「自宅でできる仕事を知りたい」と思っている方もいるのではないでしょうか。この記事では、自宅で仕事をするメリットやデメリットとともに、自宅でできる人気の仕事を5つご紹介します。資格がなくてもできる仕事もお伝えしますので、自宅での仕事や在宅勤務に興味がある方は、ざひ参考にしてみてください。
自宅で仕事をすることができる働き方
自宅で仕事ができる働き方には、いくつかのパターンが存在します。具体的には、次の4つです。
- 正社員
- 派遣
- フリーランス
- 経営者
どの働き方も、それぞれ魅力と注意点があります。自分にとってのよい面・悪い面を総合的に見て判断したうえで、自分の希望に近い働き方を選ぶことが必要です。それぞれの働き方について、見ていきましょう。
正社員
近年、在宅勤務を推奨する企業が増えてきています。「働き方改革」の一環として在宅勤務を導入する企業はもともとありましたが、コロナ渦を経て、その数は増加の一途をたどっており、在宅勤務をする正社員が増えてきています。
仕事にも変化が現れ始めていて、たとえば営業職は以前までは在宅が難しいと思われていましたが、Web会議ツールなどが浸透し、今ではリモート環境下で商談をすることが普通のことになりつつあります。
働くのは自分の家でも、あくまで「正社員」としての雇用形態に変わりはありません。そのため自宅にいても勤務する曜日や勤務時間は同じ、業務内容や量に変化はないため残業が発生することもある、などの側面はあります。職場によってはオンライン上のコミュニケーションが嚙み合わず、孤独や不安になりやすいことがあるかもしれません。
一方で正社員は「安定した働き方が実現できる」といったことが最大のメリットです。収入面や仕事ではまず確実性を重視した働き方がしたい人、一定時間を仕事に費やせる人は、毎日通勤する必要はないけれど身分は保証された「正社員で在宅勤務」ができる会社を選ぶとよいでしょう。
派遣
派遣社員としての仕事で、在宅勤務ができる場合もあります。接客や受付などではなく、パソコンを使った業務が主な仕事であれば、求人の段階から在宅勤務での募集となっているケースもあります。
以前までは、派遣社員として週5日フルタイムで働いても、やはり待遇において正社員のほうが優遇される現状がありました。しかし2020年4月に改正派遣法が施行され、派遣の格差を解消する動きが社会的に高まっています。
派遣社員にも在宅勤務を認める企業は増えており、職種によっては出勤の必要がなく、自宅で働ける環境が整いつつあります。最近では「在宅派遣」に特化した派遣会社なども登場しています。
一方で、賃金や福利厚生の面ではまだ差があることが少なくないほか、有期雇用契約のため、契約が更新されないリスクもゼロではありません。ただし、そのぶん正社員とまったく同じ責務を課されることがない、労働時間の拘束が厳しくなく兼業もできるなど、人によってはメリットが大きい雇用形態といえるでしょう。
フリーランス
フリーランスも、在宅勤務を実現しやすい働き方のひとつです。主に業務委託で仕事を受けることが多く、雇用契約を結ばないため、自由度に関してはもっとも高いといえます。
会社に常駐する仕事でない限り、フリーランスは働く場所も自分で決められます。自宅で仕事をしてもいいですし「コワーキングスペース」のようなネット環境の整った場所で仕事をする人も少なくありません。ライターやプログラマーといった仕事であればパソコンひとつで仕事ができるため、今日は自宅、明日はカフェで、という働き方も可能です。
このように自由度がかなり高い仕事ではありますが、仕事や収入が安定しにくい点は避けられません。社会保障の点など「いざというときに会社や法律で守られない」という点では、正社員・非正規社員といった雇用者よりも不利な場面があります。
不安定さを逆に楽しんでいける人や、フリーランス以外の働き方はしたくなという人にはおすすめです。一方、フリーランスとしてやっていけるようなスキルはまだないがフリーランスになろうか考えているという人の場合には「自宅で働きやすい」といったメリットだけでなく、デメリットも見たうえで考えていくことが大切です。
経営者
会社を立ち上げて、経営者になって自宅で働く方法もあります。「経営者」と聞くとハードルが高いように思うかもしれませんが、いまは比較的簡単に、会社をつくって起業ができる時代となりました。
仕事の仕方や売上によっては、むしろ法人を持ったほうが税制面などで有利に働く場合もあり、会社員から経営者を目指す人もいます。経営者としての才覚や手腕があれば、会社員よりも活躍できる人もいるかもしれません。
会社を立ち上げた当初はオフィスがないケースがほとんどのため、必然的に自宅をオフィスとして使うことになります。パソコンと電話で完結するような事業を選べば、家に自分の会社を持つということも夢ではありません。
もちろん起業のためには資金も必要ですし、失敗しても、責任を取ってくれる人はいません。万が一借金などを背負ってしまえば返済が大変ですし、社員を雇えばその人たちも守らなければいけませんから、その覚悟は必要です。ですが働く場所を含め自分の裁量ですべて決めたい人、大幅な収入アップを目指したい人にとっては、経営者という選択肢もあります。
