ハローワークで仕事探しをする場合、こうなりがちです。
「どうやって就職先を探したらいいのかよく分からない。とりあえずハローワークにでも登録しておくか…」そう考えてはいませんか?
仕事探しといったら、真っ先に思いつくのはハローワークかもしれません。しかし仕事探しの方法はハローワーク以外にもたくさんあります。
そこでこの記事では、ハローワークで仕事探しをするメリットやデメリットを紹介しています。さらにハローワークで仕事探しをする際に気をつけることや仕事探しの具体的な手順についても解説しました。仕事探しの方法で迷っている人は、ぜひ参考にしてみてください。
- ハローワークとは、厚生労働省が行う職業紹介・就職支援サービス機関
- ハローワークの大きな特徴は「取り扱う求人数が多い」こと
- 「ハローワークを利用した仕事探しのメリット・デメリット」の両面を理解しよう
- 実際にハローワークで仕事探しをする方法を4ステップに分けて解説
この記事の目次
ハローワークを利用した仕事探しの特徴
仕事探しにはたくさんの方法がありますが、ここでは「ハローワークを利用して仕事探しをすること」の特徴について説明していきます。特に民間の就職/転職サイトやエージェントとの違いについては、しっかり理解しておきましょう。
ハローワークとは
ハローワークとは、厚生労働省が行う職業紹介・就職支援サービス機関で、正式には「公共職業安定所」といいます。厚生労働省が提供するものなので、各種サービスが無料で利用できます。具体的には以下のものです。
- 仕事紹介
- 職業相談
- 履歴書や職務経歴書の添削
- 面接対策
- 職業訓練
- 就職支援につながる各種セミナー
このように幅広いサービスが無料で利用できることから、多くの人が仕事探しの手段として活用しています。
就職/転職サイトやエージェントとの違い
ハローワークと就職/転職サイトやエージェント、それぞれの特徴を紹介します。まずハローワークの大きな特徴は「取り扱う求人数が多い」ことです。ハローワークは全国で約77万件もの求人数を取り扱っており、この求人数は大手転職エージェントと比較しても圧倒的に多いです。代表的な転職エージェントの取扱い求人数は、以下の通りです。
- ビズリーチ:約95000件
- マイナビエージェント:約83500件
- リクルートエージェント:約36000件
- doda:約20000件
一方で就職/転職サイトやエージェントの大きな特徴は、次の2点です。
- 求人案件が厳選されている
- サポートの質が高い
ハローワークに比べて取り扱う求人数は少ないものの、問題ない企業かどうかを1件ずつきちんと審査しています。なぜなら就職/転職サイトやエージェントは民間企業であり、質の低い求人を取り扱うと自社への不満・悪評につながるからです。そのため高い利用者満足度を獲得しているのも特徴です。
ハローワークを利用した仕事探しのメリット・デメリット
ハローワークを利用して仕事探しをするメリットとデメリットをそれぞれ紹介します。あなた自身の状況を踏まえたうえで「ハローワークを利用して仕事探しをするべきか」を考えてみてください。
ハローワークでの仕事探しのメリット
ハローワークで仕事を探しをするメリットは、大きく以下の3つです。
相談や就職対策ができる
1つめのメリットは、相談や就職対策ができることです。ハローワークでは、就職・転職支援のプロとなるキャリアコンサルタントに無料で職業相談ができたり、就職対策の指導を受けられます。仕事探しに関してはもちろんのこと、自己分析の仕方や応募書類に関する相談もできます。もし職業相談について詳しく知りたい場合は、以下の記事を参考にしてみてください。
地域密着のため地元就職がしやすい
2つめのメリットは、地域密着のため地元就職がしやすいことです。なぜならハローワークには、地元の中小企業が数多く登録しているからです。ハローワークを利用することで、転職サイトやエージェントにはない地元の優良企業に関する情報を手にできるかもしれません。またハローワークは全国に拠点を持っているため、郊外であっても就職先を探しやすいです。
