座り仕事とは、基本的に立った状態で行う立ち仕事に対して、座った状態で行える仕事の総称です。自分の体力や身体への負担などを考えると、座り仕事に就きたい人は多いのではないでしょうか。
座り仕事にも様々な種類があり、それぞれの業務特性も向いている人も異なります。
この記事では座り仕事のおすすめを13種類紹介し、座り仕事のメリット・デメリットも解説します。また、一見楽そうにみえる座り仕事の注意点や対策についても紹介しているので、参考にしてください。
- 「座り仕事おすすめ13選」の、仕事内容・向いている人の特徴・求人例を紹介
- 「座り仕事のメリット・デメリット」で、あなたに向いているかどうかを判断しよう
- 「座り仕事をする際の注意点と対策」も事前に知っておこう
座り仕事にはどんな種類がある?
座り仕事と一概に言っても、様々な種類があります。
具体的には以下のような仕事があげられます。
・屋外で作業する仕事
・屋内で作業する仕事
・電話で応対する仕事
・対面で応対する仕事
・Web上で作業・応対する仕事
屋外で作業する仕事はあまり多くありませんが、交通量の調査員は見かけたことがある人も多いかもしれませんね。
屋内で作業する仕事は、オフィスでPCを使って作業する仕事や工場内のラインで座って作業する仕事があります。
電話応対する仕事として代表的なのは、コールセンターのお仕事です。誰もがトラブル発生時にコールセンターに対応してもらった経験があるのではないでしょうか。
企業受付など、対面で基本的に座って応対する仕事もあります。
Web上で作業したり、応対したりする仕事もあります。オンライン秘書やオンラインアシスタントとして、在宅でできる仕事も増えていますね。
このように、座り仕事にも様々な種類があります。
座り仕事おすすめ13選
今回は様々ある座り仕事のなかでも、おすすめの座り仕事13選をご紹介します。業界未経験者や社会人経験がない人でも就職できる仕事はたくさんあるので、ご自身のご経験やスキルも鑑みながら検討してみてくださいね。
座り仕事1.工場の製品検査
工場の製品検査はライン作業での立ち仕事をイメージする人もいるでしょう。しかし、精密機器や小型商品の検査は、落ち着いた環境で座り仕事ができます。
仕事の内容
座り仕事での製品検査では、たとえば顕微鏡やマイクロスコープを使って精密機器をチェックする仕事があります。また、食品工場では食品添加物や微生物が混入していないか検査する仕事があります。
これらの仕事は丁寧な作業が必要なので、ライン作業になっておらず、静かで衛生的な環境で作業できることが一般的です。チェック項目が決まっており、業務フローに従って黙々と作業をこなしていきます。
製品検査で重要なことは、不良品を出荷しないことです。そのため、スピードよりも確実に作業をこなすことが求められます。
この仕事に向いている人
製品検査の仕事が向いているのは、丁寧に作業ができる人です。たとえば、自宅の部屋がきれいに整理整頓されているような几帳面な性格の人が向いています。
また、黙々と一人で作業するため、コミュニケーションが苦手な人にもおすすめの仕事です。
求人例
・仕事内容:カラーコンタクトの品質検査、商品入出庫作業、品質管理
・求める人材:未経験歓迎、第二新卒OK 、一人作業が得意な人
・給与:27万円~35万円/月 ※固定残業代含む(リクナビNEXT)
座り仕事2.工場の組み立て
自動車の組み立てなどは力仕事の面がありますが、軽作業の組み立ての仕事は、体力に自信のない人や女性が活躍しています。
仕事の内容
力要らずの座り仕事として人気なのは、プラスチック製品工場での組み立て業務です。おもちゃや食品容器などのプラスチック製品の組み立ては非常に軽量で、作業場も清潔で匂いや汚れが付くこともありません。
