ニートでも一人暮らしはできるのか、できるのであれば入居審査は通るのか、と不安を抱えている方も多いのではないでしょうか。ニートでも一人暮らしをしている方は実際に存在しますが、いったいどのような方なのでしょうか。
この記事では、ニートでも一人暮らしが可能な場合の条件や、入居審査の通過方法、生活費の節約方法について解説しています。現在一人暮らしをしたいと考えているニートの方には必見の内容ですので、ぜひ最後までご覧ください。
- ニートでも、親の経済力、自分の貯金、働く意思があるなら一人暮らしが可能
- ニートが賃貸物件の審査に通るには、「契約者を保護者にする」「連帯保証人を立てる」などの方法がおすすめ
- ニートが一人暮らしを始めるなら、引っ越し費用、ネット回線利用料、国民年金や国民健康保険料などの費用についても抑えよう
この記事の目次
ニートでも一人暮らしができる人の特徴
ニートでも一人暮らしができる人の特徴は、以下の3つです。
- 親がお金持ち
- 貯金がある
- アルバイトでも働く意思がある
この3つの特徴のどれにも当てはまらない場合、ニートが一人暮らしをすることは厳しいでしょう。1つずつ解説します。
親がお金持ち
親がお金持ちで、生活費をすべて支払ってくれるのであれば、ニートでも一人暮らしができます。しかし、これができる人は稀です。
また、下記のような事態が起きると、ニートのまま一人暮らしは難しくなるでしょう。
- 親が病気になって収入がなくなる
- 親が亡くなった後の相続税で資産が減ってしまう
親がお金持ちの場合、現時点ではニートで一人暮らしができても、将来性を考えると不安が残ります。
貯金がある
これまでしっかり働いて貯金が十分にある人は、ニートでも一人暮らしが可能です。ただし、かなりの貯金額がないと一人暮らしは難しいでしょう。
例えば、下記のような支出で3年間暮らすためには、合計720万円以上の貯金が必要です。
- 家賃5万円/月→5万円×12か月×3年=180万円
- 生活費15万円/月→15万円×12か月×3年=540万円
- 3年間の家賃180万円+3年間の生活費540万円=720万円
また、貯金はいずれなくなってしまいます。だんだんと貯金が減っていく生活は、精神的にもきついでしょう。
アルバイトでも働く意思がある
貯金がなくなっても、アルバイトをすれば生活費は稼げます。しかしフリーターの場合、十分な貯金ができるほどの収入を稼ぐのは難しいです。国税庁「民間給与実態統計調査」によると、フリーターを含む非正規雇用の平均年収は、以下の通りです。
- 男性:約226万円
- 女性:約152万円
収入のほとんどが生活費に消えてしまう人も多く、将来性を考えると、十分な貯金ができない可能性が高いのです。
ニートでも一人暮らしの審査を通す方法
ニートでも一人暮らしの審査を通す方法は、主に以下の3つです。
- 契約者を保護者にする
- 連帯保証人を立てる
- 保証会社を利用する
ただし、いずれの選択肢においても、必ずしも契約ができるとは限りません。あくまでも「審査に通る可能性を上げる方法」です。それぞれ、なぜ審査が通りやすくなるのかについて解説します。
契約者を保護者にする
契約者を働いている保護者にすることで、一人暮らしの物件審査に通りやすくなります。特に親が家賃の支払いをしてくれるケースでは、はじめから契約者を親にする方がスムーズといえるでしょう。
注意点としては、管理会社に「契約者は親だが、実際に住むのは子どもである」ことを事前に伝える必要があります。
連帯保証人を立てる
連帯保証人とは、契約者の支払いが滞った場合に、支払いの義務を負う人を指します。保証人との違いは「契約者を飛ばして、直接支払いの請求をされる可能性がある」ということです。連帯保証人は保証人に比べて責任が重く、いざとなれば直接家賃を請求できるため、連帯保証人がいると審査に通過しやすくなります。
連帯保証人は非常に責任の重い役割なので、保護者など身内の人になってもらうことをおすすめします。友人や知人に連帯保証人を頼むことは、もし支払いが困難になった場合に多大なる迷惑をかけることになるため、おすすめしません。
保証会社を利用する
連帯保証人を立てられない場合は、保証会社を利用するのも1つの手段です。保証会社とは、入居者が大家さんへの家賃支払いを滞納した際に、立て替えて支払いをしてくれる業者です。
大家さんからすると、保証会社が間に入ることで家賃が払われないリスクを抑えられるため、審査に通る可能性が上がります。
保証会社を利用するデメリットは以下の3点です。
- 保証会社に支払う保証料や更新料が発生する
- 家賃の支払いを滞納すると、信用情報に傷がつく
- 収入がないと保証会社をつけられず、物件を借りることができない
