フリーターの女性の方で、「女性は一生フリーターでもいいの?」「フリーターをやめて正社員就職したほうがいいの?」と考えている方もいるのではないでしょうか。フリーターという働き方ならではのメリットもある一方で、ずっと独身フリーターだと生活が大変になったり、結婚したくても影響が出てしまったりする場合もあります。
この記事では、女性がフリーターでいるデメリットや末路、女性フリーターにおすすめの仕事、フリーター女性の就職体験談などをご紹介します。
この記事の目次
フリーターのうち女性の割合は?
総務省統計局の調査によると、フリーターのうち、女性の割合は約54%です。
女性のフリーターの方が男性のフリーターよりも多いことが分かります。
男女計 | 男性 | 女性 | |
---|---|---|---|
フリーター | 132万人 | 61万人 | 71万人 |
参照元:総務省統計局「労働力調査(詳細集計)2022年(令和4年)平均結果の概要」
※フリーターは若年層(満15歳~34歳)かつ男性は卒業者、女性は卒業で未婚の者のうち以下の者とした
①雇用者のうち「パート・アルバイト」の者 ②失業者のうち探している仕事の形態が「パート・アルバイト」の者 ③非労働力人口で、家事も通学もしていない「その他」の者のうち、就業内定しておらず、希望している仕事の形態が「パート・アルバイト」の者
女性がフリーターでも就職しやすいのは何歳まで?
女性がフリーターでも就職やすいのは一般的には29歳までです。20代のうちはまだフリーターとしての生活も許容されやすいですが、30代に入ると就職の難易度が大きく上がります。
また、20代のうちは未経験でも入社後の成長を期待して採用している企業も多く、先輩からの丁寧なレクチャーや研修を受けることができます。しかし、30代になると即戦力が求められるため、未経験で就職できる業界・職種は限られてきます。
したがって、就職を目指す場合、女性がフリーターとして生活するのは、遅くとも30代前半までに見直す必要があるでしょう。その時期に正社員としての就職を目指し、適切なキャリアステップを踏んでいくことが、安定した将来を築くための大切な要素となります。
女性が一生フリーターでいるメリット
女性がフリーターとして働くメリットとしては、以下があります。
プライベートややりたいことを優先できる
フリーターの場合、基本的にはシフト制の勤務体系となることが多いでしょう。そのため、プライベートや趣味などを大切に生活できます。「絵を描きたい」「バンド活動を続けたい」「資格の勉強をしたい」などの場合、時間に融通の利くフリーターは相性がよいといえます。
興味のあるアルバイトやパートの掛け持ちも可能です。「花屋と洋菓子屋の両方で働いてみたい」など、自分の気持ちや好きなことを優先しやすいといえます。
自分と向き合う時間ができる
フリーターは不安定な働き方である反面、いまは正社員などで働いている人のなかには「若いときのフリーター経験がいまに役立っている」とう人もいます。女性の場合、結婚して子どもが産まれると、一定期間は、どうしても自分ではなく子どものことに時間を使うことになるでしょう。
若いうちに仕事に縛られず自由な生き方を経験したことで、自分が本当にやりたいことや向いていることを見つけられたケースもあるでしょう。
フリーター女性を続けるデメリット
低収入で生活が苦しくなっていく可能性
フリーターのままでいると、どうしても収入が安定しないため生活が厳しくなります。年収が低く、特に一人暮らしをしている場合は家賃や生活費の負担が重くのしかかります。また、将来的な貯蓄も難しいため、急な支出に対応できないリスクがあります。
結婚したい場合は難易度が上がる可能性
フリーターの女性は結婚相手を見つける難易度が上がる可能性があります。交際相手からも経済的な安定性を求められることがあるからです。
共働きを希望する男性の割合は増えてきています。
以下は、2015年と2021年の、男性がパートナーに望むライフコースについての調査結果を比較した表です。
共働きを希望する男性は、2015年よりも増加して最多となっていることが分かります。
2015年 | 2021年 | |
---|---|---|
両立コース | 33.9 | 39.4 |
再就職コース | 37.4 | 29.0 |
専業主婦コース | 10.1 | 6.8 |
非婚就業コース | 3.6 | 6.5 |
共働きで子どもを意図的に持たない | 3.3 | 5.5 |
参考:国立社会保障・人口問題研究所「第16回出生動向調査 (2021年) 」
正社員として働いている女性に比べ、フリーターの場合は将来性への不安がつきまといます。結婚したとしても家庭経済が安定しないため、苦しい生活を強いられることがあります。
老後も働かないと経済的に苦しくなる可能性
フリーターのまま年を重ねると、老後も働き続けないと生活が苦しくなります。年金の受給額も低く、貯金も少ないため、定年後もパートやアルバイトで生計を立てる必要が出てきます。
公的年金シミュレーターで計算したところ、例えば年収500万円で正社員として働く場合、月にもらえる年金額は約15万円である一方、フリーターは月に約6万円程度しかもらうことができません。
老後もパートやアルバイトで働くのは、体力的にも精神的にも厳しいでしょう。
