
ニートからの就職は、見た目、考え方、行動のポイントを抑えることで十分に可能です!
この記事では、就職すべきかの判断ポイント、さらにニートが就職しやすいおすすめの仕事10選を紹介します。
さらに、ニートの方が抱えがちである面接や職場に対する不安や悩みに対しても解決方法をアドバイスしています。
何から始めればよいかわからない人のために、生活リズムの改善、活用したい支援サービスについても解説していますので、自分に合ったステップを見つけて、まずは一歩踏み出してみましょう!
- ニートから就職することは可能!なるべく若いうちに就職に向けて動き出すことが大切
- ニートが就職しやすい仕事は、警備員やIT系、事務職などが考えられる
- 就活を成功させるためには、身だしなみへの配慮、ポジティブな気持ち、アルバイトや資格への挑戦なども重要




この記事の目次
ニートから就職することは本当に可能か?実際のデータから解説
結論から言うと、ニートから就職することは可能です。
ニート以外の人に比べると就職は簡単ではありませんが、それでも可能性はゼロではありません。
その理由は、次の2つです。
- ニートの約40%が社会復帰を果たしているから
- 未経験歓迎の求人が多いから
ニートの約40%が社会復帰を果たしているから
1つめの理由は、多くのニートが社会復帰を果たしているからです。
独立行政法人労働政策研究・研修機構のデータによると、ニートの社会復帰率は39.4%です(15歳~34歳男女計)。つまり、ニート状態にある人の2~3人に1人は社会復帰に成功しています。
なお、年代が若い人のほうが社会復帰率は高く、男性より女性のほうが社会復帰率が高い傾向があります。
男性 | 女性 | |
---|---|---|
20代前半 | 40.7% | 51.8% |
20代後半 | 39.9% | 48.5% |
30代前半 | 27.5% | 34.1% |
30代後半 | 21.5% | 26.8% |
40代前半 | 21.3% | 25.8% |
40代後半 | 14.3% | 29.7% |
出典:独立行政法人労働政策研究・研修機構「若年者の就業状況・キャリア・職業能力開発の現状③-平成29年版「就業構造基本調査」より-」p.105
ニートの社会復帰率を詳しく知りたい人は、次の記事もご覧ください。
ニートの社会復帰率は?年齢・男女・学歴・雇用形態別の復帰率を解説
未経験歓迎の求人が多いから
未経験歓迎の求人が多いことも、ニートが就職できる理由の一つです。
未経験歓迎の求人とは、特定の職種や業界の実務経験がない人でも応募できる求人のことです。そのため社会人経験がない人や、アルバイト経験しかない人でも採用される可能性があります。
たとえば大手転職サイトの「マイナビ転職」は、未経験歓迎の求人が全体の約6割を占めています。
同じく大手転職サイトの「doda」は割合こそ低いものの、マイナビ転職を約1万6,000件上回る未経験歓迎求人を保有しています。
求人サイト名 | 総求人数 | 未経験歓迎の求人数 | 総求人数に対する未経験歓迎の求人数の割合 |
マイナビ転職 | 30,392件 | 17,788件(※1) | 58.5% |
doda | 256,993件 | 33,946件(※2) | 13.2% |
2024年12月13日時点
※1「職種未経験OK」「業種未経験OK」の求人を集計
※2「職種未経験歓迎」「業種未経験歓迎」の求人を集計
ニート向けの就職支援を活用するのがおすすめ!
ニートが就活を始めるなら、ニートの就職支援に強いサービスを利用するのがおすすめです。
弊社ジェイックの就職支援サービスは、ニートの就職支援歴が豊富にあり、ブランクあり・未経験でも応募可能な企業とのマッチングや選考対策に強みを持っています。
就職に対する不安の相談や就活の進め方についてアドバイスを行っているので、ぜひ相談してみてください。

ニートから就職する方法
ニートから就職するには、求人サイトや就職エージェント、スカウトサービスやハローワークを使って就職活動をする方法や、アルバイトからの正社員登用を目指す方法があります。
求人サイト
求人サイトは、自分のペースで就職活動を進めたいニートの方にとって手軽に利用できる方法です。多くの求人サイトでは、未経験歓迎や学歴不問の求人情報も掲載されているため、ハードルが低く、挑戦しやすい特徴があります。特に「未経験歓迎」「ブランクOK」の記載がある求人に積極的に応募するのがおすすめです。
ニートの人が求人サイトを使うメリットは、以下の通りです。
- 自宅で簡単に求人情報を探せる
- 就職活動をマイペースに進めやすい
一方で、次のデメリットもあります。
- 一人で就職活動を進める必要がある
- 応募が殺到して競争率が高くなる場合がある
「未経験歓迎」の求人を豊富に掲載している求人サイトが多いため、ニートの人はまずは求人サイトを積極的に活用しましょう。
「履歴書の書き方」「面接のコツ」といったコンテンツを提供している求人サイトも多いので、こうした情報を活用すれば就職活動をスムーズに進められるはずです。
就職エージェント
就職エージェントとは、就職活動をマンツーマンでサポートしてくれるサービスです。プロのアドバイザーがニートの方に合った求人を紹介してくれるだけでなく、履歴書作成の支援や面接対策も行ってくれます。
ニートの人が就職エージェントを使うメリットは、以下の通りです。
- “就職のプロ”の視点からアドバイスをもらえる
- 就職活動の不安や悩みを相談できる
一方で、次のデメリットもあります。
- エージェントによっては未経験向けの求人が少ない
- 担当者との相性が合わない場合がある
「一人で就活を進められるかな…」と不安を感じているニートの人は、“就職のプロ”がサポートしてくれる就職エージェントの利用がおすすめです。
就職エージェントは取り扱い求人に特徴があるため、ニートの人は「未経験者歓迎」や「ブランクOK」といった求人を専門に扱うエージェントを利用しましょう。
スカウトサイト
スカウトサイトとは、企業から求人の案内が届くサービスです。
ニートの人がスカウトサイトを使うメリットは、以下の通りです。
- 求人を探す手間が省ける
- 求人の選択肢が広がる
一方で、次のデメリットもあります。
- 未経験の場合はスカウトが少ない
- 希望通りのスカウトが来るとは限らない
ニートの人には、スカウトサイトはおすすめできません。なぜなら、スカウトサイトは「即戦力」を探している企業が主に利用するサービスだからです。
つまり就業経験が乏しいニートの人が利用すると、十分な数のスカウトを受けられない可能性があります。
そのためニートの人は、まずは求人サイトや就職エージェントなど、未経験者向けの求人が見つかりやすい就職支援サービスの利用がおすすめです。
ハローワーク
ハローワークは、国が運営する無料の就職支援サービスです。無料で職業相談や求人紹介を受けられるだけでなく、就労スキルを身に付けられる講座や職業訓練も提供されています。
相談員にニート期間のことを正直に伝えることで、自分に合った支援プランを立ててくれるので、まずは気軽に相談に行くことをおすすめします。
ニートの人がハローワークを使うメリットは、以下の通りです。
- 未経験者向けの求人が多い
- 就職活動の相談ができる
一方で、次のデメリットもあります。
- 個別の丁寧なサポートは受けにくい
- 経営が安定していない企業の求人が紛(まぎ)れている
ハローワークは膨大な数の求人を保有しているので、未経験者向けの求人も多く扱っているのがメリットです。
とはいえ、利用者が多いぶん丁寧な対応は期待しづらく、どの企業も人材を募集できるので「ブラック企業」の求人が紛れていることもあります。
ニートの人が就職活動をするときは、求人サイトや就職エージェントなど、ハローワーク以外のサービスも併用しましょう。
アルバイトからの正社員登用を目指す
正社員がいきなり難しい場合は、まずアルバイトとして働き、そこで正社員登用を目指すのも有効な方法です。アルバイトでの勤務経験は、大きなアピール材料になります。また、実際に働く中で仕事への自信を深めることができ、そのまま正社員として採用されるケースも少なくありません。ニートから就職を目指す人にとって、無理なく社会復帰できる手段の一つと言えるでしょう。
ニートを続けるのと就職するのはどっちが良い?
