
ニートになりたいと思ったことはありませんか?ニートとして生活するには、生活費や税金、社会保険料などの費用がかかるため、事前に十分な準備が必要です。
この記事では、ニートの定義、ニートになりたいと思う理由、ニートになるために必要な費用、ニートになる前の準備と計画、そしてニートになる前に試してほしい行動について解説します
- ニートとは「15歳~34歳までの非労働力人口のうち、通学や家事をしていない人」
- ニートになる理由は「人間関係」「職場環境」「心の余裕の問題」
- ニートになっても、「生活費」「税金・社会保険料」などは工面する必要がある
- ニートは「一時的な回避行動」に留めよう。将来のあなた自身を守るために




この記事の目次
そもそもニートとは
一般的には単に「無職」と認識されることも多いニートですが、実際のところはきちんとした定義づけがされたものです。
そもそもニートとはイギリスで生まれた用語で、無職の人の中でも、特に「(N)ot in (E)ducation, (E)mployment or (T)raining = NEET」である人、つまりは「就学、就労、就業訓練のいずれも行っていない人」のことを指す用語でした。
日本にニートという言葉が輸入されたのは2004年頃のこと。以来、日本においてニートという言葉は「15歳~34歳までの非労働力人口のうち、通学や家事をしていない人」のことを指す用語として存在しており、いわゆる「家事手伝い」や「フリーター」、「求職中の人」などは、ニートの定義から外れます。
ニートはあくまでも通称のようなものであり、政府や省庁などがニートを取り上げる際は「若年無業者」などとも呼称されます。
ニートになりたいと思う理由
ニートになる人は、仕事に関して何らかの悩みを持っている場合がほとんどです。
悩みの内容は人によって違いますが、ただ働きたくないからという理由でニートになったのではなく、何かしらの事情があって「働くことができない状態」になった場合が非常に多いのです。
ここからは実際にニートになった人が「ニートになりたい」と思った理由について、特に多いものを紹介していきます。
理由1. 人間関係
ニートになりたいと思った理由について、一番多いのが「人間関係に悩みがあったから」というものです。
企業に就職すると、学生時代と違い「嫌な人とは関わり合わなければ良い」ということができません。仕事だからと割り切ることができれば良いのですが、それができない場合、人間関係の歪みは、大きなストレスとなって圧し掛かることになります。
社会に出て働く以上、人間関係の構築にはコミュニケーション能力が必須となります。
しかしコミュニケーション能力の高さは人それぞれで、自然に他者とのコミュニケーションを行える人がいる一方、無理をしてコミュニケーション能力が高い振りをしている人や、そもそも他者とコミュニケーションを取ること自体に苦痛を覚える人もいます。
そうした他者とのコミュニケーションが精神的負担になり、ついに耐え切れなくなると、ニートになりたいという願望が高まってしまうのです。
理由2. 職場環境
働いていた「職場環境」に問題があり、それにストレスを抱えた挙句ニートになってしまうケースも非常に多いです。
たとえば、以前勤めていた職場に「残業が多い」「休みや自分の時間が少ない」「上司のパワハラやセクハラがある」など環境上の問題があった場合、退職して別の職場に移ろうとしても「どうせ以前と同じ状況になりそう」と二の足を踏むことがあります。
それを乗り越えて再就職したとして、また以前と変わらない職場環境に遭遇してしまうと、その思いはますます強まることでしょう。
職場環境が悪いと、考えがネガティブな方向に行きがちです。
これ以上働いても出世は出来ないし、収入も上がらない。結果も出せないし、誰かに認められる事もない。そうしたストレスが溜まりに溜まり、働くことそのものに見切りをつけてしまう人もいるのです。
生きていく上で心に余裕がないと、公私両面を充実させることはできません。ニートになることで、金銭面はともかく、せめて心の余裕だけでも持ちたいという人は、かなりの数存在します。
理由3. 心の余裕
業務に追われる日々を続けていくうちに心身ともに疲弊し、「心に余裕がない」と感じる人もいます。
先に述べたように、心に余裕がないと公私両面で充足感を得るのは難しいです。本当にギリギリの状態にある場合、それを解決するために一時的な休職や、思い切ってニートになることを選び、メンタルの回復を行う人も一定数存在します。
