動物に関わる仕事をしたいと考えている人は意外とたくさんいます。この記事では、資格がなくてもできる動物系の仕事を含む、動物にかかわる仕事について解説します。専門知識を要する仕事から、動物が好きであれば始められる仕事までさまざまです。
動物に関わる仕事に向いている人の5つの特徴を参考にしながら、あなたが就きたい動物の仕事を探してみましょう。
- 動物関係の仕事は、実は資格が要らないものが多い
- 動物に関わる資格が要らない仕事は、動物看護師やトリマー、ペットシッターなど多数
- 「動物の体調管理や健康に携わる仕事4選」「人が飼っている動物と深く関わる仕事9選」「自然と関わり動物と触れ合う仕事5選」を解説
- 「動物に関わる仕事に向いている人の5つの特徴」を解説
- 動物看護師
動物病院にて獣医師の指示のもと、検査・診療・手術を補佐する - 動物介護士
動物の年齢に合わせた栄養素や運動を考え、適切な健康管理を行う - 動物飼育員
動物園や水族館にいる動物の生育状況や健康状態を考慮した世話や来館者への接客を行う - 獣医師(※必須資格あり)
水族館や動物園だけでなく競馬場や牧場などの施設で動物の診療治療や体調管理を行う
- トリマー
「ペットの美容師」として、動物と飼い主の両方に喜んでもらえるサービスを提供する仕事 - ドッグトレーナー
子犬や成犬にしつけ・訓練を行い、飼い主自身にも指導を行う仕事 - ペットショップスタッフ
ペットショップで展示している各動物の世話や来店者に対する接客や販売をする仕事 - ブリーダー
優秀で元気なペットを生み出すために犬を中心ぶ繁殖や改良を行う仕事 - ペットホテル従業員
健康管理や、ストレスがたまらない環境づくりを通してペットを預かり世話をする仕事 - ペットシッター
飼い主の自宅に行き、代わりにペットの世話をする仕事 - ペットフード関連企業の社員
動物が毎日食べるペットフードを開発し、広報・販促・営業する仕事 - 動物用医療機器の製造業者
動物病院や動物園が診察・手術で使用する医療機器の製造をする仕事 - ペット保険取り扱い保険会社の営業
保険代理店の職員として動物の治療などに備えた保険の販売を行う仕事
- 酪農家
飼育環境を整えながら、牛・豚・鶏の正常な発育を促し、安心安全な食品を流通させる仕事 - 厩務員
厩舎に所属して、調教師の指示を受けながら競走馬の世話をする仕事 - 調教師(※必須資格あり)
馬主から預かった競走馬に適切な調教をして、騎手と打ち合わせレースに出させる仕事 - 動物保護団体職員
動物の保護を中心に、ペットの放棄・虐待を防ぐ啓蒙活動や、新たな飼い主を探す仕事 - 自然保護官(※必須資格あり)
環境省の職員として自然と自然界に暮らす生きものを守る自然環境業務に就く仕事
この記事の目次
動物に関わる仕事とは?