デメリットもあるものの、最近では「保証会社利用OK」の物件は比較的多くあります。物件を探すときには確認するようにしましょう。
ニートの一人暮らしにかかる費用一覧
ニートが一人暮らしをする場合、何にどのくらいの費用がかかるのかを解説します。具体的な費用は住む物件や地域にもよりますが、以下のような費用が発生します。
- 引っ越し費用
- 初期費用
- 家賃
- 光熱費
- 食費
- ネット回線利用料
- 国民年金や国民健康保険の保険料
総務省「家計調査/家計収支編 単身世帯 詳細結果表(2020年)」も参考に、詳しい金額等を解説していきます。
引っ越し費用
引っ越し費用とは、引っ越し作業を業者に依頼した場合にかかる費用です。自分で家具家電を運搬する場合、引っ越し費用はかかりません。
引越し侍「引越し費用相場と料金目安−平均見積もり金額はだいたいいくら?」によると、単身世帯の引っ越し費用の相場は、33,033円です。時期や荷物量によっても費用は変わるので、引っ越し業者に作業を依頼する場合は、事前に費用を調べておきましょう。
初期費用
初期費用とは、賃貸物件の入居時にかかる費用で、一般的に「家賃の4〜5倍」の費用がかかります。初期費用の内訳は、以下のものです。
- 敷金:退去するときの原状回復費用に充てられる(家賃の0.5〜1か月分が目安)
- 礼金:大家さんへのお礼として支払う費用(近年、礼金がない物件も多い)
- 前家賃:入居月の家賃(月途中で入居する場合は、日割りで発生)
- 仲介手数料:物件の案内や手続きを行う不動産会社に支払う費用(家賃の0.5〜1か月分が目安)
- 火災保険料:家のトラブル時に備えた費用で、基本的に加入が義務付けられている
- 保証料:保証会社を利用する際に発生する費用
すべて一括払いなので、まとまったお金を用意しておく必要があります。
家賃
家賃は、住んでいる物件に対する毎月の使用料です。SUUMO「全国の家賃相場賃料相場情報」を参考にした、各地域の一人暮らし用物件の家賃相場は、以下の通りです。
- 東京:約8万円
- 大阪:約6.5万円
- 名古屋:約6万円
- 福岡:約5.5万円
- 札幌:約5万円
多くの人にとって家賃は、毎月支払う固定費の中で最も大きな費用です。毎月これだけの家賃支払いが発生するので、ニートで一人暮らしをすることは現実的に厳しいでしょう。
光熱費
生活するには、電気ガス水道が必要で、これら光熱費も支払わなければなりません。光熱費は地域や季節によっても変動しますが、総務省の調査によると、光熱費の全国平均は11,686円で、内訳は以下の通りです。
- 電気代:5,791円
- ガス代:3,021円
- 水道代:2,172円
- その他光熱費:702円
食費
総務省の調査によると、単身世帯の食費平均は38,257円でした。
ここには外食費の約7,500円が含まれていますが、それを除いても、月に30,000円ほどの食費がかかります。自炊をするなどの工夫で比較的節約しやすい費用ではありますが、あまりに食費を削りすぎるとかえって健康を損なったり、ストレスになったりもするため、多少の出費は見込んでおく必要があります。
ネット回線利用料
現代の生活において、インターネットは必要不可欠です。総務省の調査によると、単身世帯の通信費は7,286円でした。家賃や食費に比べると少ない金額ですが、ニートの人が毎月支払うとなると、大きな負担となるでしょう。
国民年金や国民健康保険の保険料
ニートで収入がなくても、前年に収入を得ている人は、国民年金や国民健康保険料の支払いが必要です。総務省の調査では、ニートでも平均5,212円の社会保険料(国民年金と国民健康保険料)を支払っていることが分かりました。
ただし収入がなければ、これらの費用は免除申請ができる可能性が高いです。ニートで社会保険料の支払いが発生している人は、住んでいる地域の役所に行って国民年金や国民健康保険料の減免申請をしてみましょう。申請が通れば、月々の負担を減らせます。
ニートの一人暮らし費用を節約する方法
一人暮らしには多額の費用が発生しますが、ニートが少しでも費用を節約する方法について解説します。できることはすべてやっておきましょう。
固定費を削る
最初にやるべきことは、固定費を削ることです。特に節約効果のある固定費は、以下の6つです。
- 家賃
- 光熱費
- 通信費
- 民間保険
- 車
- 税金や社会保険料
費用を抑えられるものがないか、検討してみてください。例えば「元々通勤に車を使っていたが、今は不要だから手放す」「民間の生命保険で不要な保障を付けていないか見直す」などです。
1つ1つは小さなことかもしれませんが、固定費を削ることは年単位でみると大きな差となるため、早めにやっておくことをおすすめします。
