既卒で職歴なし。そのため履歴書や面接対策も不安で、自分は就職が可能なのかどうか心配という方もいるのではないでしょうか。
この記事では、既卒・職歴なしの人の現状や、就職するための方法について解説していきます。
既卒におすすめの仕事についても紹介するので、自分に合った仕事を見つける参考にしてください。
確かに、不安になる気持ちもわかるけど、しっかりと知識を知って、準備していけば正社員就職できるわ!解説していくので一つ一つ進めていきましょう。
この記事の目次
職歴のない既卒は就職できない?
まず結論から言いますと、職歴なしの既卒者でも就職はできます。ただし、新卒者よりも就職率の点で劣ります。
既卒職歴なしの就職率とは
リクナビとマイナビが発表した、新卒・既卒の就職率は下記のとおりです。
- 新卒の就職内定率:92.4%
- 既卒の就職内定率:42.4%
既卒の就職内定率は、新卒の半分程度しかないことがわかります。
既卒と新卒だと大きく就職率が違うんだね。しっかりと準備・対策が既卒は必要そう。
既卒職歴なしが就職しづらい理由
新卒で就職せずに既卒となった理由として、よく聞かれるのは以下のような事情です。
- 公務員を目指していた
- 新卒時代に就活をしなかった、できなかった
- 自分のやりたい仕事がわからなかった
前述のとおり、既卒よりも新卒の方が就職率が高く、有利な状況にあります。
企業が「既卒者」と「新卒者」のどちらを採用するか判断する場合、新卒を採用する傾向にあることはご理解いただけると思います。
なぜなら、事情はさまざまあるにせよ「新卒者向けの就職活動をせずに(あるいは活動したが)既卒になった人」よりも「新卒のタイミングに合わせて準備を進め、就職活動を行っている人」の方が、書類選考の段階では『入社後の仕事も安心して任せられる』という印象を与えるからです。
そこで、最初の関門である『書類選考』をクリアするために、既卒者は新卒者とは異なる努力や工夫が必要になってきます。
既卒職歴なしなら履歴書対策は必須
履歴書に不安を持っている既卒者は多いと思いますが、やはり企業側も「なぜ既卒になったのか」という点を必ず見ています。その点をあいまいにせず、むしろしっかりと向き合い、自分のことばで伝えるための履歴書対策・面接対策を行うことがとても重要です。
事前にそうした対策をすれば「既卒・職歴なし」という経歴だけに留まらず、あなた自身の人柄やポテンシャルにも注目してもらえたり、「既卒になったことで得られた経験・学びを今後に活かす」というアピールポイントに転換させることも可能となります。
既卒職歴なしからの正社員就職の方法
既卒の具体的な就職方法は、下記の3つです。
- ハローワーク
- 転職サイト
- 転職エージェント
1つずつ特徴を解説します。
ハローワーク
ハローワークは国が運営する就職相談窓口で、既卒者も利用が可能です。
利用するメリットには、以下のような点があります。
- 就職サイトに載ってない求人がある
- 地元企業の求人が多い
- 職業訓練を受けられる
一方、デメリットは以下の通りです。
- いわゆるブラック企業の求人が混ざっている可能性がゼロではない
- 既卒専門の相談窓口ではない
- 「あなたの適性に合った会社」が紹介されるとは限らない
ハローワークは公的機関であるため、原則としてどの企業の求人も受け付けていることから、実態がブラック企業に該当するような会社の求人も混ざっている可能性は否めません。
また、ハローワークは利用者が多く、求職者間の公平を期すため、個々人の適性に合った企業とのマッチングサービスや紹介などもありません。既卒専門の相談窓口ではない事も理解しておきましょう。基本的には、あなたが希望した企業への応募手続きを行ってくれるのみと考えておきましょう。
転職サイト
転職サイトでも既卒の就活は可能です。中には、既卒者を募集している求人もあります。
名前を聞いたことがある有名企業も既卒の募集をしていることがありますので、根気よくサイトを見ながら探してみましょう。
ただ、転職サイトを使った就活では、すべての手配を自分ひとりでやらないといけません。
- 企業分析
- 応募手続き
- 履歴書の作成
- 面接対策
上記の対策を、すべてあなた自身で行います。
既卒に特有の「なぜ新卒時に就職しなかったんですか?」という質問にも、自分でしっかり回答を用意して臨む必要があります。
転職エージェント
転職エージェントを活用する方法もあります。
特に「既卒の就活に強いエージェント」に相談してみましょう。既卒ならではの悩みにも、的確に答えてくれるからです。