動物関係の仕事にはさまざまな種類があり、主に次の3タイプに分けられます。
- 動物の体調管理や健康に携わる仕事
- 人が飼っている動物と深く関わる仕事
- 自然と関わり動物と触れ合う仕事
また、動物に関わる仕事は、資格が要らないものが多い点もポイントです。例えば、動物看護師やトリマー、ブリーダーといった仕事は、資格を取らなくてもなれます。
動物関係の仕事は資格が要らないものも多い
資格がいらない動物系の仕事は、以下があります。
- 動物看護師
- 動物介護士
- 動物飼育員
- トリマー
- ドッグトレーナー
- ペットショップスタッフ
- ブリーダー
- ペットホテル従業員
- ペットシッター
- ペットフード関連企業の社員
- 動物用医療機器の製造業者
- ペット保険取り扱い保険会社の営業
- 酪農家
- 厩務員
- 動物保護団体職員
反対に、資格が必要な動物の仕事は、主に以下となります。
- 獣医師
- 調教師
- 自然保護官
動物に関わる仕事をそれぞれ解説します。ぜひ、仕事探しの参考にしてみてください。
動物の体調管理や健康に携わる仕事4選
動物の体調管理や健康に携わる仕事には、以下のようなものがあります。それぞれについて、解説します。
- 動物看護師
動物病院にて獣医師の指示のもと、検査・診療・手術を補佐する - 動物介護士
動物の年齢に合わせた栄養素や運動を考え、適切な健康管理を行う - 動物飼育員
動物園や水族館にいる動物の生育状況や健康状態を考慮した世話や来館者への接客を行う - 獣医師(※必須資格あり)
水族館や動物園だけでなく競馬場や牧場などの施設で動物の診療治療や体調管理を行う
動物看護師 [動物に関わる仕事 1/18]
動物看護師は、獣医師のサポートを行う仕事です。意外にも資格は不要です。「認定動物看護師」という民間の資格があるものの、就職に必須ではありません。
具体的な業務内容は以下のとおりです。
- 受付
- 診療補助
- 検査
- 入院中の動物の看護
- 手術補助
- 調剤
動物看護士の主な職場は動物病院です。獣医師の指示を仰ぎながら、検査・診療・手術がスムーズに進むように補佐を行います。
入院中の動物に対する食事や排せつの介助も、動物看護士の重要な仕事です。病院によっては受付を任されることもあります。
働く場所は以下のようなところがあります。
- 個人病院
- 動物保護施設
- 救急病院
就職後に「認定動物看護師」の資格を取ることも可能です。筆記試験のみで取得できるため、働きながらでも挑戦しやすいのが特徴です。
動物介護士 [動物に関わる仕事 2/18]
動物介護士は、動物の介護をする仕事です。以下のようなことが原因で、思うように動けなくなった動物のサポートをします。
- 高齢
- 病気
- ケガ
動物も年を取ると、人間と同じように体が弱ってきます。年齢に合わせた栄養素や運動を考え、適切な健康管理を行うのが、動物介護士の主な仕事です。
また、病気やケガで介護が必要になった動物に対しても、動物介護士が適切なケアを行います。病気のサインを事前に察知することも、動物介護士の大切な仕事です。
年齢や状態にあわせた適切な介護をする必要があり、幅広い知識が求められる仕事です。動物の病気についてや、健康管理に関することなどは最低限学んでおきましょう。
- ペット介護士
- 小動物介護士
- ドッグヘルパー
- 老犬介護士
- ドッグシッター
主にこれらのような民間資格があり、ステップアップを目指し取得する人もいます。
動物飼育員 [動物に関わる仕事 3/18]
動物飼育員は、動物園や水族館にいる動物の世話をする仕事です。業務内容は以下のようなものがあります。
- 動物の餌やり
- 小屋の掃除
- 体調のチェック
動物飼育員は、動物の生育状況や健康状態を考慮し、餌づくりと餌やりを行います。近年は調合済みの固形飼料が普及しているため、餌づくりは難しくありません。
