正社員から派遣社員になっても大丈夫かな…?と、悩んでいるあなたへ。
記事では、正社員から派遣社員になる理由や割合、メリット・デメリットなどを紹介しています。あなたがより自分らしい働き方を選択できるよう、判断の参考にしてみて下さいね。
この記事の目次
正社員から派遣社員になる理由
正社員から派遣社員になる理由を紹介します。
派遣社員になった人が重要視したポイントご紹介しますので、あなたの感覚に近いものがないか探してみましょう。
一歩を踏み出す、後押しになるかもしれませんよ。
労働条件を改善するため
正社員から派遣社員になる理由として、労働条件を改善するためという理由があります。
正社員は安定した雇用体系である一方で、業務に対してそれなりの責任が伴い、条件的にもシビアな状態で働かなければならない場合もあります。
- 「激務で体調を崩した」
- 「サービス残業がつらい」
- 「責任の重い仕事ばかりで、ストレスフル」
- 「プライベートとの両立が難しい」
上記のような原因から、心身ともに疲弊してしまうケースが多々あります。
逆に派遣社員の場合は、重い責任を伴う仕事は任されにくく、業務負荷も比較的軽い傾向にあります。定時きっかりに終業できる場合が多く、たとえ残業したとしても、きちんと残業代が支払われます。仕事とプライベートのバランスがとりやすく、主に時間の面で、ゆとりを持った働き方ができます。
労働時間の安定した働き方や、ストレスのない働き方を求め、派遣社員になる人は多くいます。
派遣会社が職場との間に入ってくれるため
正社員から派遣社員になる理由として、何か問題がおきた場合に派遣会社の人が間に入ってくれるためという点があります。
- 「人間関係がつらい」
- 「業務内容が聞いていたものと違う」
これらのような場合は、派遣会社に相談すれば状況改善のために力を貸してくれます。
正社員の時に人間関係の問題など、ひとりで抱え込んでいた人には、とても心強いポイントなのではないでしょうか。
どうしても我慢できない場合は、別の派遣先に移ることもできますし、心理的負担な負担を軽くしたくて派遣社員を選ぶ人もいます。
仕事を辞めやすいため
仕事の辞めやすさを理由に、正社員から派遣社員になる人もいます。
何かトラブルがおきた時に、別の派遣先が見つかり次第、すぐにでも移ることができるからです。
また、派遣社員は契約期間が決まっているので、一定の期間我慢すれば、簡単に仕事を辞めることができます。
逆に正社員の場合は、簡単に辞めることはできません。就業規則に則って退職届を提出し、引継ぎなど細々とした業務が待っています。
最悪の場合は、辞めさせてもらえないなど、こじれてつらい思いをすることもあります。
ひとつの職場に依存したくない、フットワークを軽くしたいなどの場合は、派遣社員という働き方も良いでしょう。
正社員より仕事が見つけやすいため
なかには正社員で転職先を探していたけれど、働き口がなくて派遣社員になったという人もいます。派遣社員は正社員より求人数が多く、採用のハードルも低いため、比較的すぐに仕事を見つけられるからです。
一見ネガティブな理由に見えますが、先々のことを考えると、ポジティブな要素がたくさんあります。
仕事が見つけやすいということは、今後も何かあった時に、移る先が見つかりやすいということです。正社員登用では見つけられないような、特化した求人もあり、選択肢が多い点もポイントです。
やりたい仕事の求人が、派遣なら見つけられるということもあります。
正社員から派遣社員になる割合
正社員から派遣社員になる割合は、結論から言うと「多い」です。
一般財団法人日本人材派遣協会が行ったWEB調査によると、現役の派遣社員のうちの82.4%の人が「正社員の経験がある」と答えたからです。
派遣社員になるまでに、正社員しか経験したことがない人は24.8%、正社員とその他の雇用形態を経験した人は57.6%で、合計82.4%になりました。