- 履歴書の書き方(既卒者が気を付ける点や工夫のアドバイス)
- 面接対策(「なぜ就職しなかったんですか?」という質問への対応策)
- 「既卒を積極的に採用している企業」の採用情報
- あなたに合っている仕事や会社の選び方(自己分析、企業分析のサポート)
これらの相談に、転職エージェントはすべて対応してくれます。
詳しくは次の章で解説しますが、既卒の人に特におすすめする就職方法は「転職エージェント」の活用です。
既卒の就活方法はいくつかあるみたいだね。自分に合った方法で進めていこう。
既卒職歴なしなら就職エージェントがおすすめな理由
既卒者であっても、「エージェントの支援サービス」をうまく活用すれば就職の成功率が大幅にアップします。
前述のとおり、既卒の平均的な内定率は【34.4%】というデータがあります。
これまでに既卒職歴なしの状態から正社員での就職を成功させた先輩は数多くいますが、その理由として以下の3つが挙げられます。
- 1.就職活動の準備が一からできる
- 2.一社一社の企業を理解した上で、求人紹介してくれる
- 3.自分に合った仕事を見つけることができる
順に、ご紹介していきましょう。
1.就職活動の準備が一からできる
はじめて就職活動を行う場合、「どんな準備をしたらいいか、何からはじめればいいか分からない」のは当然です。
エージェントは、まずあなたに適した仕事を探るための「自己分析」、さらに「業界分析」や「企業分析」など、個々の状況に応じた分析のアドバイスを行います。
また、履歴書や職務経歴書の添削・模擬面談の実施・面接日程の調整代行など、実務的な活動をサポートする仕組みも充実しています。特に既卒の方の場合、面接での対策(既卒になった理由など答えにくい質問への対応方法など)に万全が求められます。
既卒者の就職に強いエージェントには、既卒向けならではの知見やノウハウが蓄積されています。ちなみに、私たちジェイックも「既卒の就活に強い転職エージェント」です。さらに、就職準備の対策だけでなく、就職後のサポートも行っています。どうぞお気軽にご相談ください。
2.一社一社の企業を理解した上で、求人紹介してくれる
たとえば「就職サイト」には大量の求人情報が掲載されていますが、それらはあくまでも「求人広告」であり、サイト運営会社はすべての求人企業を実際に訪問している訳ではありません。
一方、エージェントは求人企業を一社一社訪問し、企業情報や求人の内容について丁寧にヒアリングを行っています。その中には、広く一般には公開されていない「非公開求人」も含まれています。
エージェントでは、就職を希望する個人ともしっかり面談していますので、個々の適性に合った企業が紹介されます。
3.自分に合った仕事を見つけることができる
エージェントはたくさんの求職者と面談し、求人企業からも豊富な情報を得ているため、その知見やデータを活かして、的確なマッチングが可能となります。
前述のとおり「自己分析」からサポートしていますので、あなたの将来的な目標や意向、さらには入社後の適性も考慮し、「あなたに合った仕事、企業」が紹介される確率が高まるのです。
一人で就活をすると、求人を見極めるのは難しい。だけど、エージェントを活用すれば企業のことを知ったうえで求人紹介してくれるからおすすめだよ!
既卒職歴なしにおすすめの仕事とは
既卒の人におすすめの職種として、下記の3つがあげられます。
- 営業職
- IT職
- 販売職
1つずつ解説していきます。
営業職
既卒者におすすめの職種、ひとつ目は営業職です。
- 求人募集が多く、他の職種に比べて採用されやすい
- 未経験でも応募が可能であることが多い
以上が、おすすめする主な理由です。
営業職に向いてるのは、下記のようなタイプの人です。
- 人の話をよく聞き、ニーズを把握できる人
- 共感力がある人
- コミュニケーションが好きな人
そして、営業職に就くメリットとして、下記の要素があげられます。
- コミュニケーション力など、汎用的なスキルが身につく
- 自社以外での人脈・つながりが得られる
- 比較的に転職しやすい
業務を通じてコミュニケーションスキルが向上すれば、たとえば他業界へも営業職として転職できるなど将来の選択肢が広がります。
IT
IT系の職種も既卒の人におすすめです。
- 慢性的に人材不足のため、未経験者でも募集がある
- 文系出身者でも採用する企業がある
以上がおすすめする主な理由です。
そして、IT職に向いてるのは、下記のようなタイプの人です。
- 集中力がある人