小屋の清掃は動物を運動場に出した際に行います。健康状態のチェック時には、動物の身体や動き、糞の状態などを確認します。
動物たちが元気で快適に過ごせるよう、最適な環境づくりをします。状態の変化に気を配り、動物に寄り添う姿勢が必要です。夜を徹した出産への立ち会いなど、体力のいる仕事もあります。
また、動物だけでなく、来園されたお客様相手の以下のような業務もあります。
- イベント企画、運営
- ショーのためのトレーニング
- 園内ガイド
そのため、接客サービス業的な要素も身につける必要があります。
獣医師(※必須資格あり) [動物に関わる仕事 4/18]
獣医師は国家資格です。専門の大学を出て、試験に合格しないとなれません。主な仕事の内容は、動物の診療治療や体調管理です。家畜の食肉衛生検査や、狂犬病の予防接種などに携わる人もいます。
動物は基本的に野生であるため、身体が病気で弱っていても、敵から身を守ろうとする本能が働いて症状を隠す傾向があります。そのため、水族館や動物園では獣医師が健康管理や診療を行い、病気の予防に努める必要があります。
主な職場は動物病院ですが、以下のような場所に出向くこともあります。
- 水族館
- 動物園
- 競馬場
- 牧場
そこで飼育されている動物の体調チェックなどを担当することもあります。
人が飼っている動物と深く関わる仕事9選
人が飼っている動物と深く関わる仕事には、以下のようなものがあります。それぞれについて、解説します。
- トリマー
「ペットの美容師」として、動物と飼い主の両方に喜んでもらえるサービスを提供する仕事 - ドッグトレーナー
子犬や成犬にしつけ・訓練を行い、飼い主自身にも指導を行う仕事 - ペットショップスタッフ
ペットショップで展示している各動物の世話や来店者に対する接客や販売をする仕事 - ブリーダー
優秀で元気なペットを生み出すために犬を中心ぶ繁殖や改良を行う仕事 - ペットホテル従業員
健康管理や、ストレスがたまらない環境づくりを通してペットを預かり世話をする仕事 - ペットシッター
飼い主の自宅に行き、代わりにペットの世話をする仕事 - ペットフード関連企業の社員
動物が毎日食べるペットフードを開発し、広報・販促・営業する仕事 - 動物用医療機器の製造業者
動物病院や動物園が診察・手術で使用する医療機器の製造をする仕事 - ペット保険取り扱い保険会社の営業
保険代理店の職員として動物の治療などに備えた保険の販売を行う仕事
トリマー [動物に関わる仕事 5/18]
トリマーは、ペットに対して以下のようなことを行う仕事です。
- ペットのシャンプーやカット
- 爪切り
- 耳掃除
- 体調チェック
トリマーは言わば「ペットの美容師」です。シャンプー・リンスや全身カット、毛をまっすぐに乾かすドライングなどを行うほか、グルーミング(爪切り・耳掃除・足裏の毛のカット)を行いながらペットの体調もチェックします。
その他に、カラーリングやリラクゼーションを行う場合もあります。先に専門学校で学んでから就職する人もいますが、専門学校に通わずすぐに就職する人もなかにはいます。
主な職場は、ペットサロンなどです。犬が中心ですが、猫やウサギなどが来店することもあります。動物と飼い主、両方に喜んでもらえるサービスを提供する仕事です。
ドッグトレーナー [動物に関わる仕事 6/18]
ドッグトレーナーは、犬のしつけや訓練をするのが仕事です。具体的には以下のような仕事を行います。
- 大きくなる前の基本的なしつけを施す
- 預かってしつけや訓練をする
- 飼い主にしつけ方法を教えたり、アドバイスをする
ドッグトレーナーの基本的な仕事は、子犬の頃から始める基本的なしつけや、成犬になってからの問題行動の解消を扱うしつけ・訓練です。また、飼い主自身にも飼い犬をしっかりとしつける方法を指導します。
働く場所は、主に以下のようなところです。
- ペットショップ
- しつけ教室
