専門学校を中退して不安に思っていませんか?この記事では、中退した人の現状、中退後の就職が不利になる理由、就職のポイントと気をつけるべき点を解説しています。記事を参考に就活を進めてみてください。
- 専門学校を中退すると就職が不利になる可能性がある
- 「専門学校中退からの就職ポイント6選」を参考に就活してみよう
- 「専門学校を中退した人が就活でやってはいけないNG行動4選」を回避しよう
専門学校を中退した人の現状
専門学校を中退したからといって、すぐに就職できるとは限りません。
2015年の独立行政法人労働政策研究・研修機構の調査によると、専門学校を中退した人の就職率は、下記のとおりでした。
- 男性:29.7%
- 女性:21.7%
一方で、専門学校を卒業した人の就職率は64.0%です。卒業者と中退者では、約30%以上も就職率に差があります。
その他、中退者の就職率は下記のとおりです。
- 短大・高専 男性:30% 女性:24%
- 大学 男性:28.9% 女性:28.4%
引用元:独立行政法人労働政策研究・研修機構「第3章 ハローワークに来所した中途退学者の実態②:中退後の就職活動」
相対的に見て中退者の就職率は低いといえるでしょ。
専門学校中退後になかなか就職しない人も多い
独立行政法人労働政策研究・研修機構の調査によると、専門学校中退後に就職するまでの期間は下記のようになるそうです。
- 中退前に就職先を決める人:12.6%
- 中退後3ヶ月以内に就職する人:27.9%
- 中退後3年以内に就職する人:28.5%
- 中退後3年超で就職する人:8.3%
- 就職しないor不明の人:10.2%
実に約75%もの人が、中退後すぐに就職をしていません。このデータでいう「就職」とは、正社員やフリーターを問わないものなので、中退後にニート状態になっている人が多いとわかります。
引用元:独立行政法人労働政策研究・研修機構「第3章 ハローワークに来所した中途退学者の実態②:中退後の就職活動」
中退後にすぐ就職しない理由
専門学校を中退後、すぐに就職しない理由は下記のようなものがあります。
- これから何をするか考えている
- 資格取得の勉強をしている
- 公務員になる勉強をしている
つまり、今後の人生の準備に入っている期間と言えます。しかし、中退後にブランク期間が空くほど、就職は不利になります。
では次に、専門学校を中退した人が就職に不利な理由を解説していきます。
専門学校中退は就職に不利
専門学校を中退すると他の状況の求職者と比べて就職が不利になりやすくなります。
理由は下記のとおりです。
- 中途採用枠になるから
- すぐ辞めてしまうと思われるから
- 応募できる企業が限られるから
- スキルが限定されてるから
以下、1つずつ解説していきます。
また、こちらの動画では、大学中退者の就職ハードルについて解説しています。専門学校を中退する場合にも参考になる内容になっています。4分ほどの動画で詳しくご紹介していますのでぜひご覧ください。
中途採用枠になるから
中退すると新卒枠で就職できません。新卒枠は通常、学校を卒業予定、もしくは卒業直後の人を対象にしているためです。
中途採用で応募することになりますが、中途採用は、社会人の募集枠のため、一般的な社会人と採用枠を争うことになります。
すぐ辞めてしまうと思われるから
中退者は「入社してもすぐ辞めてしまうのではないか」と思われやすい傾向があります。学校を辞めてるからです。
履歴書を見れば中退したことはわかるので、書類選考の段階で落とされるケースも多くなってしまいます。
応募できる企業が限られるから
専門学校を中退すると、応募できる企業が限られます。なぜなら、最終学歴が高卒扱いになるからです。
専門学校で専門技術を学んで卒業した人と、高卒では当然、就職先の選択肢が違います。
高校卒業からもブランクがあるので、高卒より不利になることもあります。
スキルが限定されているから
スキルが限定されているというイメージのため、就職が不利になりやすいです。
専門学校というと、企業の採用担当者からみてもその学校の専門性を持っているとイメージが先立ちます。総合大学に勉強して受験し、論文を書いた学卒者等と比べると、総合的な能力があると思われづらくなります。
例えば、下記のようなイメージです。
- 介護の専門学校→介護のスキル
- 保育士の専門学校→保育士のスキル
- トリマーの専門学校→トリマーのスキル
しかし、年齢というポテンシャルや専門学校で学んだスキルを強みに変えてアピールしていくことは可能です。就職のためのポイントを見ていきましょう。
専門学校中退者の就職のポイント
