「既卒は就職が難しいと言われたけど、本当なの?」
「内定を取れないまま大学を卒業してしまったけど、就職できるのだろうか」
このような不安や疑問を抱えている人も多いのではないでしょうか。既卒という言葉自体、あまり広く知られていないこともあり、なんとなくの不安を抱えている人も多いようです。
この記事では、そもそも既卒とは何かということから、既卒者が就職するための方法や内定を得るためのポイントまでご紹介しています。既卒者が就職するのは、たしかに新卒者より難しい部分があります。しかし、就活のやり方を工夫すれば、既卒者でも就職は可能です。本記事を参考に、就職に向けての道筋を立てていきましょう。
誰に相談すればいいのかわからないって人が多いみたいね。この記事では、既卒の現状や就職方法について解説していくわ。
この記事の目次
「既卒」の定義
「既卒」に明確な定義はありませんが、一般的には大学や専門学校、高校を卒業後の3年以内で正社員としての勤務経験のない(社会人経験のない)人を指します。
- 既卒になってしまう理由は、次のように人それぞれです。就職活動がうまくいかなかった
- 公務員になるつもりだった
- 留学していた
- 病気で療養していた
- 卒論や資格の勉強に時間を使っていた
働きたくなかったという人もなかにはいますが、「既卒」には「求職者」という意味も含まれるので、働く意志のない人は「既卒」から除外されます。
そのため、卒業後の就職先が見つかっておらず、職を探している人を「既卒」と呼びます。
既卒になる人には様々な理由がありそうだね。自分だけが既卒じゃないってことも少し安心したかも。
既卒と第二新卒の違いは?
「既卒」と似た表現に「第二新卒」がありますが、これは似て非なる言葉です。
第二新卒とは、卒業後に正社員として企業に入社したあと、短期間(一般的に3年以内)で退職して、仕事を探している人のことを指します。一度は社会人を経験している点で、既卒とは区別されます。
ただし「第二新卒」にも明確な定義があるわけではなく、上記はあくまでも一般論です。企業によって第二新卒の定義は異なり退職してからの期間によって、既卒と第二新卒を分けるケースもあります。
また、年齢でいうと、大学を卒業してから3年以内と考えれば、だいたい25~27歳くらいになります。求人では年齢制限を設けられないので明記はされませんが、年齢を重ねると不利になるのは否めません。
ただし、厚生労働省の見解では「15~39歳」を若年者としているので、厳密に言うと39歳でも第二新卒に該当します。「何歳までなら第二新卒に当てはまるのか」は企業ごとの判断によります。
既卒と第二新卒の違いを大まかに言えば、短期間でも社会人経験があるかないか、ということです。
既卒は就労経験なし。第二新卒は就労経験がありってことだね。そう考えると、既卒のほうが就職が不利になりがちなのかな。
既卒でも「卒業後3年以内は新卒扱い」って本当?
「既卒になると新卒枠での選考を受けられない」と思いがちですが、実際はそうではありません。かつては、既卒者は中途枠での採用となり、第二新卒や転職組と同じ土俵で戦わねばならず、社会人経験のない既卒には不利でした。
しかし、2010年に「青少年雇用機会確保指針」が改正され、厚生労働省から「3年以内の既卒者は新卒枠で応募受付可能にする」という通達が出されました。
これにより、社会人経験や仕事のスキルを持たない既卒は新卒として扱われ、即戦力を求める中途枠での採用から外されました。
問題は、実際に企業の新卒採用枠に既卒が含まれているかどうかです。厚生労働省の「労働経済動向調査」(2020年)によれば、約68%の企業で、既卒者は新卒枠で応募が可能でした。このように、現在は既卒であっても、新卒と同じ条件で採用選考を受けられるので、以前ほど既卒者は就活において不利ではありません。
少しずつだけど、企業も既卒の受け入れを拡大しているみたい。以前に比べると、既卒の就職率も上がってきているね!
既卒の就活は厳しい?
既卒の就活は厳しいという声もなかにはありますが、本当に厳しいのか実態をみていきましょう。
既卒の就職率
マイナビの調査によると、既卒の内定率は34.4%ほどです。内定率で34.4%ということは、実際に就職する人はそれよりも少なくなるので、就職率はもう少し低い数字になります。
全体の3人に1人と考えると、厳しい印象も受けますが、決して無理ではないことも同時に分かります。新卒と比較すると就職するのが難しいですが、不可能ではないので、希望をもって就職活動を進めていきましょう。
中途採用枠になる可能性も
先に紹介した既卒の定義が一般的にはありますが、企業によっては中途採用枠で扱って選考を進めることもあります。
中途採用枠の場合、すでに働いている人と肩を並べて選考を進めることになるので、就職の難易度が若干上がります。中途採用だと、具体的にどんなスキルがあるかも見られやすくなってしまうので、できれば既卒を新卒として採用してくれる会社を選びましょう。
企業からの見られ方
企業側の目線に立つと「どうして既卒になったんだろう?」という疑問は出てきます。既卒になった明確な理由がない人は少し怖い質問かもしれません。
ただ、既卒を採用する意志を見せている企業であれば、ある程度の理由は承知のうえで、既卒を採用しています。そのため無理に繕わず、正直な気持ちを伝えても問題ないでしょう。
既卒で少し選考が厳しくなることは覚悟しつつも、既卒であることで変に身構えてしまわないよう、素直な気持ちで臨むことが大切です。
受け入れは増えても、企業から既卒の見られ方はあまりよくないみたい。だからこそ、就職活動の準備が必須になりそうだね。
一度既卒になると就職は難しいの?