- 警察犬学校
- 盲導犬協会
資格は必須ではありませんが、民間の資格を取得する人も多くいます。
ペットショップスタッフ [動物に関わる仕事 7/18]
ペットショップスタッフの仕事内容は、主に以下のとおりです。
- 動物の世話
- 健康管理
- 餌やり
- ケージの掃除
- 店内の清掃や消毒
- 接客
- 販売
ペットショップスタッフの主な仕事は、ペットショップで展示している各動物の健康管理や餌やり、ケージの掃除などです。動物の世話だけでなく、来店者に対する接客や販売、店内の清掃や消毒なども仕事に含まれます。
動物と接する以外にも、動物の特徴や飼育ポイントを説明するなど、お客さまとのコミュニケーションも必要です。
また、以下のようなものを身につけると職場で重宝されます。
- 動物に関する知識
- エサや小物の商品情報
- POP作成など、販売促進のための行動力
働く場所は、フランチャイズの大型のペットショップや、個人経営のペットショップなどです。
ブリーダー [動物に関わる仕事 8/18]
ブリーダーの仕事内容は、犬を中心とするペットの繁殖や改良です。優秀で元気なペットを生み出すため、以下のようなことを行います。
- 最適な交配相手の選定
- 親犬の出産や飼育中のサポート
- 適切な環境の維持
- 遺伝疾患に留意しながらのブリーディング
ブリーダーの最も重要な仕事は、動物を繁殖させることです。最適な交配相手を選定し、遺伝疾患に留意しながら計画的に繁殖を行います。
親犬の出産や飼育中のサポート、適切な環境の維持も、動物の繁殖に不可欠な仕事です。
ショーやコンテストメインの育成を行うブリーダーもいます。また、特定の血統を守り引き継がせるため、「血統書」の発行手続きを行うのもブリーダーの仕事です。独立して働く人も多いですが、活躍するには多くの知識とノウハウが必然です。
ブリーダーになるには、保健所に届け出が必要です。動物を販売目的で繁殖させる場合は、「第一種動物取扱業」の登録が必要だからです。しかし、登録の際に必要な資格や条件はありません。年齢や学歴も関係ないため、仕事として成立するかはまた別ですが、届け出を出せばスタート自体はできます。
ペットホテル従業員 [動物に関わる仕事 9/18]
ペットホテル従業員は、ペットを預かり世話をする仕事です。旅行や仕事などで、ペットの世話ができない飼い主の代わりに世話をします。主な業務は以下のとおりです。
- 食事やトイレの世話
- 健康管理
- ストレスがたまらない環境づくり
- 遊び相手になる
ペットホテル従業員は、飼い主の代わりにペットの食事やトイレの世話を行います。預かり中に病気にならないようにするための健康管理や、ペットと遊ぶなどストレスがたまらない環境づくりも、ペットホテル従業員の重要な仕事です。
犬や猫の他に、ウサギや鳥、爬虫類まで預かるホテルもあります。なるべく普段と変わらない環境で過ごしてもらうため、飼い主から以下のようなことをヒアリングすることも、大事な仕事です。
- 好みのエサの種類
- 適切なエサの量
- 散歩の時間や距離
主な職場はペットホテルで、ペットショップやペットサロンと併設しているところもあります。
ペットシッター [動物に関わる仕事 10/18]
ペットシッターは飼い主の自宅に行き、代わりにペットの世話をする仕事です。ストレスなく普段通りに生活してもらうため、事前に飼い主に以下のようなことをヒアリングします。
- 性格
- 体質
- 餌の種類
- 散歩のコース
ペットシッターが飼い主の自宅で行う主な仕事は、餌やり・散歩・トイレ・爪切り・歯磨き・健康管理などです。簡単なトリミングを行うこともあるほか、ペットが犬の場合は基本的なしつけのトレーニングを行うケースもあります。
そして、ヒアリングの結果をもとに以下のようなことをします。
- 餌やり
- 散歩のほか
- 爪切り
- 歯磨き
- 簡単なトリミング