就職においては不利になる点もある専門学校中退者ですが、ポイントさえ押さえれば、中退からでの就職は可能です。
就職のポイントは下記のとおりです。
- 早めに就職活動する
- 中退理由をポジティブに伝える
- 専門学校で学んだことをアピールする
- 中退後に取り組んでいることをアピールする
- 若さをアピールする
- 中退者に強い就職エージェントを活用する
1つずつ解説します。
早めに就職活動する
中退後は、早めに就職活動しましょう。
何もしないでいると、履歴書に空白ができてしまうからです。空白があると「フラフラしていた」などネガティブに捉えられることもあり、就職に不利です。
中退した人ほど、中退後すぐに就職活動を始めるのがコツです。
中退理由をポジティブに伝える
中退理由はポジティブに伝えましょう。
中退となるとネガティブなイメージが想起されやすくなります。しかし、中退というエピソードは人生の中で転機にはなりえますが、ポジティブな転機に変えていくことは誰でも可能です。
中退してから自分が将来何をやりたいかを考えることで、中退したことに自体に自分自身で意味を持たせることができます。また、中退が自分としては失敗の経験なのであれば、次にどう活かすかを考えることが成長につながります。
しかし、中退理由を嘘つくべきということではありません。
このタイミングでキャリアや将来について考えてみることで、ポジティブな将来像をもつことが企業の採用担当者にとっても良く見えるということです。
専門学校で学んだことをアピールする
中退したとはいえ、専門学校で学んだことはアピールしましょう。スキルが身についてれば、採用される可能性があるからです。
例えば、下記のような感じです。
- 調理師専門学校を中退→料理の基礎はできる
- 美容師専門学校を中退→コミュニケーションスキルはある
- IT専門学校を中退→プログラミングスキルはある
卒業してなくてもスキルがあれば仕事はできるので、しっかりアピールしてください。
中退後に取り組んでいることをアピールする
専門学校を中退後に取り組んでいることを伝えましょう。
中退=イメージが悪いので、中退後の取り組みでアピールが必要だからです。
具体的には、下記のような取り組みは印象が良いですね。
- 応募企業の業務に役立つ資格の勉強をしている
- 応募企業の業務に役立つスキルを勉強している
- 中退を反省して就活に取り組んでいる
中退という悪いイメージを払拭するために、前向きに行動していることが伝わると好印象です。
就職に役立つスキル
特に就職に役立つスキルは、下記のとおりです。
- プログラミングスキル
- 英会話スキル
- マーケティングスキル
プログラミングスキルが役立つ理由は、IT企業は人材不足だからです。
基礎的なプログラミングスキルがあれば、専門学校中退でも就職が有利です。プログラミングスクールなどで、勉強してみましょう。
英会話スキルも有効です。英語が好きなら勉強してみましょう。
今はYoutubeでも勉強可能です。
マーケティングスキルも就活に有利です。マーケティングスキルがあれば、学歴は関係ないからです。
具体的にマーケティングスキルを身につける方法は、下記のとおりです。
- ブログをやってみる
- Youtubeをやってみる
- SNSでフォロワーを増やす
中退した反省をして、今がんばっていることを伝えると好印象
中退してしまった事実は変えられないので、反省を伝えましょう。
若いときは誰でも失敗するものなので、反省を伝えることで面接官には好印象です。そして、反省を伝えた上で、今がんばっていることを伝えましょう。
具体的には下記のようなイメージです。「専門学校を中退したことは、反省しています。でも同じ失敗を繰り返さないように、今はプログラミングを集中的に勉強しています。親にもこれ以上迷惑をかけられないので、背水の陣で勉強しています」
中退したことが、むしろ強みに変わっています。
- 中退の反省を伝える
- 心を入れ替えて頑張っていることを伝える
- もう失敗したくないから、背水の陣で頑張っている
と伝えると、覚悟を感じるので印象が良いです。
若さをアピールする
若さのアピールは有効です。企業は基本的に、若い人材を採用したいからです。
若い人材のメリットは、下記のとおりです。
- 将来性がある
- 素直
- 伸びしろがある
- 吸収できる
例えば、アルバイトで仕事をすぐ覚えたエピソードなどは良いですね。仕事をすぐに覚えて、成長してくれそうな若い人は好印象です。
コロナ不況後、有効求人倍率は1倍以上
厚生労働省が発表した2020年4月の有効求人倍率は、1.23倍です。つまり、求職者1人に対して1.23件の求人があるということです。
