夏休みを有意義に過ごすためボランティア活動に参加したいと考える大学生は多いのではないでしょうか。参加する前には情報収集をしっかり行うことが大切です。そこで本記事では、大学生の夏休みにおすすめのボランティアについて、それぞれの特徴や活動内容についても解説します。
※2022/3~2023/3の当社相談参加者へのアンケートで『満足』『どちらかといえば満足』を選んだ方の割合
この記事の目次
そもそもボランティアとは
ボランティアとは、金銭を受け取ることなく社会貢献に従事することを指します。主体的に行動し、ほかのボランティアの人たちと協力しながら行うケースが多いです。具体なボランティアの活動としては、以下のようなものが挙げられます。
- 募金活動を行う
- 子供向けの学習支援
- 地震や台風などで影響を受けた被災地での援助活動
また、ボランティアは年齢制限が設けられているケースもありますが、社会的な立場や地位、個人のスキルなどに関わらず参加できます。大学生であればほとんどのボランティアに参加できるので、夏休みなどの長期休暇を利用して参加してみましょう。
大学生の夏休みを利用してボランティアをする意義
大学生が夏休みにボランティアへ参加する意義は大きく3つあります。
視野を広げられる
ボランティアに参加すると現地のスタッフや被災者の人たちなど、さまざまな人との出会いがあります。出会う人の考え方や生き方を直に感じることで、これまでの人生経験や大学生活にはない体験を得られます。自分にはなかった考え方や生き方は視野を広げるきっかけになるので、就活をあらゆる視点から見つめ直すことも可能です。
協調性を身につけられる
ボランティアは個人で活動するのではなく、複数人のチームで活動するケースが多いです。ほかのスタッフと協力しながら活動することで、自ずと協調性を身につけることができます。
就活に役立つ
どのようなボランティアであっても、協調性はもちろん実行力、気配りといったあらゆる資質が必要になります。さらに、交渉力や粘り強さといった高いコミュニケーション能力が求められることもあり、自分の得意なこと、苦手なことが見えてきます。そのため、ボランティアは就活に必要な自己分析を効果的に行える活動です。また、ボランティアを通して、志望する職種や業種を見つけることもできます。実際に見て触れることで、自分のやりたいことを見つけられる可能性もあります。
おすすめのボランティア
関連別におすすめのボランティアをまとめました。チャレンジする際の参考にしてみてください。
子ども・教育関連のボランティア
老人ホームでの介護の手伝いやイベントへの参加、土日に子供達への給食を提供するといった社会福祉系のボランティアはあらゆる地域で募集されています。老人ホームでのボランティアは地域交流の方法の1つとして活用され、入居者の人たちへ良い刺激を与えられる活動です。具体的な活動内容は、ベッドシーツの取り替えや食事の補助、イベント(演奏会や書道教室など)のサポートなどが挙げられます。資格が必要な難しい作業を行う必要はありません。散歩の相手をするといったボランティアもあるので、特別なスキルや知識がない人でも社会福祉へ協力可能です。
また、子供向けのボランティアでは、給食を提供するために料理を作るサポートをしたり、教師として学習支援を行ったりします。夏休みに子供達が参加するキャンプイベントのスタッフというボランティアもあります。
災害支援関連のボランティア
災害支援のボランティアには、被災した地域への救援物資の輸送や、教育支援、復興イベントの企画などがあります。さらに、被災した地域の復旧作業として、がれきや土砂の撤去などもボランティア活動の1つです。活動内容によっては、力仕事や危険の伴う作業もあるため、ボランティア団体の中には参加者の年齢や性別、能力などに応じて作業が割り振られる場合もあります。特に、災害現場で行われるボランティア活動は、安全管理や移動手段などを自分で確保しなければなりません。事前に準備を行い、現地でほかのスタッフや被災者の人たちに負担をかけないようにすることが大切です。
また、各自治体や政府は、ボランティアの受け付けや被災者のニーズに答えられるよう、被災地に災害ボランティアセンターを開設しています。この施設では、ボランティアへの情報提供を行っているので、災害支援へ赴く際は情報をしっかりと得て活動しましょう。