組み立ての仕事は比較的簡単な作業も多いですが、モノづくりの一端を担う職人的な仕事もあります。たとえば、スマートフォンやパソコンなどの精密機器の組み立てでは、手先の器用さとともに電気回路の知識なども必要になります。
組み立ての仕事では、生産性の高さが求められることが多く、スピードと正確性が要求されることが特徴です。
この仕事に向いている人
組み立ての仕事に向いているのは、集中力があり、手先が器用で全体の構造をイメージするのが得意な人です。たとえば、プラモデルや家具の組み立てが得意な人は、組み立ての仕事でも力を発揮できるでしょう。
求人例
・仕事内容:建物ごとに仕様が異なる分電盤の組立、配線、出荷、部材発注
・求める人材:分電盤組立経験者、電気工事士などの資格保有者、未経験者歓迎
・給与:16万9,000円~24万1,000円/月 (リクナビNEXT)
座り仕事3.梱包・包装
座り仕事での梱包・包装の求人は、食品関連や小物を扱うメーカー・工場から多く出ています。一方、大きな製品を扱う企業では、立ち仕事になるため注意しましょう。
仕事の内容
梱包・包装の仕事は、できあがった商品を箱や袋などに詰めて、出荷可能な状態にすることです。商品によって梱包・包装の方法は違いますが、未経験者でも短期間で慣れる場合がほとんどです。
ただし、梱包・包装の仕事を単独でできる職場は少なく、梱包・包装の前準備の仕分け業務や、ロゴシールや成分表シールなどを貼るシール貼り業務を一緒にすることもあります。
また、梱包・包装に必要な物を揃えるピッキング業務も兼ねることも少なくありません。たとえば、ノートパソコンと同梱する電源ケーブルとマウスを持ってくるなどです。
したがって、多くの職場では、立ち仕事と座り仕事が混在しています。事前に業務内容をよく確認しておきましょう。
この仕事に向いている人
梱包・包装の仕事が向いているのは、一人黙々と作業したいものの、細かい作業が苦手な人や集中力が続かない人です。なお、スキルアップもめざしたい人は、包装管理士や工業包装技能士のスキルを得られる仕事を探すことをおすすめします。
求人例
・仕事内容:野菜や果物を包装機のオペレーション
・求める人材:35歳未満、機械加工に興味がある方
・給与:18万円~25万円/ 月 (リクナビNEXT)
座り仕事4.交通量調査
カウンターを手に通行人や車を数える交通量調査の人を、誰しも一度は目にしたことがあるでしょう。交通量調査の仕事は、日雇いまたは短期の仕事が一般的です。
仕事の内容
交通量調査の仕事は、企業や公共団体から依頼を受ける調査会社の一員となって、人や車の交通量をカウントする仕事です。短期間の仕事が多いためアルバイトの求人が多いものの、調査会社に登録しておけば、断続的に仕事をできます。
簡単な仕事にみえますが、いざ長時間の業務に就くと、集中力や忍耐力が必要なことがわかります。乗用車・小型貨物・大型貨物・バスで4分類してカウントすることが多いですが、なかには12分類でカウントする仕事もあります。
交通量調査の仕事は座り仕事ですが、室内でないことがデメリットです。暑さ・寒さに耐えるのが辛いと思う人は、避けたほうがよいでしょう。逆に、屋外なので解放感があると感じる人もいます。
この仕事に向いている人
交通量調査の仕事は、屋外で座り仕事をしたい人におすすめです。慣れてくると物思いにふけりながら、機械的に仕事をできるようになるといいます。単価がよいため、不定期で仕事をしたい人や、とりあえず何か仕事をしてみたい人にも向きます。
求人例
・仕事内容:道路を通った車の台数をカウント
・求める人材:事前スキル、知識は不要
・給与:日給2万3,000円/日 (indeed)
座り仕事5.輸送ドライバー
輸送ドライバーは未経験歓迎の求人も数多くあります。どのような仕事なのでしょうか。
仕事の内容
輸送ドライバーとは、主に企業の拠点から拠点に荷物を運搬する仕事です。ルートが決まっていて比較的距離も短いことから、未経験者でも就きやすいドライバーの種類です。