- 物事をコツコツと続けられる人
- 論理的思考ができる人
なお、IT職に就くメリットとしては、下記の内容があげられます。
- 専門的な知識やスキルが身につく
- 転職しやすい(ポータブル・スキル)
- 今後もIT業界は成長が見込まれ、将来性に期待できる
IT業界が成長しているのはご存知の通りです。今後も人材の需要が高いので、キャリア形成や給与面でもメリットがある職種と言えるでしょう。
販売職
販売職も既卒の人におすすめです。
- 求人募集が多い
- 未経験であっても、採用されやすい
以上がおすすめする理由です。
販売職に向いてるタイプは、下記のような人です。
- 人当たりが良く、人と話すのが好きな人
- 人に何かを説明するのが得意な人
- 雰囲気が明るい人
そして、販売職に就くメリットは下記の通りです。
- コミュニケーションスキルが身につく
- 販売で経験を積むことで、営業職への転職も可能となる
好きなブランドや製品があったり、人と関わるのが好きな人にはおすすめです。
未経験でも採用してくれる職業だと狙い目だよ。
既卒職歴なしが就職するためのコツ
ここでは、既卒者の就職のコツと注意点を解説します。就職活動を始める前に、ぜひ知っておいてください。
既卒を積極採用している求人を探す
内定獲得の確率を上げるコツは「既卒者を積極的に採用している企業に応募すること」です。
企業サイトの採用ページを見て、以下のような文言が書かれていればチャンスと言えるでしょう。
- 既卒採用
- 既卒枠
大手企業も既卒者を募集している場合があるので、日々こまめに情報収集を心がけてください。
行動量を重視する
既卒者の就職活動では、行動量の多さがとても重要になります。新卒に比べて就職率は低いのですが、そのギャップは行動量でリカバリーしましょう。
行動量を増やすことで得られるメリットは、下記のとおりです。
・就活の経験値が上がり、的確な行動がとれるようになる
・失敗したとしても、その経験を次に活かせる
・自分がどういう会社に求められているか(向いているか)が見えてくる
実際に行動を重ねていく中で、得られる情報・経験は有益です。
「一社応募して不採用。また一社応募して不採用」とのんびり活動するのではなく、同時並行で数社への応募・選考を進めるのもポイントです。早目にコツがつかめれば、内定獲得の確率も高まります。
やる気をしっかりと伝え、第一印象を大切にする
面接では、あなたの仕事に対する「やる気」を伝えてください。
既卒は「ポテンシャル採用」であることが多く、そもそも即戦力とは思われていません。企業は、あなたの「将来の成長」に期待して採用するのです。
面接で企業側にやる気を伝える方法は、以下のとおりです。
・笑顔で明るい雰囲気
・面接官の話をよく聞き、素直に受け答えをする
・面接官が聞き取りやすいように、はっきりと話す
・大学時代の活動をアピールする
・アルバイトの実績をアピールする
基本は笑顔で、相手が聞き取りやすいように話すことです。
うまくできるか不安がある人は、あらかじめ模擬面接で練習しておきましょう。就職エージェントでは担当者が模擬面接を行うサービスもあります。
ひとりで練習する際は、スマートフォンで自分の受け答えを録画してチェックしてみましょう。「面接官の目線」でチェックすると、改善した方が良い部分が客観的に見えてきます。
また、「なぜ就職しなかったんですか?」という質問には、ポジティブな姿勢で対応できるよう準備しましょう。具体的なポイントは、下記のとおりです。
・過去の失敗を反省し、この経験を今後に活かしたいと伝える
・資格の勉強をしていた
・どうしてもやりたいことがあった
・海外留学していた
・家庭の事情
一番重要なのは「過去の失敗を反省し、この経験を今後に活かしたいと伝える」ことです。マイナスと思える経験を次に活かそうとしている姿勢が伝われば、ポジティブな方向に転換できます。
ここで、具体的な回答例をご紹介します。
新卒の就活では、あまり深く考えずに応募していました。
そのため、志望動機などを聞かれても表面的な話しかできませんでした。思慮が浅く、準備が不十分だったと、今では反省しています。
この失敗を活かして、今年の就活では「自分は将来、何をしたいのか?」から考えてみました。
私は将来◯◯をしたいとわかり、それを叶えられるのが御社での仕事だと考え応募しました。
過去の経験を活かして、前に進んでいる印象が感じられますね。あなたの事例にあてはめて、回答の準備をしっかり行っておきましょう。
職歴のない既卒の就職経験談を紹介!