このままニートを続けるか、就職するか、どちらが良いのか迷っているニートの人もいるのではないでしょうか。ここでは、ニートを続けるのと就職するのはどちらが良いのか、また就職しない方が良いケースはあるのかについて、データや具体例を交えて解説していきます。
基本的には就職した方が良い〇
ニートを続けるか、就職するか迷っている人は、まずは就職を目指しましょう。
その理由は、以下の通りです。
- 安定収入が手に入るから
- ニート期間が長引くと就職が難しくなるから
- 社会的な信用度が上がるから
- 仕事の中でやりがいが手に入る可能性があるから
- 一人で生きていける自信がつくから
1. 安定収入が手に入るから
1つめの理由は、安定収入が手に入るからです。
ニートの状態では安定した収入を得ることは難しいですが、就職すれば毎月決まった給料がもらえるようになり、生活に余裕も生まれます。
たとえば家賃や光熱費の支払いに困ることがなくなったり、趣味や旅行などにお金を使えるようになったりするでしょう。将来に備えて貯金をすることも可能です。
経済的な自立は「精神的な自立」にもつながるため、 自分の力で生活できるようになることで自己肯定感も高まります。
このように就職によって手に入る安定収入は、生活の余裕だけでなく、精神的な余裕も生み出してくれるのです。
2. ニート期間が長引くと就職が難しくなるから
2つめの理由は、ニート期間が長引くと就職が難しくなるからです。
企業は応募者の職歴やスキルを重視する傾向があるため、ニート期間が長くなると「実務経験やスキルが不足している」と判断され、選考で不利になる場合があります。
ニート期間が長いと「就職意欲が低い」「社会常識やマナーが身についていない」といったネガティブな印象を企業が抱くケースも少なくありません。
年齢を重ねるごとに体力的な衰えを感じ、新しい知識やスキルを学ぶのが難しく感じる可能性もあるでしょう。
以上のことから、ニートの人はできるだけ早く就職に向けて動き始めることをおすすめします。
3. 社会的な信用度が上がるから
3つめの理由は、社会人として働くと「社会的な信用度」が高まるからです。
就職して安定収入を手にし、責任感や社会性が身につくと「信頼できる人物」という評価を得やすくなるため、特に以下のような面でメリットを感じられるでしょう。
- クレジットカードの審査に通りやすくなる
- ローンの審査に通りやすくなる
- 賃貸住宅を借りやすくなる
ニートの状態では社会的な信用を得ることが難しく、上記のようなメリットが手に入らない可能性があります。
就職は経済的な安定だけでなく、社会的な信用を得るためにも重要なステップのため、ニートの人は就職を目指したほうが良いでしょう。
4. 仕事の中でやりがいが手に入る可能性があるから
4つめの理由は、仕事を通して「やりがい」を見つけられる可能性があるからです。
仕事は大変なことだけでなく、以下のようなやりがいが手に入る貴重な機会ともいえます。
- 誰かの役に立つ喜び
- 自分の強みを活かせる喜び
- 仲間と協力する喜び
自分の努力が報酬や昇進といった形で評価されたり、手掛けたサービスが多くの人に役立っていることを実感できたりと、仕事の中でこうした充実感が手に入ることも少なくありません。
やりがいを手にしたいニートの人は、就職をぜひ目指してみましょう。
5. 一人で生きていける自信がつくから
5つめの理由は、就職を通して一人で生きていける自信がつくからです。
仕事をするということは、様々な困難に立ち向かい、それを乗り越えていくということです。 その過程で、問題解決能力やコミュニケーション力など、社会で生きていくうえで必要なスキルが身につきます。
仕事を通して自分の短所を理解し、それを克服していくことで自己肯定感も高められるでしょう。
こうした経験は「自分は社会でやっていけない」と思っているニートの人に自信を与え、どんな困難にも立ち向かっていける力を与えてくれるはずです。
一人で生きていく自信をつけるためにも、ニートの人は早めに就職を目指したほうが良いでしょう。
無理に就職すべきではないケースもある
基本的には就職すべきとお伝えしましたが、なかには無理に就職すべきではないケースもあります。たとえば、適応障害やうつ病などを理由に退職し、まだ症状がある人は無理に就職すべきではありません。
うつ病の特徴として、気持ちが必要以上に沈んでしまうという特徴が挙げられます。何週間もずっと悲しい気持ちが続いていたり、なかなかショックから立ち直れなかったりと、何か気になる症状がある人は専門家に相談しましょう。
無理をして働くと症状が悪化しやすく、ますます社会復帰が遅れてしまう可能性もあります。心身ともに健康な状態になってから就職に向けて準備するとよいでしょう。
離職したニートの人は失業手当や再就職手当を活用する
離職したものの、心身の体調不良や何らかの事情からすぐに働けない場合は、失業手当や再就職手当を活用することがおすすめです。
失業手当とは、雇用保険に一定期間加入していた人が失業した場合に支給される手当です。離職時の条件によって、90~330日の所定給付期間が定められています。
再就職手当とは、再就職日の前日に失業手当の支給日数が一定以上残っている場合に支給される手当です。この再就職手当は、再就職のタイミングが早い人ほど手当の支給率が高くなるため、再就職を促す仕組みといえます。
派遣社員の場合は、再就職手当を受給できるケースもあるため、離職してすぐに働けない人は自分が支給に当てはまるかどうかチェックしてみるとよいでしょう。
参照:厚生労働省「再就職手当について」
職業訓練や職業訓練受講給付金を活用するケース
通常の正社員であれば雇用保険に加入していますが、働き方によっては雇用保険に加入していないケースもあるでしょう。雇用保険に加入していなかった場合、職業訓練や職業訓練受講給付金を活用することがおすすめです。
職業訓練とは、ハローワークで実施されている公的な就職支援制度であり、キャリアアップのための知識やスキルを身につけるトレーニングのことです。自分に合った職業訓練で知識やスキルを身につけることは、就職・転職に有利に働きます。
職業訓練受講給付金とは、雇用保険に加入していなかった求職者が公的職業訓練を受講している期間に国から給付を受けられる「求職者支援制度」のことです。給付金は月額10万円の「職業訓練受講手当」と、訓練期間までの交通費である「通所手当」に分かれています。
就職すべきか否かを判断するためのチェックリスト
就職すべきかどうか自分で判断することが難しい人もいるのではないでしょうか。ここでは、引きこもりから仕事ができるか、社会復帰が可能か判断するためのチェックリストを紹介します。自分がどのくらい当てはまるか確認してみるとよいでしょう。
参照:厚生労働省「セルフチェックシートと評価シートを活用するための手引き」
