正社員として会社で働いていても、副業をしてみたいと思ったことがある人は多いのではないでしょうか。
この記事では、副業をしたいと思った時に、覚えておきたい注意点や、オススメの副業などについてまとめました。
- 副業を禁止する法律は無いが、就業規則で副業を禁止する企業の方が多いのが現状
- 正社員が副業した場合、副業収入が20万円未満であれば確定申告は不要
- 「正社員の副業が会社にバレないようにするための注意点 3選」もおさえておこう
- 「正社員にオススメの副業ベスト5」も紹介します
この記事の目次
正社員でもバイトや派遣で働いても大丈夫?
「正社員は副業禁止」というイメージをもっている人も多いと思います。
まずは、正社員でも副業をしてもよいのか、確認していきましょう。
法律上は正社員がバイトや派遣で働いてもOK
実は、副業を禁止する法律はありません。
むしろ厚生労働省が定める『副業・兼業の促進に関するガイドライン』では副業を推奨しています。
ただし、法律上問題がないからと言って、全ての正社員がどんな副業をしてもOKというわけではありません。
就業規則を確認しよう
2019年のリクルートキャリアが行ったの「兼業・副業に対する企業の意識調査(2019)」によると以下のような調査結果が出ています。
社員への兼業・副業について認めている企業(推進+容認)は30.9%と前回調査(2018年)(以下、2018年度調査)の28.8%より2.1ポイント上昇
ちなみに同調査の2017年度版においては、兼業・副業を容認・推進している企業は全体の22.9%であったことから、年々、副業を容認する企業は増加傾向にあることがわかります。
依然として、副業を禁止する企業の方が多いという結果になっていますが、副業禁止の会社で副業がバレた場合、いったいどのようなことになるのでしょうか。
- 戒告
- 減給
- 出勤停止
- 降格
- 懲戒解雇
副業をしたいと思った時はまず、正社員として働いている会社の就業規則を確認しましょう。
副業先の就業規則も確認
自分のスキルを売るなどして、自らが事業主になるタイプの副業は別ですが、休みの日にアルバイトやイベントスタッフなどをやる場合は、副業先の就業規則を確認しましょう。
正社員として務めている会社が副業を認めていても、副業として働く会社が副業禁止の場合、ダブルワークは出来ません。
副業先として検討している企業や派遣会社の就業規則も確認しましょう。
正社員が副業した際の確定申告や年末調整
副業で収入を得ると、確定申告が必要になる場合が有ります。
また、副業で給与所得を2ヶ所から得る場合は、年末調整はどうなるのでしょうか。ここでは副業した際の確定申告、年末調整について紹介します。
副業収入が20万円未満であれば確定申告は不要
副業による年間の所得が20万円未満の場合、確定申告の必要はありません。20万を超える場合は確定申告をする必要があります。
ここでいう“所得”とは売上から経費を引いた金額です。例えば売上が100万あっても、経費が90万かかっている場合は、所得が10万円(20万未満)になるので、確定申告は必要ありません。
ただし、副業の収入以外で、医療費控除などのために確定申告を行う場合は、副業の給与所得や所得の金額に関係なく申告が必要になりますので、注意しましょう。
上記の基準はあくまで、確定申告をするかしないかの基準です。確定申告はするけど、副業の収入は申告しないということはできません。
年末調整は収入が多い方で行う
アルバイトや派遣などで副業をしていて、2ヶ所の会社から給与所得を得ている場合、年末調整は1ヶ所でしかできないので注意しましょう。
年末調整の書類を2ヶ所から受け取ることになりますが、収入が多い方の会社で年末調整を行うのが一般的です。
正社員の副業が会社にバレないようにするための注意点
就業規則で副業が禁止されているわけではないけど、会社や上司に副業していることを知られたくないという人は多いのではないでしょうか。
ここでは副業が会社にバレないようにするための注意点を紹介します。
副業していることを他言しない
上司や役員などには副業を知られたくない。だけど気心のしれた同僚には話してもいいかな、と軽い気持ちで話してしまう人もいるかもしれません。
ですが、軽い気持ちで話してしまうと、どこで上司や会社の人の噂になるかわかりません。副業がバレたくない場合は、なるべく誰にも話さないようにした方が無難です。
接客など、目立つ副業はしない
接客業や、多くの人の前に出たりするような副業は、どこで誰に見られているかわかりません。副業していることを絶対バレたくない場合は、そうした副業は避けたほうがよいでしょう。
