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ニートになってしまう原因とは?2つのパターンと脱却方法を紹介!

ニートになってしまう原因とは?2通りのパターンと脱却方法を紹介します!

ニートになる原因にはいったいどのようなものがあるのでしょうか。ニートになりたくてなった方は少ないはずですので、何かしらの理由があるのでしょう。

この記事では、ニートになってしまう原因を大きく2つのパターンにわけて解説しています。

ニートを脱出するための方法も、考え方編と行動編の2通りに分けて紹介していますので、少しづつでも現状を脱却するきっかけにして頂ければ幸いです。

記事のPoint
  • ニートになるのは「人間関係(友人関係)」「親との関係」が原因の場合が多い
  • ニートになる人には、不登校や中退経験あり、コミュニケーションが苦手などの特徴がよく見られる
  • ニートから脱出するためには、悲観的にならず、自分のせいにしすぎないことが大切
  • ニートを脱するためには、在宅ワーク、アルバイト、就職などが効果的
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ニートの方によくある特徴

厚生労働省「ニートの状態にある若年者の実態および支援策に関する調査研究報告書(概要)」のニート状態にある若者へのアンケート結果をもとに、ニートの方によく見られる特徴についてご紹介します。

不登校や中退を経験している

ニート状態にある人のうちの37.1%が過去に不登校を経験し、学生時代に1か月以上の長期欠席経験があった人は、高校が16.6%、大学・短大が25.8%ということがわかっています。つまりニートになる前の学生生活の時点で、うまくいかなかった経験を持つ人が一定数いるということです。

不登校や中退の原因はさまざまですが、以下のようなケースもあるでしょう。

  • 学校になじめなかった
  • やむを得ない事情で通えなくなった(金銭的な理由、病気など)
  • 勉強や部活についていけなくなった

いずれにしても、不登校や中退をしたことで「挫折感」を感じてしまい、自信を失って何もやりたくないと考えるきっかけになってしまった人も多いかもしれません。

いじめられた経験がある

ニート状態の若者の経験として「学校でいじめられた」ことがあると回答した人は55%と、ニートの半数以上が過去にいじめを受けていたことがわかっています。

いじめに遭ったことがきっかけでニートになる要因としては、以下が考えられます。

  • 自己否定をするようになった
  • いじめられた経験が強いトラウマになった
  • 人と接することが嫌になった

一定の年齢になれば人と違うところは「個性」と認められますが、その個性が、子どものころは「おかしい」「ほかの人と違う、変」と見なされていじめの対象となり、自信をなくしてしまう要因になることもあるかもしれません。

対面コミュニケーションに苦手意識がある

アンケートのなかでは「人に話すのが不得意」と回答した人が64.4%と、もっとも多くなっています。具体的な行動の苦手意識としては「面接に通る」が75.1%、「面接で質問に答える」が64.8%と、直接人と会話ややりとりをしたりすることに苦手意識を持っている人が大半です。

対面コミュニケーションが苦手だと、以下のようなことが起こり得ます。

  • 就職活動をすることが怖くなる
  • 社会でやっていけるかどうか不安になる
  • 周囲に相談できず孤立しがちになる

その結果、必要最低限しか人と関わらずに済むニート状態になってしまうこともあるでしょう。

家庭の経済状況はあまり関係がない

ニートになったきっかけとして、家庭の経済環境はそこまで影響していないと考えられます。家庭の経済状況についてのアンケートのなかでも「ふつう」が47.1%と約半数で、「やや苦しい」28%、「やや余裕がある」が10.8%、「非常に苦しい」が8.9%、「余裕がある」が3.3%と幅広い結果となっています。

「裕福だからor貧乏だから子どもがニートになった」というような、経済的な部分との因果関係はあまりないといえます。

家庭のことが要因でニートになる人は、たとえば以下のような問題のある家庭で育った可能性が大きいといえるでしょう。

  • 家庭環境(両親の仲が悪い、家族間の会話がないなど)
  • 親の子どもへの接し方(褒めない、無関心、過干渉、差別など)
  • 親の精神的な問題(うつなどの精神疾患、感情の起伏が激しいなど)

後述しますが、生まれ育った家庭でつらい思いをすることが続くと、大人になってから、ニートのような無気力な状態になってしまうことはあり得ます。

ニート脱出診断
ニート脱出診断

ニートになってしまう原因は何があるのか

ニートの方によくある特徴を把握できたでしょうか。次に、ニートの方に見られる特徴をもとに、そもそもニートになってしまう原因はどのようなものがあるのかについて分析します。

