あなたは営業ノルマに悩まされていますか?
この記事では、営業ノルマがきつい理由や対処法、達成するための具体的な方法をご紹介しています。記事を参考に、きつい営業ノルマを乗り切っていきましょう。
営業ノルマがきつい3つの理由
今現在、営業として働いている人や、これから営業を目指したいと思う人たちが、皆気にしているのが「ノルマ」の存在ではないでしょうか?
達成が難しいノルマを課せられたり、ノルマを達成できないと上司から怒られたりする、ネガティブなイメージが強いからだと考えられます。まずは、営業ノルマがきつい3つの理由をご紹介して、営業ノルマの実態や対処法をお伝えしていきます。
- 達成不可能なノルマを課される
- ノルマを達成するまで働かされる
- ノルマが職場の人間関係を壊す
理由その1:達成不可能なノルマを課される
営業ノルマがきつい理由の1つ目は、達成不可能なノルマを課されることです。
ノルマは、営業個人で決めるものではなく、会社の目標とする数字から割り振られ、営業個人に落とされることが多いからです。会社の業績が落ちてくると、巻き返しのため、よりノルマが厳しくなることがあります。
また、達成すればするほど、より高いノルマが課されることもあるでしょう。対策としては、ノルマとの付き合い方を考えることです。
達成不可能なノルマに振り回されて、精神的に追い詰められてしまうと、結果を残すことは難しいからです。自分の中で達成すると決める数字を決めるなど、ノルマと一定の距離を置いて働き、精神的なダメージを軽減することが大切です。
理由その2:ノルマを達成するまで働かされる
営業ノルマがきつい理由の2つ目は、ノルマ達成まで働くことを強制されることです。
もちろんすべての会社ではありませんが、一部のブラック企業では、「ノルマ達成するまで帰ってくるな」と上司に言われたり、「土日も働いて巻き返せ」と休日出勤を強いられたりすることもあります。ノルマを達成していないだけで、上司より早く帰れないなんてことも、ざらにあるようです。対策としては、まず会社の問題なのか、上司の問題なのかを判断しましょう。
もし会社の問題で、ノルマ達成できるまで働き続けることを強要するようなら、相当なブラック企業ですから、すぐに転職を考えたほうがよいでしょう。上司の問題であれば、部署異動を申し出るべきでしょう。
ノルマを達成するための方法を考え、実行することを指導されるなら問題はありませんが、単に残業や休日出勤を強要するような考え方は、解決案にはなりません。
理由その3:ノルマが職場の人間関係を壊す
営業ノルマがきつい3つ目の理由は、ノルマが職場の人間関係を壊していくことです。
ノルマを達成できず上司から叱責される、ノルマのために見込み客のリストを同僚と奪い合うなど、ノルマによって職場の人間関係が悪くなっていくためです。本来営業チームとして助け合うはずの上司や同僚までも、ノルマが原因で関係が悪くなってしまうと、精神的にもきつくなるでしょう。
対策としては、ノルマの単位を営業個人から営業チームに変えることですが、評価の問題など、会社の仕組みを変えることになるため、マネージャー以上の立場でないと実行が難しいでしょう。
あまりに人間関係が悪くなり、精神的にもきついと思える状況であれば、部署異動を申し出るか、転職を検討しましょう。
営業ノルマが達成できないときの対処法
ここからは、営業ノルマが達成できないときの対処法を3つご紹介します。
- 達成できている同僚の真似をする
- 営業活動のボトルネックを探す
- ノルマを見極める
営業ノルマを達成できないとき、「自分には向いていないのではないか」、「ノルマ自体が無理な数字なのでは」とあきらめたくなります。
あきらめてしまうと、解決案にはならないため、まずは対処法を試してみましょう。
対処法その1:達成できている同僚の真似をする
1つ目は、達成できている同僚の真似をすることです。
達成できている同僚は、あなたと違う考えや行動をしている可能性があるからです。達成できている同僚にヒアリングをしたり、可能であれば営業活動に同行させてもらいましょう。
自分とは違う視点で努力している部分があるはずです。その際注意したいのは、同僚があなたにノウハウを教えるメリットをつくることです。ご飯をおごるでもいいですし、何かお礼をすることは考えましょう。
対処法その2:営業活動のボトルネックを探す
2つ目は、自身の営業活動のボトルネックを探すことです。
営業活動は下記のような工程に分解することができます。
- 見込み客獲得
- アポイント設定
- セールストーク
- クロージング
- フォロー
自分の営業活動の結果数字だけでなく、工程別の数字を明らかにすることで、自分はどの工程で数字を落としているのか把握していきましょう。
例えば、見込み客は獲得できているが、アポイントを取る際に数字を落としているなど、具体的にボトルネックを把握することで、より効果のある対策を取ることができます。
対処法その3:ノルマを見極める
3つ目の対処法は、ノルマを見極めることです。会社の経営状況によって、ノルマには優先順位があるためです。
あなたが課されているノルマは何でしょうか?
