仕事が暇で毎日がつらいと感じている人は、意外と多いようです。
時期によって仕事が暇になってしまうパターンは、雇用形態や職種にかかわらず少なくありません。また、事務職、派遣社員などの職種や雇用形態によって、暇になる状況が増えてしまうこともあるようです。
仕事が暇な状態が続くと、本人がネガティブになってしまう場合もあります。ここでは、暇な仕事の時間を有意義に使う5つの方法や、注意点などを紹介します。
この記事の目次
仕事の暇がツラい
そもそも仕事の暇がツラいと感じてしまうのはなぜなのでしょうか。
仕事の暇がツラいワケその1:時間がもったいない
「時間がもったいない」という気持ちから、仕事が暇でツラいと感じている人が少なくないようです。
多くの人は1日8時間の勤務体制
8時間の勤務時間を暇に過ごしていると、「時間がもったいない」や「時間を無駄にしている」と感じるようになる人が少なくありません。「今日は何をして暇をつぶそうか」などと考えることがツラくなったり、定時までの時間がグンと長く思えてしまったりするパターンもよくあります。
やる気を活かせないことがツラい
仕事が暇な場合、本人にやる気があってもなかなか行動に移すことができません。やる気が活かせない状況は、フラストレーションがたまることが多いです。
通常業務と別の仕事を探してもみつからないときは、目標を見失って無気力状態になってしまう人も多く見られます。同じ状況が以後も何年も続くと思うと、「一層苦痛が増す」という人が多いようです。
仕事の暇がツラいワケその2:罪悪感
仕事が暇だと、罪悪感を抱く人もいます。このような気持ちも、ツラいという感情を生じさせる要因になっています。
仕事をしていないのにお給料をもらうことに罪悪感がある
仕事が暇で何もやることがない場合、毎月のお給料をもらうこと自体に罪悪感が生じることがあります。仕事がないとは言っても、職場に出勤している以上は何らかの業務に携わっていなければなりません。
自分の携帯電話をいじったり、読書などの他のことができたりするわけではないため、「自分の席に座っているばかり」といった状況に陥ります。こういった状況になると、罪悪感から「忙しい方がまし」と思ってしまう人もいるようです。
周りは忙しいのに自分だけ暇だと罪悪感が倍増
新入社員は、職場でもこれと言った仕事を与えてもらえないケースがあります。また、暇な部署などに配属されると、他部署の人が忙しく働いていても自分だけ暇といったことが起こり得ます。
このような場合、何も仕事をしていないことに罪悪感を持ってしまう人もいます。同僚や上司などに「仕事がありますか」と聞いて回ることが、ひとつのストレスになっている人も少なくありません。
仕事の暇がツラいワケその3:自分がダメな人間に思ってみじめ
自分に対してのイメージが著しく悪くなったり、ネガティブになったりすることもツラいと感じる理由のひとつです。
仕事が暇だと自己否定の感情が生まれることがある
職場で仕事がない状況が続くと、「自分がだめだから」や「自分は役立たず」、「周囲に必要とされていない」などのネガティブな感情を抱く人もいます。置かれた状況を冷静に判断できずに、職場での自分の存在価値そのものを否定してしまうのがこのような人のパターンです。
ネガティブな感情を持ち続けていると、いつの間にか自分に対する自信まで失ってしまうことがあるため要注意です。ネガティブな感情は、仕事ばかりでなくプライベートにも影響するケースがあります。
みじめさや虚無感が原因
自己否定の感情の原因になっているのが、仕事が暇なことで感じる「みじめ」という気持ちや虚無感です。仕事を与えられないと、自分が無能な人間に思えたり、劣等感が生まれたりしてみじめな気持ちになってしまう人も多く見られます。
また、仕事をする意味が見いだせず、虚無感を抱くことが増えるのも、ネガティブな感情を生む一因になっています。何のために仕事を続けているかがわからなくなり、暗い気持ちになってしまう人も少なくありません。
仕事の暇がツラいワケその4:やりがいがない
やりがいが感じられないことが原因で、仕事がツラいと感じている人もいます。
暇だと仕事にやりがいや達成感、充実感が得られない
仕事が暇だったり、単調な仕事しか任せてもらえなかったりすると、やりがいや達成感、充実感などが得られなくなる傾向があります。こういったポジティブな気持ちは、仕事をするうえでも重要です。
適度に仕事がある場合、やりがいや達成感、充実感などを得ながら過ごせることが多いです。実際、「忙しすぎるのはよくないが、暇すぎるのもつらい」と感じている社会人はたくさんいます。「せっかく仕事をするなら、やりがいを感じたい」と思っている人も多いようです。
