※1. 2018/2/1~2018/7/31の当社研修参加者の内、当社が把握している就職決定者の割合
※2. 2005/5/1~2020/4/30の弊社主催の面接会参加人数
※3. 調査期間:2021年9月17日~9月19日(日本コンシューマーリサーチ)
「既卒になると人生終了…」周囲は就職をしているのに自分だけ就職できずに既卒になると、そう考えてしまう人もいるかもしれません。確かに既卒者は新卒に比べると就職活動で不利になりがちですが、活動のステップを正しく踏めば就職は可能です。
この記事では、既卒が「人生終了」「やばい」と考えられてしまう背景や、既卒者でも就職できる人・できない人の違いについて解説をしていきます。就職するための方法も、ステップごとにご紹介しますので、一つ一つやるべきことをやって、就職を成功させましょう!
確かに、既卒になると孤独になりがちだよね。だからこそ、どのようにして既卒の就活を進める必要があるかを理解する必要があるので紹介していきます!
この記事の目次
既卒になると人生終了?-やばいと言われがちな理由とは-
「既卒になっても、人生終了ではない」と冒頭でお話ししました。
当然、既卒になったからといって亡くなってしまう訳ではありません。貯金が尽きたら食べていけなくなるからでしょうか?それならば、アルバイト等で当面の生計は立てられます。
既卒になって人生が終了したと感じてしまうのは、たとえ就職活動をしても苦戦が予想されるからではないでしょうか?
たしかに、新卒での就職活動に比べて不利になる面もあり、特有の工夫や努力は必要です。
でも、既卒でも就職を成功させている方は多くいます。
振り返ってみれば、これまでにも似たような気持ちになったことは誰しもあると思います。例えば、学業の成績が良くなかったり、スポーツの試合で負けてしまったなど、どれもその時はとても辛いことですが、そうした経験がその後の糧になっている場合もあるでしょう。
では、なぜネット上などで「人生終了」などと、大げさに言われてしまうのでしょうか?
ここでは、その背景について解説していきます。
既卒と新卒で就職率が大きく異なる
まず、現役大学生の内定率ですが、文部科学省「令和3年度大学等卒業予定者の就職内定状況調査」によれば、2021年10月1日の時点で『71.2%』と公表されています。
一方、既卒者の内定率は、マイナビ「2021年度マイナビ既卒者の就職活動に関する調査」によると、2021年9月後半の段階で『42.4%』です。
- 現役大学生:71.2%
- 2021年度 既卒者:42.4%
たとえ同じ時期に就職活動をしていても、既卒者の就職内定率は、現役大学生の6割に満たないことがわかります。既卒者にとっては厳しいデータですが、これから正しい対策をするためにも、まずは現状をきちんと受け止めましょう。
既卒になると就職率が下がる理由
企業が「既卒1年目の人」と「新卒者」、両者のどちらを採用するか判断する場合、新卒の人を採用する傾向にあることはご理解いただけると思います。
なぜなら「新卒者向けの就職活動をせずに既卒になった人」よりも、「新卒のタイミングに合わせて準備を進め、就職活動を行った人」の方が、入社後の仕事も安心して任せられると推測できるからです。
そのように企業が判断する具体的なポイントとして、以下の3点が挙げられます。
1:自己分析などの事前準備が不足していて、採用してもすぐ辞めると思われてしまう
既卒者は、自己分析や業界・企業分析がしっかりできていない傾向にあり、企業側に「この人は自社のメンバーとして、しっかり勤務してくれるかな」と不安視されてしまいます。
採用担当者は、自社に入りたいという熱意ある人材を採用したいと考えています。
そのため、自己分析や業界・企業分析をしっかり行う必要があります。
2:社会人としての基礎的な能力が身についていない、または素養がない
「社会人基礎力」という言葉を聞いたことがありますか?
