「ハローワークには電話で相談できるのかな」と思っていませんか?この記事では、ハローワークに質問できる内容の紹介と共に、ハローワーク以外に仕事の相談ができる窓口の紹介もしています。就職について相談したい人はぜひ最後まで読み進めてみてください。
- 職業相談をしたい場合は、基本的にハローワークに直接足を運ぶ必要がある
- 求職活動実績になる活動、失業保険の手続きなどの「質問」であれば電話でもOK
- ハローワーク以外にも無料で相談できる機関や組織はある。その例を紹介します
ハローワークの電話相談は簡単な質問のみ
「最寄りのハローワークまでは距離がある」「行くのが面倒くさい」といった理由から、ハローワークに電話で相談したいと考えている人は多いかもしれません。しかし残念なことに、ハローワークでは電話相談に対応していません。そのため相談をしたい場合には、基本的にはハローワークに直接足を運ぶ必要があります。
一方で、相談ではなく「簡単な質問」程度であれば電話でも受け付けています。
電話でハローワークに質問できる内容
ハローワークに電話をかけ、質問できる内容は主に次のとおりです。
- 求職活動実績になる活動について
- 失業保険の手続き方法
- 離職票提出のタイミング
このように、基本的な手続き関連に関してはハローワークに電話をすると教えてくれます。つまり電話では相談はNGな一方で、簡単な質問はOKということです。
求人の誤りに関しては電話相談も可能
前述のとおり、基本的にはハローワークに電話で相談することはできません。しかし、求人の誤りに関しては例外です。たとえば「入社してみたら求人票に書かれていた内容と違った」といった場合には、その旨を電話で相談することができます。
具体的には「ハローワーク求人ホットライン」といった専用窓口が用意されているので、そこに電話をかけてみてください。年末年始をのぞき、毎日8:30~17:15の間で相談を受け付けています。
03-6858-8609
特に、次のような場合にはすぐに電話してみましょう。
- 面接に行ったら、求人票より低い賃金を提示された
- 求人票と違う仕事の内容だった
- 正社員と聞いて応募したのに、非正規雇用の形態だった
- 採用の直前に、求人票にはなかった勤務地を提示された
- 始業の30分前に出社させられている
- 「あり」となっていた雇用保険、社会保険に加入していない
ハローワークに電話をかける際の注意点
ハローワークに電話をかける際の注意点をお伝えします。
- 電話相談の時間に注意
- 簡単な相談でも対応してくれないことも
- 非公開求人については回答してくれない
電話相談の時間に注意
ハローワークには開庁時間があるため、タイミングによっては電話をかけてもつながらない可能性があります。
基本的に、ハローワークの開庁時間は平日8:30~17:15です。なかには19:00前後まで開庁している場所もあり、土曜に開庁しているハローワークもあります。
ちなみに多くの場合、平日の19:00まで開庁しているハローワークは週2回、土曜の開庁にあたっては「第1土曜日」と「第3土曜日」を設定日としているところが多いです。
詳しい開庁時間については、お近くのハローワークのホームページで確認してみてください。
簡単な相談でも対応してくれないことも
ハローワークは、基本的にいつでも混雑しています。そのため簡単な相談であっても電話では対応してくれず、ハローワークの窓口で直接質問するように言われる可能性があることは理解しておきましょう。
そもそもハローワークのスタッフの人数は限られていますが、そのなかで多くのスタッフが求職者の相談業務、対応業務にあたっています。そのため特に窓口が混む「月初」や「週初めの月曜日」、また「10時~お昼まで」の時間に電話をかけると繋がらないか、繋がってもごく簡単な回答で済まされてしまう可能性があるのです。
一方で、次の時間は窓口が比較的空いています。
- 開庁直後~9:00まで
- 15:00~16:00
- 閉庁前(17:00前後または19:00前)
また意外にも、土曜日は窓口が空いていることがあります。多くの求職者は、土曜日にハローワークが開いていることを知らないからです。そのため平日は忙しくて電話をかけられない人は、土曜日を狙ってかけてみるのも手といえるでしょう。
そして、混んでいる場合にはハローワークのコールセンターに電話をかけてみるのもおすすめです。全国182か所のハローワークへの問い合わせを一元的に受け付けている場所で、基本的な質問に関してはこのコールセンターでも答えてくれます。
特定のハローワークへの質問の場合にはそのハローワークの担当窓口に取り次いでくれるので、急な用事でなければまずはコールセンターに電話をかけてみると良いでしょう。
非公開求人については回答してくれない
ハローワークに電話をしても、いわゆる「非公開求人」については回答してくれません。
ここで言う「非公開求人」とは、事業所名などの情報をハローワークのインターネットサービス上で公開していない求人のことを指します。
こうした求人に関して、その求人の事業所名を知りたい場合には、ハローワークに直接出向いて求人の詳細をスタッフに確認しなければいけません。電話で質問しても教えてくれないので注意しましょう。
なおハローワークのインターネットサービスは、利用者登録などを必要とせずに求人を検索できるとても便利なサービスです。なかには「マイページ」を開設しないと閲覧できない求人もありますが、開設していなくても全国のハローワークで扱う約87万件の求人を確認できます(2021年5月9日現在)。