輸送ドライバーは、2.0トン以下の小型トラックなら普通免許でもできます。ただし、給与がよいのは中型トラックや大型トラックのドライバーです。これらの免許を取得してステップアップをめざせるのも、輸送ドライバーの魅力です。
座り仕事に専念したい場合は、荷積み・荷下ろしの業務がないかチェックしておきましょう。各拠点のスタッフが手伝ってくれるため、肉体労働がほぼない仕事も少なくありません。
この仕事に向いている人
輸送ドライバーに向いているのは運転が好きな人と一人で仕事をするのが好きな人です。一度車に乗ると一国一城の主のような気分になり、やりがいを持って働いているドライバーはたくさんいます。
また、ドライバーとして経験を積んだり、中・大型免許を取得したりすることで、手に職を付けたい人にもおすすめの仕事です。
求人例
・仕事内容:包装資材など軽量物の配送ドライバー
・求める人材:要普免(AT限定可)、学歴不問、未経験者歓迎、腰を据えて働きたい人
・給与:26万円/月 ~ (リクナビNEXT)
座り仕事6.タクシードライバー
運転だけでなく接客も担当するのが、タクシードライバーです。
仕事の内容
人を目的地まで安全に送り届けるタクシードライバーとして働くには、第二種運転免許が必要です。しかし、会社によっては免許を取得していなくても雇ってもらえるため、諦めずに探してみましょう。
特に20代の場合は、長期雇用が見込めることから、免許取得を会社がサポートしているケースが増えます。普通免許や中型免許を持っているなら、未経験・免許なしでも正社員になれるチャンスが広がります。
タクシードライバーの多くは、日勤・夜勤・隔日勤務(日勤+夜勤)をシフトしながら働くのが一般的です。ただし、家事や育児をしたい人のために、日勤だけできる会社もあります。
この仕事に向いている人
タクシードライバーは、運転が好きで、なおかつ接客も好きな人に向いています。また、会社員ではめずらしい歩合分が給与に含まれるため、向上心がある人におすすめの職種です。
求人例
・仕事内容:都内中心のタクシードライバー、大手企業や官公庁など専用のタクシーチケット契約顧客の送迎
・求める人材:普通免許取得から3年以上、学歴・経験一切不問
・給与:18万円 +歩合 (リクナビNEXT)
座り仕事7.受付事務
企業の顔としての役割を担っているのが受付事務です。
仕事の内容
受付事務は、街のショップや病院、役所などから幅広く求人が出ています。主な仕事は、来客対応や電話対応です。また、予約やキャンセルの連絡を受けてスケジュールを更新したり、応接室にお茶を出すなどの仕事をすることもあります。
注意が必要なのは、求人で受付事務となっていても、異なる業務を兼任するケースが多いことです。庶務や清掃などをしながら来客や電話に応対する仕事もあるので、内容をよく確認しておきましょう。
逆に、人件費に余裕がある企業では、来客がなければデスクに座っているだけでよい場合もあります。「読書が許可されていた」「隣の人と雑談できる」など、仕事の楽さをメリットに挙げる人もいます。
この仕事に向いている人
受付は来客によい印象を持ってもらうことが大切なので、人とのコミュニケーションが得意な人やビジネスマナーに自信がある人に向きます。
また、雇用条件がよく競争率が高い場合は、外見で選ばれることもあるため、容姿に自信がある人は有利です。
求人例
・仕事内容:クラシックホールでの受付・事務
・求める人材:サービス・接客業がしたい人、40 歳以下
・給与:18万5000円/月~ (リクナビNEXT)
座り仕事8.コールセンター
未経験者でもすぐに仕事ができることから、特に女性に人気が高いのがコールセンター業務です。
仕事の内容
コールセンターの仕事は、主に営業の電話をかけてアポイントメントをとったり、問い合わせに対応したりする業務です。