就職/転職の圧力が少ない
3つめのメリットは、就職/転職の圧力が少ないことです。その理由は、ハローワークが公的機関だからです。
民間の転職エージェントの場合、転職が決まれば会社やエージェントに報酬が発生します。もちろんほとんどの担当者は親身に相談に乗っていますが、中には報酬目的の求人紹介が起きることもあります。こうした点からも、ハローワークは民間の転職エージェントに比べて就職/転職の圧力は少ないといえるでしょう。
ハローワークでの仕事探しのデメリット
一方、ハローワークで仕事探しをするデメリットも存在します。大きなデメリットは以下の3点です。
相談員の質にばらつきがある
1つめのデメリットは、相談員の質にばらつきがあることです。ハローワークの相談員には、熱心に相談に乗ってくれる人からあまりやる気のない人まで、様々な人がいます。なぜならハローワークに勤める相談員は公務員のため、就職・転職を成功させても給与・賞与に反映されないからです。そのため民間の転職エージェントに比べて、モチベーションは上がりづらいといえるでしょう。一方で民間の就職・転職エージェントなら「試験に合格しないと相談員の仕事ができない」など、最低限の質は担保されている企業が多いです。
ブラック企業にあたる可能性がある
2つめのデメリットは、ブラック企業にあたる可能性があることです。なぜならハローワークは相談員だけでなく、取り扱う企業の質にも差があるからです。これは求人情報を出す企業に対して、審査が緩いことが原因でしょう。
民間の就職・転職エージェントであれば、ブラック企業を紹介してしまうと悪評につながるため、しっかり企業を審査しています。そのためハローワークに比べて、ブラック企業を紹介される可能性は低いでしょう。
背中を押してもらえることが少ない
3つめのデメリットは、背中を押してもらえることが少ない点です。基本的にハローワークでは、自分から積極的に情報収集をしたり、求人に応募しないと内定はもらえません。
特定の企業への就職を強く勧められることもありませんが、反対に相談しても「最終的にはあなた自身で決めてください」といわれます。そのため「自分1人で就職・転職活動をするのが不安だから、専門家から積極的にアドバイスをもらいたい」という人にとっては、なかなか就職活動が前に進まないかもしれません。
ハローワークのメリットやデメリットについて詳しく知りたい場合は、こちらの記事も参考にしてみてください。
ハローワークで仕事探しをする前に確認すべきこと
ここでは、ハローワークで仕事探しをする前に確認すべきことを紹介します。
- 服装
- 持ち物
- まず何をしたらいいか
について、それぞれ解説しました。
ハローワークに行くときの服装
ハローワークに行くときの服装は、私服で問題ありません。なぜならハローワークは求人情報の検索や職業相談をする場所であり、直接採用につながる場所ではないからです。
ただしジャージやスウェットなど、あまりにもカジュアルすぎる服装は避けた方がいいでしょう。それは相談員から見て「面接の際、きちんとした格好ができる人だろうか?」という不安要素につながるからです。またハローワークで面接練習をする場合は、より状況を本番に近づけるためにも、スーツで行くことをおすすめします。
ハローワークに行くときの持ち物
仕事探しでハローワークに行く際、特に必要なものはありません。ただしあると便利なのは、以下のものです。
- 筆記用具
- メモ帳
- 履歴書
- 職務経歴書
- 顔写真
もしハローワークに行って気になる求人を見つけた場合、これらのものを持参していると、そのまま求人に応募できます。スムーズに就職活動を進めたい場合は、事前に準備しておきましょう。
まずはハローワークの総合窓口を訪ねる
ハローワークで仕事探しをしたいが、何から始めていいのか分からない人は、まずはハローワークの総合窓口を訪ねましょう。窓口に行って「仕事を探したい」と相談すれば、職員が対応してくれます。またハローワークでは仕事探し以外にも、以下のことができます。
- 職業相談
