「平日休みの仕事について知りたい」という方もいるのではないでしょうか。「土日は絶対に休日にしたい」というこだわりがなければ、実は平日休みの仕事ならではのメリットも少なくありません。これから転職や就職を考えている方は「平日に休みがあり土日は勤務がある」という仕事を選択肢に入れるのもおすすめです。この記事では、平日休みの仕事の主な職業、平日休みの仕事をするメリット・デメリット、平日休みの仕事の割合や、勤務時間帯などの特徴についてご紹介します。
平日休みの仕事の種類
平日休みの仕事の職業にはどのようなものがあるのか、その内容とともにご紹介します。
平日休みの主な仕事
平日休みの仕事には、以下のような職業が挙げられます。
- 配送業
- 医療・福祉系
- 飲食店
- 美容院
- アパレル
- 小売業
- コンビニ
- 警備員
- イベント会社
- ホテル・旅館
それぞれについて、解説していきます。
配送業
荷物を運ぶ配送業は、基本的には土日も仕事があります。現在はインターネットショッピングを利用する人も多く、配送業のニーズは高いといえるでしょう。
平日は仕事があり休日に荷物を受け取りたいと考えている会社員などもいるため、毎週土日に休めるわけではないのが実情です。
ポイント
土日休みではないものの、身体を動かして働くことが好きな人や、じっとしているよりも動き回って働いているほうがいいという人には適性のある仕事です。
また、ほとんどの場合勤務中は配達員一人で行動するため、単独行動が得意な人の場合は気が楽だと感じるかもしれません。
医療・福祉系
医師や看護師、介護士や保育士などの医療・福祉系も、土日勤務が多い職業です。入院患者や施設入居者に対して「平日の対応だけで土日はなにもしない」というわけにはもちろんいかないため、24時間体制でシフトが組まれているのが一般的です。
また、保育士の場合も土曜日に仕事がある親のために出勤したり、園のイベントを週末に実施したりすることもあり、完全に土日休みではないことがほとんどです。
ポイント
なにかあった場合に即座に対応しなければいけないため、一定の人数を常に確保しておく必要がある職業です。そのため、どうしても休みが変則的になりがちです。
一方で、やりがいが大きく人から必要とされる職業でもあり「大変なことも多いけれどこの仕事が好き」と考えている人も少なくありません。
飲食店
飲食店は土日や祝日の休みにお客さんの数が増えるため、平日よりも忙しくなりがちです。
店舗を回して売り上げを上げるために一定の人材を確保しなければいけないため、飲食業の社員で、毎週土日に必ず休みが取れることはほとんどないでしょう。
ポイント
チェーン店などの場合は基本的に決められたシフトに入らなければいけませんが、自営業で自分で飲食店を経営する場合には、休みをある程度柔軟に決められます。
ただし、休日ではあっても仕込みの準備や材料の買い出しなどの仕事があるため、店舗で社員として働くことと、自分でお店を運営することは一長一短といえるでしょう。
また、ジェイックでは飲食業界についての記事も書いているので気になった方は是非下記の「おすすめ記事」から読んでみて下さい。
美容院
学生や年配者など平日でも時間が取りやすい人以外、美容院をおとずれるのは仕事が休みの土日というケースが多くなります。そのため、美容師は土日はほとんど休めないのが一般的です。
ゴールデンウィークや年末など、基本的に人が休む時期ほど忙しくなる傾向にある職業のひとつです。
ポイント
土日が忙しくなりがちなぶん、平日はお客さんが少なくゆったりとした時間帯もあります。
ただし空いた時間もチラシを配りに行ったり美容室内の掃除をしたりと、なにかと動いていることが多くなります。
おしゃれなイメージのある美容師ですが、実際には長時間の立ち仕事で休日も少ない傾向にあるため、体力がない人には厳しいでしょう。
アパレル
平日よりも休日にショッピングに出かける人が多いため、土日のほうが忙しくなりがちです。試着の対応や在庫・サイズ違いの商品を調べる、裾上げ作業をするなど、臨機応変な対応も求められます。