すっきりしない気持ちを引きずって帰宅する毎日
やりがいや達成感、充実感がないまま働いていると、モヤモヤとすっきりしない気持ちを抱えたまま帰宅することが増えてきます。家に帰ってからもネガティブな感情を持ち続けている場合、ストレスが増えたり無気力状態になってしまったりすることもあります。
仕事が暇だと、「自分はだめだ」などの余計なことを考えるのに時間を費やしてしまう人も少なくありません。社内ニートのような働き方が今後も続くことを考えて、ツラい気持ちになってしまう人も多いようです。
仕事が暇でツラい時間を有意義に過ごす方法
ツラいと感じる時間を有意義に過ごすには、いくつかの方法があります。これから、いくつかおすすめの方法をお伝えいたします。
有意義に過ごす方法1:改めて上司や同僚に相談してみる
仕事が暇でつらいと感じるときは、まず上司や同僚に相談してみることが重要です。
周囲からすると意外と自分の思っていることや困っている状況がわかりづらいことが多くあります。改めて話すことで状況が好転する可能性もあるでしょう。
やる気や意欲が低下してしまう前に、自分がどのような業務を担当したいか、どのようなスキルを身につけたいかを具体的に話してみましょう。
積極的にコミュニケーションを図ることで、自分のやりがいや役割を見直すきっかけになるかもしれません。同時に、チームの中で自分がどのように役立てるかを考えることで、業務への新しい視点や興味も生まれるかもしれません。
有意義に過ごす方法2:仕事に関係のある勉強をする
仕事が暇なときに仕事以外のことができたり、職場で勉強をしたりできる場合は、資格の勉強など仕事に関係のある勉強をすることは方法です。時間を有意義に使いたい人や、キャリアアップ、転職、独立などのチャンスを開きたい人にとっても、資格の勉強はひとつのアプローチになるでしょう。
会社が推奨している資格があり、受験費用を免除してもらえるような場合はチャンスを積極的に活用してみましょう。勉強におすすめなのが、以下のような資格です。
- 日商簿記
- ビジネス実務法務検定
- TOEICやTOEFL
日本商工会議所が実施している日商簿記検定は、経理や会計の専門知識が得られる資格です。この資格は初級から3級まで複数の級にわかれており、レベルによって難易度が変わる仕組みになっています。
経理のスペシャリストを目指す人や税理士を目指す人などは、取得しておいて損はない資格です。
ビジネス実務法務検定は、東京商工会議所が行っています。この検定試験では、ビジネス実務に関する法律知識が問われます。業務のリスク管理などに役立つ可能性があるため、業種、職種を問わず活かせる資格です。
宅地建物取引士やファイナンシャルプランナーも、人気があります。宅地建物取引士は不動産取引のエキスパートです。資格を取ると、土地や建物の売買、賃貸などに携われるようになります。ファイナンシャルプランナーは、お金の専門家として知られています。資格がある人は、保険や年金についての相談業務などができます。
TOEICやTOEFLは、英語のスキルをチェックするときによく用いられます。このほか、健康を踏まえた食生活の知識が身に付く食生活アドバイザーや、灯油、ガソリンなどの危険物が扱える危険物取扱者などもおすすめの資格に挙げられます。
有意義に過ごす方法3:新しいプロジェクトや業務を提案
暇な時間を有効に活用するために、自ら新しいプロジェクトや業務を提案することも良い方法です。会社やチームの役に立つ提案を行うことで、仕事のやりがいを取り戻すことができます。
また、提案が受け入れられた場合には、主体的にプロジェクトに取り組むことができ、自分の働きが組織全体に良い影響を与えるという満足感を得られることでしょう。
有意義に過ごすコツ方法4:社内資料作成や業務改善点を見つける
普段の仕事が多忙で、忙しいときに手を付けられなかった業務があったり、優先順位が低くて後回しになっている業務があったりする人は、社内資料の作成や業務改善点を見つけることに時間を使うのもおすすめです。
自分ばかりでなく、同僚やほかの部署、会社内に似たようなタスクがあり、人手を欲している場合も、このような方法を取るのがおすすめのアプローチです。社内資料を作成したり、業務改善点を見つけたりするときは、以下のような作業を試みてみましょう。
- 仕事の資料を見直す
- データを見直す