営業中心の場合は「テレアポ」と呼ばれることがあります。また、顧客や一般消費者の対応が多い場合は、後ほど説明するカスタマーサポートと重なる部分が多くなります。
いずれにしても、コールセンターの仕事は電話対応がメインです。近年は在宅ワークを選べる企業も増えてきました。また、経験を積んでいくと、多くのオペレーターをまとめる管理職にキャリアアップできる職場も多くあります。
この仕事に向いている人
業務中は常に人と話をするため、コミュニケーション能力が高い人が向いています。特に関心のある商品を扱っている企業なら、仕事に慣れるのが早くなるでしょう。
求人例
仕事内容:ケーブルテレビに関する案内・問合せ対応
求める人材:業界・職種未経験の方歓迎 、正社員として安定して環境で働きたい人、ワークライフバランスを大切に働きたい人
給与:20万円~33万円※固定残業代含む (リクナビNEXT)
座り仕事9.カスタマーサポート
カスタマーサポートの仕事は、コールセンター業務と同じく、電話対応がメインの座り仕事です。
仕事の内容
カスタマーサポートは、その名のとおり、お客が自社商品・サービスを快適に利用できるようにサポートする仕事です。具体的には電話やメールで使い方を教えたり、修理を受け付けたり、クレームを聞き取ったりするなどです。
商品についてすべての知識を持っている必要はありません。たとえば、問い合わせ内容を聞き取ったら、専門の技術者に電話をつなげられます。ただし、ITツールや金融商品などの知識を持ち、専門的なサポートができると、給与が高くなる傾向があります。
この仕事に向いている人
カスタマーサポートの業務では、知識の乏しいお客や不満や怒りを持っているお客に対応する場面が多いため、対人スキルが求められます。そのため、面倒見がよいと言われる人や、相手の気持ちを考えて話すことが得意な人に向いている仕事です。
求人例
仕事内容:カスタマーサポート・事務
求める人材:職種・業種未経験、第ニ新卒者歓迎、学歴・ブランク不問、基本的なパソコンスキルを持っている人
給与:25万円/月〜 (リクナビNEXT)
座り仕事10.オンラインアシスタント
オンラインアシスタントは比較的新しい職種で、オンライン経由で秘書業務をおこなう仕事です。
仕事の内容
オンラインアシスタントは、主に社長や経営層の秘書役として、スケジュール管理や議事録の作成、接待先のお店の予約など幅広い業務を担当します。直接、企業に所属するのではなく、オンラインアシスタントサービスを提供する企業のスタッフになって、在宅で仕事をすることが特徴です。
業務は多岐にわたり、柔軟に対応する必要はあるものの、原則として座り仕事で業務が完結します。企業の上層部が相手なので、ときにはプレッシャーも感じますが、特別な技能は必要ありません。
この仕事に向いている人
オンラインアシスタントの多くは資格を必要としませんが、秘書検定を持っていると就職に有利です。パソコンでの事務作業が多いので、PC操作を得意としている人におすすめです。
求人例
仕事内容:クライアント企業の秘書・アシスタント(スケジュール調整、資料作成、文字起こしなど)
求める人材:未経験者歓迎、リモートワークをしたい人、ITツール利用が得意な人
給与:19万5,000円/月~ (リクナビNEXT)
座り仕事11.データ入力
データ入力はパソコン業務が中心の座り仕事です。
仕事の内容
データ入力とは、WordやExcel、企業が導入しているアプリケーションなどを使って、文字や数値を入力する仕事です。たとえば、名簿や名刺の顧客情報を入力したり、伝票やアンケート結果を集計したりします。
データ入力だけの仕事をする場合、アルバイトで働くことが一般的です。一方、正社員でデータ入力をしたい場合は、他の業務と兼任するケースが多くなるでしょう。たとえば、企業の事務として働きながら、売上データを入力するなどです。
この仕事に向いている人
ブラインドタッチができて入力が速い人や、表計算ソフトの関数やマクロを使える人が向いています。