人間関係(友人関係)に問題がある

ニートになるきっかけとして、人間関係を上手に築けていないというケースは一定数あります。

友達が少ない

何人か親しくしている友達がいれば、ニート状態にあることを心配してくれたり、仕事探しを応援してくれたりする機会があるでしょう。しかしニートは友達自体が少ない・またはほとんどいないケースも比較的多く見られます。

不登校や中退経験があればなおさら、学生時代に友達を作る機会がなかったかもしれません。

友達の作り方がわからない

そもそも「どうやって友達を作ればいいのかよくわからない」という人もいるでしょう。ニートになりやすい人の傾向として「対人関係が希薄になりがち」という部分が見られます。人とどうかかわればいいのか、どうすれば親しくなっていけるのかがわからず社会で孤立してしまい、ニート化してしまうことがあるのです。

ネット上では気軽に交流できるが、リアルな人間には話しかけられない」という人もいそうです。

親に問題がある

親が、自分の子どもをニートにするきっかけを作ってしまっているケースもあります。

働かなくても生活できる

「ニートであることと家庭の経済環境はあまり関係がない」と述べましたが、親のあり方によっては、それがひとつの要因となっていることもあります。

ニートの家庭の経済状況は「ふつう」「やや余裕がある」「余裕がある」と、比較的ゆとりがある状態の家庭が全体の61.2%を占めていることがわかっています。親が成人した子どもの衣食住の面倒を見たり多額のお小遣いを渡したりしていて、子ども側としては生活に困らないために働く意欲を失ってしまっているケースもあるでしょう。

教育のバランスが崩れている

子育てをするうえでは「支配」「服従」「保護」「拒否」の4つをバランスよく、子どもの性質に合わせて使い分けることが大切だと言われることがあります。しかし、ニートの子どもがいる家庭では、このバランスが崩れていることが多いという特徴があります。

「支配」と「拒否」が多い家庭

「支配」と「拒否」が多すぎる家庭環境で育った人は、親をはじめとする「自分以外の人の顔色」を伺いながら生活せざるを得ない心理状態になる傾向があります。「人から気に入られる自分でいなければ」と自分の気持ちを過度に抑えたり、必要以上に承認欲求が強くなったりしがちです。

仕事で一回失敗したり上司から怒られたりしただけで過剰に落ち込んだり、不安を強く感じたりして、ひとつの場所で長く働くことがむずかしくなってしまうことがあるのです。

「服従」と「保護」が多い家庭

「服従」と「保護」が多すぎる家庭環境で育った人は、親の言う通りに人生を歩んできたケースが見られます。その結果、独り立ちする年齢になっても「親がいないと自分は何もできない」と思い込んだり、自分でものごとを決められなくなったりすることがあるといえます。

過干渉な親のもとで育ったりすると、社会に出ても親に似た人を引き寄せてしまいつらい思いをしたり、「もう何もしたくない、どうでもいい」と、無気力になったりすることがあります。

ニートになったのは親が原因だと考えている方は、以下の記事もぜひ参考にしてください。

ニートなったこと親のせいにする人について解説!自分を改善させる方法も紹介!

ニートを脱出するための考え方/行動

ニートになる原因として考えられることをご紹介しました。最後に、現在ニートをしていてそこから脱出したいと考えている方向けに、ニートを脱出するための考え方や具体的な行動をご紹介します。

ニートを脱出するための考え方

ニートから抜け出したい方は、以下のような考え方を試してみましょう。

先のことは考えない

ニートの方に見られる傾向のひとつに「悲観的すぎる」ところが挙げられます。たとえば、以下のように、過剰にマイナスな思考をしてしまっていることがあります。

  • ニートだからもう自分の人生は終わり
  • いまから就職してうまくやっていけるはずがない
  • どうせがんばっても無駄に終わる

こういった発想はすべて、まだ起きてもいないことをただネガティブに想像しているだけです。

心配したり、ものごとの悪い面を考えたりすること自体は決して悪くありません。仕事をするうえでも、楽観的であることがすべてにおいてよいわけではなく、ある程度リスクやデメリットなどを考えられる人は必ず必要だからです。

大切なのは「悪い想像」と「現実」は別のものであると理解することです。「こういう悪いことが起きるに違いない」というのは、ただ頭の中だけで考えた想像の範疇に過ぎません。それよりもまず今日という日を充実させることを考えたり、前向きに楽しんだりする時間を増やしてみましょう。