マニュアルなどの仕事の資料を見直したり、業務データをあらためてチェックしたりすれば、改善すべき点が何か見つかるかもしれません。業務改善点や効率化できる点を探して戦略を練ることは、業種にかかわらず重要な仕事です。
マニュアルを整理したり新たな顧客を開拓したりして業務を刷新できる方法を探れば、暇な時間が有意義な時間に変わります。
有意義に過ごす方法5:身の回りの整理整頓や掃除
自分のデスクや共有スペースを整理する時間がなかなか取れない人は、身の回りの整理整頓、掃除も向いています。整理整頓は、社会人として働くうえでも重要です。普段できていないことや、ほかの人がやりたがらないことを率先してやると、自分のイメージアップにもつながる可能性があります。
具体的には、以下のような仕事が考えられます。
- 書類やPC内のファイルの整理
- 不要な書類の廃棄
書類やPCのファイルを整理すると、新しい発見が得られることもあります。また、不要な書類の断捨離は、空きスペースを確保して仕事をしやすくするなど、いろいろなメリットが期待できます。
同僚の書類整理やデスクの清掃なども、社内の仕事の効率をアップするのに役立つ業務です。このほか、共有スペースの掃除や共有している備品の整理も、暇な時間を有効活用できる仕事です。
仕事が暇なときに時間をつぶす時の注意
会社で暇をつぶす場合にやってはいけないのが、「自分の価値を下げること」、「仕事や同僚に無関係になること」、「ネガティブになって自己否定をすること」です。
例えば、何もしないでダラダラと過ごしてしまうことは、自分の価値を下げることにつながります。暇だからと言ってぼんやりと考え事をしていたり、あからさまに暇だとわかる態度をとったりすると、周囲からひんしゅくを買ってしまうことが考えられます。
次のような行為も、自分の価値を下げる行動です。
- 寝る
- コンビニやトイレで時間をつぶす
- おしゃべりをする
- スマホを使いすぎる
- 会社のPCでゲームや占いなどをする
どのような職場であっても、仕事中に寝るのは避けたい行為です。仕事が暇だと「ついつい寝てしまう」という人もいるようですが、同僚や上司に気付かれたときには厳重注意を受ける可能性があります。
コンビニやトイレに行って時間をつぶす行為も、見つかったときのリスクが高いです。席を外す回数が多かったり、離席している時間が長かったりすると、疑いを招くこともあるため注意をしましょう。
ほかの社員とおしゃべりをするのも、度が過ぎると周囲に不快感を与えかねません。スマホの画面から目を離さなかったり、会社のパソコンで仕事と無関係なゲームや占いなどをしたりするのも避けましょう。
会社で時間をつぶすときは、仕事や同僚に無関係になることは基本的に避ける必要があります。自己否定をしながらネガティブな時間を過ごすことも、デメリットが大きい行動です。
仕事が暇すぎてツラい!もう我慢できない!根本解決は相談か転職
仕事が暇でツラいときの根本的な解決法は、以下の2つです。
- 上司に相談する
- 転職をする
仕事の問題を抱えている場合、直属の上司などに相談をするのが自然な流れです。仕事の割り振り方などを見直してもらえれば、状況が変わる可能性があります。
相談をしてもだめなときは、転職を考えるのもひとつの方法です。転職をする場合は、暇な時間を転職のための準備期間として有意義に使いましょう。
可能な範囲で情報収集をしたり自己分析をしたりすれば、効率よく転職活動が進められます。準備期間を活用し、次の就職先が決まってから退職をするのがよい方法です。
暇な時間も自分にプラスになるよう有意義に時間を使おう
仕事が暇でも、「お給料がもらえるならいいじゃん」という人もいます。忙しすぎるのは確かにツラいですが、暇すぎるのも同じくツラいと感じている人が多いです。仕事の不満は、誰かのせいにするのではなく、自分で解決策を見出して打破していくしかありません。
最終の手段は転職になりますが、まずは今回紹介したことを試したり周囲の人に相談したりしてみてはいかがでしょうか。時間を有意義に使えるような工夫をしてみましょう。
「仕事 暇 ツラい」によくある質問
暇でツラいと感じる時間を有意義に過ごす方法はいくつかあります。「PCスキルを鍛える」「社内資料作成や業務改善点を見つける」など、具体的な方法を5つご紹介していますので、「仕事が暇でツラい時間を有意義に過ごすコツ」の章をお読みください。
会社で暇をつぶす場合にやってはいけないのが、「自分の価値を下げること」「仕事や同僚に無関係になること」「ネガティブになって自己否定をすること」です。知らずにNG行為をしないためにも、「仕事が暇なときに時間をつぶす時の注意」の章をチェックしてみてください。