このチェックリストの内容は比較的ハードルが高いため、全ての項目を完璧に満たす必要はありません。10個埋められた人は、自信を持って就職活動に取り組んでよいでしょう。
就職すべきかどうか迷っている、就職に対する不安がある人はこちらの記事もチェックしてみてください。
ニートが就職前に押さえておきたい基礎知識
就職が初めてのニートの人に向けて、事前に押さえておきたい基礎知識を3つ紹介します。
- 一般企業の採用枠
- 雇用形態
- 就職支援サービスの種類と特徴
これらの知識を押さえておくことで、就職活動をスムーズに進められます。
就職の知識がなくて不安な人は、これから紹介する内容をぜひチェックしておきましょう。
一般企業の採用枠【就職前の基礎知識1/3】
まず押さえておきたいのが「一般企業の採用枠」です。
ここでは代表的な5つのルートを紹介しますので、自分が応募できる採用枠を考えるときの参考にしてみてください。
採用枠 | 主な対象者 |
---|---|
新卒 | 大学・短大・専門学校などの卒業予定者(主に10代~20代前半) |
第二新卒 | 卒業後3年以内の社会人経験者(主に20代前半) |
既卒 | 卒業後に就職経験がない、または一度も正社員経験がない人(主に20代) |
中途 | 就職経験がある人(主に20代後半以上) |
障がい者雇用 | 身体障がい、知的障がい、精神障がいなどを持つ方 |
新卒
新卒とは、大学、短大、専門学校、高校などを卒業見込みの人を対象とした採用枠です。
企業は、新卒者に「ポテンシャル」を期待しています。つまり、将来性や成長性に期待して採用するということです。
そのため新卒採用では、専門的な知識やスキルよりも、人柄や意欲、コミュニケーション能力などが重視される傾向があります。
ニートの人は新卒枠での応募は基本的にできませんが、企業によっては卒業後3年以内であれば新卒と同様に扱ってくれる場合があります。
就職経験がなく、学校を卒業後3年以内の人は、まずは新卒枠に応募ができるか求人票を確認してみましょう。
第二新卒
第二新卒とは、大学などを卒業後、正社員として数年働いた経験がある20代を対象とした採用枠です。
第二新卒は社会人経験があるだけでなく、年齢的にも若いので企業の文化や新しい仕事に適応しやすいこともあり、新卒よりも高く評価する企業が多い傾向にあります。
第二新卒は正社員経験者が主な対象のため、就業経験がないニートの人は原則として応募できません。
一方で、過去に正社員として働いた経験があり、卒業後1~3年以内の人は第二新卒枠に応募できる可能性もあるでしょう。
既卒
既卒とは、学校を卒業後に一度も正社員として働いた経験がない、または就職したものの短期間(一般的には1年以内)で退職した人が対象の採用枠です。
既卒の定義は企業によって異なりますが、20代のニートであれば既卒枠で応募できる可能性が高いでしょう。
既卒者を対象とした就職支援サービスも多いので、この先で紹介する「ニートにおすすめの就職支援サービス5選」の内容も参考にしつつ就職を目指してみてください。
中途
中途とは、就業経験がある人を対象とした採用枠です。
主な対象者は、正社員や契約社員、派遣社員として働いた経験がある人です。
企業は「即戦力」の人材を中途採用で求めているため、採用においてはスキルや経験、知識、実績などが重視されます。
中途採用は実務経験が評価されるので、ニート期間が長い人は「即戦力としては期待できない」としてネガティブな印象を持たれてしまう可能性があるでしょう。
ただし企業によっては、アルバイトなどでスキルや経験を積んでいる場合は「即戦力」とみなしてくれることもあります。
障がい者雇用
障がい者雇用とは、身体障がい、知的障がい、精神障がいなどを持つ方を対象とした採用枠です。基本的には、通常の採用枠とは別に設けられています。
「障がい者雇用促進法」によって、法定雇用率以上の労働者を雇用している企業は、一定数の障がい者を雇用することが義務付けられています。
障がい者雇用の場合、勤務時間の調整や、作業環境の整備など、それぞれの障がいの特性に合わせたサポートを受けながら働けるのがメリットです。
ハローワークや、障害者職業センターをはじめ、障がい者の就職を支援してくれる公的機関も多いので、障がいがある人はこうした機関を積極的に活用しましょう。
雇用形態【就職前の基礎知識2/3】
ニートの人が就職活動で押さえておきたい2つめの知識は、雇用形態についてです。
雇用形態とは、企業と従業員が結ぶ「雇用契約の種類」のことで、大きく次の4つに分けられます。
- 正社員
- 派遣社員
- 契約社員
- アルバイト・パート
正社員
正社員とは、企業と雇用契約を直接結び、期間の定めなく働く雇用形態のことです。
ニートの人が正社員として働くメリットは、次の通りです。
- 安定収入が手に入るので生活の基盤を築ける
- 社会的な信用を得られる
- スキルアップやキャリアアップを目指せる
一方で、次のようなデメリットもあります。
- 責任が大きい
- 拘束時間が長い
- 企業の業績や方針に左右される
デメリットはあるものの、安定した収入と社会的な信用を得ることで生活の基盤が固まり、自信も取り戻せるので、ニートの人は正社員就職が特におすすめです。
研修制度や教育制度が充実している会社も多いため、スキルアップやキャリアアップを目指せる点も魅力といえるでしょう。
派遣社員
派遣社員は、派遣会社と雇用契約を結び、派遣先の企業で働く雇用形態です。
派遣会社に登録し、自分のスキルや希望に合った仕事を紹介してもらえることが特徴です。給料は派遣会社から支払われ、福利厚生なども派遣会社から提供されます。
ニートの人が派遣社員として働くメリットは、次の通りです。
- 社会人未経験でも就業先が見つかりやすい
- 様々な仕事に挑戦できる
- 自分のライフスタイルに合わせた働き方ができる
一方で、次のようなデメリットもあります。
- 雇用期間が限られている
- 収入が不安定になる場合がある
安定して長く働きたいニートの人は、派遣社員よりも正社員がおすすめです。
ただし就業経験がない場合は、まずは派遣社員として社会人経験を積み、スキルや経験を身につけたあとに正社員を目指すのも手といえるでしょう。
契約社員
契約社員とは、企業と雇用契約を直接結ぶものの、雇用期間に「定めがある」働き方のことです。
ニートの人が契約社員として働くメリットは、次の通りです。
- 正社員に比べて採用されやすい
- 様々な仕事や業界を経験できる
一方で、次のようなデメリットもあります。
- 将来の安定性に欠ける
- 正社員に比べて給与が低い場合がある
正社員よりは採用されやすいため、「正社員就職がうまくいくかな…」と不安を感じている人にはおすすめの働き方といえるかもしれません。
ただし契約社員として働く場合、契約が満了になると次の仕事を探さなければいけない、という側面があることは理解しておきましょう。