- 売上
- 利益
- 訪問件数
- 新規受注件数
- 受注率
など、ノルマといっても様々な数字があります。全てのノルマを達成することが難しい場合は、今あなたの上司が何の数値で評価をされているのか、調べていきましょう。
例えば、会社の売上が下がってきている場合、ノルマの中でも「新規受注件数」が重視されているかもしれません。その場合は、「新規受注件数」に突き抜けて活動を集中させることで、上司の顔を立てることができ、ノルマを達成していなくても評価される可能性があります。
営業ノルマを達成する5つの方法
ここからは、営業ノルマを達成する5つの方法をご紹介していきます。
- 営業活動を効率化する
- KPIを設定する
- PDCAを回せるようにする
- モチベーションを上げる
- 営業本来の目的を思い出す
ノルマに振り回されるのではなく、ノルマを冷静にとらえて、達成するためのPDCAをまわしていくことが重要です。
具体的にご紹介していきます。
方法その1:営業活動を効率化する
まずは、営業活動を効率化することが効果的です。
営業活動にかけられる時間を増やすことが、ノルマ達成に大きく影響するためです。
具体的には下記の3つです。
- 事務作業を減らす
- インサイドセールスを取り入れる
- SFA(Sales Force Automation)などの営業支援ツールを導入する
事務作業は時間を決めて、短期集中で行うことで営業時間を確保しましょう。
また、インサイドセールスは電話やメールを使った営業活動の総称で、会社にいながら見込み客を育成することです。全てのお客さまに一律訪問するのではなく、見込み度あわせて訪問、電話、メールなどの手段を使い分けていくことが大切です。
SFAは、見込み度に合わせた営業業務をクラウド上に入力、管理ができるシステムです。最近では導入する企業も多いですが、営業現場からは嫌がられている場合も多くあります。今後はシステムのメリットを理解して、使いこなすことが求められるでしょう。
方法その2:KPIを設定する
ノルマを達成するために、工程ごとに自分でKPIを設定することは重要です。
KPIとは、「Key Performance Indicator」の略で、「重要業績評価指標」と言われています。小難しいですが、シンプルに言い換えると、「業績に影響する数値目標」です。
ノルマという結果数字を出すためには、工程ごとにどんなKPIが必要になるかを自分で設定することで、具体的な行動に落としやすくなります。
例えば、受注件数が10件(ノルマ)だとして、KPIを設定してみます。
- KPIその1:電話アポイント数 100件(商談化率50%)
- KPIその2:商談数 50件(受注率20%)
このように、商談化率や受注率などを加味して、前工程で必要な数字をKPIとして設定していきましょう。工程別にKPIを立てられると、活動全体のPDCAをまわしていくことが可能になります。
方法その3:PDCAを回せるようにする
先ほどもお伝えした通り、自身の営業活動のボトルネックを特定したうえで、PDCAを回していくことが重要です。
営業活動の工程の中で、クロージングで数字を落としているのであれば、クロージング工程の中でどうしたらうまくいくのか仮説を立てましょう(Plan)。
仮説を実行(Do)して、実行後に振り返りを実施(Check)し、次の活動に生かしていきます(Action)。
PDCAを通じて、各工程のKPIを上げていくことができれば、結果は必ずよくなっていきます。
方法その4:モチベーションを上げる
自分のモチベーションを自分で上げることも、ノルマ達成には重要です。どれだけ計画を立てても、実行するにはモチベーションが必要になるからです。
会社や上司がモチベーションになっているのであれば問題はありませんが、そうでない場合は自信でモチベーションをコントロールすることが必要になります。
具体的には下記の2つです。
- 達成したら自分にご褒美を与える