他にもニートになる原因を紹介しているので、興味のある方は以下の記事もぜひ参考にしてください。
理由4. 仕事に楽しみを見出せなかった
実際に正社員や契約社員として就職し働くことに挑戦してみたものの、仕事に楽しみを見出せなかったような人は、ニートになりたいと思うようなことがあるでしょう。
特に自分の適性に合っていない仕事に就職してしまうと、楽しさを感じるどころかストレスを感じることもあります。
正社員の場合、1日の8時間以上を仕事に費やすことになるため、楽しくない仕事をするくらいであれば、働くことそのものをやめてしまいたいと思うこともあります。
ただし、就職後にニートになることなく長く働き続けている人であっても、仕事に楽しみを見出せず、生活費のために働いている人も多くいます。
仕事が楽しくないという理由でニートになるのは、自身の将来から考えても避けるべき判断と考えることもできます。
理由5. 自分の時間が欲しかった
正社員として就職すると、通勤時間も合わせておよそ10時間以上を仕事に拘束されることも珍しくありません。
仕事中心の生活となってしまい、会社と家を往復するだけの人生にストレスを感じてしまうケースもあるでしょう。
自分のためだけに使える時間が少なくなることから、自分の時間が欲しいという理由でニートになりたいと考える人も見られます。
確かにニートになると、1日中自分の好きなことだけに時間を使うことが可能です。趣味や特技だけに打ち込む毎日を過ごすことができるため、ストレスを感じることもなくなるはずです。
しかし、ニートになると収入がなくなってしまうので、自分の時間が増えても自由に使えるお金が減るといった注意点があります。
本当にニートになる場合は、時間だけでなくお金の面も天秤にかけて後悔のない選択をすることが大切です。
ニートになるための必要費用
ニートになるのは簡単そうに見えて、実はかなりハードルが高いです。
就業しないということは、すなわち安定した収入が無いということでもあり、収入がなければまともに生活していくこともままなりません。
特に誰かに頼らず自分の力だけでニートになりたいという場合、それ以上働かなくても済むような、まとまった初期費用が必要不可欠です。
ここでは必要不可欠な出費にどのようなものがあるのか整理し、実際ニートとして生活するためにはどの程度の必要経費が掛かるのか解説していきます。
費用1. 生活費
生活費とは家賃や食費、水道光熱費などを合わせた、生きていく上で必要不可欠な費用の総称です。
一人暮らしでアパート住まいの場合、無理なく暮らしていくために必要な生活費は、月当たり平均約10万円程度とされています。
もちろん住んでいる地域や持ち家の有無によって必要生活費は大きく上下しますし、趣味や飲酒、喫煙などにお金をかけるとなると、さらに生活費は増大します。
ニートになるのを本気で検討するなら当然のこと、一時的に仕事を止めるような場合でも、手持ちの資産と月当たりの生活費を元にして「必要予算」を組んでおくのがおすすめです。
必要予算の見積もりが甘いと、働かなくなった途端、日々の生活に支障が出るおそれがあります。
費用2. 税金・社会保険料
日本で暮らす以上、必須となるのが「税金」や「社会保険料」の支払いです。
住民税
各種ある税金ですが、ニートの人が特に忘れがちなのが「住民税」の支払い。
これは自分が居住する「自治体に対して納付する税金」で、会社に勤めている間は給料から天引きされていますが、仕事を辞めると自分で支払う必要が出てきます。
これは「普通徴収」と呼ばれる税金の支払い方で、支払い方法を年4回の分割(6月、8月、10月、翌年の1月)か、一括での支払いかで選ぶことができます。
万が一これを怠った場合「脱税」となり罰せられてしまうので、うっかり忘れてしまわないよう注意が必要です。
また住民税の支払い額は前年の年収によって変わるため、人によってかなりの差があります。
場合によっては退職後にかなりの負担となってしまうこともあるため、年収が多い人はそれを踏まえた上で、「ニートになるための予算立て」をする必要があります
国民年金
次に支払うべき保険料についてですが、その中でも特に代表的なものが「国民年金」と「国民健康保険」です。
まず国民年金について。日本では20歳以上、60歳未満の全国民に「公的年金制度」への加入が義務付けられています。
企業に勤めている間は「厚生年金」への加入が一般的ですが、ニートになると自営業者や主婦などと同じ、国民年金に加入する事となります。