アルバイト・パート
アルバイト・パートとは、短時間・短期間で働く「非正規雇用」の働き方を指します。
ニートの人がアルバイト・パートとして働くメリットは、次の通りです。
- 自分のペースで働ける
- 様々な仕事に挑戦できる
- 社会人経験を積める
一方で、次のようなデメリットもあります。
- 給料がそこまで高くない
- キャリアアップが難しい
アルバイト・パートは、短時間勤務や、週に数日の勤務が可能な場合が多いので、ニートの人が社会復帰をする一歩目としては適した働き方といえるでしょう。
ただし大きく稼ぐのは難しいため、経済的に安定した生活を送りたい人は正社員就職を目指すのがおすすめです。
ニートが抱える就職へのに対して抱える不安と対処法
ニートの人のなかには、就職・働くことに対してマイナスイメージを持っている人もいるのではないでしょうか。ここではニートの人が就職に対して抱える不安や悩み、その解決法について紹介します。
1. ニートだからとどこも就職できないと思っている
「自分がニートだからどこにも就職できないのでは」と不安を感じている人もいるのではないでしょうか。実際にはどこにも就職できないことはなく、自分に合った仕事を見つけられるため、安心して就職活動に取り組むとよいでしょう。
もちろんニートから就職することは簡単ではありませんが、対策をきちんと立てることで就職しやすくなります。
ニートにできる仕事や、仕事がトラウマになってしまう原因について知りたい方はこちらの記事を参考にしてみてください。
対処法:ニートから就職した人の体験談を読む
「ニートだから就職できない」と思っている人は、ニートから就職した人の体験談を読んでみましょう。
体験談を読むことで勇気が手に入りますし、ニートの状態から正社員就職を目指すときのヒントやコツが分かることも多いからです。
こちらの記事でも「ニートから就職した人の成功体験談」を複数紹介していますので、ぜひチェックしてみてください。
2. 面接でニート期間のことを質問攻めされそう
ニート期間が長くなり、ニート期間のことを質問されるのではと心配している人もいるのではないでしょうか。面接ではブランク期間について面接官から質問されるでしょう。この質問に対して嘘をついてしまうと、面接官からの信頼度が下がってしまうため、質問にはなるべく正直に回答しましょう。
不安に感じる人もいるかもしれませんが、事前にどのように回答するか考えておくことが大切です。さらに、その回答内容に対する二次質問への回答まで準備しておけば、安心して面接に臨めるでしょう。

黒川美佳/就職アドバイザー
これからどうしたいか伝えることがポイント
なぜ経歴にブランク期間があるのかや、転職回数が多いのかの説明は、基本的には事実を言いましょう。
ただ、「自分が社会でやっていけるか自信がなくて」など、それだけを伝えると、働けるのか不安視されてしまいます。「過去はこうだったけれど、これからはどう考えているのか、自分が今回どんな思いで就職しようと思っているのか」まで伝えるということが大切です。
対処法:ニート期間をポジティブな表現に変換する
ニート期間中にしていたことを説明するときは、できるだけポジティブな表現に変換することを意識しましょう。
たとえば「ダラダラと過ごしていました」と素直に伝えるのではなく、以下のように伝えることで面接官に好印象を与えられます。
将来についてじっくり考える時間を持ちたく、就職から離れていました。その結果、自分は何をしたいのか、どんな仕事に就きたいのか明確になり、御社への就職を目指すようになりました。
このように前向きな言葉を意識的に使うことで、面接の評価が高まるでしょう。
3. ブラック企業にしか内定をもらえないと思っている
ニートの人のなかには、キャリアや経験があまりないためにブラック企業にしか内定をもらえないと考えている人もいるでしょう。ニートの経歴が就職に不利になりやすいのは事実ですが、ブラック企業にしか内定をもらえないわけではありません。
企業研究を念入りに取り組んだり、応募先企業の口コミサイトを見たりといった対策は、ブラック企業を見極める上で効果的です。ただし、不安を感じるときは一人で就職活動を進めることなく、就職エージェントに相談しサポートを受けながら取り組むことをおすすめします。
対処法:応募企業の情報を事前によく調べる
ニートの人がブラック企業に就職しないためには、応募企業について事前によく調べることが大切です。
具体的には、以下のポイントに気をつけましょう。
- 年間休日数
- 月平均残業時間
- 離職率
たとえば「年間休日数」は110日以上が一般的ですが、110日を下回る場合はかなり忙しい日々を過ごす可能性があります。
ブラック企業の見分け方は以下の記事で詳しく解説していますので、ぜひチェックしてみてください。
4. 仕事を覚えて失敗しないでできるか不安である
ニートの人のなかには、就職経験やアルバイト経験がほとんどない人もいるのではないでしょうか。その場合、仕事をきちんとこなせるか、失敗しないでできるかという点を不安に感じてしまうかもしれません。
しかし、初めから仕事を完璧にこなせる人はいないため、必要以上に不安を感じることはありません。どんなにミスをしないように気をつけていても、誰でもミスをしてしまうときはあるものです。同じ失敗を繰り返さないように再発防止に取り組み、少しずつできることを増やしていきましょう。
また、自分ができるようになったことや、上達したことに目を向けることも重要です。
対処法:メモを取る習慣をつくる
「仕事でミスしないかな…」と不安な人は、メモを取る習慣をつけましょう。メモを取ることで重要な情報や手順を整理できるだけでなく、何度も見返すことで仕事を早く覚えられるからです。
メモを取る際に疑問点を書き込んでおくと、上司や先輩にも質問しやすくなります。
ミスが不安な人は、メモを積極的に活用しましょう。
5. 職場に馴染めるか不安である
ニート生活が続いているなかで、職場に馴染めるか不安に思う人もいるのでしょう。初めての職場に対して、緊張して馴染めるかどうか不安に感じるのは当たり前なので、焦る必要はありません。ただし、自分から積極的に話しかけるなど、コミュニケーションを取っていく姿勢は大切です。
また、職場に馴染めるかどうかは企業側のサポートやフォロー、その企業の空気感、人間関係なども影響してくるため、自分一人の問題ではありません。焦らずに時間をかけて慣れていくことを意識しましょう。
対処法:社内イベントに積極的に参加する
職場に馴染めるか不安なニートの人は、会社のイベントに積極的に参加しましょう。職場の同僚との距離を一気に縮めることができ、困ったときに相談できる相手が見つかる可能性もあるからです。
会社によって異なりますが、四半期ごとの飲み会や忘年会、社員旅行、運動会などを開催している会社は少なくありません。