経済産業省が提唱したもので、「前に踏み出す力」「考え抜く力」「チームで働く力」の3つの能力から構成されており、「職場や地域社会で多様な人々と仕事をしていくために必要な基礎的な力」とされています。
これは、新卒で就職した人が、入社後の数年間で身につけていくと想定されています。
引用:社会人基礎力|経済産業省
既卒者は、既卒の期間が長ければ長いほど、その力を身に着けるタイミングが遅れてしまうため、新卒者と比べて不利になると言えます。
そこで、既卒者は、応募書類の書き方や面接時のマナーなどを学び、「社会人基礎力」をスピーディーに身に着けられる「素地」がある人材だとアピールできる準備が大切になります。
3:コミュニケーション能力が不足している
コミュニケーション能力とは、「自分の考えや意見を的確に伝える力」と「相手が自分に伝えたいことを読み取る力」を指します。
面接という限られた時間において、コミュニケーション能力の有無は重要視されます。
特に「既卒になった理由」など答えにくい質問をされた時にこそ、しっかりと回答できるコミュニケーション能力が必要となりますが、これを不得意とする人が多いようです。
既卒がやばいと言われがちな理由
「既卒はやばい」などと言われてしまう背景には、いくつかの要因があります。
一足先に社会人になった友人への劣等感
学生時代の友人は、あなたが既卒になったとしても、これまでと変わらず接してくれる人が多いでしょう。けれど、徐々にお互いの話がかみ合わなくなっていくこともあるようです。
学生の頃は授業やレポート、ゼミなど共通の話題がありました。社会人になれば、会社内での人間関係や仕事の厳しさなど、共通の話題となる要素が変化していきます。
すると、社会人になった人と就職していない人とでは話題がすれ違ってしまい、自分ひとりだけが置いて行かれてしまったような疎外感を感じるかも知れません。次第に、友人との集まりに顔を出さなくなるようです。
家族との関係も気まずくなりがち
家族は、あなたに幸せな人生を歩んでほしいと願っていることでしょう。
そして、どのような仕事に就くかは、人生において大切な要素であると一般的に考えられています。
そのため、あなたが就職せずに既卒になった場合、家族はあなたの将来をおそらく心配するでしょう。心配するあまり罵ってしまったり、口論に発展してしまうこともあるかも知れません。そうした状態になってしまうと、家の中でお互いに顔をあわせることすら辛くなってしまうでしょう。
誰にも相談することができず、孤立してしまう
家族や友人などの身近な人だけでなく、就職支援を行っている機関に相談することも既卒の方にはハードルが高く感じられるようです。
大学の就職課やキャリアセンターは、主に在校生が新卒での就職活動の際に利用することを想定しています。また、ハローワークも既卒者の就職活動について、特にノウハウが豊富とは言えません。
誰にも相談できないでいると、ますます孤立を深めてしまいます。そうなる前に、たとえば既卒者も対象にしている無料の就職支援サービスに相談することをおすすめします。
既卒になると、新卒に比べて就職率は低下する。そして、既卒になると新卒とは違い自分で就職活動の準備をする必要があるからより就職しづらい状況みたいだね。
相談できる人がいないのが既卒のつらいところかも。でも、既卒のままだと、より状況は悪化していくことを理解しておくことも大事だよ。
既卒の末路-既卒で居続けるリスクとは-
「末路」とは怖い表現ですが、ここまでご紹介した「既卒であることの就活におけるマイナス面」を最小限に抑えるには、「既卒の状態をなるべく早く抜け出す」ことが重要です。
既卒で居続けることは、その期間が長くなればなるほど、以下のようにマイナス面を増大させてしまう可能性があるからです。
既卒の期間が長いほど就職率は低下する