職業相談はハローワークでなくてもできる
「職業相談」と聞くと、多くの人はハローワークを真っ先に思い浮かべるかもしれません。
しかし実は、ハローワーク以外にも無料で相談できる場所は多く、なかには労働問題の相談に乗ってくれる場所も少なくありません。
前半は公的機関、後半は民間機関の相談窓口をお伝えしますので、用途に合う窓口があれば利用をぜひ検討してみてください。
- パートバンク・パートサテライト
- Uターンセンター
- 総合労働相談コーナー
- 社会福祉協議会
- 就職エージェント
パートバンク・パートサテライト
パートバンク・パートサテライトは、パートタイムで働きたい人を対象に職業紹介をおこなっている場所です。基本的には各都道府県に複数箇所設置されていて、無料でパートタイム求人の紹介を受けられます。
Uターンセンター
Uターンセンターは、地元に帰って働きたい人のための相談窓口です。都道府県が独自に設置している窓口で、東京や大阪などの大都市圏以外にも各地に設置されています。
たとえば愛媛県では「ふるさと愛媛Uターンセンター」を設置し、愛媛県外に在住し、ゆくゆくは愛媛での就職を希望する人に向けて仕事を紹介しています。多くのUターンセンター同様に、「ふるさと愛媛Uターンセンター」も無料で利用でき、年齢問わず誰でも利用可能です。
総合労働相談コーナー
総合労働相談コーナーは、厚生労働省が管轄する相談窓口です。
職場のトラブルや、「入社したら求人内容と違った」といった相談を含め、労働問題にかかわることであればなんでも相談できます。あくまで一例ではありますが、次のような相談を受け付けています。
- 解雇
- 雇い止め
- 配置転換
- 賃金の引き下げ
- 求人内容の誤り
- 採用・入社のトラブル
- 職場のいじめ
- パワハラ
総合労働相談コーナーは、無料で利用できます。予約は不要で、面談または電話での相談も可
能です。全国に約380か所設置されているので、お近くの窓口をぜひ確認してみてください。
※ページの下部に「総合労働相談コーナーの所在地」の案内があります
社会福祉協議会
社会福祉協議会は、社会福祉事業を目的として設立されている民間団体です。
社会福祉協議会は全国に支部がありますが、たとえば東京都社会福祉協議会の場合には「東京都福祉人材センター」といった形で職業紹介を実施しています。具体的には、次のようなサービスを無料で受けられます。
- 福祉の仕事の紹介
- 就職活動や資格取得などの相談
- 各種セミナーや面接会
なお全国社会福祉協議会では、福祉関連の仕事を検索できる求職情報サイト「福祉のお仕事」を運営しています。求人を検索できるだけでなく、福祉の仕事内容や就職活動ガイドなどが分かりやすくまとめられているので、福祉職に興味のある人はぜひ参考にしてみてください。
就職エージェント
就職エージェントは、職業相談や就職サポートをおこなう民間のサービスです。
数多くの就職エージェントが存在していますが、そのほとんどが無料で利用でき、就職事情に精通した担当者に気軽に相談ができます。
エージェントによりますが、基本的には次のようなサービスを受けることが可能です。
- 就職の相談
- 求人の紹介
- 選考対策
- 選考の調整
就職の相談
就職エージェントでは、担当者に就職に関する相談ができます。
たとえば「自分に向いている仕事が分からない」「仕事をどうやって探せばいいのか知りたい」といった悩みでもOKです。就職エージェントの担当者は「就職のプロ」のため、気になることがあればまずは何でも質問してみましょう。
求人の紹介
就職エージェントを利用すると、自分の希望に合った求人を紹介してくれます。
年収や勤務場所などの条件面はもちろん、就職エージェントでは会社の雰囲気や社員の特徴といった「内部の情報」にも精通しています。こうした情報は求人にはなかなか載ってこないため、職場の雰囲気を第一に会社選びをしたい人は担当者にぜひ積極的に質問してみましょう。
選考対策
就職エージェントは、選考の対策も手伝ってくれます。
たとえば履歴書の書き方や職務経歴書でアピールすべきポイントといったことをはじめ、なかには模擬面接をおこなってくれる就職エージェントも少なくありません。「面接マナー講座」などを開講しているエージェントもあり、はじめての就職であっても安心のサポートが整っています。
選考の調整
就職エージェントの担当者は、選考の調整作業も代わりにおこなってくれます。
そもそもひとりで就職を考えた場合には、応募企業との面接日程のやり取りをはじめ、条件の交渉や入社日までの契約関連に関わる事務作業などをすべて自分ひとりでおこなわなければいけません。
こうした作業は骨の折れる作業であるだけでなく、人によっては企業とのやり取りに大きなストレスを感じてしまうことがあります。
その点、就職エージェントを利用するとこうした事務作業をすべて代わりにおこなってくれるので、細々とした調整作業などに時間を取られる心配がありません。空いた時間を選考対策や求人を検討する時間にあてることもできるので、より中身の濃い就職活動を送ることもできるでしょう。
こんな方におすすめ!
- 自分に合った仕事が見つかるか不安
- ハローワークのサービスに物足りなさを感じている
- ハローワークしか利用したことがない
- 自分に合った仕事が見つかるか不安
- ハローワークのサービスに物足りなさを感じている
- ハローワークしか利用したことがない