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ニートが許されるのは何歳まで?社会復帰はいつからでもできる!

ニートが許されるのは何歳まで?社会復帰はいつからでもできる

ニートが許されるのは何歳まで?

ニートは一般的に15歳から34歳までの未就労・未就学の若者を指す言葉です。これは厚生労働省や政府機関の調査で採用される「若年無業者」の定義と重なる部分が多いためです。また35歳以上になると「中年無業者」と呼称されることに対応して、35歳以上のニートは「中年ニート」や「高齢ニート」と呼称されます。
ニートが許されるのは、一般的に就職が比較的可能な30代までと考えられることが多くなります。ただ「許されるかどうか」は主観的な判断になるため、何歳までなら社会復帰をできるかを考えていくことがより建設的になるでしょう。
ニートが年齢別でどのくらいいるかというところから、社会復帰の選択肢と許される年齢について考えていきましょう。

年齢別のニートの割合

ニートの割合はその時々の経済状況や社会の情勢によって異なってきますが、比較的大きな変動はなく推移をしています。年齢ごとにどのくらいのニートがいるのかを見ていくことでニートが何歳まで許されるのかを考えていく参考にしてきましょう。

年齢別のニートの割合は下記のようになります。
ニート状態から徐々に社会復帰する人がいると想定すると割合は減っていってしかるべきですが、大きく年代ごとに割合が変化はしていないことが見て取れます。
これは、新しくニートになる人の数、新しくニートではなくなる人の数の両方の変化が影響していることが考えられるでしょう。

総人口ニートの人口ニートの割合
15~19歳560万人19万人2.9%
20~24歳637万人18万人3.5%
25~29歳633万人14万人4.5%
30~34歳648万人18万人3.6%
35~39歳730万人18万人4%

上記の年齢別のニートの割合は、総務省統計局「人口推計の結果の概要」と、Yahoo!ニュース「2020年時点で87万人…「ニート」数の推移と現状をさぐる(2021年公開版)」を参考に算出されています。下記の記事でさらに詳しく解説しているので、気になる方は参考にしてみてください。

ニートの割合は?割合の推移と年齢別・学歴別のデータを紹介

ニートから社会復帰のゴールは様々ある

社会復帰の可能性は年齢によらず開かれています。具体的なゴールについては多様で、以下のような選択肢があります。

フルタイムの正社員として働く

企業に正式に雇用され、一定の時間働く正社員という形です。就職活動の準備をし、求人情報を見つけ、面接を経て採用される流れになります。
年齢が若い人が欲しい会社、もしくは高年齢化が進んでいる業界などでは、職業経験がない人でもポテンシャル採用として採用される可能性があります。
安定した正社員として働きたい、スキルアップやキャリアアップをしていきたいという方は、検討してみるべき選択肢でしょう。

アルバイトやパートタイムで働く

生活に余裕を持つため、あるいは自身の時間を確保するために、フルタイム勤務ではなく、アルバイトやパートタイムで働くことも選択肢の一つです。例えば、地元のコンビニエンスストアやカフェ、カラオケで働くなどです。
年齢が上がるほど、バイトとして雇用される可能性が低くはなってしまいますが、社会復帰への最初のハードルとしては低く、一歩目としては考えやすい選択肢でしょう。

フリーランスとして働く

フリーランスとは、自分のスキルや経験を活かし、自由な働き方をする方法です。具体的には、ウェブデザイナーやライター、コンサルタントなどの専門職があり、多くが自身でクライアントを探し、契約を結びます。
個人の能力を売る形になるため、一定以上の技能が必要になってきますが、自分の裁量を大きく持てる働き方となっています。
自分の力で、キャリアを拓いていきたい方にはおすすめの選択肢でしょう。

新たなスキルや能力を獲得する

新たな分野でのスキルを獲得することも選択肢となります。例えば、プログラミングや語学の学校に通い、その後に新たな職業に就くなどの流れです。
現在の世の中では、プログラミングスクールや資格の学校、社会人向け大学など、学び直しの機会が多くあります。これらの機会を取って専門性やスキルを身に着けることから始めるのも一つの選択肢でしょう。

自分自身のビジネスを始める

ビジネスのアイデアがあり、それを形にしたい場合、自分 自身のビジネスを始めるという選択肢もあります。例えば、地元でカフェを開く、オンラインで商品を販売するなどですが、個々のビジネスモデルによって大きく異なってくるでしょう。
リスクもあり、リターンも大きな選択肢ですが、人との違う自身の経験などをベースにユニークなビジネスが生まれる事例など、何もないところからでもアイデアと行動力次第でビジネスを埋める特徴があります。