既卒である期間が長引くほど、就職できる割合は低下しています。
労働政策研究・研修機構「労働政策研究報告書No199 2017」の調査では、フリーター継続期間と正社員になれた人の割合を示しています。
フリーター期間が1年以内の場合、正社員になれた方は全体の60%を超えています。しかし、フリーター期間が延びれば延びるほど、多少の前後はあるものの、その割合は低下していきます。
引用:労働政策研究・研修機構「労働政策研究報告書No199 2017」
正社員とアルバイトでは給与に大きな違いが生じる
厚生労働省が示した「賃金構造基本統計調査結果の概要(6) 雇用形態別にみた賃金」によれば、2020年における正社員の平均賃金は32万4200円です。
アルバイトや派遣といった非正規社員の平均賃金は、同時点で21万4800円となっています。正社員の平均賃金と比較すると、10万円以上の差があります。
正社員の給料は税金や年金、社会保険料などをあらかじめ天引きされて支払われています。
一方、給料から天引きされないフリーターの場合は、給料から各種税金や国民年金、社会保険料などを自分で別途 支払わなければなりません。
フリーターは1日8時間、時給1,000円で週5日働いたとして月収は16万円~17万円ほどです。アルバイトで月に17万円稼いだとしても、税金や国民年金などを納めれば実質的な月収は12~13万円になってしまいます。
引用:厚生労働省「賃金構造基本統計調査結果の概要(6) 雇用形態別にみた賃金」
30代では専門性がないと就職がさらに難しくなる
新卒で就職した場合、30代ともなれば入社から約8年ほどキャリアを積んできたことになります。職種ごとの仕事に習熟して、社内や取引先との信頼関係も構築し、業界全体の動向も把握した上で戦略的に働くことが求められる頃です。さらに後輩の指導も経験し、場合によってはマネジメントの役割を担っていることも多いでしょう。
既卒のまま、特に何の専門性も持たずに30代を迎えた場合、上記のようにキャリアを積んできた同年代の社員に比較されてしまえば、企業側は「それでも採用しよう」とはなかなか考えてもらえません。
年齢が上がれば上がるほど、企業側は採用する人材に「特定の分野での専門性」や「部下や後輩をマネジメントする能力・経験」を求めます。
やはり、「将来的に伸びることを期待して採用」されるには、一日でも早く就職活動をスタートすることが大切です。
既卒のままでいると、就職率は下がるのが現実。そして、正社員歴が空けば空くほど就職は不利になっていくのが現状だね。
既卒で人生終了する人・しない人の違いとは
既卒であっても、「人生が終了した」と考える状態に陥ってしまう人と、そうでない人がいます。両者を分ける違いとは、いったいどのようなものでしょうか?
「既卒は人生終了」になってしまう人の特徴
ここでは、既卒者の中でも「就職率が低い人の特徴」を3つご紹介します。
- 大手企業ばかり狙っている
- 既卒になった理由をきちんと説明できない
- ひとりで孤独に就活している
それぞれについて、解説していきます。
【特徴1】大手企業ばかり狙っている
既卒の就活で、大手企業ばかりを狙うとなかなか就職できません。大手企業は新卒を優先して採用することがほとんどだからです。
大手ばかり狙う既卒者のよくある心理には、下記があります。
- 大手じゃないと嫌だ
- 大学の同期が大手に就職したから自分も大手がいい
- 中小企業はブラックだ
しかし、大手企業は新卒が圧倒的に有利となるため、せっかく時間をかけて就職活動をしても、1社目の就職先としては内定をもらいにくいのです。
厚生労働省は「卒業から3年以内は新卒扱いにしましょう」という趣旨の通達を企業に出しています。そのため、企業の建前は「卒業から3年以内の既卒も新卒扱いで採用する」となっていますが、その本音は違うようです。
