大学中退を経て、正社員での就職を考えるとき、就職活動はどのように行うべきでしょうか?そもそも「大学を中退する」という決断に至った背景は千差万別。本当に一人ひとり事情が違うことが分かります。
ただ、社会では大学を中退したという学歴に対して意外と冷たく、せっかく行きたい会社を見つけて応募しても、中退が理由で履歴書が通らないのは当たり前。面接に通ったとしても、「なんで中退したのですか?」という言葉に上手く返せないなど、初めての就職活動に挫折するかもしれません。
この記事の目次
大学中退の理由として多いもの
どうして大学を中退したのかという質問への回答で多いものを紹介します。
- 家庭の金銭的事情で、授業料が払えなくなった
- 適当に大学を決めたため、何のために通っているのか分からなくなった
- 学業以外に夢中になり、単位が足りずに将来が見えない
- やりたいことが他に出来た
2012年に文部科学省がまとめたデータでは、金銭的事情での中退が約20%と、2007年に調査した結果から大きく増加しています。
また、中退者の数そのものも、2007年には約72,000人だったのが2012年時点で79,311人に増加しているのです。
大学中退後の就職活動は1人で行う
大学での就職活動は、同じ回で卒業する友達やキャリアセンターのバックアップを上手く利用することもできますが、大学中退後の就職活動は基本一人での挑戦となります。
それだけでも心細いですが、単に就職活動といっても、インターンシップ、自己・他己分析、業界・業種・企業研究、就職ナビのエントリー、説明会や面接、SPI試験対策の勉強など、やるべきことを言いあげたらキリがありません。それらに優先順位を付けて、同時並行して進めていかなくてはいけないのです。
大学中退だからこそのハードルもある
さらに、大学を中退しているからこそのコンプレックスや将来へのプレッシャーといったら、新卒学生とは比にならないでしょう。だからこそ、大学中退者ならではの就職活動の仕方を頭に入れて効率的に正社員で就職できる道を探すことが最も大切なのです。
こちらの動画では、大学中退者の就職ハードルについて解説しています。4分ほどの動画で詳しくご紹介していますのでぜひご覧ください。
大学中退をした就活生が持つべき考え方
まずは何か行動してみる
まず、一番最初にお伝えしたいことは「思い立ったら吉日。即行動。」です。これは、人生にも同じことが言えると思いますが就職活動は、自分自身が「調べた分だけ」「聞いた分だけ」「行動した分だけ」しか見返りは返ってきません。つまり、自分自身で「自己分析した分だけ」「企業研究した分だけ」「エントリーした分だけ」しか自分がイイな!と思った企業で正社員と働くという結果は得ることが出来ません。
その後のブランク期間はネガティブに作用する
大学中退後のブランク期間は、短ければ短い方がいいです。これは転職活動でも言えることですが、「ブランク期間が長い」という人ほど、採用活動をしている企業側が以下のようにネガティブな印象を持ちがちです。
- 普通に就職活動をしても決まらない人だよね…。
- この空白期間って、何していたのだろう?
大手や人気の高い企業では、毎日のように数十人のエントリーが入ってくるというのがザラなので、採用担当は、あなたが書いた履歴書や、求人サイトに登録した情報だけを頼りに書類選考をしてしまいます。そんな中、採用担当の頭の中に少しでもネガティブな印象を持たれてしまうと、それだけで選考のチャンスが絶たれてしまいます。
20代はポテンシャル採用
企業にとって、20代の採用はポテンシャル採用です。つまり、あなたの「人柄」や「やる気」、「社風にどれだけ合っているか」など長期的に見て、会社の財産になってくれるかということがポイントです。すぐに数字や成果といった結果を求めない反面、上記の3つは企業にとっては、非常に皆さんに求めたいポイントです。
面接でよくある質問は完璧に対策しよう!
皆さんも自分を分かってもらうために自ら発信していく必要があります。そのために、以下の質問は30秒ほどで話せるように準備する必要があります。
- 自分がなぜ中退に至ったのか
- 今は中退に対してどう感じているのか
- 今後どうしていきたいか
- 自分を採用するメリットは何か
いかなる事情があるにしろ、大学中退という経歴は、履歴書だけで判断する企業側から見ると「一つのことを続けられない人」と映ってしまいますので、そのイメージをいい意味で払拭できるように日々考え続けることが大切です。もちろん、先ほどもお伝えしたように20代はポテンシャル採用ですので、スキル面で自己PRしなくても、中長期的な熱意や就職に対する想いでも大丈夫です。
大学中退の面接対策2つのポイント
大学中退を経験した皆さんに対して「何で大学を中退したのですか?」という企業からの質問は、必ず聞かれる質問だと心得てください。それは何故でしょう。皆さんが聞かれたくないと思っているコトこそ、企業が一番関心を持っている事なのです。
ポイントその1:大学の中退理由は正直に伝え、ポジティブな印象で締める
中退理由は説明の仕方次第では面接感からの評価をアップできます。企業側はあなたが中退した理由に関心があります。関心を持っているということは、その回答次第でポジティブな印象にも転じる可能性が大いにあるということになります。自分が隠したい事実に対して、「いかに振り返りをし、これからの将来にどう備えているのか」企業はコレを見ています。
「家庭の金銭的事情」や「大学に行く意味を見い出せない」、「単位不足で留年が確定したため」など。なぜ大学中退したかは、人によって違います。履歴書で見ると、同じ「大学中退」という言葉でも、中退まで至った背景こそ皆さんの個性ですし、下手なウソは面接官の不信感を招きます。