緊張もあるかと思いますが、職場に早くに馴染みたい人は社内イベントにできる限り参加しましょう。
6. 社会のルールやマナーを守れるか不安である
対処法:派遣社員を検討してみる
社会のルールやマナーを守れるか不安なニートの人は、派遣社員として働くことを検討してみてください。派遣会社の中には、社会人としての基本的なマナーやルールを学べる機会を就業前に提供してくれる会社が多いからです。
具体的には、電話対応や、名刺の渡し方、来客対応などを学べるでしょう。
社会のルールやマナーを守れるか不安な人は、まずは派遣社員として社会人の基礎力を高めたあとに正社員就職を目指してみるのもおすすめです。
ニートが就職を成功させるために最低限やるべきこと
ここでは、ニートの人が就職活動を成功させるために最低限やるべきことを紹介します。ニートの経歴は就職活動の中で不利になりやすいため、きちんと対策をして就職活動に取り組みましょう。
1. 生活リズムを整えて、規則正しい生活を送る
ニート期間中に生活リズムが崩れてしまった人は、まずは生活リズムを整えて、規則正しい生活を送るようにしましょう。
就職活動中の面接が日中に実施されるだけでなく、実際に就職した後のことも考えなければいけません。多くの仕事は朝に出勤して夜に退勤する形で勤務するため、今のうちに生活リズムを正しておく必要があります。
ただ、生活をすぐに変えることは難しいため、就職活動中にしっかりと時間をかけて、身体を規則正しい生活に慣らさなければなりません。日頃から早寝早起きを心がける、三食きちんと食べるなど健康的な生活を送れるように意識しましょう。
2. 一人で悩まずに人に相談する
ニートが就職を成功させるためには、友人や家族など周りの人に就職について相談するのもおすすめです。
就職したいものの、一人で悩んで悶々とするばかりで行動に移せないこともあるでしょう。
周りに相談できるような相手がいない、もしくは専門家に相談したいときは、ハローワークや就職エージェントに相談する方法もあります。ハローワークの相談員や就職エージェントのスタッフは就職の専門家なので、ニート経験がある人であってもしっかりサポートしてもらえます。詳しい相談窓口については、後ほど解説します。

黒川美佳/就職アドバイザー
まずは相談する勇気を出すことが重要
ニートからの就職について相談してくださる方からは、「周りに話せる人がいなかったから、話せてすっきりした」と言っていただけることも多いです。
また、就職について周りに相談出来る人がいないと、ネット上のネガティブな情報を見て自信を失ってしまったり、混乱される方もいらっしゃいます。「就職は難しい」という記事もあれば、逆に「就職は出来る」という記事もあり、何が正しいのか分からない、自分がどれに当てはまるのか分からない、という方も多いです。
一人で悩まずに相談していただくことで、一人一人の状況に合わせたアドバイスがもらえますので、気軽に相談してみてください。相談することで、就職活動を始める勇気が出たり、やる前から出来ないと諦めていた状況から抜け出すことができた方もいます。
3. 自己分析を行う
今までに自己分析に取り組んだことのある人もいるかもしれませんが、ニート経験を経て就職する際は、改めて自己分析を行うことが大切です。面倒臭がらず、この機会に今までやってきたことを振り返ってみましょう。自己分析を通して、自分の強みや弱みを把握できるはずです。
また、自己分析を行うときに、併せてニートになってしまった理由や、今回就職しようと思った理由を説明できるようにしておきましょう。就職活動の際の面接で役に立つだけでなく、就職への覚悟を固められるからです。

黒川美佳/就職アドバイザー
強みが分からない時は相談してみよう
全く働いたことがないという方でも、学生時代や趣味でもいいので「自分が一番生き生きしてた時」や「嬉しかった思い出」を掘り下げていくと、強みと言える共通点が見えてきます。
また、自分の強みが分からないという方は、誰かに話してみるのもおすすめです。
求職者さんから「自分では長所や短所が思い浮かばない」というご相談をいただいた際、「お話を聞いてあなたの強みはこれではないですか?」とお聞きすると「確かにそう思います」と言っていただけることがよくあるので、客観的な意見をもらうことで自己分析を深めることができます。
4.業界・企業研究を行う
自己分析と同様に、業界・企業研究に取り組むことも大切です。自分の希望業界について学ぶことや、応募先企業について調べることで志望動機が洗練されるため、就職に対する熱意や意欲がより伝わりやすくなります。
また、自分と合っていない企業に入社してしまう、ミスマッチを起こさないためにも業界・企業研究は欠かせません。さらに、それぞれの企業の働き方や事業の特徴を調べることで、自分に合った企業を見つけやすくなります。
自分の志望する業界がわからない、自分に合った仕事がわからないといった場合には、適職診断を活用するとよいでしょう。
ニートの就活のやり方について詳しく知りたい方は、以下の記事も読んでみてください。
ニートが就職を成功させるポイント4つ
ニートが就職を成功させるためのポイントは、以下の通りです。できることからひとつずつ、準備していきましょう。
1. 見た目編
見た目において、以下の3点を意識してみましょう。
髪型やひげに気をつける
具体的には、以下のことに気をつけましょう。
- 男性:ひげは剃る
- 女性:髪が長い場合は結ぶ
- 男女共通:黒髪が基本、おでこや耳が隠れない程度の長さにする
髪を整えるために必要であればヘアワックスなどを使っても大丈夫ですが、つけすぎには注意しましょう。
肌荒れに注意する
もともとの体質の場合は別として、寝不足や暴飲暴食、栄養バランスの偏りなどで肌荒れになっている人は注意しましょう。
つやのある肌は、それだけでフレッシュさや好感を与えるものです。自分の生活が原因で肌荒れが起きてしまっている場合は、改善することをおすすめします。
皮膚科へ行って薬をもらうほか、面接が近づいてきたら規則正しい生活をする、栄養を意識した食事を心がけるなどして、できるだけきれいな肌にコンディションを整えましょう。
スーツの着方を意識する
就職の面接の服装は、スーツが一般的です。黒、紺、グレーのものが定番ではありますが、新たに購入する場合や何を着ればよいかわからない場合は、以下を選べば問題ありません。
- スーツの色:濃紺(さわやか・誠実な印象を与える)
- ネクタイの柄:ストライプ(定番の柄)
- シャツやブラウスの色:白(定番の色)
男女問わず、以下のことにも注意しましょう。
- 体形や腕・足の長さに合ったものを選ぶ
- 自宅に保管していたものを着る場合はクリーニングに出す
- しわや汚れ、破れ、タグの取り忘れがないか姿見でチェックする