超大手企業はまだまだ新卒至上主義が多く、既卒の応募も受けつけていたとしても、実際に採用するのは新卒が中心です。「既卒でも3年以内は新卒扱いだから大丈夫」と考えていると、なかなか内定を獲得できないでしょう。
【特徴2】既卒になった理由をきちんと説明できない
既卒になった理由をうまく説明できず、なかなか内定をもらえない人は多くいます。
企業の面接官には、既卒にネガティブなイメージを持つ人もいます。なぜなら「新卒で就活したが内定を獲得できなかった人材」であるとの思い込みがあるからです。
既卒の面接では、必ずといってよいほど「就職せずに卒業した理由はなんですか?」と聞かれます。この質問に明確に答えられないと「やっぱり何か問題がある人なんだ」と思われ、不採用になりやすくなってしまいます。
たったひとりで孤独に就活していると、なかなか内定に辿り着けないケースがあります。
既卒になった理由がネガティブなものだと、答えに困ることがあります。しかし、企業の面接で以下のような答え方をするのはNGです。
- 就活自体をしていなかった
- 働くことの意味を見出せなかった
- やりたいことがないまま卒業してしまった
- 部活やサークルが忙しくて就活できなかった
- アルバイトが忙しくて就活できなかった
いずれも計画性がない人と捉えられてしまい、マイナスな印象になってしまうでしょう。
【特徴3】ひとりで孤独に就活している
「大学の同期はもう働いてるのに、自分はまだ就活してる。出遅れてしまった…」と考えてしまい、身近な人に相談できず孤立してしまいがちだからです。
新卒の就活ならば、以下のような相談先があります。
- 大学のキャリアセンター・就職課
- OBやOG
- 大学の友達
一方で、既卒者はこれらの相談先があったとしても、相談しにくいという人もいるようです。ひとりで苦戦していると、どうしてもネガティブな気持ちになりやすいといえます。
また、就活に関する有益な情報も入ってきにくいため、不利になってしまうこともあります。
既卒で人生終了しない人の特徴
既卒であっても将来の目標を持ち、それを実現している人もいます。その目標が「就職活動」である場合には、以下のような特徴があります。
【特徴1】既卒になった理由を自己分析している
既卒者との面接では「既卒になった理由や経緯」など、なかなか説明が難しいことを必ず聞かれます。その分、新卒者の面接に比べ、より一層しっかりした事前準備が必要です。
「答えにくい質問でも逃げずに回答している」、さらに「ネガティブな経験も、将来プラスに転じさせようとする姿勢・熱意を感じる」と企業側に伝われば、コミュニケーション能力を自ずと企業に示せるでしょう。
【特徴2】就職活動の準備をしっかりとしている
上記の「自己分析」に加えて、応募する企業の研究や、さらにその企業が属する業界全体のこともしっかり調べておきましょう。
これらを行っているか否か、面接官にはすぐに伝わります。もちろん、事前準備がしっかりされている人が、面接で有利になることは言うまでもありません。
具体的な方法は次の章で詳しく解説しますので、ぜひ参考にしてください。
【特徴3】エージェントや就職支援の活用
就職エージェントなどの支援サービスを活用すれば、就職成功率が大幅にアップします。
フリーターや既卒の方の平均的な内定率は34.4%(※)だと言われています。
これまでに既卒から正社員での就職を成功させた先輩は数多くいるので、一人だけで就職活動をするのが不安な方は、是非ご相談ください。
※2020年度 マイナビ既卒者の就職活動に関する調査より引用
一人で就職活動をしがちだけど、頼るところでしっかりと人に頼って、就職活動を進める人は成功しているみたいだね。これは社会人になっても重要なことだね!