また、「●●が理由で中退しました」というような事実だけ伝えられても、面接官は「そうですか‥。これからはどうしたいと考えているのですか?」と会話のリードに気を遣わなくてはならず、「この人と話すの面倒だなぁ」という印象になります。
今の気持ちや企業への志望度を伝えるなどの工夫次第で「この人の話もう少し聞いてみたい」という自分を発信できるチャンスを増やしましょう。
ポイントその2:言葉だけではなく、行動を伴わせる
「勉強についていけなかった」「期間が決められているのにやり切れない」など、面接官によって大学中退への感じ方も関心度合いも人それぞれです。
企業研究をしておく
ですので、面接の場面では中退に関することだけではく、企業研究の準備をしておくことが大切です。
というもの、いくら中退理由と志望動機を熱意を込めて上手く伝えられて、面接官が「あ、この人は中退理由も納得いくし、うちに対する志望度も高そうだな」と少しテンションが上がってきたくらいに、「じゃあ何かうちに対して質問はありますか?」と聞いてきます。
企業研究をしていないのは志望度が低いと思われる
その時に、その企業研究について全く準備しておらず、「ありません」と応えてしまったら、面接官はあなたに対してどんな印象を持つでしょうか。自分に悪気がなかったにしろ、言行不一致な言動に面接官はあなたに対して不信感を持つでしょう。
また、大学中退者の面接に限ったことではないですが、自己PRで伝えている内容、志望度の高いと伝えた企業への対応は、この機会に「伝えている内容」と「自分の行動が伴っているか」を見直してみるといいかもしれませんね。
大学中退の面接対策について知りたい方は、ぜひ以下の記事を参考にしてください。
主要・求人5サイトの案件の少なさに愕然。
いかがでしたか?大学中退となった理由は様々であるにせよ、世の中の冷遇ぶりは、なかなか厳しいものです。そして、残念なお知らせがあります。筆者のWEB上での調査によれば、主要求人サイト5サイトの『会員数×国民人口の都道府県分布率』、実際の求人数(サイトを訪問して調査)を出すと上記のようになることが分かりました。
※. 各サイトの20代会員割合も計算に考慮。
※. 学歴や経験などは一旦考慮しない。
一体、倍率何倍!?
一目でわかるように、登録者数に対して、求人の数が全く足りていません。しかも、採用活動をしている企業であれば、複数の求人サイトに募集情報を掲載している場合があるので、各サイトに掲載されている情報は被っていたりします(会員も然り)。この中から、希望の業界や職種を探し、企業が求める学歴や経験を問われ、書類選考で絞られて、面接にいけるのは、一体、何人なのでしょうか。
実際、独立行政法人労働政策研究・研修機構が発表した調査では、大卒の非正規雇用率が約16%に対し、大学中退者の非正規雇用は約37%です。
大学中退者が「正社員ではない状態」で社会に放り出される確率は、大卒者の2倍以上だということが分かります。
下手な鉄砲数撃ちゃ当たるでは落ちてしまう
あなたが登録している求人サイト、就職エージェントの登録者数と、実際にあなたが通勤可能なエリア内の求人案件数を調べたことはありますか?『下手な鉄砲数撃ちゃ当たる』ではなく、大学を中退していても、自分の良い所を知ってもらう機会、無論、対策も必要にはなってきます。
何よりも、未経験から正社員で雇用してくれて、教育にも力を入れている『人物重視』『ポテンシャル採用』という企業に入りたいのであれば、一番の近道は、あなたと同じような状況の人を沢山支援していて、企業との間に絶大な信頼関係がある紹介会社を探すべきです。
大学中退からでも正社員就職は可能!‐中退就職カレッジ‐
大学中退から正社員就職を成功させるためには、自力で取り組もうとせず、就職支援サービスを活用したほうが、納得いく就職ができる可能性が高まります。
ここでは、大学中退者の正社員就職実績が豊富にあるジェイックの中退就職カレッジ®の特徴を紹介いたします。
大学中退者に中退就職カレッジがおすすめの理由を紹介
ジェイックの「中退就職カレッジ」®は、大学や短大、専門学校などの「中退者」に特化した就職支援を実施しています。
中退就職カレッジ®を大学中退者の方におすすめする理由は、以下の通りです。
- 4日間の就職講座で、中退の経歴を就活に活かす方法を集中して学べる
- 就職講座終了後は、書類選考なしの面接会に参加可能
- 就職後の1年間、定着や長期的な活躍のための研修を計4回実施
若者向けの就職支援サービスは複数ありますが、ジェイックの中退就職カレッジ®は、中退者に特化した指導・支援が強みです。講座の中で中退という自身の経歴と向き合うことができるほか、中退者に理解のある企業との面接が可能です。
大学中退からの就職を目指したい方は、ぜひ参加をご検討ください。
大学卒業資格は就職後に通信大学で取得!
ジェイックの就職実践講座を受講して就職した求職者様の中には、新しい会社で働きはじめて、落ち着いた頃に大学卒業資格を取得されている方がいらっしゃいます。
ご入社後に大学中退から卒業へと学歴を変更したい場合には、大学を中退した年次によりますが、全国に通信制大学があるので、以前に通っていた大学の在学と単位を証明する証明書を取得。
その後、希望の通信制大学に編入されるという方法であれば、会社がゴールデンウィーク、夏季、年末年始、シルバーウィークなどの休暇中に通学し、それ以外は通信制なので仕事への影響が少なくて済みます。
もちろん、学校法人なので正式な学士の称号を得ることが可能。通常の通学生大学と比べものにならない安さなので経済的です。就職後はご検討いただく価値はあるかと思います。
こんな方におすすめ!
- 学歴に自信がないから就職できるか不安
- 就職について、誰に相談したら良いか分からない
- 中退しようかどうかを迷っている
- 学歴に自信がないから就職できるか不安
- 就職について、誰に相談したら良いか分からない
- 中退しようかどうかを迷っている