専門学校を辞めたい
しかし、専門学校を辞める際に就職できるかが不安、親を説得できる自信がない
などの悩みを持っている方が多くいます。
この記事では専門学校を辞めたい主な理由と辞めたい理由別の対処法や、親への説得方法、辞めた際に就職への影響などについて紹介しています。
専門学校を辞めたいと思っている人は、今後を考える上での参考にしてください
- 専門学校を辞めたい理由は、勉強への無関心や、人間関係・学校生活への不適応
- 専門学校を辞めたいと思う理由4タイプ別に、具体的な対処法を紹介
- 親を説得するには「辞めた後のプラン説明」と「継続的な行動で示す」のが重要
- 専門学校中退は就職に影響する可能性があるが、コツを押さえれば就職は可能!
この記事の目次
専門学校を辞めたい!中退率は◯◯%?
2018年のデータによると、専門学校の中退率は約13.7%です。
これは、以下のデータから算出したものです。
- 入学者:26万7668人
- 卒業者:23万0921人
- 中途退学者:36747人(約13.7%)
実際の中退者が約13.7%なので、実際に辞めないまでも「辞めたいと思っている」人は、決して少なくないといえるでしょう。
専門学校を辞めたい人の主な中退理由7選
専門学校を辞めたい人の主な中退理由は主に7つあります。
- 無関心からの学業不振
- 人間関係・学校生活不適応
- 進路変更
- 病気・ケガ・療養
- 家庭や経済的な理由(妊娠出産含む)
- 就職
- 海外留学
1〜7位を順に詳しく紹介します。
中退理由1位. 無関心からの学業不振
第1位は、勉強内容への無関心からの学業不振です。専門学校は4年制大学に比べて、短い期間で専門知識を深く学びます。その分学ぶ分野が限られており、1度勉強内容に興味が持てなくなると、勉強が辛く感じてしまいます。特に「入学前にイメージしていた理想とのギャップ」を大きく感じた時に無関心となって、そのまま学業不振になる人が多いです。
中退理由2位. 人間関係・学校生活不適応
第2位は、人間関係・学校生活不適応です。専門学校では4年制大学に比べて、クラスの雰囲気に馴染めず中退する人が多くいます。
その理由は、専門学校は決まったカリキュラムに沿って全員が同じ授業を受けることが多く、人間関係が固定されやすいからです。またサークルのようなクラス以外の交流も少ないため、クラス内の雰囲気に馴染めないと孤独感を感じやすいことも原因でしょう。
中退理由3位. 進路変更
第3位は、進路変更です。ここでいう進路変更とは、専門学校に入ったものの興味・やりたいことが変わり、他の専門学校や4年制大学に編入する人を指します。
その背景として、日本にある4年制大学のうち、700校以上の大学が専門学校からの編入制度を設けており、本人のやる気次第で進路変更がしやすいことが考えられます。
中退理由4位. 病気・ケガ・療養
第4位は、病気・ケガ・療養です。療養が必要となり、やむを得ず中退する人は毎年一定数います。
そしてここには無気力や学校生活不適応からの精神的病気も含んでいます。特に近年は、新型コロナウイルスの影響による精神疾患にかかる人が多いです。自宅でのオンライン授業になったことで、以下の影響が生まれました。
- 引きこもりがちな生活になっている
- 友達との関わりがない
このようにずっと家にいる生活から気力低下につながり、健康に支障をきたす人もいます。
中退理由5位. 家庭・経済的理由(妊娠出産含む)
第5位は、妊娠出産を含む家庭・経済的理由です。入学から卒業までで専門学校にかかる費用は、平均約230万円といわれています。3年制以上の専門学校になると金額はさらに上がり、平均約400万円のお金が必要です。
学費の支払い計算は最初にある程度想定している家庭がほとんどですが、予想外の出費が発生したことを機に、支払いが厳しくなるケースが多いです。具体的には以下のようなケースです。
- 親が入院し、働けなくなった
- 祖父母の介護が始まり、急遽お金が必要になった
- 在学中に妊娠し、出産費用が必要になった
予想外のできごとが起き、学費の支払いが厳しくなって中退する人も多くいます。
中退理由6位. 就職
第6位は、就職です。6・7位はそこまで多い理由ではありませんが、以下のような事例も珍しくありません。
- 在学中に働きたい企業が見つかった
- スカウトされた企業に興味を持った
特に「就職に有利だから」という理由で専門学校に通った人は、良い就職先が見つかったタイミングで思い切って就職する人もいます。
中退理由7位. 海外留学
第7位は、海外留学です。
- 国民性
- 文化
- 教育
などは、実際に海外に行かないと学べません。特にワーキングホリデーは30歳までの年齢制限を設けられている国も多いので、早いうちに行こうと考えて専門学校を中退する人もいます。
専門学校の中退について知りたい方は、ぜひ以下の記事を参考にしてください。
専門学校を辞めたい理由別の対処法
ここでは専門学校を辞めたいと思ったときの対処法を、4つの大きな理由別に紹介します。
やめたい理由1. 専門学校で学ぶ分野に興味がなくなったとき
1つめは、専門学校で学ぶ分野に興味がなくなったときです。このときの対処法は2つあります。
対処法1. 少しでも興味が持てることを探す
学んでいる分野の中から、少しでも興味が持てることを探してみましょう。今の学校生活がつまらないと思っていても、以下のような気持ちはありませんか?