既卒で人生終了しないためにするべき準備とは
既卒の就職準備の方法を解説します。「人生終了」にならないためにも、しっかりと準備しましょう。
準備1.自己分析
まずは、自己分析です。自分自身を理解しようとしなければ、どんな仕事を選べばいいかもわからないからです。
自己分析の内容としては、以下のような項目があります。
- 過去に熱中したこと
- あまり頑張らなくてもできたこと
- 好きだったこと
- どんなに頑張ってもできなかったこと
- ずっと続けていること
以上から、あなたが得意なことや好きなことが見えてきます。自己分析は仕事選びの基礎なので、手を抜かずにしっかり行いましょう。
準備2.業界分析
自己分析で自分のことが見えてきたら、自分を活かせる業界を探すために業界分析をしましょう。業界を分析できたら、どのような職業があるのかも調べてみます。
たとえば、あなたの長所が「人とのコミュニケーションが得意」である場合、以下のような業界での仕事に適性があると考えられます。
- 小売業界
- 介護業界
- 金融/保険業界(営業など)
あなたの長所が「ものごとにコツコツ取り組むこと」ならば、以下のような仕事に適性があると考えられます。
- IT系(プログラマー、システムエンジニアなど)
- 製造系
- 運送系
あなたの強みを活かせる業界を選びましょう。
準備3.企業分析
業界を絞り込めたら、個別の企業を分析してみましょう。
基本的な情報を調べるのはもちろん、あなたに合う企業を探すため、会社を選ぶときは人で選ぶのもひとつの方法です。企業のサイトなどで、社長や社員のインタビュー記事などがあれば読んでみましょう。「この人みたいになりたい」と思える人がいるかどうか、探してみてください。
率直に言えば、働きやすい企業かどうかはほとんど「人」で決まります。仮に給料が高くても、社内の人と合わないとつらくなることが多いためです。
準備4.履歴書など応募書類の作成
企業を絞ったら、履歴書やエントリーシートなどの応募書類を書きましょう。自己分析・業界分析・企業分析がしっかりできれば、履歴書はスムーズに書けます。
もし書けない場合は、まだ準備不足かもしれません。その場合は自己分析に戻ってみて、さらに深掘りしていきましょう。
準備5.面接対策
書類選考に通ったら、次は面接対策をしましょう。予想される質問には、明確に答えられるようにしてください。
既卒者の面接で聞かれる代表的な質問は、以下の内容が考えられます。
- 就職せずに卒業した理由
- 志望動機
- 自己PR
- 学生時代に頑張ったこと(ガクチカ )
- アルバイトなどの経験
- 長所と短所
既卒の場合「就職せずに卒業した理由」は必須項目ともいえるため、しっかり答えられるように準備しましょう。
新卒と同じ準備が必要であり、既卒になると面接・履歴書が新卒に比べて厳しく見られがち。だからこそ、事前準備をどれだけできているかが大切だよ。
既卒者が就職するための方法
ここでは、既卒者が就職するための具体的な方法と、そのポイントをご紹介します。
自分の就活軸を定める
まず、自分の目標とする人生を思い描き、イメージをふくらませてみてください。
「こんな仕事をやってみたい」、「こんな風に働きたい」という目標が明確であればあるほど、熱意をもって就職活動に打ち込めます。
そして、その目標を実現させるために必要なのが、明確な就活軸です。
軸がブレてしまうと、自分の思い描いた目標とは全く違う方向へ進んで行ってしまう恐れがあります。
特に既卒の就活では「自分の目標を叶えられる企業」を前提として、明確な就活軸を定めましょう。在学中に就活していた人は新卒時にも軸を定めていたかもしれませんが、その軸が自分に合っていなかったから新卒の就活がうまくいかなかった可能性もあります。
既卒の就活軸を定める際は、「自分がしたいこと」よりも「自分にできること」を意識すると良いでしょう。自分の能力が活かせる仕事・職場であればこそ、企業側から採用したいと思ってもらえますし、入社後も活躍も期待できます。
しっかりとした自己分析と業界・企業分析をベースにして、自分に向いている仕事・職場とはどのようなものなのかを考え、就活軸を定めてみてください。
自分に合った就職方法を見定める
既卒者の具体的な就職方法として、以下の方法があげられます。内容をじっくり比較して、自分に合う方法で活動をはじめましょう。
- 正社員登用制度
- 紹介予定派遣制度
- ハローワーク