住民税に注意
副業がバレてしまう意外なきっかけとして住民税があります。
多くの会社員は住民税を給料から天引きにしていますが、副業で収入が増えると、住民税の額が上がる場合があります。
会社側が支払っている給料に対して住民税の額が不自然に高ければ、給料以外の収入が有ることに気付いてしまうというわけです。
住民税を直接納付するには確定申告で、「主給与以外の所得を普通徴収で支払う」を選択します。
ただし、自治体によっては対応が異なりますので、直接納付したい場合は、お住いの自治体に事前に相談することをオススメします。
【2020年版】正社員にオススメの副業ベスト5
実際に正社員が副業をする時に、オススメな職業はどんなものがあるでしょう。ここではオススメの副業5選をご紹介します。
オススメその1.給与所得にならない副業
投資やアフィリエイト、アンケートモニター、オークション、本を執筆して印税を得る、などの収入は給与所得にはなりません。
こうした副業は会社にバレにくく、また副業禁止としている会社でも「副業」にあたらない可能性も高いです。
オススメその2.土日にできる副業
正社員で働いている人は、平日会社員として働いている方が多いと思います。土日祝日のみでもOKというアルバイトや、単発のイベントスタッフなどは空いた時間にいれることができて効率的です。
ただし、副業としてアルバイトをする場合は双方の就業規則をよく確認してからにしましょう。
オススメその3.クラウドソーシングで副業
何らかのスキルをもっているなら、フリーランスとしてクラウドソーシングで副業をするのもオススメです。
文章作成、データ入力、デザイン、システム開発など、内容は多岐にわたります。本業や趣味で培ったスキルをいかしたり、のばしたりしながら収入を得ることが出来ます。
オススメその4.自分の経験や知識を使った副業
ここ最近のトレンドとしては、自分の知識や経験を活かして、プライベートレッスンやセミナーを開くという副業もあります。
ここ数年で、個人と個人をつなぐサイトや、個人が情報発信するためのツールがとても充実してきています。
ベビーシッターや家庭教師、語学、料理教室など、専門知識や語学のスキル、経験など、自分にあった方法で収入を得ることができます。
オススメその5.シェアビジネスで副業
もうひとつトレンドとしては、シェアリングビジネスというものがあります。自分の持っている使っていない、家、車、ブランド品などをシェアしてお金を稼ぐという方法です。
シェアリングビジネスは、持ち物を有効活用しながら効率的に収入を得ることが出来ます。あまり使っていない車や家、ブランド品などを所有している方にオススメです。
正社員が副業を選ぶ際の注意点
副業を始めるにあたって、どんな副業を選ぶかは重要です。就業規則で副業を許可、容認していても、以下にあてはまる副業をすると懲戒処分の対象になりかねませんので注意してください。
- 本業と競合する企業での副業
- 会社に損失を与える可能性のある副業
- 会社の信用を落とす可能性のある副業
- 本業に支障をきたす可能性のある副業
特に、副業が原因で本業に支障をきたして、本業の会社での評価が下がったり、解雇されてしまっては元も子もありません。
副業をする際に、本業に支障をきたさないためには以下の3点を押さえておきましょう。
時間管理に注意
副業のスケジュールが、本業のスケジュールを圧迫しないように、時間管理を徹底することが重要です。
特に本業の繁忙期や、大事な仕事が入っているときなどは、副業の量をコントロールするなど配慮しましょう。
体調管理に注意
本業だけのときに比べて、副業を始めれば自然と休息の時間が減ってしまいます。睡眠時間を削って副業を頑張っても、体を壊してしまっては副業も本業もどちらもできません。
副業を行う時は、普段以上に体調管理に気をつけましょう。
情報管理に注意
本業の業務上知り得た情報を、副業で漏らしてはいけません。また逆に副業で得た情報を本業の会社に漏らすのも問題です。情報漏えいは処分の対象になりかねませんので、ちょっとした雑談の中でも業務上知り得た情報は漏らさないように注意しましょう。
正社員でも副業でスキルアップしよう!
ここ最近は働き方改革が進み、ダブルワークやパラレルワークという言葉もよく耳にするようになりました。今後は更に副業が盛んになってくるでしょう。
せっかく副業をするなら、ここで紹介した就業規則や、諸手続きのなどの知識を身につけて、自分にあった副業でスキルアップをめざしましょう。