国民年金への加入には切り替え手続きが必要なので、会社員からニートになる場合は、忘れず行っておく事が大切です。
国民年金の支払額は毎月16,000円程度なので、これもニート生活を行う上での必要経費に含めておく必要があるでしょう。
国民健康保険
次に国民健康保険についてです。健康保険も公的年金制度と一緒で、全国民が加入を義務付けられている制度です。
企業に勤めている間は「社会保険」に加入しており、保険料の半額を企業が負担してくれているかたちになっていますが、ニートの場合は国民健康保険に加入する事となり、保険料の全額を支払う必要が出てきます。
そのため会社員からニートになった場合、治める保険料が高くなることがほとんどです。
ニート生活の必要経費を計算する際は、退職した後の国民健康保険支払額がいくらになるのか、あらかじめ知っておくことが重要となります。
年収帯ごとの費用の比較
ニートになるための必要費用として、生活費だけでなく税金がかかってきます。
税金を支払わなければ信用情報が悪化したり、最悪の場合、財産の差し押さえをされてしまうこともあるので、具体的にいくら用意しておかなければならないのかあらかじめ認識しておくことが重要になってきます。
年収ごとにどれぐらいの費用が1年間でかかってくるのかをまとめると以下の通りとなります。
年収帯 (万円) | 厚生年金 | 健康保険 | 雇用保険 | 国民年金 | 所得税 | 住民税 |
---|---|---|---|---|---|---|
100 | 0 | 0 | 6000 | 203,760 | 0 | 0 |
103 | 0 | 0 | 6180 | 203,760 | 0 | 5000 |
130 | 120,780 | 65,868 | 7800 | 0 | 3750 | 17,500 |
150 | 138,348 | 75,444 | 9000 | 0 | 12,350 | 34,700 |
200 | 186,660 | 101,796 | 12,000 | 0 | 26,950 | 63,900 |
300 | 285,480 | 155,688 | 18,000 | 0 | 54,000 | 118,000 |
400 | 373,320 | 203,592 | 24,000 | 0 | 83,950 | 177,900 |
いわゆる年収の壁と言われる年収103万円を超えることで住民税が発生してきます。
そのため、税金の支払いを可能な限りなくしたいのであれば、額面上の年収は103万円未満に収まるように調整する必要があります。
また、年収の壁を超える150万円超の年収になってくると、年収帯が上がるにつれて各種税金の負担が大きくなっていきます。
そのため、年収が150万円を超えてくるのであれば、出来る限り収入を増やした方が手取りとして残る金額が増えるといった計算になります。
ニートになる方法
本当にニートになりたいのであれば、ニートになるための具体的な方法も理解しておくと良いでしょう。特にニートになった後は収入がなくなりますので、以下のような方法でニートになることが考えられます。
- 実家暮らしをする
- 貯金を使って生活する
- 生活保護を受ける
それぞれの方法について詳しく解説します。
1. 実家暮らしをする
ニートになる場合、実家暮らしをする人が多い傾向にあります。
実家暮らしであれば支出の大半を占める家賃が全くかからなくなりますし、親が生活の面倒を見てくれる場合には、支出を全くかけないといった生活も実現可能です。
実際にニートになるためには、収入がかからない中で生きていくかが重要になります。
その点、実家暮らしであれば生活費のことを考える必要がなくなるため、確実にニートになれると言っても過言ではありません。
ただし、実家暮らしでニートになる場合はその分の金銭的負担が親にかかってくることになります。
会社を定年退職していて年金で生活しているような親の場合、親の生活を犠牲にしなければならない点を認識しておく必要があります。
2. 貯金を使って生活する
親に頼らない方法としては、自身がこれまで貯金してきたお金を使って生活するといった方法も考えられます。
この方法であれば親に迷惑をかける必要がなくなりますし、親にニートになったことがバレることもありません。
ただし、貯金金額によってはニートとして生活できる期間が短くなってしまいます。