コロナ不況が始まっている割に、相変わらず有効求人倍率は1倍以上です。就職は若い方が有利なので、専門学校を中退した人にもチャンスはあります。
若さをきちんとアピールするだけでも、就活は有利に運びます。若さは武器なのです。
中退者に強い就職エージェントを活用する
中退者に強い就職エージェントに相談するのも有効です。学校を中退した人の就職のプロだからです。
そもそもあなたが就職のプロになる必要はないので、専門家に任せましょう。
中退者に強い就職エージェントに相談するメリットは、下記のとおりです。
- 専門学校中退者の採用実績がある企業リストをもっている
- 書類選考にとおりやすい履歴書の書き方を教えてくれる
- 面接での中退理由の伝え方をアドバイスしてくれる
正社員で就職できる可能性が上がるので、相談しておくと良いでしょう。就職エージェントの相談は無料です。
専門学校を中退した人のNG行動
専門学校を中退した人のNG行動は下記のとおりです。
- 履歴書の内容を偽る
- 中退理由を自分の目線から正直に伝えすぎる
- 転職サイトに登録して満足する
- やりたい仕事がないという理由で就活しない
以下、1つずつ解説します。
履歴書の内容を偽る
当たり前ですが、履歴書の内容を偽ってはいけません。経歴詐称になってしまいます。
例えば、「専門学校中退」のところを「高卒」と書くなどです。
経歴詐称とわかれば内定は出なくなってしまいます。ウソをつく人を採用したい企業はないからです。
中退理由を自分の目線から正直に伝えすぎる
中退理由を自分自身が体験した目線だけでいわゆる”馬鹿正直”に伝えないようにしましょう。ネガティブな印象になってしまうリスクがあります。
例えば、下記のような中退理由を補足もなしにそのまま伝えることはネガティブな印象につながりやすいです。
- 思っていた学生生活と違ったから
- 学校がつまらなかったから
- 友達ができなかったからから
どの理由も、環境に対して受動的で自ら解決を模索するような人には見えづらくなります。
そうすると、企業に入った後も、同じ理由でやめてしまうのではないかと企業側からは見えてしまいます。
しかし、やむをえない事情で中退をした場合はその事実はそのまま伝えることが適切でしょう。
どちらにせよ、企業の採用担当者からすると中退をしていること自体はマイナス要素になりやすく、そこからどうしていくか?のキャリアの展望が重視されます。中退理由の伝え方以上に、これからをどうポジティブに考えているか、の伝え方が重要になると考えることが適切です。
転職サイトに登録して満足する
転職サイトに登録して満足してはいけません。登録しただけでは、何もやってないのと一緒だからです。
登録した後は、下記の行動が必要です。
- 応募企業を探す
- 履歴書を作る
- 応募する
- 面接を受ける
ここまでやって、初めて就職活動です。登録したら必ず就職活動を始めましょう。
やりたい仕事がないという理由で就活しない
「やりたい仕事がないから」という理由で、就活をしないのもNGです。いずれにせよ、働かないといけないからです。
やりたい仕事がなくても、まずはできる仕事から始めましょう。実際に仕事を始めることで、やりたいことが見えてきます。
まずは社会進出をしましょう。
専門学校をやめたいと考えている方は、ぜひ以下の記事を参考にしてください。
「専門学校中退者の就職」に関するよくある質問
「専門学校を中退した人の現状」でもご紹介していますが、専門学校の中退率は男性が29.7%、女性が21.7%です。また、中退せずに卒業した人の就職率は64%のため、中退した場合は就職率がさらに下がることが想定されます。
専門学校中退者の方におすすめなのが、「ジェイック」のサービスです。中退者に特化した就職支援も実施しているため、学歴に自信のない中退者の方が、自分らしい就職を成功させるためにおすすめです。ぜひ参加をご検討ください。
専門学校を中退して就職すべきか考えている方は、ぜひ一度ジェイックの「就職相談」をご利用ください。現状をお伺いしたうえで、中退すべきかどうかや、中退後のキャリアプランについてアドバイスさせていただくことが可能です。
専門学校を中退した人が就職活動ですべきでないこととして、履歴書の学歴を詐称したり、面接でネガティブな中退理由を伝えたりするということがあります。詳細は「専門学校を中退した人のNG行動」をご覧ください。
こんな方におすすめ!
- 学歴に自信がないから就職できるか不安
- 就職について、誰に相談したら良いか分からない
- 中退しようかどうかを迷っている
- 学歴に自信がないから就職できるか不安
- 就職について、誰に相談したら良いか分からない
- 中退しようかどうかを迷っている