ですから、早いうちに安定した正社員の職を見つけることが重要です。老後の生活設計をしっかり考えることが、将来の幸せにつながります。
フリーター女性がとれる選択肢
フリーターの女性が今後取っていける選択肢は様々あります。それぞれの選択肢を解説していきますので、今後のキャリアを考える参考にされてみてください。
正社員になる
- 安定性
給与や福利厚生が安定しているため、長期的に計画を立てやすいです。 - キャリアの積み重ね
長期間働くことで昇進やキャリアアップが可能です。 - デメリット
拘束時間が長くなる場合もあり、ライフスタイルの自由度が下がるかもしれません。
パート・アルバイトを続ける
- 柔軟な働き方
シフト制など、働く時間を自分で選べるため、プライベートとの両立がしやすいです。 - 収入の安定性が低い
月ごとの収入が変動することがあるため、計画的な貯金が必要かもしれません。 - 成長の限界
パートやアルバイトでは昇給やキャリアアップの機会が限られていることが多いです。
副業やフリーランスで稼ぐ
- 多様な働き方
Webライター、デザイン、翻訳、オンラインショップ運営など、得意分野で収入を得られるチャンスがあります。 - 時間とスキルが必要
自分で仕事を探し、スキルを磨く努力が必要です。最初は収入が不安定になることもありますが、軌道に乗れば高収入が期待できます。 - 自由度が高い
自分のペースで働けるため、ライフスタイルを大事にしたい人に向いています。
資格を取得して専門職に転職
- スキルアップで収入増が可能
看護師、美容師、調理師など、専門資格を取得すると収入が安定しやすいです。また、専門性のある仕事は人手不足が多いため、需要が高い傾向があります。 - 資格取得に時間とお金がかかる
勉強に時間がかかり、資格を取得するまでに費用が発生する場合があります。 - 将来性が高い
資格があれば再就職が比較的容易で、安定したキャリアを築きやすいです。
起業して自分のビジネスを始める
- 自由な働き方
自分でビジネスを運営することで、完全に自由な働き方が可能です。 - リスク
成功するまでに時間やお金が必要な場合があり、最初は収入が不安定になる可能性があります。 - やりがい
自分のビジネスが成長すれば、大きな収入と満足感を得られるかもしれません。
学校に戻ってスキルアップ
- 必要な準備
大学や専門学校で勉強し直して、新しいキャリアを目指すことも選択肢の一つです。 - 時間とお金が必要
再度学校に通うためには、学費と勉強の時間を確保する必要があります。 - 新しい可能性
学んだスキルを活かして、今まで考えなかった新しい職業に就くチャンスが広がります。
経済的な自立を考えなくとも結婚をして、専業主婦になるという選択肢も性別問わずございます。下記の記事も参考にしてみてください。
フリーター女性の就職におすすめの仕事
接客業
フリーター女性にとって、接客業は就職におすすめの仕事の一つです。飲食店や小売店でのアルバイト経験がある方は、既に実践的なスキルを持っているため、比較的スムーズに就職できるでしょう。
シフト制なので、子育てと両立しながら働く場合も、子供の送迎に合わせて勤務時間を調整することが出来ます。
営業職
営業職は、フリーター女性にとっておすすめの職種です。この仕事は、成果に応じて収入が増える場合が多いため、自分の努力次第で年収を大きく伸ばせる可能性があります。
営業職はお客様との関係構築やコミュニケーション力が重要であり、営業で身につくスキルは他の仕事にも活かすことができ、将来のキャリアにおいても強力な武器となるでしょう。
提供するサービスや顧客の業種によっては在宅勤務ができることもあり、働きやすい環境を選ぶことができます。
コールセンター
コールセンターの仕事もフリーター女性には向いています。この仕事は、電話応対やクレーム対応など、相手の立場に立って話を聞く能力が求められます。
カスタマーサポートとしての経験を積むことで、コミュニケーション力が高まり、他の事務職や営業職にも転職しやすくなります。
コールセンターは受付時間が決まっているため、比較的残業が少ないのもメリットの一つです。また、座ってする仕事なので、体力的にも長く続けられるでしょう。
事務職
事務職は、デスクワークが中心であり、フリーター女性にとっておすすめの職業です。この仕事は、パソコンの基本操作やデータ管理、書類作成などのスキルが求められるため、アルバイトで資料作成や在庫管理、シフト作成などを行った経験をアピールすると良いでしょう。
事務職のデメリットは、求人数が少ない上に人気で倍率が高いことです。未経験だとさらに就職確率は下がるため、しっかりと対策をし、なるべくたくさんの求人に応募することが重要です。
また、未経験から事務職へ就職する場合、年収280万円前後と低いことは覚悟しておくといいでしょう。
【能力別】フリーター女性にオススメな就職先
さらに、能力別の女性にオススメな就職先を詳細に紹介します。
就職の参考にしてください。
コミュニケーションが得意
あなたが、コミュニケーション能力に長けているなら、下記の職種がおすすめです。
- 販売職
- 介護職
- 接客業
ほとんどが対面業務、もしくは人を相手にサービスを施す仕事です。
人を相手にするので、コミュニケーションを取る機会がたくさんあります。
- コミュニケーションに自信がある人
- 今、コミュニケーションを取る仕事をしている人
なら、上記の業界・職種の正社員を目指しても良いでしょう。