また、事務職よりも機械的に仕事をしたい人に向いています。事務処理のスピードを求められることはありますが、仕事の進め方や人間関係に悩むことはあまりありません。
求人例
・仕事内容:医薬品開発メーカーなどの患者情報のデータ入力
・求める人材:業界・職種未経験の方歓迎、化学科・生物科・薬学・栄養学などの理系学部卒の人
・給与:21万円/月 ~ (リクナビNEXT)
座り仕事12.総務・事務
代表的な座り仕事と言えるのが、総務・事務です。
仕事の内容
書類作成・整理、電話対応、データ入力など、資格や経験が乏しくてもできる業務全般を担当します。上司の指示を受けて作業し、必要に応じてサポートしてもらえるため、初めての仕事として総務・事務を希望する人は多くいます。
未経験歓迎の求人が多いため、条件がよい仕事は競争率が高くなりがちです。特に、社員食堂や休憩所などのオフィス環境がよく、快適な座り仕事が期待できる大手企業は、人気があります。
採用確率を上げるには、就職・転職サポートを活用して準備することをおすすめします。初めて就活する場合は、ビジネスマナーや履歴書の書き方、面接対策を教えてもらうだけでも、就職率を大きく向上できるでしょう。
この仕事に向いている人
特別な資格や知識がないものの、デスクワークに就きたい人に幅広く向きます。キャリアアップをめざしたい場合は、医療事務や経理事務など、特定の業務に絞って経験を積んでいく方法もあります。
求人例
・仕事内容:勤怠管理や採用活動、請求書作成など
・求める人材:パソコンの基本操作ができる人、コツコツと仕事を覚えながらスキルアップしたい人、地元の安定企業で長く働きたい人など
・給与:18万2,000円~ (リクナビNEXT)
座り仕事13.経理
簿記の資格・知識を持っている人は、座り仕事のなかでも経理の仕事がおすすめです。
仕事の内容
経理の仕事は、企業活動で発生した収支を記録して管理する仕事です。具体的には、仕入れや売上、預金、従業員の給与・保険料、税金などで発生したお金の流れを記録・管理します。
これらの記録は、貸借対照表や損益計算書などにまとめて経営者に提出します。そのため、経理のスキルが上がると、経営者的な視点も身に付くでしょう。実際、経理担当者が経営者に助言している企業は、めずらしくありません。
また、どの企業でも経理業務はあるため、業種を問わず自分の能力を活かせる職場を探せることも、経理のメリットです。
この仕事に向いている人
簿記の資格を持っている人は、経理の仕事に向いています。採用条件として、「日商簿記2級程度」などの条件が記されていることも多いからです。また、細かなミスも許されない仕事なので、几帳面でコツコツ正確に業務できる人が向きます。
求人例
・仕事内容:経理事務(請求書の発行、売掛金・固定資産の管理など)
・求める人材:英語力がある人、英文メールや電話会議に抵抗がない人、Excel・Wordが使える人
・給与:年俸500万円〜 (リクナビNEXT)
座り仕事のメリット
座り仕事が自分に向いているかどうか判断するためには、メリットを知っておくことが大切です。自分にあった職場や仕事内容なら、快適に長い間働きやすくなるでしょう。
メリット1.身体の負担が少ない
座り仕事はパソコン操作や軽作業など、体への負担が少ない仕事が多いことが特徴です。そのため、体力に自信のない人は、座り仕事を選ぶことをおすすめします。
身体をいたわりながら自分のペースで仕事をしやすいのも、座り仕事のメリットです。自分のデスクがある場合は、お茶やコーヒーを好きなときに飲めます。また、個人作業が多いため、自分のタイミングで休憩を取れることもあります。
特に、就業環境への意識の高い企業に就職すると、身体の負担が少ないメリットが大きくなるでしょう。このような企業は、座り心地のよいオフィスチェアを導入しているなど、従業員が継続して働けるよう気を遣っています。