それだけでなく、貯金残高が減っていくのを見ながら家計を切り詰めた生活をする必要があるため、精神的な焦りやプレッシャーを感じることになるといったデメリットが考えられます。
どれだけ食費や娯楽費などの変動費を抑えたとしても、固定費として家賃がかかってきてしまうため、最長でも貯金金額÷家賃の月額分しかニート生活をすることができない点を認識しておく必要があります。
3. 生活保護を受ける
ニートになる方法として、生活保護の受給も選択肢の1つとなってきます。
生活保護は、厳しい条件を満たした人に限り最低生活費を国が負担するといった制度です。
一人暮らしのニートの場合は、およそ10〜15万円程度が支給されることになります。
生活保護を受給している場合、お金がもらえるだけでなく、各種税金や医療費、ライフラインの使用料金等の支払いが免除されるといった特徴もあります。
金銭的な理由で生活が厳しくなるリスクがなくなるため、ニート生活を過ごしやすくなるでしょう。
ただし、生活保護は申請すれば誰もが受けられるわけではありません。
一定の預貯金がある人や資産を持っている人、そもそも身体的に働ける状態にある人などについては生活保護を受けることはできませんので、ニートになりたいから生活保護を申請するといった思想は持たないように注意してください。
ニートになるために必要な準備と計画
金銭的な問題や社会的立場の悪化、孤独感の増大などは、ニート生活を送る上で避けられない問題です。
それらとうまく付き合いながらニート生活を送るには、仕事を辞める前の計画立てと入念な下準備が必要不可欠です。
ここでは実際にニートになる前に、必要な準備などについて紹介していきます。
準備1. 期間と目的をしっかり決める
ニート生活を始める前に必ず決めておきたいのが、「ニートでいる期間」と「ニート生活をする目的」です。これらを決めないままニート生活に突入すると、ニート生活が際限なく続くことになりかねません。
ニート生活に入るとたしかに仕事のストレスからは解放されますが、それとは別に、ニートならではの悩みに直面する事となります。
代表的なのがお金の悩みで、必要不可欠な家賃や食費、水道光熱費などの支払いや、義務である税金や保険料の支払いがある以上、収入がないという事実が生活する上で、肩に重くのしかかってきます。
すでに一生働かなくて良い資産があるならまだしも、資産が限られている場合は、支出しかない懐事情に、遅かれ早かれ大きな不安を感じる事になるでしょう。
これを防ぐためには、働いている内にニート生活の内容を詳しく決めておく必要があります。
ニート期間中に月当たり使用する金額の計算、ニート生活を続けられる期間の確定などをあらかじめ済ましておく事で、ニート期間中も大きな不安感を感じることなく生活できるでしょう。
またニート期間明けに再就職したい業界の方向性、それに必要なニート期間の過ごし方(資格取得の勉強など)を前もってはっきりさせておく事で、実りのあるニート生活を送る事もできます。
いくら気楽でも、不安を感じるようではニート生活を送る意味がありません。
より良いニート生活を送るためにも、ニートでいる期間と、ニート生活をする目的は、きちんと決めておきたいところです。
準備2. 必要な資金を集める
事前にニートでいる期間を決定しておけば、それに必要な費用もおのずと把握できます。
ニート期間に必要な額を把握しそれに十分なだけの貯金しておけば、経済的な不安は減り、より良いニート生活を送る事ができるでしょう。
住んでいる地域や前年度の収入(住民税の額)にもよりますが、いわゆる「平均的な生活」の一人当たりの支出目安は、半年で100万円程度だといわれています。
細かい支出が不透明な場合は、とりあえずこれを目安に費用の計算をするのがおすすめです。
ただ、ニート生活にかかる費用の計算をする際、気を付けておきたいのが「仕事を辞める時期」です。
仮に年度途中で仕事を辞めた場合、その年の残りの住民税も加算されてしまうため、住民税の総支払い額や、分割払いを選択した際の支払い期間などに大きな差が出てきます。
準備3. 退職準備をする
ニート生活の計画がしっかり立てられたら、次は退職準備となります。
会社への退職願は、遅くとも退職のひと月前には出すようにしましょう。
できることなら退職の2~3か月前には提出しておくのがベストです。前もって退職願を提出しておく事で、上司と相談しつつ引継ぎ計画が立てられるため、周囲に迷惑をかけない、余裕を持った退職ができます。
