厚生がある
フリーターから正社員になると、受けられる福利厚生が増えます。
福利厚生とは、基本給以外にも従業員や家族に対して行うサービスで、代表的なのは以下のものです。
- 住宅手当(家賃の一部を会社が負担する)
- 健康診断や人間ドック
- ジムなど運動施設の利用補助
- 結婚祝い金
- 出産祝い金
- 短時間勤務制度
- 託児所や保育施設の設置
- 育児休暇
- 資格取得の支援(受験料を会社が負担するなど)
- テレワークの導入
- 確定拠出年金制度の導入
- 財形貯蓄制度の導入
どのような福利厚生を導入しているかは会社によって異なり、個々の会社が独自に設けている制度もあります。
会社が福利厚生を充実させる目的は、従業員やその家族の満足度を上げて、少しでも長く働いてもらうことです。つまり会社からすると、福利厚生は「役職者や長く働ける正社員ほど手厚くしたい」と考えるのが自然でしょう。
このような狙いがあるため、フリーターは受けられる福利厚生が少ない、あるいは無い場合も珍しくありません。正社員に比べると、受けられる福利厚生が少ない事は間違いないでしょう。
福利厚生は、実質的に収入に直結します。例えば、家賃を月に2万円負担してくれるなら、実質月の給料が2万円アップしたようなものです。先ほど「正社員とフリーターの給与には差がある」とお伝えしましたが、それ以外にも生活水準ベースで見ると、より大きな差があると考えられます。
フリーターから正社員になるデメリット
フリーターから正社員になるメリットがたくさんある一方で、デメリットもあります。
アルバイトでシフトにあまり入っていなかった人からすると、正社員になることで自由な時間が減ってしまったり、仕事の責任が重くストレスを感じるかもしれません。
- 自由な時間が減る
- 仕事の責任が増える
- 仕事や働く場所の自由度が下がる
自由な時間が減る
フリーターから正社員に移行する際には、自由な時間が減ることがしばしばデメリットとして挙げられます。フリーターとして働く際にはシフト制で勤務時間が比較的柔軟である場合が多く、自分のライフスタイルに合わせた働き方が可能です。しかし、正社員になると、基本的には週5日のフルタイム勤務となるため、自由に使える時間が大幅に減ることが予想されます。趣味や家族との時間の確保が難しくなることがあり、その調整が必要になるかもしれません。
仕事の責任が増える
フリーターから正社員になると、仕事の責任が増えたことをデメリットに感じるかもしれません。フリーター時代に比べて、担当する業務が増えたり、長期的なプロジェクトに関わったりすることが求められます。
さらに、同僚や後輩の指導など、新たな役割が追加されることもあります。このような責任の増加はプレッシャーとなることがありますが、それと同時に自己成長の機会ともなり得ます。
仕事や働く場所の自由度が下がる
フリーターから正社員になると、仕事の内容や働く場所の自由度が下がる場合があります。フリーターとしては、さまざまな業種や職場を体験できることが利点となることがありますが、正社員になると特定の職種や業界に固定されることが一般的です。
このことにより、異なる職場環境を経験する機会が減少します。また、転職する際には、今までのキャリアを考慮した上で次の職を選ぶ必要があるため、選択肢が狭まることがあります。
フリーターから正社員に関連する質問
フリーターから正社員になる流れは?
フリーターから正社員になる流れは、①求人探し②履歴書・職務経歴書の作成③求人応募④面接⑤内定承諾⑥アルバイトの退職⑦入社という流れになります。フリーターから正社員として転職するまでには、2ヶ月~3か月程度かかるのが一般的です。3か月程度かかることを見越して就活スケジュールを立てましょう。
フリーターの限界はいくらですか?
フリーターの限界は、時給1000円で働く場合は月給19万円、年収228万円です。しかし、住民税、所得税の負担を避けて働きたい場合の限界は100万円、所得税の負担を避けて親の扶養内で働く場合の限界は103万円、社会保険料の負担を避けたい場合は130万円が限界です。
「103万の壁」「130万の壁」を是正するための支援施策は2024年10月から行われますが、アルバイト先によって実施するところと実施しないところがあります。
まとめ
フリーターが正社員として転職できるのかについて、ここまで解説してきました。フリーターから正社員としての転職は可能ではありますが、希望者全員が就職できるわけではありません。この記事で紹介した「正社員転職する方法」「正社員になるポイント」「正社員になるメリット・デメリット」における、以下のポイントが重要になります。
- 一日でも早く(できれば20代の内に)転職活動を行うこと
- 将来が見通しづらいからこそ、正社員の「雇用と収入」の安定性を重視すること
- 「フリーターの就職・転職に強みのあるエージェント」を活用すること
転職活動がはじめての方や、内定が獲得できるか不安を感じている方は、弊社ジェイックの転職エージェントをご活用ください。求人の紹介だけでなく、就活講座や面接会など、正社員への転職に役立つさまざまなサポートを無料でご用意していますので、ぜひお気軽にアクセスしてください。