また、カフェスタイルの休憩所やソファなど、リラックスのための設備が充実している企業もあります。
メリット2.室内の快適な職場環境が多い
座り仕事の多くは、快適な空調設備がある環境で働けます。真夏・真冬でも適切な温度の職場で座り仕事ができるのは、大きなメリットです。
また、ホコリや花粉などが少ない衛生的な環境で働けることが多いため、体がデリケートな人にも座り仕事は向きます。たとえば、喘息持ちの人や花粉アレルギーがひどい場合は、室内での仕事のほうが快適に過ごせるでしょう。
一人黙々と作業したい人は、パーテーション(間仕切り)のある座り仕事が向きます。室内の快適な空調に加え、人目を気にせず自分の業務ができるため、精神的なストレスが少ないことが特徴です。職場環境がチェックできるなら、注目してみてはいかがでしょうか。
メリット3.スキルアップが見込める仕事も
座り仕事はスキルアップが見込める仕事が多いことが特徴です。その理由は、管理職やリーダーへのキャリアアップにつながるデスクワークも多いからです。そのため、日々の業務で成果を出せれば、より高度な仕事にステップアップできるチャンスが広がります。
一方、立ち仕事では肉体労働が多いため、知識や経験が増えても、なかなか業務内容が変わりません。つまり、立ち仕事では、ある程度スキルアップしてもそれ以上スキルを上げる余地がない状況が生まれやすいわけです。
そのため、「成長するモチベーションを持ちながら働きたい」「出世して給料アップをめざしたい」などという人は、いわゆるホワイトカラーの座り仕事が向きます。
座り仕事のデメリット
座り仕事は誰にでも向いているわけではありません。「体が楽そうだから」という理由で座り仕事を選んだものの、かえって体調が悪くなる人もいます。どのようなデメリットがあるのか、前もって知っておきましょう。
デメリット1.運動不足になりやすい
日々、長時間の座り仕事を続けていると、どうしても運動不足になってしまいます。たとえば、デスクワークと立っているだけの業務と比べても、8時間でおおよそ400キロカロリー(白米2杯ほど)は消費エネルギーが違うといいます。
そのため、代謝がよい若い頃はよいものの、年をとるにしたがって、ぽっちゃり体型に変化してしまうかもしれません。特に、普段運動する習慣がない場合は、意識的に体を動かすことが大切です。
また、座りっぱなしで体を動かさないと、精神的な苦痛を感じる人もいます。特に、学生時代にスポーツが好きだった人や体を動かすアルバイトをしていた人は、始めのうちはストレスを感じることも多いようです。
デメリット2.体調不良になりやすい
座り仕事は快適な室内環境で業務をできるにも関わらず、体調不良になる人も多くいます。原因はさまざまですが、大きく分けると、本人の体質と職場環境の2つです。
本人の体質による体調不良の代表例は、エアコン病です。エアコンは多くの人が快適に感じる温度に設定されていますが、「寒すぎる」「暑すぎる」と感じる人がいます。このような人は頭痛や倦怠感、冷えなどの症状が出てしまうでしょう。
また、一見快適な職場にみえても換気が悪く、体に不調が出るケースもあります。実は、二酸化炭素濃度が高いオフィスはめずらしくなく、「息苦しい」「眠くなる」「頭がぼーっとする」と日々感じている人が少なくありません。
デメリット3.エコノミー症候群になりやすい
エコノミー症候群とは、窮屈な姿勢で座り続けていて血の巡りが悪くなり、やがて血管に血の塊ができ、腫れや痛みが生じる症状です。長時間、飛行機の狭いエコノミー席に座ると発症しやすいことから、この名前が付いています。
エコノミー症候群は、座り仕事でも発症します。特に、長時間運転するドライバーや業務が忙しく休憩を取りにくい座り仕事をしている人は、エコノミー症候群になるリスクが高くなることに注意が必要です。