逆に、正社員の経験がない人は17.6%だけでした。正社員から派遣社員になる人は、想像以上に多いんですね。
正社員から派遣社員になるメリットとデメリット
正社員から派遣社員になる事には、メリットとデメリットがあります。
正社員と派遣社員では雇用体系が違うため、働き方や待遇に違いが出てくるからです。
メリットとデメリットについて、それぞれ紹介しますので、どちらが良いのか冷静に判断してみましょう。
派遣社員になるメリット
派遣社員になるメリットは、下記のとおりです。
- 大手企業で働ける
- さまざまな会社を体験できる
- 自分で働き方を選択できる
- 派遣は研修が手厚い
- 正社員より手取りが良い場合がある
1つずつ解説します。
大手企業で働ける
中小企業よりも大手企業で働きたいため、正社員から派遣社員になる人もいます。
大手企業は派遣社員が働きやすい環境が整っており、社員食堂が使えるなどのメリットが多数あり、業務内容もさまざまで挑戦しがいがあります。
大手企業は求人が少ないため、正社員としての登用は狭き門ですが、派遣社員として働く場合はハードルがグッと下がります。
年齢やスキルなどの要求も、正社員とは比べものにならないくらい、ゆるやかなものになるでしょう。
先々の働き方まで視野に入れて、戦略的に「大手企業の派遣」という選択をする人は少なくありません。
さまざまな会社を体験できる
さまざまな会社を体験できるメリットもあります。やりたいことが見つかる場合もありますよ。
まわりに流されるまま就職したものの、自分が向いてる仕事や、やりたい仕事がわからず悩んでいる人は案外多いものです。
無職やフリーターになるのは怖いけれど、さまざまな会社で働きながら「自分の求める仕事」を探したいという場合に、派遣社員を選ぶようです。
派遣会社と相談しながら、あなたに合いそうな職場を探せるので、安心感もあります。
あなたのやりたいことを見つける第一歩として、派遣社員という選択肢もありますよ。
自分で働き方を選択できる
派遣社員は契約期間が決まっているので、次の派遣先に移る際に、自分のライフスタイルに合わせた会社を選ぶことができます。
- 勤務時間
- 残業時間
- 勤務地
- 業種
- 職場の雰囲気
など、ある程度希望を通すことが可能です。
正社員と違って、派遣会社から事前にざっくりと業務内容の共有があるため、業務内容によって選択することもできます。
また、職場を簡単に移れるので、様々な経験ができ、出会いが多い点も魅力です。
「無理せず自分らしく働きたい」という人には、おすすめの働き方かもしれません。
派遣は研修が手厚い
手厚い研修制度が目当てで、正社員から派遣社員になる人もいます。
派遣会社によっては、福利厚生でスキルアップセミナーなどを行っており、業務の基礎を学ぶことができます。
無料でExcelの知識などを得ることができるため、実践の場でも、戦力になれる場合もあります。
まわりと自分との差が歴然で、どうしても会社にいづらいなどの場合に、派遣社員として働き、勉強し直すという選択もあります。
正社員より手取りが良い場合がある
派遣社員は正社員よりも、手取りが良い場合がある点がメリットです。
長期的に見ると昇給昇格がないため不利ですが、短期であれば、正社員より良い収入を得ることも可能です。
正社員の中にはなかなか昇給昇格ができず、見なしの残業代でボーナス無しの場合もあるため、結果的に派遣の方が収入が良い場合もあります。
派遣社員になるデメリット
反対に、派遣社員になるデメリットは下記のとおりです。
- 雇用が不安定
- 待遇の差がある
- 好きな職場・慣れた職場から離れないといけない
- やりがいがない
1つずつ解説します。
雇用が不安定
派遣社員のデメリットとしては、何といっても雇用が不安定な点でしょう。
派遣先が見つからない場合は、見つかるまでずっと無収入になってしまいます。
年齢と共に次の派遣先が、見つかりにくくなる傾向があります。若くても、条件が多過ぎるとなかなか派遣先が決まらないのが現実です。