店内の広いファストファッション系やファミリー向けファッションブランドなどの場合は週末にセールを実施することも多いため、より来店数が増えることがあります。
ポイント
販売スタッフの場合は土日も勤務となりますが、アパレルブランドの本部で働く場合、基本的には平日勤務の土日休みとなります。
「アパレル業界に関心はあるが土日は休みがいい」という場合には販売スタッフではなく、総務や商品開発、経営企画など、本部での仕事を検討したほうがよいでしょう。
また、ジェイックではアパレルの将来性などについて書いている記事もあります。気になった方は是非下記の「おすすめ記事」から読んでみて下さい。
小売業
スーパーや家電量販店、書店などの小売業全般は、土日は平日にまして忙しくなりがちです。ただし休日に限らず、平日でも来客数が多く慌ただしい店舗も少なくありません。
店長や社員の場合、欠勤したアルバイトやパート・人手不足などに対応して出勤する必要もあります。
ポイント
シフトの人数が足りていなかったり、体調不良などで突発的に休むアルバイト・パートの代わりに、急遽出勤したりすることも多い業界です。
休日でもアルバイト・パートやほかの店舗の社員から電話がかかってきたり、クレーム対応をしたりすることもあるため、それらがストレスになってしまう人には不向きといえます。
コンビニ
コンビニは、基本的には24時間365日営業の仕事です。そのため、土日はもちろん祝日も仕事があるほか、早朝出勤や夜勤などもあります。
コンビニは少人数で仕事を回している店舗が多いため、来客数が多いと、そのぶん業務量も増えてしまいがちです。
ポイント
荷物の受付や光熱費の支払い対応、チケットの発券、ホットスナックやドリンクの準備・販売など業務は多岐に渡るため、実は向き不向きが大きな仕事です。
また「コンビニの仕事=店舗勤務」という印象がありますが、コンビニチェーンの本部で働く選択肢も存在します。本部の場合、勤務体系が店舗勤務と大きく異なることがあります。
警備員
たとえば商業施設などに勤務する警備員の場合、週末は家族連れが増えるため迷子が発生する確率が高くなるほか、不審者や万引き対応なども必要になるため、土日も出勤となるのが基本です。
企業の場合でも、週末も社員が出勤して仕事をすることが多い大手企業には、土日も警備員が配置されていることがあります。
ポイント
学歴や職歴を問わない、年齢が高くても働くことができるなどの特徴があるため、土日勤務が気にならないのであれば、広く門戸が開かれている職業のひとつといえます。
バンドやお笑いをやっているなど時間に融通の効く仕事しかできない人のなかには、警備員の仕事を選ぶ人も少なくありません。
イベント会社
イベントの多くは土日などの集客がメインとなるため、多くの場合、平日に準備をして土日はイベント運営をおこなうことになります。
土日に仕事としてイベント運営に参加した場合には平日に代休が取れることがほとんどですが、イベント当日はもちろん、直前はかなり忙しくなることが多いでしょう。
ポイント
屋外イベントの場合、雨や雪、台風などの悪天候が原因で、当日になって中止や延期になることがあります。
土日も仕事になることが多いだけでなく、事前にどんなに準備をしても、当日の流れなどで急にイベント内容の一部が中止になったりタイムスケジュールが変わったりすることもめずらしくないため、予測不可能なことがストレスになる人は不向きな業界でもあります。
ホテル・旅館
ホテルや旅館は土日などの休日のほうがお客さんも増えるため、宿泊料金も平日より高く設定している施設がほとんどです。満室になったり、チェックイン・アウトやレストランが混み合ったりして、従業員は対応に追われることになります。
ゴールデンウィークや年末年始、子どもの学校が休みになる春・夏・冬休みはとくににぎわうため、通常のカレンダー通りの休みが取れる可能性は低いでしょう。
ポイント
変形労働時間制を採用している職場がほとんどのため、不規則な勤務体系になるケースが多くあります。
勤務先で仮眠を取ったり長時間拘束されたりすることもあるため、規則正しい生活がしたい人は、ホテル・旅館での仕事はやめたほうがよいでしょう。
土日休みの主な仕事