特に、乗り物に長時間乗った際に症状が出たことがある人は要注意です。ほかに、太り気味の人、高齢者、持病を持っている人などもエコノミー症候群にかかりやすい傾向があります。
座り仕事に向いている人
一般的に、座り仕事に向いているのは、次のような人です。
・体力に自信がない人、肉体労働をしたくない人
・快適な室内環境で働きたい人
・デスクワーク・知的作業が好きな人
・共同作業が少なくても苦にならない人
・手先が器用な人、単調作業に集中できる人(製造業などの場合)
座り仕事といっても、仕事内容によって大きく異なります。多くの座り仕事に自分が向いていなくても、たまたま自分に合った仕事が見つかるケースもあります。
まずは、仕事を経験してみて、自分がどのような仕事に向いているのかを確かめることをおすすめします。
座り仕事をする際の注意点と対策
座り仕事のデメリットは、工夫次第で改善できます。毎日の健康管理や日々のちょっとした運動・ストレッチで、座り仕事で起きやすい体調不良を予防・軽減しましょう。辛いときは、無理せず仕事を休むことも大切です。
注意点と対策1.姿勢改善でダイエット&むくみ対策
座る姿勢が悪いと、太ったり、むくみやすくなったりするので、注意が必要です。猫背や反り腰にならないよう、正しい姿勢がとれているか、定期的に確認することをおすすめします。
座り仕事をすると、体力を使わないために、太ってしまう人が少なくありません。仕事が忙しくなると、外食やコンビニ食が増えることもあり、それに拍車がかかる人もいるようです。適度な運動とバランスのよい食事を心がけましょう。
もともと運動不足で肥満気味の人は、座り仕事を始めたことで不調を感じやすくなります。また、アルコール摂取量・喫連量が多い人は、代謝能力が弱っており、老廃物や余分な水分が排出されず、むくみが出ることもあります。仕事を始めたら少し量を減らすなど、健康管理が大事です。
注意点と対策2.血行不良やめまいに注意
エコノミー症候群や運動不足によって血のめぐりが悪くなると、さまざまな症状となって現れます。めまいや頭痛、肩こり、足のむくみ・痛みなどの不調が出ている場合は、座りすぎが原因ではないかと疑ってみましょう。
座りながらできるストレッチや深呼吸などを取り入れると、症状が改善できる場合もあります。また、自席を離れて休憩室に行くなど、適度に歩くのも効果的な方法です。
仕事に集中しすぎてしまいがちな人は、スマートフォンのアラーム機能やスケジュール管理ツールを利用して、数時間おきに10分程度立つなど、筋肉と血行をほぐす習慣をつくりましょう。
注意点と対策3.胃痛や腰痛は早めに通院
座り仕事で、辛い胃痛や腰痛を感じたときは、無理せず仕事を休み、早めに医師の診察を受けましょう。
胃痛というと精神的な原因を想像するでしょうが、実は座り方に問題がある場合も少なくありません。前かがみになっている時間が長いと、胃を含めた内蔵に負担がかかり、胃の粘膜に炎症が出ることがあります。
また、肥満や便秘がある人やベルトや帯を強く巻いている時間が長い人も、お腹付近に負担がかかりやすくなり、不調を感じることがあります。
また、長時間座り続けるドライバーや、腰をかがめる梱包・包装の仕事に就く人のなかには、腰痛持ちの人も少なくありません。慢性化する前に、早めに治療しましょう。
まとめ
以上、おすすめの座り仕事13選と座り仕事のメリット・デメリット、向いている人を紹介しました。
座り仕事のなかには身体への負担が少なく、キャリアアップできる仕事もたくさんあります。未経験でも就職できる仕事もあるので、ぜひ挑戦してみてください。
座り仕事を始めると、運動不足などによる体調不良に陥ることもあります。そうなる前に、この記事で紹介した注意点や対策をおさらいして、正しく自己管理できるようにしてくださいね。
座り仕事のなかから、自分にぴったりの職種、職場をみつけると、仕事にやりがいを持ちながら長く、快適に働き続けられるでしょう。