スーツは就職活動や仕事以外で使うこともあるため、自分に合うスタンダードなものを一着持っておくよい機会です。
2. 考え方編
ニートの方が就職活動をする場合、以下のことに注意しましょう。
焦らない
ニートの方が就職活動を成功させるためには、焦らないことが非常に大切です。
焦った状態のままでいると、面接で思わぬ発言をしてしまったり、自身がなさそうに見えてしまったりと、結果として内定が遠のいてしまうことになりかねません。
また「就職先が決まらない、どうしよう」という気持ちで取り組んでいると、ネガティブになったり前向きなモチベーションを維持しづらくなったりすることがあります。
まずはできることから始めていき、息抜きもしながらストレスにならないように進めましょう。
自信を持つ
ニートの方は自信を失いがちですが、企業側も、自信がなくおろおろした人材を積極的に採用したいとは思わないはずです。たとえばある商品があったとして「この商品はいまいちですが、もしよかったらどうですか」と言われても、お金を出して買いたい人はいないでしょう。それと同じです。
自己分析をして、これまでの人生でやってきたことやがんばってきたことを振り返り、自分をほめて認めてあげましょう。あなたがいまニートだからといって、あなた自身の能力や人間性を否定する必要は決してないのです。
自信が持てない場合、1日だけアルバイトをしてみる、就職エージェントに問い合わせの連絡をしてみるなど、自分で目標を決めてそれを達成する、ということをひとつずつやってみましょう。
小さなことでもやり遂げることで、少しずつ自信がついてきます。

黒川美佳/就職アドバイザー
強みに転換して考えることで自信をつけよう
就職することに自信がない人は、退職理由や就職できなかった理由を分析して、自分の強みに転換して考えると、自分の力を信じられるようになります。
例えば、「会社を辞めてしまった理由は、周りの環境のせいではなく、自分の能力が低いからだ」と感じている人は、裏を返せば責任感が強いと言えます。何かうまくいかなくても周りのせいにするのではなくて、自分の責任でどうするべきかという観点を持っているということです。
前の会社で強く指摘されたり、成果を出せなかったことで、自分には能力がないと思い込んでしまっている方は、自分の能力を過少評価しないで、「自分だったら成長して乗り越えられる」という気持ちを持ってください。
3. 行動編
以下のような行動を取ることで、就職というゴールが近づきます。
アルバイトや派遣から始める
「ニートからいきなり正社員として働くのはハードルが高いな」と感じるなら、アルバイトや派遣などから始めてみるのがおすすめです。アルバイトや派遣には、就業時間が短い、業務に対する責任をあまり負わなくてよいといったメリットがあります。アルバイトや派遣で経験を積み、正社員を目指すのも1つの手段です。
また、アルバイト先や派遣で経験を積んで正社員を目指せるだけでなく、仕事への態度や貢献度次第で、正社員として声がかかる可能性もあります。自分の働きたい形に合わせてアルバイトや派遣を検討してもいいでしょう。
就職に有利に働く資格を取る
ニートの人が就職を成功させるにあたって、就職に有利になる資格を取得することも有効です。以下で、具体的に取得すべきおすすめの資格を紹介します。
- TOEIC
- 宅地建物取引士(宅建)
- 簿記
- MOS
- ITパスポート
上記の資格のなかから、自分が志望する業界・業種に合った資格に挑戦してみることをおすすめします。
ただし、応募先が求めていない資格を取得しても、アピールできないうえに時間と費用が無駄になってしまいます。応募先の企業が求める資格や志望する職種で必要なスキルを、しっかり確認してから資格の勉強を始めましょう。
中小企業を狙う
ニートの方が就職する場合、まずは中小企業を狙いましょう。「大企業は無理だからやめておきなさい」という意味ではありませんが、大企業か中小企業かによって、就職の難易度は大きく変わってしまいます。
大企業はただでさえ志望者が多いだけでなく、しばらくニートをしていた人が社会人経験の豊富な中途採用者と競って内定を勝ち取るのは、至難の業です。
中小企業はその数も多く、実は知られていないだけで優良企業も少なくありません。就業経験がないニートだからこそ、まずは最初の就職先として中小企業を狙ったほうが、採用率は上がります。
就職支援サービスを利用する
就職支援サービスを利用することで、ニートの方が就職を目指すうえで起きがち、つまづきがちな問題を解決することができます。
相談する相手ができるので精神的にも楽になり、不安も解消されやすいという利点もあります。就職支援サービスは、基本的には求職者は無料で利用できるものばかりです。複数登録して、自分に合ったサービスを選ぶのもよいでしょう。
ニートにおすすめの就職支援サービス5選

就職を目指すニートの方におすすめの就職支援サービスについて、それぞれご紹介します。
就職カレッジ®
ジェイックの「就職カレッジ®」は、正社員就職の支援サービスです。20代~30代・未経験からの正社員就職の成功実績が多数あるため、現在のご状況から正社員就職を成功させたいという方にぜひご利用いただきたいサービスです。
就職カレッジ®をおすすめする理由としては、以下があります。
- 社会人としてのマナーや就職に必要なスキルを講座で学べる
- 書類選考なしの面接会に参加可能
- 就職後も長期的な活躍のため研修を実施
就業経験がない・または少ない方を、短期間で企業で通用する人材へと育成し、内定獲得を実現します。
「就職したら終わり」ではなく、就職活動~入社後の定着まで手厚いサービスを提供します。
1. ハローワーク
ハローワークでは、職業相談、求人紹介のほかに、職業訓練や就職セミナー、講習会など、就職に関するサービスが充実しています。
最初はハローワークの窓口に行くのに勇気がいるかもしれませんが、受付で登録希望だと言えば求職者として登録されますので、この瞬間にニートを脱出し「求職者」となり、サービスを利用できるようになります。就職活動のための第一歩として、気軽に足を運んでみましょう。
ただしハローワークは求人の質にばらつきがありますから、その点には注意が必要です。
2. 若者サポートステーション
地域若者ステーション(通称:サポステ)は、働くことに不安や悩みを抱える15~49歳までの男女を対象に、キャリア・コンサルタントなどによる個別的な相談、支援計画の作成、ニートが抱えるコミュニケーション障害などを回避するための教育訓練などによるサポート、協力企業への職場体験など、ニート脱出のためのさまざまな就職支援があります。
無料で利用できますので、自分が住む地域の最寄りにあるかどうか調べてみましょう。
3. ジョブカフェ
都道府県が設置する支援施設で、若者能力向上、就職支援を目的に、職場体験や就職関連のサービスを受けることができます。都道府県の要望に応じてジョブカフェ内にハローワークを併設しているところも多く、地域によって職業紹介も実施されています。