- 就職/転職サイト
- 就職エージェント
それぞれについて、解説します。
正社員登用制度
例えばアルバイトから仕事をはじめ、その会社での正社員雇用を狙う方法です。この方法のメリットは、以下の通りです。
- すでに仕事のやり方を知っている
- 自分に合っている仕事かどうか理解できている
- 職場の人間関係ができている
一方、デメリットは以下の通りです。
- 正社員登用されないこともある
- ほかにもっと自分に合う企業があるかもしれない
- 配置転換や異動で職場環境が変わることもある
アルバイトからの正社員雇用を狙うのは、正社員への登用が確実であったり、登用の実績が多い場合でない限り、あまりおすすめはしません。
もっとも危険なのは、正社員登用制度の有無を事前に確認しないまま、一方的に登用を期待して、アルバイトでの勤務を長く続けてしまうことです。年齢を重ねてから「正社員登用の可能性がない」と知っても、後の祭りです。アルバイトから正社員を狙うよりも、最初から正社員募集に応募する方が良いでしょう。
紹介予定派遣制度
紹介予定派遣とは、派遣社員が派遣先企業と直接契約(正社員・契約社員)を結ぶことを前提に、一定期間(6ヶ月まで)の人材派遣を行うシステムです。この方法では、まず派遣会社に登録する必要があります。メリットとしては、以下の点があります。
- 実際に働いてみてから、入社するか否かを決められる
- 入社した企業と相性が悪かった場合、一定期間でスムーズにやめられる
また、デメリットとしては、下記の点があげられます。
- 必ずしも直接雇用契約について派遣先企業との合意を得られるとは限らない
- 直接雇用=正社員というケースばかりでなく、契約社員としての雇用もあり得る
上記のようなポイントは、システムの利用前に派遣会社に確認が必要です。ただ、事前に確認しても、その通りにならない場合があることも理解しておきましょう。
ハローワーク
ハローワークは、国が運営する就職相談窓口です。利用するメリットには、以下のような点があります。
- 就職転職サイトに載ってない求人がある
- 地元企業の求人が多い
- 職業訓練を受けられる
一方、デメリットは以下の通りです。
- いわゆるブラック企業の求人も混ざっている可能性がゼロではない
- 既卒専門の相談窓口ではない
- あなたに合う会社を紹介してくれるわけではない
ハローワークは公共機関のため、原則としてすべての企業の求人を受け付けていることから、実態がブラック企業に該当するような会社の求人も混ざって可能性は否めません。
また、求職者間の公平を期すため、個々人に合った企業とのマッチングや紹介などもありません。基本的には、あなたが希望した企業につないでくれるだけと考えておきましょう。
就職/転職サイト
就職/転職サイトは、ネット検索などで出てくる求人サイトのことです。就職/転職サイトを利用するメリットは、以下の通りです。
- 手軽に求人情報を見られる
- 情報量が多い
- おすすめの求人がメールで送られてくる
一方、デメリットは以下の通りです。
- 求人広告なので悪いことは書いてない
- どれがあなたに合う企業かわからない
- 応募手続きは、自分ですべて行う必要がある
手軽にたくさんの求人情報を見れる反面、就活のサポートはありません。そのため自分で企業を見極める必要があります。
就職エージェント
就職エージェントは、あなたに合う企業をマッチングしてくれるサービスです。就職エージェントのメリットは、以下の通りです。
- あなたに合う企業を紹介してくれる
- 履歴書の書き方や面接対策などのアドバイスが受けられる
- 求人数が多い
一方、デメリットは以下の通りです。
- 就職エージェントによってはブラック企業を紹介されることもある
- 相談やサポート体制が不十分な就職エージェントもある
- 既卒者の就活が不得意なエージェントもいる
既卒者の就活に特化したアドバイスが受けられる、既卒の就活に強い就職エージェントに相談するのが最良の方法といえます。
あらかじめ決めた就職活動の方法に短期集中しよう
前述した通り、既卒である期間を長引かせるのは得策ではありません。
就職活動の方法と、それにかける期間を事前に決めたあとは、その方法にいったん集中して活動しましょう。「就職する」モチベーション維持のためにも、効率よく活動することが重要です。
就職はゴールじゃなくて、スタート。自分がどのような社会人になりたいか一度立ち止まって考えてみよう!