動物のしつけや遊びに関しての知識があると、なおよいでしょう。
ペットフード関連企業の社員 [動物に関わる仕事 11/18]
ペットフード関連企業の社員は、以下のような仕事があります。
- 開発職
- 広報
- 販促
- 営業
自社で取り扱うのがペットフード関連商品だということ以外は、一般的な企業と同じです。ペットフード関連商品の開発を担う部署をはじめ、広報・販促・営業といった部署があり、それぞれの仕事を専属で行ったり兼務したりします。
直接動物とふれあう仕事ではありませんが、ペットフードは毎日動物が食べるものなので、動物と関連深い仕事です。一般的なペットショップ店員などの接客業よりも、待遇面などはよい可能性が高いでしょう。
動物用医療機器の製造業者 [動物に関わる仕事 12/18]
動物用医療機器の製造業者は、以下を製造する仕事です。
- 検査機器
- 採血用の針
- コンテナー
動物用医療機器の製造業者が主に製造するのは、動物の検査で使われる検査機器や採血用の針、コンテナーなどです。これらの医療機器は、動物病院や動物園などで診察・手術を行う際に使用されます。
資格がなくても就職は可能です。マニュアルや研修期間がある業種ため、未経験からでも挑戦できます。病気やケガなどで苦しんでいる動物の命を、間接的に救うことができます。
ペット保険の営業 [動物に関わる仕事 13/18]
ペット保険を売る仕事です。動物の治療は保険がきかないため、ペット保険の需要は大きいです。ペットを大切にしている飼い主が多いため、人間の保険よりも営業しやすいです。ペット保険は保険代理店で扱っており、保険代理店の職員になると扱えます。
ペット保険の営業の仕事内容は、保険会社により異なります。例えば、ペット保険の代理店営業を担当する場合、担当エリア内のペットショップに足を運び、ペットショップのスタッフに対して保険販売に必要な教育やフォローを行います。
自然と関わり動物と触れ合う仕事5選
自然と関わり動物と触れ合う仕事には、以下のようなものがあります。それぞれについて、解説します。
- 酪農家
飼育環境を整えながら、牛・豚・鶏の正常な発育を促し、安心安全な食品を流通させる仕事 - 厩務員
厩舎に所属して、調教師の指示を受けながら競走馬の世話をする仕事 - 調教師(※必須資格あり)
馬主から預かった競走馬に適切な調教をして、騎手と打ち合わせレースに出させる仕事 - 動物保護団体職員
動物の保護を中心に、ペットの放棄・虐待を防ぐ啓蒙活動や、新たな飼い主を探す仕事 - 自然保護官(※必須資格あり)
環境省の職員として自然と自然界に暮らす生きものを守る自然環境業務に就く仕事
酪農家 [動物に関わる仕事 14/18]
酪農家も資格がなく、初心者でも就ける仕事です。農業系の学校で先に技術を得ることもできます。親の代から家業として行う人も多いですが、いまは跡継ぎの問題などで外部からも受け入れてくれる場合が多いようです。
牛・豚・鶏を適切に飼育するためには、動物や環境に適した飼育方法を選択する必要があります。動物の正常な発育を促すために、適切な飼料の種類を選択したり、飼育環境を整えたりすることも重要です。
仕事内容は牛や豚、鶏などを飼育し、以下のようなものを生産することです。
- 乳や乳製品
- 食肉
- 畜産品
安心安全なものを流通させるために、以下のようなことを検討調整しながら飼育をします。
- 飼育方法
- 飼料の種類
- 飼育環境
酪農の仕事は朝が早く、休みがないため、覚悟をもつ必要があります。体力に自信があり、酪農の仕事に情熱を持てる人におすすめです。
厩務員 [動物に関わる仕事 15/18]
厩務員は、競走馬の世話をする仕事です。具体的には、以下のような業務を行います。
- 餌やり
- ふんなどの掃除
- 寝わらの片付け
- シャワーやブラッシング
- 健康チェック
- レース前のパドックでの引馬