各地域によって利用できる上限年齢が異なることがあるため、最寄りのジョブカフェの情報をチェックしてみましょう。
4. NPO法人
ニートを脱出したい方々や、そのご両親に向けた勉強会や教育プログラムを提供しているNPO法人を利用する方法もあります。
プログラムを通じ、ニートや引きこもりなどの若者の働く「不安」を働き続ける「自信」に変わるというコンセプトのもと、就職のために必要な支援~就職後の支援に至るまで手厚くサポートしてもらえるところもあります。
まずは初回相談からできるところもありますので、興味のある方は利用してみてもよいでしょう。
ニートから就職した人の成功体験談
ニートから就職に成功した人の体験談を4つ紹介します。
就職活動を始めようとしている人にとって、ニートの状態を抜け出し、社会に出てイキイキと働いている人の体験談は大きな励みになるはずです。
「本当に就職できるかな…」と不安な人は、ぜひ参考にしてみてください。
大学中退後にニートになり、専門商社に就職したD・Nさん
子供の頃から小説家になることが夢だったD・Nさんは、大学進学後も小説を書き続けましたが結果が出ず、大学5年のときに中退を決意します。
「高卒可」の求人などをチェックしていたものの、「就活らしいことはしていなかった」と話すD・Nさん。
中退して半年ほど経ち、そろそろ就職活動を始めようと思ったときに就職支援サービスのジェイックと出会い、社会人の基礎力やビジネスマナーを学ぶことで自信を取り戻していきました。
結果的に専門商社の営業職に就職でき、担当するお客様を増やすために日々奮闘しています。
D・Nさんの就職成功体験談
20代前半でニートになり、建築事務所に就職したR・Sさん
大学卒業後、ウォーターサーバーを扱う会社に営業職として就職したものの、「ここでは成長できない」と感じて退職したR・Sさん。
次に就職したベルトコンベアのメーカーでは、ハードワークが原因で高速道路で事故を起こし、再び退職します。
その後、1年ほどニート生活を送りますが、たまたま参加した転職フェアで就職支援サービスのジェイックを知り、社会人の基礎を学び直す中で自分を見つめ直すことができたR・Sさん。
集団面接会で出会った建築事務所に入社後は、派遣事業の営業の仕事にやりがいを感じつつ、将来は会社の中核を担う存在になることを目指しています。
R・Sさんの就職成功体験談
早期退職後にニートになり、地盤調査会社に就職したS.Kさん
大学卒業後にリフォーム会社に就職したS.Kさんは、体育会の社風と、夜9時までの飛び込み営業に疑問を感じ、2ヶ月で早期退職を決めます。
その後、1~2ヶ月のあいだ何もしないニート期間を過ごしますが、このままの状態が続くことに不安を感じたS.Kさんは、就職支援サービスのジェイックを利用することにしました。
結果として、アットホームな社風に惹かれた地盤調査会社への就職に成功。営業職として既存顧客を担当しつつ、後輩指導も担当しています。
S.Kさんの就職成功体験談
4年弱のニート・フリーター期間を経て、メーカーに就職したTさん
徳島出身のTさんは、大学3年のとき、希望していた研究室に入れなかったことで落胆し、大学を中退します。
4ヶ月のニート期間を経て、回転寿司店で3年半ほどアルバイト生活を送っていたTさんでしたが、「就職しなかったら別れる」という彼女の言葉がきっかけで就職活動を始めました。
その後、就職支援サービスのジェイックを利用し、第一希望だったメーカーへの就職に成功。
就職後は先輩の指導を受けつつ、一人前の営業を目指して奮闘中です。
Tさんの就職成功体験談
ニートが就職しやすい仕事10選

悲惨な末路を迎える前に、ニートから脱出して就職したい。とは言え、ニートの期間が長かったり、就職経験がなかったりする場合、ちゃんと就職できるのか不安な方も多いと思います。
ですが、人手不足の業界や、未経験OKの募集が多い仕事など、ニートでも就職しやすい仕事は、意外とたくさんあります。
ここでは、ニートが就職しやすい仕事10選をご紹介します。
1.警備員
警備員の仕事は、求人数が多く、年齢制限や、経験の有無などの条件も比較的緩いので、ニートが就職しやすい仕事の1つです。以下の様な方におススメです。
- 年齢的に不安がある人
- まじめな人
- 体力に自信がある人
警備員の仕事は、人手不足で募集年齢も幅広く、30代以上のニートの方でも就職しやすい仕事です。
とは言え、警備の仕事なので、外見が派手な人や犯罪歴のある人、いかにも不まじめな態度では採用されません。まじめな人におススメです。
また、長時間の立ち仕事なので、最低限の体力は必要です。
2.清掃
清掃の仕事も、経験や学歴、年齢が問われにくく、ニートが就職しやすい仕事の1つです。
清掃の仕事は以下のような人に向いてます。
- 学歴に自信がない人
- 綺麗好きな人
- マイペースに仕事をしたい人
- コミュニケーションが苦手な人
極端に綺麗好きである必要はありませんが、汚れに全く無頓着な人よりは、綺麗好きな人の方が向いていると言えるでしょう。
また、決められた範囲を一人でこなす仕事も多いので、マイペースに仕事をしたい人や、コミュニケーションが苦手な人にもおススメです・
3.営業
営業の仕事は、業界・業種を問わず幅広く求人があり、ニートや未経験でもチャレンジしやすい仕事です。以下の様な人におススメです。
- 人と接するのが好きな人
- オフィスでじっとしてるより、外に出たい人
- マイペースに仕事をしたい人
営業の仕事は、お客様や社内とのコミュニケーションが必須なので、人と接するのが好きな人にぴったりの仕事です。
また、外出するとこも多いので、オフィスでじっとPCに向き合っているより、どんどん外出したいという人にも向いています。
会社にもよりますが、目標さえ達成できれば、自分のペースで仕事を進められるので、マイペースに仕事をしたい人にもおススメです。
4.IT(エンジニア・プログラマー)
ここ数年のニーズの高まりで、ITの仕事は求人が多くなっています。未経験OKな求人も多く、一度就職してスキルを身に付ければ、キャリアアップも期待できる仕事です。
ITの仕事は以下の様な人におススメです。
- ITが好き・興味がある人
- 好奇心が強い人
- 忍耐力がある人
IT業界は常に進化しているので、どんどん新しい知識の吸収が必要です。そもそもITに興味があり、新しい知識を学びたい意欲や、好奇心の強い人に向いています。
また、プログラミングは地道な作業の繰り返しなので、忍耐力があり、最後までやり遂げることができる人に向いています。
5.介護
介護の仕事は、重要の高まりと慢性的な人手不足で、ニートでも就職しやすい仕事の1つです。経験を積み、資格を取得すればスキルアップやキャリアアップ期待でます。以下の様な人におススメです。