- 多少は興味のもてる授業がある
- この実習は割と楽しんでできる
ひょっとしたら勉強の内容自体は興味があるのに、学び方が悪かったがためにつまらなく感じたということもありえます。
対処法2. 完璧にやろうとしない
完璧に授業を理解しようとして、だんだん授業そのものが辛くなり、学校に行くのがストレスになってしまう人がいます。そうなる理由は、完璧主義になると何をやっても楽しめなくなるからです。
例えばテストで毎回100点を目指そうと思うと精神的にもプレッシャーが大きくなり、気持ちにも余裕がなくなるでしょう。ひとまず「単位が取れていたらOK」くらいの気持ちで専門学校に通えると、意欲が回復するかもしれません。
やめたい理由2. 他にやりたいことが明確にあるとき
2つめは、アルバイトや趣味など、学業以外にやりたいことがある場合の対処法を紹介します。それは「専門学校を辞めずにできないか」を考えてみることです。
- 休日や授業後のみの活動で続けられないか
- なぜ卒業してからではダメなのか
を考えてみましょう。やりたいことの種類にもよりますが、工夫次第で両立できることはたくさんあります。
理由3. 人間関係に悩んでいるとき
3つめは、人間関係に悩んでいるときです。このときの対処法は主に3つあります。
対処法1. 他に居場所をつくる
専門学校の人間関係に悩んでいる場合は、無理に専門学校内で友達を作ろうとせず、他に居場所をつくるのも1つの手です。
- 地元の友達
- バイト先
- 趣味のコミュニティ
などで仲良くできる友人関係を築き、専門学校は授業を受ける場所だと割り切れると気持ちが楽になります。
対処法2. カウンセラーや頼れる講師に相談する
多くの専門学校には、学生の相談を受けるカウンセラーが在籍しています。カウンセラーは数々の学生から相談を受けているので、適切なアドバイスをもらえる可能性が高いです。またカウンセラーには守秘義務があるので、相談内容が漏れる心配もありません。
もし常駐しているカウンセラーがいない場合は、頼れる講師を見つけて相談してみましょう。カウンセラーと同様にいろんな学生の事例を見てきているので、過去の事例から良いアドバイスがもらえるかもしれません。
対処法3. 休学する
多くの専門学校には、休学制度があります。もし「人間関係が辛くて専門学校にいけない」という場合は、休学をして一時的に心をリセットさせるのも1つの手です。
留年しそうなとき
4つめは、留年しそうなときです。このときの1番の対処法は「担当講師に相談すること」です。正直に留年しそうで困っていることを伝えましょう。専門学校にもよりますが、追試や補習を受けさせてもらえるケースもあります。講師もできるだけ留年する学生を出したくないため、困っている学生がいたら相談に乗ってくれる場合がほとんどです。
安易に「留年するぐらいなら専門学校を辞めよう」と考えず、1度担当講師に相談してみると対策方法が見つかるかもしれません。
専門学校を辞めたいときの親の説得方法
専門学校を辞めたいと思っても、自分1人で決められない人もいるでしょう。なぜなら親に学費を出してもらっている学生がほとんどで、親への説得方法に悩む人は多いからです。
そこで親に納得してもらうための説得方法を2つ紹介します。真剣に「専門学校を辞めたい」と考えている人は、参考にしてください。
説得方法1.辞めた後の人生プランをしっかり伝える
1つめは、辞めた後の人生プランをしっかり伝えることです。なぜなら親が1番心配するのは「就職をはじめとする専門学校中退後の人生」だからです。
- 今、専門学校を辞めたい理由
- 専門学校を辞めた後の具体的プラン
これらを親にきちんと説明しましょう。現実味のある人生プランが立てられていれば、親も納得してくれる可能性が上がります。
説得方法2.継続的な行動で示す
2つめは、継続的な行動で示すことです。結局のところ、どれだけ口で素晴らしいビジョンを語ったとしても、それに伴う行動ができていないと親は評価してくれません。
例えば取りたい資格や進みたい就職先が決まっている場合は、資料を取り寄せたり勉強を始めたりといった行動で、真剣さをアピールしましょう。1度辞めることを反対されても、何度も継続的に行動していれば納得してくれることもあります。短期的な行動では思いつきと思われてしまうため、継続した行動を心がけましょう。
専門学校を中退すると就職に影響するのか