国の支援制度を利用する
国の支援制度を利用することも1つの手です。住まいに関する助成金補助金を知っておくことで、引っ越し費用の負担を大きく減らせることがあります。ニートの方が使えるかもしれない支援制度は、以下の2つです。
1:住居確保給付金
世帯収入が一定以下であれば、家賃の負担をしてもらえます。(上限あり)
2:国民年金や国民健康保険料の減免制度
世帯収入が一定以下であれば、国民年金や国民健康保険料の支払いが免除減額される制度です。
少しでも一人暮らしの負担を減らしたい人は、こうした国の支援制度で利用できるものがないか、1度調べてみることをおすすめします。
ニートが一人暮らしの費用を手に入れる方法
ニートが一人暮らしの費用を手に入れる具体的な方法は、以下の通りです。
- 単発バイト
- 自分の身の周りの物を売る
- 自分のスキルを売る
- 在宅勤務可能な仕事をする
それぞれの特徴や、おすすめポイントを解説していきます。
単発バイト
一人暮らしの費用を得るための最も手軽な方法は、単発バイトです。単発バイトには以下のメリットがあります。
- 人間関係が気楽
- 仕事が簡単
- すぐにお金がもらえる(即日払いなど)
単発バイトは気軽にできて、すぐに収入が入る点が魅力です。
自分の身の周りの物を売る
自分の身の周りの物を、以下のようなフリマアプリに出品することで、手軽に収入を得られます。
- メルカリ
- ヤフオク
- PayPayフリマ
- ラクマ
リサイクルショップに持っていくと安価でしか買い取ってもらえない物でも、フリマアプリはそれを欲しい人が購入するので、まとまった収入を得やすい点が魅力です。もし家に不要なものがたくさんある人は、フリマアプリを使って出品してみることをおすすめします。
自分のスキルを売る
自分のスキルがある人は、スキルをお金に替えられる可能性があります。「ココナラ」などを活用すれば、仕事を受注できることがあります。
クライアントと直接会わずに仕事ができるため「気楽にお金を稼ぎたい」という人にはおすすめです。特に、以下のようなスキルは稼ぎやすいです。
- プログラミング
- デザイン
- ライティング
- 動画編集
- イラスト
- 翻訳
- 電話占い
最初は低単価の案件しか受注できなくても、継続的に活動をして実績を積めば、高単価な案件を受注できるようにもなります。
在宅勤務可の仕事をはじめる
在宅勤務可能な仕事をすることもおすすめです。毎日オフィスに通勤するのはハードルが高いように感じる人も、在宅勤務なら比較的挑戦しやすいでしょう。
特に近年は、新型コロナウイルスの影響や働き方の変化により、在宅勤務可能な仕事が増えました。具体的には、以下が在宅勤務のしやすい職種です。
- システムエンジニア
- プログラマー
- Webデザイナー
- イラストレーター
- CADオペレーター
- 事務職
これらのスキルがある人は、在宅勤務可の仕事から始めてみるのもよいでしょう。
ニートで一人暮らしをしたいなら就職しよう
収入面で不安を感じずに一人暮らしをするなら、就職することが最も効率的な方法です。
正社員が一番簡単に稼げる
収入を得る方法はたくさんありますが、正社員が一番簡単に稼げる理由は、就職すれば毎月安定的な収入が得られるからです。さらに正社員は非正規雇用に比べて、福利厚生やボーナスなども充実しています。
バイトやクラウドソージング、フリマアプリなどで不定期に稼ぐことを目指すより、就職して働くのが「ニートが稼ぐ方法としてもっとも手っ取り早い」といえます。老後まで長い目で見たときの総収入を考えても、働ける状態にあるのであれば、まずは正社員就職をしたほうが、金銭的には豊かになれるでしょう。
就職カレッジ®
ジェイックの「就職カレッジ®」は、正社員就職の支援サービスです。20代~30代・未経験からの正社員就職の成功実績が多数あるため、現在のご状況から正社員就職を成功させたいという方にぜひご利用いただきたいサービスです。
就職カレッジ®をおすすめする理由としては、以下があります。
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まとめ
ニートで一人暮らしをしたい人に向けて、入居審査に通過する方法や節約術、まとまった収入を得る方法について解説しました。正社員に就職できればまとまった収入が得られるうえに、一人暮らしをする際の物件審査にも通りやすくなります。「正社員就職したいが、ニートから正社員になれるのか不安」という方は、私たちジェイックが相談にのりますので、ぜひご連絡ください。
ニートの生活を知りたい方は、以下の記事もぜひ参考にしてください。