厩務員の日常的な仕事は、競走馬への餌やり・シャワー・ブラッシング・健康チェックや、ふんなどの掃除・寝わらの片付けです。競馬場でレース前にパドックを歩かせる際は、パドックでの引馬も厩務員が担当します。
未経験からでも挑戦できる仕事ですが、馬とふれあった経験があるとやりやすい仕事です。馬がレースで最大限の力を発揮できるよう常に気を配り、丁寧に世話をする必要があります。
厩務員は厩舎に所属して、調教師の指示を受けて働きます。
- JRAの厩舎
- 地方競馬の厩舎
- 育成牧場
活躍の場はたくさんありますが、主な職場は上記のようなところが中心です。
調教師(※必須資格あり) [動物に関わる仕事 16/18]
調教師は、競走馬を調教する仕事です。就職する難易度は高く、日本中央競馬会、もしくは地方競馬全国協会の試験を受けて「調教師免許」を取得する必要があります。調教師の合格率は10%以下で、超難関です。合格者は厩務員経験者か、騎手が多いです。
仕事内容は、馬主から預かった競走馬に適切な調教をして、レースに出すことです。馬の個性に合ったトレーニング方法を考えて実践します。
調教師は厩務員に仕事の指示を与える立場です。厩務員は厩舎に所属し、調教師の指示に従って仕事をします。
レース前には競走馬に乗る騎手とレースの打ち合わせを行います。競走馬のオーナーである馬主との交渉も調教師の仕事です。
また、馬の相手だけでなく以下のような仕事もあります。
- 厩務員の指導
- レースに関する騎手との打ち合わせ
- 馬主との交渉
大変なことも多いものの、競馬を支える要となる仕事のひとつといえるでしょう。
動物保護団体職員 [動物に関わる仕事 17/18]
動物保護団体職員は、動物保護の職務を行う仕事です。仕事内容は、以下のようなものがあります。
- 保健所等で殺処分になる予定の動物の保護
- 飼えなくなったペットの引きとり
- 野良犬や野良猫などの動物の収容と飼育
- ペットの放棄や虐待をなくすための啓発活動
- 保護収容した動物の受け入れ先を探す
もともと人に飼われていた動物を保護する仕事以外に、野良犬や野良猫などの収容・飼育も行います。ペットの放棄・虐待を防ぐための啓蒙活動や、保護した動物を飼ってくれる人を探すことも、動物保護団体職員の重要な仕事です。
動物保護団体職員になるには、NPOやNGOの動物保護を目的とした団体に採用される必要があります。
自然保護官(※必須資格あり) [動物に関わる仕事 18/18]
自然保護官は国家公務員で、環境省の職員としてさまざまな自然環境業務に携わります。別名を「レンジャー」といい、仕事内容は以下のとおりです。
- 国立公園の管理
- 外来種対策
- 野生鳥獣の保護
- ペット動物の愛護
- エコツーリズムなどの自然とのふれあいの推進
自然保護官の代表的な仕事が、国立公園の管理に関わる許認可事務です。他の仕事も基本的にはオフィスワークになります。
現場で行う仕事は、アクティブ・レンジャーと呼ばれる自然保護官の補佐役が主に担当します。
就職するには、以下のどれかに合格する必要があります。
- 国家公務員I種試験の農学III
- 国家公務員II種試験の林学農学土木
- 国家公務員III種試験(高校卒業程度)の林業
職場は、全国にある自然環境事務所などです。地域特有の自然にふれ、自然と自然界に暮らす生きものを守ります。
動物に関わる仕事に向いている人の5つの特徴
動物に関わる仕事は、特定の特性や能力が求められ、すべての人に適しているわけではありません。
以下の5つは、動物に関わる仕事に必要とされる主な特徴です。
- 動物が好きな人
- 観察力がある人
- 忍耐力・体力のある人
- 責任感の強い人
- 臨機応変に対応できる人
ここでは、動物に関わる仕事に向いている人の特徴について解説します。
動物が好きな人[向いている人の特徴1/5]
動物が好きな人は、動物に関わる仕事に向いています。