たまには誰かのせいにする

ニートは世の中的には「だらしない」「やる気がない」などの悪いイメージを持たれることがありますが、実際にはそうではなく「自責の念が強い」人が多くいます。「すべて自分のせい」「自分が悪い」と思い込み、自分に価値がないと感じてニートという状態を選んでいる人もいるのです。

「自分以外の誰かのせいにしてみる」という方法は、心が軽くなるためおすすめです。たとえば自分がニートになった要因を、以下のように考えてみるのです。

  • 自分のことを否定し続けてきた親のせい
  • 厳しすぎた前職の上司のせい
  • 学生時代にいじめてきたクラスメイトのせい

すべて自分が悪いなどと思い込まず「あの言い方はひどかった」「あんなことをされる筋合いはない」などとひとつひとつ考えていくことで、自分の心も少しずつ回復していくでしょう。

失敗から学ぶ

ニートの方のなかには失敗を恐れている人も多くいますが、失敗について以下のことを知っておく必要があります。

  • 人生で失敗したことがない人はいない
  • 成功している人は、多くの過去の失敗を活かしている
  • 失敗からしか得られないものも多い

失敗しない」ということは「チャレンジしていない」ということで、何の進歩も成長もしないこととイコールです。

たとえばニートの状態から思い切って就職活動をしたとき、書類で落とされたり、就職相談や面接で厳しいことを言われて落ち込んだりすることはあるかもしれません。しかし行動したことは立派な価値で、うまくいかなかった経験をどんどんポジティブな方向に活かしていけばよいのです。

ニートからの脱出を詳しく知りたい方は、以下の記事もぜひ参考にしてください。

ニートを脱出できない原因とは?【抜け出すためのヒントも解説】

ニートを脱出するための行動

ニートを脱出したいと考えている方は、以下のいずれかの行動を取ることをおすすめします。

  • 在宅ワークをする
  • アルバイトをする
  • 就職する

たとえばクラウドソージングサイトに登録して自宅でできる案件に取り組んでみたり、日雇いや短期バイトなどをやってみたりするなどして「働いてお金を稼ぐ」という成功体験をすることが、ニートの方の自信回復にプラスになることがあります。

本格的に社会復帰を目指す場合には、勇気を出して就職活動に取り組んでみましょう。就職活動の方法がわからない不安がある方は、就職支援サービスの利用がおすすめです。ジェイックでは、社会人経験がない・少ないニートの方の就職支援にも力を入れていますので、お気軽にご相談ください。

ニートをずっと続けた先に起こり得る末路や、ニートを脱出するための具体的な方法は、以下の記事でくわしくご紹介しています。

ニートの末路と脱出方法を解説!将来も無職だった結果…

ニートの状態から本格的に抜け出したいと考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。

「ニートの原因」に関するよくある質問

ニートをしている主な原因とは

ニートになる原因としては、人間関係や親との関係性が影響していることがあります。問題のある親に育てられた人の場合、大人になってから無気力になったり、自分に無価値感を感じたりしてニートになってしまうこともあるのです。

ニートを脱出するためにまずした方がいいこととは

ニートになった原因は人それぞれですが、ニートを脱出するための唯一の方法は、とにかく行動することです。たとえば、ジェイックの「就職相談」にお申込みいただくこともそのひとつです。就職アドバイザーが現状をヒアリングしたうえで、最適な就職活動のアドバイスをさせていただくことも可能です。

ニートの人によくある特徴

ニートになる人の特徴として、たとえば不登校や中退経験がある、学校や職場でいじめに遭ったことがある、コミュニケーションが苦手、などの例が挙げられます。

まとめ

ニートになった原因は人それぞれですが、多くは家庭や学校生活、友人関係、職場などでつらい経験をしたり、自信をなくしてしまったりしたことがきっかけではないでしょうか。ニートという立場になったことで、さらに「自分には価値がない」と自らを追い込む負のスパイラルに陥っているケースもあります。自分を責めることはやめて、これまでの人生をがんばって生きてきたことを認め、褒めることから始めましょう。そこから、社会復帰に向けて少しずつ行動することをおすすめします。

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池本 駿
株式会社ジェイックマーケティング開発部。2016年慶応義塾大学経済学部卒業。2018年慶應義塾大学大学院経済学研究科修了(修士課程)。2019年慶應義塾大学大学院理工学研究科修了(修士課程)。同大学経済学部附属経済研究所「こどもの機会均等研究センター」協力研究者。元・三菱経済研究所研究員。経済産業大臣登録 中小企業診断士。著書「教育経済学の実証分析: 小中学校の不登校・高校における中途退学の要因分析」