また円満に退職したいなら、会社の繁忙期に退職するのは避け、比較的業務が少ない時期に退職の相談をするのが良いでしょう。
ニートになりたいと思っても働き続ける理由
ニートになりたいと思っても、実際にニートになることがなく働き続ける人も多くいます。その理由としては、以下の4点が挙げられます。
- 生活費を稼がなくてはいけないから
- 社会的な信用を失いたくないから
- 孤独を感じたくないから
- 将来の人生が不安だから
ニートになるか迷っている人は、これらの理由について理解した上で自分が働き続けるべきかどうか検討してみてください。
1. 生活費を稼がなくてはいけないから
ニートになると収入が全くなくなってしまいます。
親元を離れて生活している場合、生活費を自分で稼ぐ必要があるため、ニートになるという事で生活ができなくなるといっても過言ではありません。
このように、自分が生活するためのお金を稼ぐということを重要なことと認識している人の場合、ニートになりたいと思っていても働き続けることになります。
生活費の問題をクリアできない限り、ニートになると生きていくことはできません。
実家に戻ったり生活保護の受給をしたりなど、お金の問題が解消されるまではニートになりたいと思っていても働き続けることが大切です。
2. 社会的な信用を失いたくないから
労働は国民の義務と定められているため、大半の日本国民が労働をしています。
労働をしなくなることによって社会的な信用がなくなってしまうことから、社会的信用を失いたくないという理由で働き続ける人も多くいます。
社会的信用とは、社会的地位や収入に裏付けされた信用のことをいいます。
例えば金融機関でローン審査を受ける際は、ニートだと審査に通過する可能性がゼロに近くなります。
これはニートの社会的信用が正社員に比べて大きく低いからだと考えられます。
社会的な信用がなくなると、今後の人生においてやりたいことが制限されてしまうため、自分の人生をより良いものにしたいという理由で正社員として働き続ける人も少なくありません。
3. 孤独を感じたくないから
会社は組織でビジネスを行っていますので、働いていると嫌でも人間関係を構築することになります。
働いている時は煩わしいと感じてしまうかもしれませんが、働くことをやめると職場の人との人間関係を全て失ってしまうことになります。
ニートになると家から出ないような生活も珍しくなくなるため、常に孤独を感じることになります。
人との繋がりを失い、孤独を感じたくないという理由でニートにならずに働いている人も少なくないでしょう。
4. 将来の人生が不安だから
ニートになると、毎日の生活をどのように凌いでいくかの戦いになります。
1年先の未来を見通すような余裕もなくなってしまうため、常に将来の人生に不安を感じることになってしまいます。
一方、正社員で会社勤めをしている場合は、余程のことがない限り安定的に働いていくことができますので、安定した収入を得ながら将来のキャリアプランやライフプランを考える余裕が出てきます。
将来の人生に不安を感じている人は、仕事自体に不満を感じていたとしてもニートにならずに働き続ける選択をすることがあるでしょう。
ニートになりたい!メリットは?
ニートになりたい場合は、ニートになるメリットとデメリットをしっかりと認識しておくことが大切です。
ニートになるメリットとしては、以下の3点が挙げられます。
- 精神的なストレスから解放される
- 自分の人生を見直せる
- 趣味や夢に没頭できる
それぞれのメリットについて詳しく解説します。
精神的なストレスから解放される
ストレスを抱えながら仕事をしている人の場合、ニートになることで精神的なストレスから解放されるといったメリットがあります。
業務に対するストレスだけでなく、職場での人間関係のストレスや働くことそのものに対するストレスも感じることがなくなるため、穏やかな毎日を過ごせるようになるでしょう。
ニートになりたいと考えている人の多くは精神的なストレスを感じていると考えられますので、ニートになった後の解放感も大きなものになるでしょう。
自分の人生を見直せる
ニートになってストレスから解放されることで、精神的な余裕が出てきます。
精神的な余裕が出てくると今まで見えなかったものが見えるようになるため、自分の人生を見直せるといったメリットも考えられます。
自分の人生を見直し、本当はどんな人生を歩みたかったのかを振り返ったり、これからやるべきことを整理する時間に充てることもできます。