既卒で職歴の無い人の、就職経験談をご紹介します。
Aさんの体験談(成功パターン)
新卒で就活に臨むも、希望の企業では不採用
⇒内定がないまま卒業し、翌年に既卒として就活に挑む
Aさんがまず注目したのは、新卒の就活に失敗した理由でした。
冷静に考えてみると、大手企業とか有名企業ばかりにエントリーしていたため、志望動機も浅くなっていたようです。
- 大手で有名だから
- 大手は安定してそうだから
- 給料が多そうだから
これらの志望動機は表面的な理由ばかりで、面接で話すことはできません。そのため、Aさんは「自分は何をしたいのか?」を真剣に考えてみました。
出た答えは「手に職をつけたい!」というもの。終身雇用が崩壊しつつある現在、これからは企業のブランドではなく、専門性が高い仕事をした方がいいと考えました。
その中でAさんが選んだのは、IT業界でした。
文系出身でしたが、文系でもIT業界に就職できると知り、企業分析を開始。未経験から就職できるIT企業を見つけて応募したところ、無事に内定を獲得できました。
Aさんが既卒の就活に成功した理由
ずばり、自己分析をしっかりと行ったからです。
- 自分がやりたいことを見つける
- それを叶えられる企業を探す
きちんと自己分析をすれば、強い目的意識をもって就活に挑めます。自己分析ができれば、業界分析や企業分析もうまくいくものです。Aさんは働く理由も明確なので、すぐに辞めてしまう可能性も低いでしょう。
Bさんの体験談(失敗パターン)
働きたいという気持ちがなく、まともに就活しなかった
⇒書類選考は通るものの、面接で落とされることが続く
既卒の就活を始めて、Bさんが面接で一番困ったのは、「なぜ就職しなかったんですか?」という質問でした。
- なんとなくです。
- やりたいことがなくて…
- 自分の将来を考えていたら卒業の時期になってしまい…
明確な理由が説明できず、不採用になっていました。
Bさんは面接に苦手意識をもってしまい、現在はニートです。
Bさんが既卒の就活に失敗した理由
「なぜ就職しなかったんですか?」という問いに、しっかりと答えられませんでした。
就職しなかった理由がネガティブである場合、面接官は良い印象をもちません。なぜなら、「入社後、仕事への取り組み方も後ろ向きなのではないか?」と不安視するからです。
「なんとなく卒業してしまった」という人は、仕事でも「なんとなく仕事の期限が過ぎてしまった」と言いかねない怖さを感じさせてしまいます。
新卒で就職しなかった理由や経緯を「いかにポジティブに伝えるか」が重要です。
既卒で就活を成功させる人と失敗してしまう人にはそれぞれ特徴があるね。自分はどちらか一度考えてみよう。
既卒職歴なしから公務員を目指すのはあり?
結論から言いますと「あり」です。
公務員の就職は、民間企業とは違い「試験による選考がメイン」であるため、新卒・既卒という枠に関係なく、比較的公平に評価してもらえる傾向にあります。
また、ほとんどの公務員試験は30歳前後を受験資格の上限年齢としており、大学卒業後しばらくはチャレンジできる期間があるため、「既卒が不利」とは一概に言えません。
既卒でも公務員浪人を経て合格している人も実際に存在します。筆記試験や面接への対策を十分に行えば合格できる可能性があるという事です。
ただし、公務員と民間企業を比較すると、就職しやすいのは求人数が多い民間企業です。公務員の合格率は、職種にもよりますが10~30%程度です。特に既卒の人は、公務員を目指すと同時に、民間企業への就職活動も進めておくと安心です。
より詳しく知りたい方は、こちらの記事もお読みください。
まとめ
既卒で職歴もない人の就職について、ここまで解説してきました。
「既卒の就職活動のコツや注意点」を意識しながら自分1人で就活するのが不安な方は、既卒の就職で多くの実績がある私たちジェイックにご相談ください。
既卒の就活に慣れている人はいません。目的は就活に慣れることではなく、あなたに適した会社に就職することですよね。そのために、もっとも成功率が高い方法で就職活動を進めていきましょう。
「既卒の職歴なし」に関するよくある質問
職歴なしの既卒者でも就職はできます。ただ新卒よりも不利になりがちなので、既卒に特化した履歴書対策・面接対策を行うことがとても重要です。
未経験でも可、人手不足、実力主義の職種がおすすめです。例えば「営業職・IT職・販売職」があります。それぞれに向いているタイプや、その職種のメリットもご紹介します。
ジェイックは「自己分析」からサポートしていますので、あなたの将来的な目標や意向、さらには入社後の適性も考慮して「あなたに適した仕事、企業」を紹介します。お気軽に『就職相談』をご利用ください。
こんな人におすすめ!
- 自分に合った仕事や場所を見つけたい
- ワークライフバランスを重視したい
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既卒で職歴がないから、正社員就職できるか不安って人が多いみたい。