この特徴を持つ人は、ペットや野生動物に対して深い興味と愛情を持っており、彼らの健康や幸福に深く関心を寄せられます。
例えば、ペットショップや動物園のスタッフ、動物病院の看護師、または獣医師として働く際には、愛情こそ日々の業務において重要です。
動物の好きな人は、動物との絆を深めながら、動物に関する仕事を通じて、自分自身も豊かな経験を積むことができるでしょう。
観察力がある人[向いている人の特徴2/5]
観察力がある人は、動物の細かな行動や様子を正確に把握する能力があり、動物に関わる仕事で活躍できる可能性が高いです。
例えば、動物園の飼育員や動物のトレーナーは、動物の行動パターンや健康状態を観察し、適切なケアを提供する必要があります。
また、獣医師や動物看護師は、観察力を使って動物の病気の診断を行います。
観察力は、動物は自分の気持ちを言葉で表現できない分、特に重要です。観察力のある人は、動物に関わる仕事を検討してもよいでしょう。
忍耐力・体力のある人[向いている人の特徴3/5]
忍耐力と体力を持つ人は、動物に関わる仕事に向いています。
動物の世話やトレーニング、散歩などは、しばしば体力を要する作業です。
例えば、動物園の飼育員や農場の従業員は、一日中動き回り、重い物を運んだり、広い敷地の管理を行う必要があります。
また、犬のトレーナーやペットシッターとして働く場合も、さまざまな環境での活動が求められるため、体力が必須です。忍耐力もまた、動物が望ましい行動を学ぶまで根気よく指導する必要があるため、特に重要です。
体力と忍耐力を兼ね備えた人は、動物の世話をする上で欠かせない存在と言えます。
責任感の強い人[向いている人の特徴4/5]
責任感の強い人は、動物の健康と幸福を守る役割を真摯に受け止められます。
細心の注意と適切なケアが必要とされる動物の飼育管理や医療処置は、責任感があってこそ可能です。
例えば、動物園の飼育員や動物病院のスタッフは、動物の日々の食事、運動、健康チェックを責任を持って行います。
また、犬のトリマーやペットショップの従業員も、動物の安全と快適さを最優先に考えながら仕事をします。
責任感の強い人は、動物の最善の利益を考えた行動を取ることができ、動物に関わる仕事に必要な人材です。
臨機応変に対応できる人[向いている人の特徴5/5]
臨機応変に対応できる人は、予期せぬ状況や動物の異常な行動にも迅速かつ適切に対応する能力があります。
動物の世界では、予期せぬ事態が頻繁に発生します。例えば、動物病院での緊急事態や、動物園での突発的な行動変化などが挙げられるでしょう。
臨機応変な対応ができる人は、こうした状況で冷静に判断し、必要な措置を速やかにとることができます。
動物の行動は予測が難しく、時には予定外の対応が必要となる場合もあるため、臨機応変に対応できる人は、動物の安全と健康のために必要とされています。
動物に関わる仕事の3つのメリット
動物に関わる仕事には、以下の3つのメリットがあります。
- 毎日動物と関わることができる
- 社会的な意義を感じることができる
- 長く働き続けられる
ここでは、動物に関わる仕事の主なメリットを解説します。
1.毎日動物と関わることができる
動物との日々の触れ合いは、これ自体が心の安らぎが得られる大きなメリットです。
毎日さまざまな動物たちと触れ合い、彼らの成長や健康を間近で見守ることは、動物好きにとっては非常にやりがいのある仕事と言えるでしょう。
例えば、ペットショップや動物園のスタッフ、獣医師、トリマーなど、多岐にわたる職業で動物と触れ合うことができます。
動物との触れ合いは、日々のストレスを軽減し、心身の健康にも良い影響を与えます。
また、日々動物と関わり、動物の生態や行動を仕事を通じて学べるのは、一般的な職場では得られない大きなメリットと言えるでしょう。
2.社会的な意義を感じることができる
動物の健康と幸福を守ることの社会的な意義は大きく、動物に関わる仕事は公益性が高いです。