面接でも、コミュニケーション能力を活かしたい、今までの経験を活かしたい旨を伝えれば、有利に働く可能性もあります。
英語が得意
あなたが英語を得意としているなら、下記の職種がおすすめです。
- 英会話講師
- 接客業
- 販売職
英会話講師は、稀ですが未経験者でも募集しています。
ただし、大卒以上で日常会話を話せる程度のスキルが必要です。
販売職やサービス業、接客業を目指すのもアリです。日本には、たくさんの外国人観光客が訪れていて、外国人相手に英語を話せる人の需要があるからです。
外国人が訪れる販売店や飲食店などもあります。
また、ホテルや旅館といったサービス業も外国人を相手にする機会もため、英語を話せる人を必要としています。
視野を広げて考えてみると、英語を活かせる仕事はたくさんあります。
英語力を活かした仕事をしたいと考えている人は、参考にしてみてください。
パソコンが得意
あなたがパソコンを得意としているなら、下記の職種がおすすめです。
- 事務職
- プログラマー
事務職は、先述した通りデータ入力などのパソコンを使った作業がメインです。
パソコンを得意としているなら、事務職を目指すのはアリです。
プログラマーもパソコン業務がメインです。
前述のとおり、ITスクールで勉強してみるのも良いでしょう。
計算が得意
あなたが計算を得意としているなら、下記の職種がおすすめです。
- 経理職
- 会計職
があります。
経理職や会計職は、未経験でも募集している求人があります。
ですが、前述のとおり最低限「日商簿記2級」は取っておいたほうが有利です。また、確実に経験を積んでから仕事に就きたいなら、経理補助から始めましょう。
補助をする仕事なので、最初の入り口としては入りやすいです。
細かい作業が得意
あなたが細かい作業を得意としているなら、下記の業界・職種がおすすめです。
- 事務職
- 製造業
- 清掃業
事務職は、先述した通り細かい作業が主な仕事です。
細かい作業が苦にならない、マメな性格の人に向いています。また、製造業も細かい作業が多いです。
精密機械などの小さな部品を組み立てたり、手先が器用な人でないとできない仕事もあります。
大手自動車メーカーでも、女性の未経験者を募集しています。
※ただし、契約社員です。
また、清掃業も細かい作業が多いです。
清掃は、人目に付かないような場所まで、丁寧に仕事をする必要があります。
清掃の仕事もマメで細かい所まで気が回る人に向いています。
普段から清掃をするのが好きな人なら、仕事にしてしまう方法もあります。
また、清掃の仕事は1人で行う仕事もあるため、チームワークが苦手という人にもオススメです。
フリーターの女性が就職するためのポイント
フリーターの女性が正社員として就職するためのポイントとしては、以下があります。
正社員登用ありの職場を探す
「将来的には正社員として就職したい」と考えている女性は、正社員登用ありのアルバイト・パートを選ぶことをおすすめします。
過去にその職場でフリーターから正社員になった人がいれば、自分もその職場で正社員になれる可能性があるといえます。すでに慣れている職場で正社員になることができれば、人間関係なども構築された状態で安定した仕事ができるようになるため、メリットも大きいでしょう。
就職したい業界で働く
たとえばアパレル業界の就職を目指す女性の場合、実際にアパレル業界で働く方法が手っ取り早いといえます。実際に仕事をすることで、雰囲気や仕事内容などを知ることができますし、自分に適性があるかどうかもある程度わかります。
自分のやってみたい仕事が向いている仕事とは限りませんが、正社員として就職すると、向いていないからとすぐに辞めるのはむずかしくなります。フリーターとしてであれば、比較的気軽にチャレンジできるでしょう。
スキルが身につく仕事を選ぶ
仕事を通じてスキルが身につく仕事を選ぶことで、就職活動をする際に企業から評価してもらえる可能性が高まります。「ただなんとなくフリーターをしていたわけではない」という目的意識が伝わるためです。
いろいろな業務を経験させてもらえるフリーターの仕事を選択すれば、お金をもらいながら仕事を覚えていくことが可能です。できることが広がるため、正社員就職もしやすくなるでしょう。
フリーター女性の就職体験談
この記事を書いている私たちジェイックでは、10年以上にわたって既卒の方に特化した就職支援サービスを展開しています。
ここでは、実際にフリーターの女性で正社員就職に成功した方の就職体験談をご紹介します。
H・Sさんの就職成功体験談|株式会社フタバ化学
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ファッション系の短大に進むも、雰囲気が合わず中退 | 面倒見の良い先輩の多い、ボディソープやシャンプーなどのメーカーへ |
S・Yさんの就職成功体験談|株式会社ティーネットジャパン
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バレーボールの指導者を目指して大卒後もアルバイト | モノづくりに欠かせない技術者派遣の提案営業 |
上記のような先輩たちのように、次はあなたがフリーター女性から正社員就職を成功させる番です。
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