あらかじめ期間を定めた上でニートになれば、これまでの人生を良い意味でリセットして、新しい人生を歩み始めることができるかもしれません。
趣味や夢に没頭できる
労働時間の長い仕事をしている人の場合、自分が本当にやりたいと考えている趣味や夢に向かった行動が取れなくなりがちです。
ニートになることで自分で自由に使える時間しかなくなるため、趣味や夢に没頭できるといったメリットがあります。
ニートになってやりたいことに夢中に取り組んだ結果、会社員として働く以外の生き方を見つけられるチャンスを掴める可能性もあります。
ニートになりたいなら知っておくべきデメリット
ニートになることは、メリットよりもデメリットの方が大きいと言われています。
もし本当にニートになりたいと考えているのであれば、以下のようなデメリットがあることも知っておいてください。
- 再就職が難しくなる
- 自己肯定感が下がりやすい
- 親や周囲の人間関係が悪化することがある
これらの1つにでもデメリットがあると感じる場合は、ニートになることを避けておいた方が良いかもしれません。
それぞれのデメリットについて詳しく解説します。
再就職が難しくなる
ニートになることで職歴上の空白期間ができてしまうため、その後の再就職が難しくなるといったデメリットが挙げられます。
仮に正社員として働いていた人がニートとして1年間を過ごした場合、正社員のまま転職する場合に比べて再就職の難易度が上がってしまうため、働きたくても働けない状況が続く可能性が考えられます。
将来のことを考えて就職が難しくなる未来を避けたいのであれば、ニートにならずに転職活動をするなどを検討したほうが良いでしょう。
自己肯定感が下がりやすい
ニートになると他の人よりも社会的な活動をすることがなくなりますので、周囲と自分を比べて自己肯定感を下げてしまうといったデメリットも考えられます。
自己肯定感が下がると、ニートをしていてもストレスが溜まる一方となってしまうため、言葉にできない焦りを感じることに繋がります。
特にプライドを人並み以上に持っている人がニートになると、ニートとして生活している自分自身のことを嫌いになってしまい、ポジティブな人生を歩みづらくなる点はあらかじめ認識しておく必要があるでしょう。
親や周囲の人間関係が悪化することがある
ニートになることで、親との関係性が悪化するといったデメリットも考えられます。
ニートになって親元で生活する場合、常に親からいつ就職するのか問われることになり、それがきっかけで親子喧嘩が発生することも多くなるでしょう。
また、ニートになることで自ら友人との関係性を断ってしまい、人間関係が悪化することもあります。
家族を含めて周囲の人との人間関係を良好に保ち続けたい人は、ニートになることを避けておいた方が良いかもしれません。
ニートになる前にしてほしい3つの行動
「仕事が辛い」という思いで頭がいっぱいになっていると、ニートになる事でしか問題は解決しないと思い込んでしまう事があります。しかしそんな時、ある行動を起こす事で、ニートにならず問題を解決できる場合も存在します。
ここでは「ニートになりたい」と思った時、是非とってほしい行動を紹介します。
行動1. 職を変える
「ニートになりたい」という思いをかたちづくる最も大きな原因は「職場」です。
もしニートになりたいと思った理由が「働く事」自体にないのなら、思い切って転職してみるのも良いでしょう。
現代の求職活動はインターネットを駆使して行うのが主流で、昔に比べ、格段に負担の少ないものとなっています。
仕事をしながらでも簡単に求職活動を行えるため、少しでも転職に興味があるのならまずは簡単な求人探しから始めると、ニートにならずに悩みを解決できるかもしれません。
また、現在ニート生活中だとしても、求人のチェックさえ早めにしておけば、いざ「働きたい」となった時、素早く実際の行動に移せます。
行動2. 生活習慣を変える
生活習慣の乱れは、身体のコンディションだけでなく精神面にも悪影響を与えます。
特に「睡眠」「食事」「運動」の三要素は、健康な生活を送るのにとても重要で、おろそかにしているとネガティブな感情を抱きやすいといわれます。
心当たりがある人は、まずその辺りを意識的に改善する事で「ニートになりたい」という考えが解消されるかもしれません。
生活習慣を一気に変えるのは難しいので、まずは「睡眠前にスマホは見ない」、「軽い運動を続ける」など、簡単なところから始めていくのがおすすめです。