地域活性化関連のボランティア
地域活性化も学生が多く参加しているボランティア活動の1つとなっています。ボランティア活動を通して、過疎化が進んでいる地域を盛り上げることが目的です。具体的には、企業の誘致や地域の人手不足を解消するため、組織運営のノウハウを教える、現地で働く人材を確保するといったことを行います。防災運動やイベントの開催など、短期的に行うものも地域活性化のボランティアの対象です。防災運動では、災害時の対応を教えるワークショップや、地域住民が災害時に連絡を取りやすいようインフラを整備するといったことを行います。
イベントの開催に関しては、自然を体験できるキャンプや土地の食材を活かした食に関するイベントの企画、運営といった活動が多いです。ボランティア団体によっては、廃村を利用してグランピング施設を作り、地域の活性化を目指すところもあります。
環境保護関連のボランティア
環境保護は幅広い年齢の人が参加できるボランティアで、駅周辺や道路などに落ちているゴミを拾う、森林の間伐や植樹といった活動がメインです。ゴミ拾いに関しては子供でも参加できるため、初めてボランティアを始める大学生でも気軽に参加できます。活動も盛んに行われているため、自分の住んでいる地域で活動しているボランティア団体を探しやすいです。ただし、活動内容によっては、住んでいる地域から離れた海や山であることも多くあります。このようなボランティアはイベントの一環として行われるケースも少なくないので、休日を利用して参加してみましょう。観光がてら参加することもできます。
障がい者支援関連のボランティア
障害者支援は、障害者施設で行われるレクリエーションの企画や、在宅障害者の訪問介護サービスをサポートすることが活動内容です。施設ボランティアは現場で働いている職員と協力して、利用者が気持ちよく生活できるようサポートします。レクリエーションだけでなく、話し相手や車椅子の介助などもボランティアとしての活動です。訪問介護では、シーツの交換や食事の補助も行いますが、買い物や調理などを行うケースもあります。また、ガイドヘルプもボランティアで行っています。
ガイドヘルプとは、視覚や知的障害を抱える人の外出を支援したり、朗読や音訳などで情報を届けたりすることがメインの活動です。ガイドヘルプでは専門的な知識が必要になることもあるので、事前に習得しておく必要もあります。
動物愛護関連のボランティア
動物愛護のボランティアというのは、犬猫の殺処分ゼロを目的とした支援活動や、保護動物のための餌代や医療費などの募金といった活動が該当します。殺処分ゼロを目指したボランティアでは保護活動をしている団体の運営サポートや保護動物の世話、イベントの準備などを行います。さらに、殺処分される動物を少なくするため、野良猫を捕獲して不妊去勢手術を行い、元いた場所へ戻すというのも活動の1つです。募金活動は駅前や街中など、さまざまな場所で行われているので、住んでいる地域でも活動しているボランティア団体を見つけやすくなっています。初めてでも参加しやすいので、動物愛護に興味のある人は参加してみましょう。
他にも、犬猫の手入れやしつけを教える教室の開催や、子供達に動物の命の大切さを伝える活動なども動物愛護ボランティアが行います。このようなボランティアでは、犬猫の正しい知識を身につける必要があります。
伝統文化や芸術の保護関連のボランティア
伝統文化や芸術の保護は大学生でもボランティアで参加可能です。特別なスキルや知識がない人でも、土地に古くからある舞踏の発表会を運営するスタッフや、郷土の歴史にまつわる広報スタッフなど、さまざまな活動へ参加できるようになっています。さらに、留学生が伝統文化学習や日常生活へ適応するための支援活動などもあります。活動内容は伝統文化や芸術を保護する目的に沿っていれば種類は豊富です。活動内容によっては、伝統文化や芸術の知識を教えることも含まれているので、参加する際は事前にどのような活動を行うのか調べておきましょう。
また、伝統文化や芸術は、人によっては日常生活で直に触れる機会が多くありません。ボランティアは文化的な活動に触れられる貴重な機会となるほか、年を重ねてもこれらのことに興味を持ち続けられるというメリットもあります。
※2022/3~2023/3の当社相談参加者へのアンケートで『満足』『どちらかといえば満足』を選んだ方の割合
海外でボランティア活動に参加!