専門学校を中退すると、就職先の選択肢が減ります。厚生労働省の調査によると、専門学校を中退した人の中で「就職で不利益を感じた」という人の割合は43.3%でした。このことからも専門学校を中退することで、就職に与える影響は大きいと考えられます。
参考「独立行政法人労働政策研究・研修機構大学等中退者の就労と意識に関する研究 第3章:ハローワークに来所した中途退学者の実態 第4節:中退後の就職活動での困難さや不利益の経験」
専門学校中退者の就職率
厚生労働省の調査によると、専門学校を中退した後、正社員として就職する人の割合は以下の通りです。
就職割合 | |
---|---|
男性 | 29.7% |
女性 | 21.7% |
参考「独立行政法人労働政策研究・研修機構大学等中退者の就労と意識に関する研究 第3章:ハローワークに来所した中途退学者の実態 第3節:就職活動の状況」
専門学校を卒業した人の正社員就職率は64%であり、比較すると決して高い割合とはいえません。
就職率が大きく下がる理由は、以下の2つです。
1. 特別なスキルを持っていないと思われるから
1つめの理由は、特別なスキルを持っていないと思われるからです。工業高校や商業高校を除く高卒生は、企業からは基本的に「特別なスキルを持ち合わせていない人」と認識されます。専門学校を卒業していれば「専門的なスキルがある人」とみなされますが、中退していると途中までの学びは評価されません。
また高卒だと、募集条件が「大学卒業」となっている求人には応募できないので、その分の選択肢も狭まります。
2. 理由を説明するのが難しいから
2つめの理由は、理由を説明するのが難しいからです。就活の面接で「専門学校を中退して就職する理由」として回答されるのは主に以下の内容ですが、いずれも消極的な理由と思われがちです。
- 思っていた勉強内容とギャップがあった
- 違う分野に興味を持った
ポジティブな理由に変換できないと、就活では不利になります。
しかし専門学校を中退していても、コツを押さえれば就職はできます。就職のコツを詳しく知りたい人は、以下の記事を参考にしてみてください。
中退者専門の支援サービスがある
専門学校を中退したけど「就職できずに困っている」という人は、就職支援サービスを利用してみましょう。
私たちジェイックでは「中退者専門の支援サービス」を用意しています。専門学校を中退した人を対象に、正社員への就職をサポートするサービスです。
まとめ
以上、専門学校を辞めたいと考えている人に向けて、以下の内容について解説しました。
- 専門学校を辞める人の主な中退理由
- 辞めたい場合の対処法や親への説得方法
- 辞めた場合の就職への影響
できることなら卒業した方がいいですが、卒業するも辞めるも、決めるのはあなたです。今の状況や今後の将来像をよく考えて、後悔しない選択をしてください。
「専門学校 辞めたい」によくある質問
専門学校を辞めたいときの対処法は様々です。専門学校で興味がなくなったときは少しでも興味を持てることを探すなどの対処法があります。この記事では、「状況別!専門学校を辞めたい理由別の対処法」について解説しています。状況によって対処法は変わるので、是非参考にしてみてください。
専門学校を辞めたいときの親の説得方法は様々ですが、まずはやめた後の人生プランをしっかり伝えることが重要です。この記事では、「専門学校を辞めたいときの親の説得方法」について解説しています。専門学校を辞めようと考えている方は是非参考にしてみてください。
専門学校を中退した際の就職で困っている方も多くいます。就職に困った場合は就職支援サービスを使うことをおすすめします。「ジェイック」では、中退専門の支援サービスを展開しています。中退した方を対象に正社員への就職をサポートしているサービスです。
専門学校を辞めようと考えている際に不安や悩みを持つ方もいると思います。ジェイックの「就職相談」ではプロのアドバイザーと今後の人生プランなどについて一緒に考えることができます。今後やめようと考えているけど不安や悩みを感じている方は是非利用してみてください。
こんな方におすすめ!
- 学歴に自信がないから就職できるか不安
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- 中退しようかどうかを迷っている
- 学歴に自信がないから就職できるか不安
- 就職について、誰に相談したら良いか分からない
- 中退しようかどうかを迷っている