- 人と接するのが好きな人
- 人の役に立ちたい人
- 体力に自信のある人
介護の仕事は、利用者の話を聞いたり、体に触れたりする機会が多い仕事なので、人と接するのが好きな人や、人の役に立ちたい人に向いています。特に、人の役に立ちたいと思っている人にとっては、ダイレクトにやりがいを感じられるので、おススメです。
また、生活の様々な場面で介助を行うので、最低限の体力や健康維持は必要になってきます。
6.ドライバー
ドライバーの仕事は、近年のネットショッピングの需要の高まりで、人手不足になっています。そのため、ニートでも免許さえ持っていれば、チャレンジしやすい仕事です。また、会社が必要な免許の取得をサポートしてくれる場合もあります。ドライバーの仕事は以下のような人におススメです。
- 運転が好きな人
- 安全運転できる人
- マイペースに仕事をしたい人
- 体力に自信のある人
ドライバーの仕事は運転がメインなので、大前提として運転が好きで、安全運転ができる人が求められます。
決められた荷物を、時間内に運ぶことができれば、自分の裁量で休憩も取れて、わずらわしい人間関係などもそれほどないので、マイペースに仕事をしたい人にもおススメです。
ただし、重い荷物を積み下ろしすることもあるので、最低限の足腰の強さや体力は必要です。
7.工場勤務
工場の仕事は、単純作業が多く、人と接する機会が少ない仕事です。また、経験・学歴不問の求人が多く、ニートでもチャレンジしやすい仕事です。以下の様な人におススメです。
- 人と接するのが苦手な人
- 学歴に自信がない人
- 黙々と作業をするのが好きな人
- 集中力がある人
工場での仕事は、黙々と同じ作業を繰り返す仕事が多くなります。人と話したり、コミュニケーションを取ったりする必要があまりないので、人と接するのが苦手な人や、黙々と作業をするのが好きな人におススメです。
また、単純作業を繰り返してもミスをしない正確さも求められるので、集中力がある人に向いてる仕事と言えます。
8.接客業
接客業の仕事は、幅広い業界で募集があり、未経験OKの募集も多いことから、ニートが就職しやすい仕事の1つです。以下のような人におススメです。
- 人と接するのが好きな人
- 人の役に立ちたい人
- 清潔感のある人
接客業は、文字通りお客様と接する仕事なので、大前提として「人と接することが好きな人」が求められます。また、お客様と接することで、直接感謝されたり、喜ばれたりする機会が多いので、人の役に立ちたい人におススメです。
また、人前に立つ仕事ですので、最低限の清潔感は求められる仕事です。
9.事務職
事務職は、未経験OKの求人が多く、ニートから就職しやすい仕事の1つです。以下の様な人におススメです。
- 人をサポートするのが好きな人
- まじめで几帳面な人
- ルーティンワークが苦にならない人
事務職は、社内の様々な人に仕事を頼まれる場面が出てきますので、人をサポートするのが好きな人におススメな仕事です。
大事な資料や備品の管理を任されたり、仕事の正確性が求められたりするので、真面目で几帳面な人に向いています。
また、ルーティンワークの繰り返しも多いので、飽きっぽい人よりは、ルーティンワークが苦にならない人におススメです。
10.建設業
建設業は、学歴・経験不問の求人が多く、ニートが就職しやすい仕事の1つです。
以下のような人におススメです。
- 学歴に自信がない人
- 体力に自信のある人
- モノづくりが好きな人
建設業では特に若手が不足しており、学歴や経験より若さや、体力が求められます。学歴には自信がないけど、体力には自信がある!という人にはピッタリの仕事です。
また、自分が工事に携わったモノが完成する達成感を味わえるので、モノづくりが好きな人にもおススメです。
ニートの仕事について知りたい方は、以下の記事もぜひ参考にしてください。


ニートの就職に関するよくある質問
ここではニートの就職に関するよくある質問を紹介します。ニートからの就職に不安を抱える人や、ニートからの就職を成功させたい人は確認しておきましょう。
ニートからの就職は無理ですか?
無理ではないです。ニートから就職を成功させた方はたくさんいますので安心してください。この記事を参考にしていただき、就職活動を成功させましょう。
ニートでも就職しやすい職種を教えてください。
ニートの方が就職しやすい職種は「人手不足な職種」かつ「未経験者歓迎の職種」です。また、他人とコミュニケ―ジョン量が少ない職種も就職しやすく、オススメと言えるでしょう。
ニートから就職を成功させる人の特徴はありますか?
自分に自信を持っている方は、ニートであっても就職が成功しやすい傾向にあります。自信があれば自然と行動量が増えてチャンスを掴みやすいです。ジェイックでは、具体的にどう行動すればよいのか、一人一人に合わせた就職活動の進め方をご提案いたしますので、まずはこちらからお気軽にご相談ください。
ニートは何歳まで就職できるか知りたいです。
ニートの期間が長い人のなかには、ニートは何歳まで就職できるのだろうと不安に思っている人もいるようです。
ニートの人の就職に特に年齢制限はありませんが、年齢が上がるにつれて就職難易度が上昇する傾向があります。就職する意思があるなら、少しでも若いうちから就職活動に取り組むとよいでしょう。
まとめ
「ニートから就職なんてできるのか」と思う方もいるかもしれません。ですがニートを長年続けると、そこから抜け出すのはますます難しくなり、ここで紹介した様な最悪の末路をたどってしまう可能性もあります。そんな事態を避けるためにもこの記事や、就職支援サービスを活用して、少しずつ、ニートからの社会復帰を目指しましょう。






大学卒業後、IT企業にて10年勤務。システム導入支援・営業・採用面接官等を兼任。
ジェイックに転職して9年目、1,700名以上の就職相談を受け、支援してまいりました。
2020年にジェイック広島支店の拠点長に就任。
2024年に社内MVPを受賞。
国家資格キャリアコンサルタントを取得し、お一人お一人に寄り添ったご支援をし続けているアドバイザー。
※2024年10月時点

当社の就職に関するコンテンツの中から、ニートの就職活動に不安を感じている方向けに、就活で困りがちなことを解決するための記事をまとめました。
- ニートから就職するには?就活の方法と成功させるポイントを解説
- ニートの就活は何からすべき?就職活動のやり方の流れとコツを解説!
- 無職から正社員に就職するには?賢い就活方法とポイントを解説
- ニートから社会復帰するには何からすべき?怖い原因と対処法も解説
- ニートでも安心!ニートの面接必勝法は?
- ニートの履歴書の書き方!空白期間や志望動機のポイントを例文付きで解説
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