また、直雇用でないため立場が弱く、不況の時などは真っ先に切られてしまうという点も不安材料です。
不況の時は、求人そのものが減りますし、切られても次の受け入れ先がない…ということにもなりかねません。
待遇の差がある
派遣社員のデメリットのひとつに、正社員との待遇の差があります。
派遣社員は、ボーナスがなく、交通費も自腹で、昇給昇格もできないからです。
短期的にみると、派遣社員の方が高収入の場合もありますが、年齢を重ねるごとに年収の差は開いていきます。
正社員は昇給昇格で着実に給与が上がりますし、管理職になれば、その分手当てが上乗せされます。
派遣社員はずっと同じ収入のため、正社員との年収の差が出るのは当然です。
また、給与面だけでなく、福利厚生の面でも劣る傾向にあります。ケガや病気で休職する際の保障も全く異なりますし、正社員しか使えない施設があるなど、さまざまな部分で差を感じるでしょう。
好きな職場・慣れた職場から離れないといけない
派遣社員のデメリットに、好きな職場・慣れた職場から離れないといけないという点があります。
派遣社員は雇用期間が決まっているので、ずっと同じところにはいられないからです。
苦手な職場だった場合は、簡単に離れられることがメリットになりますが、好きな職場だった場合は逆にデメリットになってしまいます。
派遣先のなかには、正社員と分け隔てなく接してもらえて、人間関係や労働環境が非常に良い職場もあります。仕事自体が楽しいという職場もあるでしょう。
しかし、どんなに良い職場でも、契約期間が満了になったら離れざるを得ません。
次の派遣先が良いところかわかりませんし、一から業務を覚え、新しい人間関係を築くのも大変な労力が必要です。
やりがいがない
派遣社員のデメリットに、やりがいのなさをあげる人もいます。
一定の期間しかいないことが前提のため、責任を伴う仕事を任せてもらいづらく、単純作業しかまわってこない傾向にあるからです。
派遣社員は、事務処理など業務がある程度決まっている場合が多く、やりたい仕事ができない場合が多いです。
重要な仕事ほど、派遣社員にまわってくる確率は低くなります。積極的に仕事をしたり、やる気を見せると変化する場合もありますが、なかなか難しいのが現実です。
運良くやりがいのある仕事を任されても、残業が多くなるなどのデメリットもあるので、覚悟が必要です。
正社員から派遣になる際によくある質問
正社員から派遣社員になるのは、正社員として働けない事情がない場合はおすすめしません。メリットとデメリットを把握したうえで選択すべきですが、特別な理由がないのであれば、正社員への転職がおすすめです。
ジェイックの「就職相談」にお申込みください。ジェイックには経験豊富なアドバイザーが在籍しているため、あなたの仕事上の悩みを一緒に考え、アドバイスさせていただくことが可能です。正社員への転職を無理に勧めることはしませんので、お気軽に相談ください。
正社員から派遣社員になる理由のひとつに、労働環境を改善するためという理由があります。前職がサービス残業などが多く激務で疲れてしまい、残業のない派遣社員を選んだというケースはあるでしょう。
まとめ:正社員から派遣社員になるのはもったいなくない
「正社員から派遣社員なるなんて、もったいない」という意見もありますが、決してもったいなくはありません。
実情として、正社員から派遣社員へ転職する人も多いですし、「良い働き方」は人によって違うからです。
派遣社員にも正社員にも、それぞれメリット・デメリットがあります。それぞれのメリット・デメリットを理解した上で、望むワークバランスを選択すれば良いのです。
正社員といっても、さまざまな待遇がありますし、正社員として働くことが正しいとは言い切れません。あなたが働く上でゆずれないものや、今後どうなっていきたいかなどを、一度じっくり考えてみましょう。
どういった形で働くべきなのか、きっとわかってくるはずです。