一方、土日休みの仕事には、以下のような職業が挙げられます。
- 公務員
- 経理
- IT業界
- 出版業界
- 広告代理店
- エンジニア
- デザイナー
- 郵便局
- 銀行
- メーカー
土日休みの仕事について、以下の記事でくわしくご紹介しています。
土日休みの仕事に興味がある方は、ぜひ参考にしてみてください。
平日休みの仕事のメリット・デメリット
仕事が平日休みの場合によるメリットとデメリットについて、それぞれご紹介します。
平日休みの仕事のメリット
平日休みの仕事のメリットとしては、以下があります。
銀行や郵便局、役所などの手続きに行きやすい
銀行や郵便局などの金融機関は土日休みが多いため、平日が休みだと利用することができます。また、役所では各種手続きを簡単に済ますことができます。
土日でも銀行や役所が開いていることがありますが、時間が短かったり混んでいたりするので、平日に済ますことができるのは有難いです。
また、病院などの医療機関へ行く場合も、平日なら土日と比べて空いているので予約も取りやすく、すぐに診察を受けられるので時間を有効に使うことができます。
同じ休日でも土日と平日では時間の混み具合が違います。
また、ジェイックでは銀行のような金融機関についての記事も書いているので気になった方などは是非下記の「おすすめ記事」から読んでみて下さい。
平日に空いている場所で遊べる
ショッピングをするにも、どこかへ遊びに行くにも土日は混んでいます。しかし、平日が休みだと空いている場所が多いため時間がかかりません。
買い物の場合はレジで並ぶ時間を短縮できたり、車だと渋滞などで無駄な時間を過ごしたりする必要がなくなり、時間を有効に使うことができます。また、レジャー施設なども平日は空いているため、乗り物で並ぶ時間も少なくなり遊びに行くのも楽しくなります。
優越感を感じられる
ほかの人が仕事をしている平日にのんびり過ごせるため、優越感を感じることができます。通勤時間帯に家でテレビを見たり昼寝をしたりできるため「いまごろ、世の中の人は忙しく働いている時間なんだな」と思うと、精神的なゆとりが生まれることもあるでしょう。
平日休みの場合、土日休みよりも休日というものに特別感をもつことができるため、人によすっては「土日よりも平日休みのほうがいい」と考える人もいます。また、平日休みに慣れてしまうと、転職などで土日休みになった際に違和感を感じるかもしれません。
希望の休みが取りやすい
平日休みの仕事はシフト制が多いため、お盆や年末年始、業界ごとの繁忙期など、前もって忙しいとわかっている日以外は基本的に希望の休みが取りやすいといえます。
店舗勤務の場合、アルバイトやパートスタッフなどでその時間帯の人員を埋めることができれば、社員は休むことができます。
なんらかの事情でもともと勤務予定だった日を休みにしたいという場合も、周囲に頼めば多少はシフトを変更できることもあるため、土日休みの仕事とくらべると、ある程度は希望の休みを柔軟に取りやすい点がメリットです。
収入を増やせることもある
たとえば店舗の社員や店長としてシフト制で働いていて、来るはずだったアルバイトやパートの従業員が急遽来れなくなった場合、代わりの人員を探すのではなく自分が残業してフォローすることも場合によっては可能です。
その場合は本来の労働時間外に働くことになるため、そこで働いたぶんの残業代も支給されます。つまり、その月の給料よりも収入が増えることになります。ある程度柔軟に対応できる人であれば、これをメリットだと感じる人もいるでしょう。
平日休みの仕事のデメリット
平日休みの仕事のデメリットとしては、以下があります。
友人や家族と休みを合わせにくい
基本的にはほとんどの業種が土日休みとなっているため、友人も平日は仕事をしている可能性が高く、自分が休みでも一緒に遊びに行くことはむずかしくなります。
また、幼稚園児や小学校の子どもがいる場合も平日は園や学校があるため、家族のお出かけなどを理由にしょっちゅう休ませるというわけにもいかないでしょう。そのため、友人や家族と休みが合わせにくいという点は、平日休みの仕事のデメリットとしてまず挙げられます。