国内にとどまらず、海外にまで視野を広げてみるのもよいでしょう。ボランティア活動のできる国としては途上国の場合、カンボジアやフィリピン、タイなどは人気があります。先進国では、カナダやオーストラリアなど観光地や留学先としても人気のあるところに参加者が多く集まっています。
海外ボランティアに参加するメリット
一般的に旅費や滞在費など国内とくらべてコストのかかる「海外」ボランティアならではなのメリットとはなんでしょうか。
- 現地の人と触れ合うことによる多様な価値観を発見し、世界に視野を広げられる。
- 世界遺産など映像や画像でしか見たことのないところを観光できる。
- 現地で実際に生活できるため、語学力アップに期待できる。
大きくは、これらの3つがあるように思います。
海外ボランティアの種類
海外ボランティアは学びを中心としたスタディツアーと、活動を中心としたボランティアプログラムの2つに大別されます。
スタディツアー
スタディツアーは現地施設の訪問や視察、交流やワークショップを行うなどを行います。現地に住む人たちや土地のことを理解し学習することが目的です。
ボランティアプログラム
ボランティアプログラムはホームステイをして実際に現地の生活を体験します。現地にある主要な施設の現場で働くスタッフと一緒に教育や保育、看護のほか、建設、給食、衛生活動、文化交流といったボランティアをメインに行います。どちらも夏休みなどの長期休暇を利用して、期限付きでの参加も可能です。
海外ボランティアの参加のポイント
海外ボランティアは通常の旅行とは異なる点がいくつもあります。例えば、旅行代理店を通して海外へ行く場合、安全の確保やトラブルを未然に防いでくれます。しかし、ボランティアの場合は現地でイレギュラーが発生することも多く、自分で日常的な安全管理やクオリティーコントロールなどを行わなければなりません。トラブルを少なくするには、自団体の企画でボランティアを募っていること、組織の規模にあった派遣先の数であることを確認しましょう。これらは、自分の安全や生活の品質管理を把握するためにも重要なポイントです。
また、海外ボランティアへ参加する際の費用は、航空券付きかどうかで大きく違ってきます。航空券が付いていない場合は自己負担となる費用が多くなるのでよく確認しましょう。さらに、滞在する国とプログラムの内容でも費用は変わってきます。プログラム内容が充実していれば、得られる知識や体験は多いですが、その分費用は高くなります。
ボランティアの探し方
ボランティアの探し方は、大学のボランティアセンターを活用する方法と、NPOやNGO団体のHPなどから情報を得る方法の2通りがあります。ボランティアセンターでは、座学(説明会や養成講座など)やプログラムの紹介を行っています。地域ボランティアの紹介やサークルの募集、外部ボランティア団体の募集などを行っている大学もあるので、興味のある人はセンターへ足を運んでみましょう。NPOやNGO団体では活動目的や内容、目標などを掲げているので、自分が共感できるところを探すことが大切です。参加する熱意や自分のやりたいことなどをメールや電話でプレゼンし、必要な情報を収集しましょう。
ボランティア活動を就活でうまく伝えるには
就活では、ボランティア活動を始めたきっかけや理由を具体的なエピソードを交えて話すことが重要です。自己満足やアピールのために参加したと思われないように注意しましょう。理由が曖昧では、マイナスな印象を与える恐れがあります。また、企業側は事業内容や募集職種などに関係がない限り、ボランティア経験自体に興味はありません。ボランティア活動は自分の魅力を伝えるための素材です。ボランティア活動そのものをアピールしないよう気をつけましょう。また、面接官から、なぜボランティア団体へ勤めないのかという質問をされる場合があります。この質問を想定した回答を準備することも大切です。
ボランティアは種類が豊富で、それぞれ目的も内容も異なります。積極的に情報収集し、自分が取り組みたいと思うもの、社会的意義が高いと思うものがあれば是非チャレンジしてみてください。授業やアルバイトだけでは得られない経験がそこにあり、就職活動にもきっと役立つはずです。
※2022/3~2023/3の当社相談参加者へのアンケートで『満足』『どちらかといえば満足』を選んだ方の割合
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