下の記事で詳しく、「既卒の就活」について解説もしているので参考にしてみよう。既卒の就活は一人で進めると不安になりがち。相談先があるといいよね。
既卒から就職するためのポイント
既卒者が就職を成功させるには、特に重要なポイントが3つあります。以下にご紹介しましょう。
人材不足の業界を狙う
自分の興味・関心がある業界だけに絞り込まず、「いま人材不足で、採用意欲が高い業界」という切り口で応募先企業を探してみましょう。例えば、この記事を執筆している時点で言えば『IT(特にプログラミング職)』や『流通』業界は特に人材が不足し、良い人材がいればどんどん採用したいという企業が多くあります。
また、そうした業界は、今後の事業の成長や拡大が見込まれるからこそ、人材の採用に力を入れている場合があります。人材が不足していることは、成長分野であることの指標にもなっているとも言えるでしょう。
まさに今、人材多く募集したいと考えている「旬の業界」を応募の選択肢に加えてみてください。
すぐに働けるメリットを活かす
これは、新卒の人にはない、既卒者が優位に立てるポイントです。
新卒での就職活動では、内定が出てから実際に入社するまでに数か月の期間が空きます。
一方、既卒者の場合は文字通りすでに卒業しているため、内定が出てから短期間での入社が可能です。すぐに働き始められる人材を求めている企業に対しては、大きなアピールになるでしょう。
迷わずに行動し続ける
これは新卒でも言えることですが、ほとんどの人にとって就職活動はハードな経験です。
事前の準備(自己分析、業界・企業の研究、履歴書の作成など)にも一定の時間や手間が掛かりますし、首尾よく面接に進んだとしても内定に至らないと落ち込んでしまうこともあるでしょう。
ただ、自分が行動を続けていくことでしか、目標には到達できません。
誰にとっても大変な経験である以上、やはり専門的な知見や最新の情報を持つアドバイザーの力を借りない手はありません。
私たちジェイックは、就職活動にチャレンジする方々のサポートをこれまで20年以上行ってきました。あなたの就職活動にしっかりと伴走しますので、お気軽に無料相談をご利用ください。
新卒の時に見ていなかった業界や業種を見るのも選択の一つ。視野を広げて就職活動を進めてみよう!
まとめ 既卒は人生終了ではなく、そこからがスタート!
既卒になったからといって、人生は終わりません。
これから仕事でキャリアを積んだり、自分の目標を叶えることができます。
ただし、既卒者がひとりで就職活動をして、自分に合った企業に入社するのはそう簡単ではないことも事実です。就活が不安な既卒の方は、既卒者の就活に強い就職エージェントに相談しましょう。
「人生終了」ではなく、そこから人生を良い方向に変えていくことができます。
「既卒 人生終了」によくある質問
既卒が人生終了と言われる理由は、3つあります。既卒と新卒で就職率が大きく異なる、既卒になると就職率が下がる理由、既卒がやばいと言われがちな理由の3つです。詳しくは、「既卒になると人生終了?-やばいと言われがちな理由とは-」で解説を行っております。
既卒で人生終了しないために就職する方法は、3つあります。自分の就活軸を定める、自分に合った就職方法を見定める、あらかじめ決めた就職活動の方法に短期集中しようの3つです。詳しくは、「既卒者が就職するための方法」で解説を行っております。
こんな人におすすめ!
- 自分に合った仕事や場所を見つけたい
- ワークライフバランスを重視したい
- 会社に属する安定ではなく、能力/スキルの獲得による安定を手にしたい
既卒になると、「周りは社会人なのに自分だけ既卒…」と劣等感を感じる人が多いみたいだね。