- 履歴書や職務経歴書の添削
- 面接対策
- 職業訓練
- 就職支援につながる各種セミナー
ハローワークの相談員にヒアリングをしてもらうと、次に何をしたらいいのかが明確になります。行動を迷っている人は、1度専門家に相談をするとヒントが見つかるかもしれません。
ここまでハローワークで仕事探しをする前に確認すべきことを簡単に説明しましたが、さらに詳細を知りたい場合は、以下の記事も参考にしてみてください。
ハローワークでの仕事探しの方法
- ハローワークを利用するメリット・デメリット
- 仕事探しをする前に確認すること
これらを理解できたところで、実際にハローワークで仕事探しをする方法を説明します。具体的には、以下の4ステップです。
ステップ1.ハローワークへ行き、求職申し込みをする
まずはハローワークに求職申込書を提出して、求職申込みをします。求職申込書には就職先の希望条件を記入する欄があるので、自分の希望条件について事前に整理しておけるとスムーズです。
- 業種
- 職種
- 勤務時間
- 給料
具体的にはこれらの情報を記入します。また「ハローワークインターネットサービス」を使えば、持っているパソコンやスマートフォンから仮登録までの手続きができます。するとハローワークで必要な手続きが簡単になり、とてもスムーズです。
1からハローワークで求職申込みの手続きをすると、全体で2時間ほどかかります。もし混雑していた場合さらに時間がかかってしまうため、事前にハローワークインターネットサービスを使って仮登録まで済ませておくことをおすすめします。
ステップ2.ハローワークカードを受け取り、求人を探す
求職申込みが完了すると、ハローワークカードを受け取ります。ハローワークカードは求人情報を探したり、応募する際に必要です。求人の探し方は、大きく2種類あります。
- ハローワークの求人端末で検索する
- ハローワークインターネットサービスを利用する
求人端末はハローワークに設置してある機械のことで、職員に相談しながら求人を探せます。一方ハローワークインターネットサービスでは、持っているパソコンやスマートフォンから求人を検索できます。そのためハローワークに行かなくても求人を探せるので、非常に便利です。
もし求人を探すうえで困ったことがあれば、職業相談も利用できます。
- やりたい仕事が決まらない
- 求める条件に合う求人があるか調べたい
- 面接を上手くこなせるかが不安
など、少しでも感じている不安があれば、遠慮なく相談してみましょう。
ステップ3.求人票を印刷して、ハローワークの相談窓口へ行く
応募したい求人が見つかったら、ハローワークで求人票を印刷して窓口に提出します。そこから実際の応募手続きに進みます。
この時ハローワークから企業に連絡をし、応募を承諾してもらえるかの確認をとります。もし電話してすぐに企業から承諾されれば、そのままステップ4に進みます。もしその場で企業との連絡がつかなければ、一旦返事待ちとなります。
ステップ4.相談窓口で紹介状をもらい、面接の日程調整を進める
先ほどのステップ3で企業側から承諾を得られれば、紹介状が発行されて面接の日程調整へと進みます。この日程調整もハローワークインターネットサービスを使って、企業と直接メッセージのやりとりができます。ハローワークから紹介された企業と面接をする際には相談窓口でもらった紹介状が必要となるので、当日忘れずに持参しましょう。
まとめ
ハローワークを利用して仕事探しをしようか迷っていた人は、自分がハローワークを利用すべきかどうかを考えられたでしょうか?ハローワークを利用することも1つの方法ですが、仕事探しの方法は他にもたくさんあります。他の手段と比較検討して、あなたに合った仕事探しの方法で就職活動をしていきましょう。
こんな方におすすめ!
- 自分に合った仕事が見つかるか不安
- ハローワークのサービスに物足りなさを感じている
- ハローワークしか利用したことがない
- 自分に合った仕事が見つかるか不安
- ハローワークのサービスに物足りなさを感じている
- ハローワークしか利用したことがない