例えば、獣医師や動物看護師は、動物の病気の治療や予防に貢献し、ペットと飼い主の絆を深める手助けをします。
また、動物園や水族館のスタッフは、野生動物の保護や絶滅危惧種の繁殖に携わり、環境保全の大切さを伝える教育的な役割も担います。
動物取扱業務に従事すれば、動物福祉や生態系の保護にも直接貢献することも可能です。
動物に関わる仕事は、多くの人々からの尊敬と感謝が得られる、社会的に意義深い仕事と言えます。
3.長く働き続けられる
動物に関わる仕事は、年齢や経験に関係なく長く続けられる職種が多いです。
獣医師や動物看護師などの専門職はもちろん、ペットショップのスタッフや動物園の飼育員も、継続して働くことができます。
これらの職業は、体力だけでなく、経験に基づく専門知識や技術が求められるため、蓄積された知識や経験はとても貴重です。
また、定年後もパートタイムやアルバイトとして活動しやすく、退職後も動物と関わりを通じた充実感が得られやすいです。
長く働き、常に自分自身のスキルアップを目指せるのも動物に関わる仕事のメリットです。
動物に関わる仕事の3つのデメリット
動物に関わる仕事はメリットばかりではなく、以下のような3つのデメリットもあります。
- 怪我のリスクがある
- 命を扱う責任が重い
- 動物アレルギーを発症する可能性がある
ここでは、動物に関わる仕事における主なデメリットを解説します。
1.怪我のリスクがある
動物に関わる仕事には、動物の予期せぬ行動による怪我のリスクがあります。
特に大型動物や野生動物を扱う職場は、怪我のリスクが高いです。
動物は、怖がったり、攻撃的になったりすることもあり、特に初心者や未経験者は注意が必要です。
動物園やサファリパークの飼育員、獣医師、トリマーなどは、動物の扱いに慣れていると言えますが、それでも事故のリスクはゼロではありません。
日々の業務中に爪や歯による怪我をすることも少なくなく、適切な安全対策と緊急時の対応スキルが必要です。
怪我のリスクを理解し、適切に対応できる準備と意識が、動物関連の仕事には欠かせません。
2.命を扱う責任が重い
動物に関わる仕事は、命を扱うため、責任は非常に重大で、仕事上、動物の生命に関わる判断を迫られることもあります。
獣医師や動物看護師は、動物の命を救うために緊急手術を行うこともあり、高い専門知識と技術、冷静な判断力が不可欠です。
また、動物園や保護施設のスタッフは、動物の健康管理や適切な飼育環境の維持に努めなければなりません。
一方、命を預かる重圧は精神的な負担となることもあり、特に病気や老衰で動物が亡くなった場合、自身の心のケアも必要となり得ます。
これらの職業は、命に対する深い愛情と尊敬の心、そして時には厳しい現実と向き合う勇気が必要です。
3.動物アレルギーを発症する可能性がある
動物に関わる仕事をする上で忘れてはならないのが、動物アレルギーのリスクです。
動物の毛、フケ、唾液などに含まれるアレルゲンにより、アレルギー反応を示す人が一定数います。
ペットショップの従業員やトリマー、動物園の飼育員など、動物と直接接触する機会が多い職業は、アレルギーの発症リスクが特に高いです。
アレルギーの症状には、皮膚のかゆみ、くしゃみ、鼻水、目の充血などがあり、重症化すると呼吸困難を引き起こす場合もあります。
定期的な清掃や個人保護具の使用がアレルギー対策に有効ですが、完全にリスクを排除することは難しいです。
アレルギー反応がある場合、仕事の継続が困難になることもあり得るため、職業選択の際には慎重に検討しましょう。
まとめ
動物に関わる仕事は、資格が必要ない職種も多いですが体力が必要になったり生き物と向き合うため臨機応変な対応力も必要になります。
動物と向き合うことメリット・デメリットを踏まえたうえで仕事を選んでいきましょう。
動物に関わる仕事以外にも、「向いてる仕事に就きたい」とお考えの方は、ジェイックのキャリアアドバイザーへぜひご相談ください。