自宅で仕事をするメリットとデメリット
自宅で仕事をすることは、一見するとメリットばかりに思えます。しかし、実はデメリットも少なくありません。在宅で仕事を始めたあとに「自分には自宅の仕事は合わなかった」ということのないよう、メリットとともにデメリットについてもしっかり押さえましょう。
自宅で仕事をするメリット
まずは、自宅で仕事をするメリットから紹介します。具体的には以下の3つです。
- 通勤から解放される
- 仕事に集中できる
- 育児や介護と両立しやすい
それぞれについて、ご紹介します。
通勤から解放される
自宅で仕事ができれば、会社までの往復に費やしていた時間を自由に使えるようになります。真夏日も、雪の日であっても通勤する必要がなくなります。満員電車のなかでぎゅうぎゅう詰めといった日々からも解放されるので、ストレスのない日々を送れるようにもなるでしょう。
仕事に集中できる
会社で仕事をしていると、周りのスタッフの声や電話への応対、来客対応などでどうしても気が散ってしまうものです。その点、家で仕事をすれば、ひとりで黙々と仕事に打ち込めます。集中できる環境で仕事ができるので、優秀な人であればより高いパフォーマンスを発揮できる人もいるでしょう。
育児や介護と両立しやすい
子どもが産まれたことでこれまで通り通勤して働くことがむずかしくなってしまったり、親の介護のために仕事を続けられなかったりする人も、少なくありません。この場合、自宅で働くことができれば、プライベートでの役割と仕事での役割という「ふたつの役割の両立」が、比較的図りやすくなります。
自宅で仕事をするデメリット
次に、自宅で仕事をするデメリットを紹介します。とくに以下の3つに関しては、多くの人がデメリットに感じるかもしれません。
- 通信問題でストレスをためやすい
- 気軽に相談に行けない
- 怠けグセがつきやすい
それぞれについて、見ていきましょう。
通信問題でストレスをためやすい
自宅で仕事をすると、通信の面でイライラが溜まってしまうことはありがちです。たとえば自宅のインターネット環境が不安定だと、たとえばオンライン会議中に固まったり通信が切れたりして、同僚や上司、さらには取引先に迷惑をかけてしまうこともあります。
これは、オフィス勤務ではまず起きない問題です。また、通信が不安定であれば、自分が担当する業務そのものに支障が出ることもあります。
気軽に相談に行けない
当然ながら、自宅ではひとりで仕事をすることになります。とくに若手社員や転職したばかりの人だと「仕事でわからないことだらけ」といったことも多いでしょう。この場合、会社のなかで働いていれば、隣のデスクの先輩に質問したりなど、すぐに相談できます。
しかし自宅の場合、メールやチャットで質問をしたりオンラインで教えてもらったりしても、やはり言いたいことがうまく伝わらないことも多いでしょう。その結果、仕事を覚えるのが遅れたり、仕事の効率的なやり方がずっとわからないまま、ということもあります。
怠けグセがつきやすい
自宅には、周りの目がありません。そのため、人によっては緊張感がゆるんだり集中力が持たなかったりしてしまうことはあるでしょう。誘惑に負けてテレビをつけたり寝転がったり、スマホで動画を見てしまったりと、つい休憩しすぎてしまう人もいるかもしれません。
結果として「仕事に集中できず成果が上がらない」「ダラダラしたために仕事の進行が遅れてしまい焦るハメになった」といった状況に陥ってしまう人も考えられます。
自宅で行える人気の仕事TOP5
自宅でできる人気の仕事を5つ紹介します。経験が必要な仕事もありますが、なかにはパソコンがあればスタートできる仕事もあり、どれも在宅と相性の良いものばかりです。
以下5つの仕事について、その仕事内容も含めて紹介します。
- Webディレクター
- Webデザイナー
- プログラマー
- 翻訳家
- 心理カウンセラー
それぞれについて、見ていきましょう。
Webディレクター
Webディレクターとは、主にWebメディアの運営や企画を行う仕事です。外部ライターの手配、専門家へのアプローチ、といったことも仕事のひとつですが、これらはすべてネット上で完結できる仕事です。
チャット機能が使えれば、まわりのメンバーとのコミュニケーションも難なく進められるケースも多いため、在宅と非常に相性のよい仕事のひとつです。
Webデザイナー
Webデザイナーは、ホームページや、企業のWebサイトのデザインを担当する仕事です。デザインソフトが完備されているパソコンがあれば、基本的には自宅で仕事がおこなえます。
昨今はWebデザインの需要が多く、ひとりで完結できる規模のものであれば、仕事に困ることはありません。とくにデザイン事務所に勤めていたなど、デザイン分野での経験があれば、比較的高単価の仕事を受注できる可能性も高いです。
プログラマー