行動3. 思考の癖を変える
「ニートになりたい」という人の多くは、「完璧主義」か「ネガティブ思考」の、どちらかの傾向を持つ場合が多いといわれています。
そうした人の多くは、自分をマイナスに評価し続けた結果、心が疲弊し、働く事自体が嫌になってしまうのです。
そういった傾向を変えるためには思考の癖を変えていく必要があります。例えば自分の行動を振り返る際は、「できたこと」や「達成したこと」を意識的に考えるようにし、出来るだけ物事をポジティブに考えられるようにすると良いでしょう。
完璧主義は悪い事ではありませんが、それだけでは心が疲れてしまいます。時には完璧主義を止め、物事を楽観的に捉えるようにすることが大切です。
ニートになりたいと感じた時は転職も考えよう
ニートになりたいと感じた時は転職を考えることも1つの手です。転職をすることで以下のようなメリットがあります。
- 職場の人間関係をリセットできる
- 新しい仕事で新鮮な気持ちになれる
- 収入が上がることもある
- プライベートを充実させられることも
それぞれのメリットについて詳しく解説します。
職場の人間関係をリセットできる
転職をすることで、職場の人間関係をリセットすることができます。
自分とは合わない上司や同僚にストレスを感じている場合は、ニートにならずに転職をするといった選択肢も考えられます。
職場の人間関係をリセットすることを目的に転職をする場合は、応募先の企業分析をすることが大切です。
どのような雰囲気で働けるのかや、どんな性格の人が多いのかをあらかじめ知っておくことで、ニートになった時と同じような解放感を感じることもできるでしょう。
新しい仕事で新鮮な気持ちになれる
仕事そのものにストレスを感じている場合であっても、転職が有効に活用できます。
今までの職種から別の職種に転職することで、新しい仕事に対する新鮮な気持ちを味わうことが可能です。
それだけでなく、自分にマッチしている仕事に転職できれば、働くことそのものにやりがいや楽しみを感じることもできますので、ニートになりたいと思うこともなくなる可能性もあります。
収入が上がることもある
昨今では転職をする動きが活発になってきていますので、転職によって収入を上げられるといったメリットもあります。
同じ職種で別の会社に転職すれば年収を数十万円以上上げることもできますので、収入に不満を感じていてニートになりたいと考えている人は、転職をすることも良い選択肢になると考えられます。
プライベートを充実させられることも
残業時間が長く、自由に使える時間が少ないことに不満を感じている場合は、転職によってプライベートを充実させられる可能性があるといったメリットもあります。
会社によって平均残業時間は大きく異なります。
現在残業時間が長かったとしても、残業時間も短い会社に転職することでプライベートが充実させられます。
ニートにならずとも自分のやりたいことに向き合うことができれば、ポジティブに仕事に向き合えるでしょう。
ニートになりたい人によくある質問
ニートになると金銭面や精神的に不安定になるリスクがあるため、おすすめはしません。しかし、どうしてもニートになりたいならば、必要資金を用意する必要があることを忘れないようにしましょう。自分ひとりの生活費だけでも、月に約10万円程度は必要です。
ニートになりたい方は、なぜ仕事をしたくないのか考えてみましょう。
嫌なことではなく、自分が好きなことを仕事にすることもできます。
ご自身の好きなことややりたいことがわからないときは、ジェイックの「就職相談」へお申込みください。ご一緒に、仕事探しのお手伝いをさせていただきます。
ニートになる方は、ただ働きたくないというよりも、職場の人間関係や仕事の忙しさなどに悩みを抱えている方も多く見られます。
実際に、まったく働く気がなくダラダラしたいという理由だけでニートになった方ばかりではないはずです。
まとめ:ニートになるのは最終手段
ニートは仕事の辛さから逃れ、心に余裕を持つ手段として非常に有効ですが、一方でとても大きなリスクを持っています。
そのためニートになるのは、他に解決方法が無い時の最終手段と考えたほうが良いでしょう。
ただし、きちんと計画を立てた上で行うニート生活は、心と体を休める上で、非常に有意義です。
そうした場合は、また新たな気分で社会に踏み出せるよう、しっかり気持ちを切り替える事が大切です。
ニートになって働きたくないと考えている方は、以下の記事もぜひ参考にしてください。