- 共に達成を目指す仲間をつくる
ことが必要です。
自分1人で取り組むよりも、複数人で取り組むことで、モチベーションを維持しあうことが可能になります。
また、モチベーションを高める目的を会社に置くのではなく、自身に置くこともポイントです。「会社のためにノルマを達成する」と考えるのではなく、「ノルマを達成することで自身を成長させる」と考えましょう。
方法その5:営業本来の目的を思い出す
最後にご紹介するのは、営業本来の目的を思い出すことです。
営業本来の目的は、「自社の製品やサービスを通じて、お客さまに喜んでもらう」ことです。
ノルマにとらわれすぎていると、「どうしたら買ってもらえるか」ということに意識が集中して、「お客さまに喜んでもらう」ことを忘れてしまい、結果的に売れない負のスパイラルに入ってしまうことがあります。お客さまは営業の態度に非常に敏感で、自分に寄り添って考えてくれる営業かどうか見極めています。
あなたが本来の目的を見失っているのであれば、改めてお客さまのことを考えることで、自身の営業活動を見直してみましょう。最近ではこのような考え方が、「カスタマーサクセス」と名付けられ、重要視されています。
どうしても営業ノルマが達成できないとき
ここからご紹介するのは、どうしても営業ノルマが達成できないときの対処法です。
- ノルマとの付き合い方を決める
- 異動希望を出す
- 転職する
ノルマ達成がどうにもならないときには、割り切ることも大切です。営業だけが仕事ではないので、他の会社や職種に変わることも選択肢に入れましょう。
あなたの人生を、ノルマでつぶされるわけにはいきません。どうしても達成できないときは、自分の人生のレベルに視点を上げて、考えてみましょう。
ノルマとの付き合い方を決める
どうしても達成できないときは、ノルマとの付き合い方を決めましょう。
ノルマを達成できない自分を責め続けることは、自己肯定感を下げてしまい、あなたの人生にとってマイナスになってしまうからです。ノルマ達成できないことを他責にするのはよくないことですが、あまりに無理なノルマを強要される場合は、ノルマとの付き合い方に一線を引いたほうがよいでしょう。
やると決めた数字まではやる、やらないと決めたら他のことをやる、など自分で主体的に考えて決めて、行動することが大切です。大切なのはノルマの達成ではなく、自分の人生です。
異動希望を出す
ノルマが達成できず悩み続けていて、それでも今の会社で働きたいと思えるなら、営業でない部署への異動を申し出ましょう。
営業は良くも悪くも、向き不向きが出やすい職種だからです。
交渉ごとが多いので、押しの強さが必要になる場面もありますし、クレームの対応など、強い精神力を求められる部分も出てきます。
営業でいることが、自分らしくいられないなら、異動希望を出すべきでしょう。営業をやっていた経験は、他の職種になっても生かすことができます。
転職する
どうしても達成できないノルマに悩まされていて、達成できない理由が会社にある場合は、転職することを視野に入れて行動をはじめましょう。
会社が提供する商品やサービスが、顧客に受け入れられないのであれば、いくら営業が頑張っても売ることは難しいためです。営業職として他の会社で活躍することもできますし、営業経験を生かして、全く違う職種にチャレンジすることも可能です。
転職の際に、営業経験はプラスになるため、積極的にアピールしていきましょう。転職エージェントを活用し、営業経験を生かすことのできる会社や職種を提案してもらうことがオススメです。
ハードなノルマに向き合ってきたあなたの価値は、あなたが思う以上に高いです。ぜひ自分が売りたくなる商品やサービスを提供する会社や、自分がやりたいと思える職種に出会えることを祈っています。
こんな人におすすめ!
- 自分に合った仕事や場所を見つけたい
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