プログラマーは「プログラミング言語」を使い、コンピューターのシステムを開発する仕事です。基本的にはパソコン1台あればできる仕事のため、在宅と非常に相性の良い仕事として人気を集めています。
ただし、プログラマーとして働くうえでは「プログラミング言語」の習得が先決です。日々変化するIT技術へのキャッチアップも必要など「在宅でコツコツ進めやすい仕事」という魅力的な一面だけでなく、努力が必要な仕事ともいえるでしょう。
翻訳家
翻訳家は、英字で書かれた論文を日本語に直したり、日本で出版された書籍を海外の言葉に直したり、といったことをする仕事です。
語学に堪能であることはもちろん、文意をくみ取って平易な言葉に直すなど、高いスキルが求められる仕事です。楽な仕事とはいえませんが、一方で自宅でも始めやすい仕事であることはたしかです。語学に自信がある人は、翻訳の仕事もチェックしてみるとよいでしょう。
心理カウンセラー
心理カウンセラーは、誰かの悩みに寄り添い、解決策を一緒に考えていく仕事です。最近ではクライアント(相談者)と会わず、ビデオ通話で話を聴くカウンセラーも増えてきています。
やりがいの大きい仕事ではありますが、相談者を募集するための営業力が必要になる場面も少なくありません。大変な一面があると知ったうえで、それでも誰かの力になりたい、と考える人は、ぜひ検討してみてください。
資格なしで可能な自宅でできる仕事5選
いざ在宅の仕事を探しても、資格が必要だったり、高いスキルが必要だったりすると、仕事探しを諦めてしまう人もいるかもしれません。しかし自宅でできる仕事のなかには、実は資格や経験を必要としない仕事も少なくないのです。
なかでも以下の5つの仕事は、未経験でも始めやすい仕事のため人気を集めています。
- Webライター
- 事務職
- 秘書
- オペレーター
- テープ起こし
それぞれについて、ご紹介します。
Webライター
Webメディアの記事などを執筆する仕事です。たとえばお金、暮らし、恋愛、転職など、さまざまなジャンルで活躍の場があります。
Webライターになるために、資格は必要ありません。プロとして通用するだけのライティングスキルを身につけるのはそう誰でもできるわけではないものの、たとえば「少額の副業として始めたい」という人であれば、パソコンを持っている人であれば可能です。
まずは副業から始めてみて、軌道に乗ったところで本業にする、といったこともできる仕事です。
事務職
事務職も、資格が不要かつ自宅で始めやすい仕事です。ただパソコンが使える程度ではもちろんできませんが、たとえば表計算ソフトの基礎が押さえられていれば、データ集計などの事務仕事を請け負える可能性があります。実際に、派遣の在宅案件のなかには、初心者歓迎の事務職の募集もあります。
資格も不要な仕事のため、自宅で仕事を始めたい人にとってはぜひ検討したい仕事といえるでしょう。ただし事務職は昔から人気が高い仕事のため、求人倍率が高くなりがちという点には注意が必要です。
秘書
資格不要な仕事として、秘書もおすすめです。秘書とは、役員や社長のスケジュール管理をはじめとする庶務を担当する仕事です。
一見すると在宅とは無縁の仕事に思えますが、実は、リモートで秘書業務をする会社も増えています。メールチェックや発注業務などもメインの仕事ですが、基本的にはパソコン1台さえあればできる仕事も多いのです。経験や適性が必要になるためどんな人でもできるわけではないものの、家庭と両立しながら、在宅秘書として働く女性もいます。
オペレーター
オペレーターも、資格なしで、自宅でもできる仕事として人気です。たとえばIT製品のセットアップのサポート、相談窓口としてお客様の質問に答える、契約やサービスに関する連絡をするなど、電話口の対応が主な仕事です。
仕事で使うツールは、会社から支給されることがほとんどです。漏洩の恐れがある情報を扱うような仕事でない限り、自宅でオペレーター業務ができる会社も増えてきています。人と話すのが好きだが、できれば自宅で働きたいという人におすすめです。
テープ起こし
テープ起こしとは、会議の議事録や、講演会のスピーチ内容が録音されたデータなどを正確に文字に起こしていく仕事です。テープ起こしの業務だけをメインに募集している会社はほぼありませんが、空き時間に請け負える仕事としては多くの募集があります。
案件によって難易度は異なり、場合によっては記載方法などに細かい決まりがあることなどもあります。ヒアリング力や正確性、タイピングに自信がある人の副業として、おすすめの仕事です。
たとえば「いまは総務部にいるが事業開発部での仕事がしたい」という場合、すぐに実現できるかは別としても、タイミングを見計らって上司に相談してみるのもよいでしょう。
社内の人間関係に悩んでいる場合、信頼できる同僚や先輩に話を聞いてもらい、解決策を考えるのもひとつの方法です。周囲に相談しにくい内容であれば、社内に相談窓口が設けられている場合は利用してみましょう。
自分の力だけでは変えられないけれど、社内の人に相談することで改善できる可能性があるものに関しては、相手を選んで話を聞いてもらうことをおすすめします。