結婚式や子どもの行事に参加するための調整が大変
結婚式や子どもの運動会は、土日に開催されることがほとんどです。やはりほとんどの業種は土日が休みになっているため、結婚式や運動会もそれに合わせて実施するケースが多いからです。
そのため、結婚式や子どもの行事に出席するならば、前もって休暇を申請したり、問題なく休めるように調整したりする必要が出てきます。これも、土日休みの人にはない手間だといえるでしょう。
連休が取りづらい
平日休みの仕事の場合、土日休みのように、やむを得ない事情があるとき以外、毎週必ず連続で休める日があるとは限りません。平日のうち1日ずつ飛び飛びで休みになったり、もともと休みの予定にしていたがその日の人員が足りなくなり、休日をずらすことになったりするケースもあります。
また、ゴールデンウィークや年末年始などの一般的な連休も、出勤となるケースが少なくありません。「年に数回は絶対に連休を取りたい」「大型連休は自分も休みたい」という人は、平日休みの仕事は避けたほうがよいでしょう。
疲れが残りやすい
平日休みの仕事の場合はどうしても、まとまった日にちを休日にすることがむずかしくなりがちです。土日休みであれば、1週間のうち2日間は連続して休める日が確保されているため、ゆっくりと過ごして身体を休めることができます。
平日休みの場合は1日休んでまた次の日は仕事というケースもよくあるため、疲れが残りやすいといえるでしょう。立ち仕事や力仕事など、身体を使う仕事の場合はデスクワークよりも肉体的疲労が大きいものの連続して休めないため、疲労感があるまま仕事に取り組むことも少なくありません。
また、ジェイックでは仕事が疲れる原因やその対処法などについて書いている記事もあるので気になった方は是非下記の「おすすめ記事」から読んでみて下さい。
変則的なシフトになりやすい
アパレルや飲食店・スーパーやコンビニなどの店舗勤務、医療・福祉、宿泊業界、警備の仕事などは、朝番・遅番などの変則的な時間での勤務が多く、もともと夜勤が組み込まれていたり、店舗などでも深夜の棚卸し業務などが発生することがあります。
シフトの都合によっては次の日の出勤時間が早いにもかかわらず遅番で、帰宅して寝たらすぐにまた仕事というケースもあります。そのため、慌ただしく感じることがあるかもしれません。不規則な勤務に耐えられる健康管理なども必要になってくることから、人によっては働きにくいと考える人もいるでしょう。
平日休みの仕事の割合と特徴
平日休みの仕事の割合と特徴について知りましょう。
平日休みの仕事の割合
平日休みの仕事と土日休みの仕事は、それぞれどのくらいの割合なのでしょうか。総務省統計局「平成 28 年社会生活基本調査」によれば、土曜日に“有償労働”をしている割合は33.5%、日曜日は21.5%、平日は50.2%となっています。
引用:総務省統計局「平成 28 年社会生活基本調査」
土日に働いている人が約2~3割程度であることを考えると、全体から見れば決して多くはないものの「土日の勤務が必要な仕事はごく少数派」「平日休みの仕事はめずらしい」とまではいえなそうです。
平日休みの仕事の特徴
平日休みの仕事には、以下のような特徴があります。
繁忙時期
平日が休みの仕事は、どちらかというと平日よりも土日祝日のほうがいそがしい職種が考えられます。スーパー、飲食店、美容室などは、週末に仕事が休みの人が多く利用するため、平日よりも多忙になるでしょう。
働く時間帯
勤務時間は勤め先によって異なりますが、平日休みの仕事はシフト制が多いため、早朝や夜間の勤務もあります。たとえば介護施設やコンビニエンスストアなど24時間体制で人手が必要な場合、夜勤が発生することもあります。
平日休みの仕事への就職・転職を検討しよう
平日休みの仕事は、人によってはメリットが多い仕事といえます。むしろ土日よりも平日に休みたい、働く時間が不規則でも問題ないという人の場合、平日休みのほうが働きやすいこともあります。「いまは土日休みの仕事をしているが平日休みの仕事に転職したい」「平日休みの仕事への正社員就職を考えている」という方は、ジェイックのキャリアアドバイザーへお気軽にご相談ください。