これらの選択肢はそれぞれ、生活を支え、自己実現を果たすためのものです。あなたのライフスタイルや価値観に最も合う選択肢を見つけることが重要です。

ニートは何歳までなら正社員になれるか

一つの目安としては、正社員就職の上限は30代まででしょう。
これは、ニートを対象として多くの就職サービスが年齢上限を34歳などに設けていることからわかります。

念のために確認すると、正社員になれる年齢上限は法的には定められていません。ただ、実際の現場では、会社は年齢が高くなるほど経験やスキル、マネジメント能力などを重視されます。年齢が高くなるほど、正社員としての就業経験のないニートが就職する難易度は高くなるでしょう。
特に40代〜50代になると、企業が求める経験はマネジメントや際立った専門性など一朝一夕でを埋めること難しいものになります。

そのため、30代までには適職を見つけ、経験とスキルを積むことが望ましいと考えられます。
20代のうちに行動を開始し、自分の興味や適性を見つけることが肝要かもしれません。

以下は、長いスパンで見たときにニートが正社員として社会復帰していく流れになります。

年代20代前半20代後半30代前半30代後半〜40代
行動の例自分の興味や向き不向きを知る。
色々な趣味やアルバイトなど、
興味が出ることをやってみる。
興味や向き不向きから、
なりたい正社員の業界・職種に向けての準備や、
身に着けたいスキルの習得を行っている。
既に取得したスキルと知識を活かし、
正社員としての職を見つける。
または自己のスキルを深めるために、
専門的な職種や業界の求人に応募。
積み重ねた経験を活かし、高度なスキルや管理職を目指す。
継続的にキャリアアップをしていく。

一つの目安として、20代のうちに自分の向き不向きや興味の方向性をもとに行動をしていると、30代以降で専門性を求められるようになった際に生きてくる可能性が高いでしょう。ただ、あくまで上記は流れとしては例になりますので、ステップとして参考にすることが大切です。

ニートは何歳までバイトで雇ってもらえるか

アルバイトには年齢制限がなく、能力と意欲があれば、いつでも始められます。しかし、高齢になると体力的な問題や技術の更新に追いつくことが難しくなる職種もあります。

ただし、健康状態と適性によりますが、体力を必要とするバイトでは4,50代以上で働く人は非常に少なくなります。体力が必要なバイトは年齢とともに難しくなってくるでしょう。

また、小売りやカスタマーサービス系の職種では、人間関係のスキルや生活経験が活かされるため、高齢でも雇用のチャンスはあり、就ける年齢幅は広くなります。

正社員就職などと比較するとバイトの年齢上限は高くなるでしょう。

ニートを周囲は何歳まで許す?

ニートが許されるのは何歳までかを考える場合は、周囲からどのようにみられるかという視点から考えることも大切です。親や友人、恋人から見た場合、年齢に応じてニートはどのようにみられるのかということを一般論として考えていきましょう。

親が許す範囲はどの程度か

一般的には、子供が20代半ばを過ぎると、親も自立を促すケースが多くなります。
親として気になる点は大きく以下の2点が考えられます。

  • 親の経済力や体力がいつまで続くか
  • ニートの子供が、いつまでの年齢なら社会復帰できるか

これらを考えたときに、20代の半ばというのは一つの区切りになるのかもしれません。

また、親の中には、子供の自立を願う一方で、子供を心配して手を差し伸べすぎてしまうケースもあります。

友人や恋人から見た場合

友人や恋人も、ニートの状態をどの程度許容するかは個人個人によります。
しかし、一般的には、自身が社会との関わりを深め、自立を進めていく年齢になると、相手にも同様の進展を期待する傾向があります。

ニートは34歳までを指す言葉?

「ニート」は一般的に、15歳から34歳までの未就労・未就学の若者を指す言葉とされています。しかし、それはあくまで一般的な定義であり、年齢が34歳を超えても未就労・未就学の状態が続けば、その人の生活状態を表現する際に使われることもあります。
詳しくはこちらの記事で、解説していますので、参考にしてみてください。

35歳以上のニートの就職は厳しい?【就職成功のポイントも解説】

まとめ

ニートが許される年齢、またそれが社会復帰できる年齢は一概には言えません。周囲の許容範囲や、本人の意識、さらには社会の動きなど、多様な要素が関わってきます。
しかし、一つ明確なのは、自身の生活を改善し、社会に再び関わる意志があれば、社会復帰はいつでも可能だということです。どの年齢であっても、新しい挑戦を始めることは決して遅すぎるということはありません。

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池本 駿
株式会社ジェイックマーケティング開発部。2016年慶応義塾大学経済学部卒業。2018年慶應義塾大学大学院経済学研究科修了(修士課程)。2019年慶應義塾大学大学院理工学研究科修了(修士課程)。同大学経済学部附属経済研究所「こどもの機会均等研究センター」協力研究者。元・三菱経済研究所研究員。経済産業大臣登録 中小企業診断士。著書「教育経済学の実証分析: 小中学校の不登校・高校における中途退学の要因分析」