2010年以前、既卒者が新卒枠で応募できる企業は、今ほど多くありませんでした。当時、既卒者でも応募できた企業は、全体のわずか25%前後です。そこから実際に就職できた人は、およそ12~15%という割合です。(厚生労働省「労働経済動向調査」)
しかし、2010年に「卒業後3年以内の既卒者を新卒枠での応募を可能にする」ことを厚生労働省から要請されて以降、数字は上昇しています。近年で見ると、2018年が69%、2019年が70%、2020年が68%です。
このように、いったん既卒者になっても、巻き返すチャンスは大いに残されています。あきらめる必要はまったくありません。
ただし「卒業後3年以内の既卒者を新卒枠で採用する」というのは、あくまでも政府からの要請なので、今後企業側の認識が変わる可能性もあります。
実際、2020年の労働経済動向調査によると、2021年以降も既卒は新卒枠での応募を可能にしたいと答えている企業は、「年齢制限を設けて可能にしたい」を含めて36%に留まりました。
既卒の方は、なるべく早くに就職を決めた方が良いかもしれません。
既卒は就職に不利みたいだけど、ずっと既卒のままだとより正社員就職が難しくなりそう。すぐに行動をしたほうがよさそうだね。
既卒者が就職するために準備すべきこと
それでは、ここから既卒が就職するための準備について紹介します。
- 準備1. 自己分析をする
- 準備2. 企業業界研究をする
- 準備3. アルバイトをする
- 準備4. 人と会って話す環境を作る
- 準備5. 資格の勉強をする
今回は、以上の5つに絞って紹介するので、参考にしてください。
準備1.自己分析をする
既卒者は就職活動を始める前に、まず自己分析を徹底して行ってください。自己分析は、履歴書を書く際や面接のときに役立ちます。自己分析をしないまま「志望動機」や「長所」を書いたり喋ったりしても、中身のない内容になってしまいます。
既卒者は、新卒と比べて就職が不利になるのは否めません。その最たる理由は、企業側が「なんで新卒のときに就職できなかったのだろう」という疑問を持つからです。
この疑問に対して、既卒者は明確な回答を用意しなければなりません。そのために、自己分析をすることが近道となります。
- 既卒となった根本的な理由はなにか
- 現状を自覚して、改善するためにどうするか
- 自分が本当にやりたいことは何か
- 今後の目標を達成するために何をやらなければならないのか
こうしたことは漠然と考えても答えは見つかりません。自己分析をすることで、これらの課題に対する回答をクリアにしておきましょう。
準備2.企業・業界研究をする
自己分析を終えていれば、自分の目標に向けてどの業界に就職すべきか判断できます。。就職は人生の大きな分岐点なので、簡単には決められませんが、自分の好きな業界、企業を一つの軸にしてみましょう。
いずれにせよ、自分が決めた企業と業界の研究、分析が必要になります。メディアによっては、企業と業界研究が採用選考において有利になると書いてますが、そもそも企業・業界研究は事前準備として必須です。つまり、企業と業界研究をしたから有利ではなく、やっていないと不利になります。
だからといって、業界研究のために大量に新聞や業界雑誌を読み込む必要まではありませんが、業界の今後の予測を自分なりにまとめておきましょう。また、企業研究に関しては、少なくとも企業理念、売上や利益を構成するメインの事業は把握しておきましょう。
準備3.アルバイトをする
就活の一環としてアルバイトをするのも選択肢の一つです。アルバイトとも仕事には変わりないので、職歴としても評価されます。アルバイトで得た知識やスキル、社会的なつながりを就職活動でアピールしましょう。
また、アルバイトをする場合、なるべく自分が志望する業界で働くと行動に一貫性が出ます。業界の仕事が見つからないときは、就職後に役立つ仕事を探しましょう。
ただし、アルバイトに没頭しすぎると、大幅に時間を拘束されかねません。採用選考において、特に役員面接や最終面接では、企業側のスケジュールに合わせるケースが多いので、ある程度時間に融通が利く状態にしましょう。
準備4.人と会って話す環境を作る
社会に出て働くと、人とのつながりが重要になります。社内の人間関係はもちろん、取引先やクライアントなど、人と関わることが大前提です。
社会に出ないと、例えアルバイトをしていても、コミュニティは限られてしまいます。そのため、意識してコミュニティを広げていく作業が必要です。
例えば、地域のカルチャーセンターに行たり、ジムに通って積極的に周囲の人に話しかけたり、自分のコミュニティ以外の場で、人と接する機会を設ける必要があります。
準備5.資格の勉強をする
最後に、資格の勉強をするのも、就活においてアピールポイントになります。世の中には、公的な資格から民間の資格まで、その種類はさまざまです。
自分が働きたいと決めた業界にマッチする資格の取得を目指し、実際に資格を取れれば「一定の知識がある」というアピールポイントとなります。仮に資格を取得できなくても、勉強で身についた知識やスキルは、今後の仕事で大いに役立ちます。
ただし、採用側からすると「資格の勉強をしている」だけではプラスになりません。自分の目標やビジョンが明確でなければ、「アピールするための勉強」と判断されることもあります。
まずは自分が決めた業界にマッチする資格は何か、就職した後で役に立つ資格は何かを自分で探し出すことから始めてください。
就職活動の準備をしながら、お金の工面もしていくことが大事だね。就活で動くにもお金が必要だから計画的に動いていこう。
既卒者が狙うべき5つの職種業界
ここからは、既卒者が就職活動をする際に狙うべき、おすすめの職種業界を紹介します。
職種業界1.営業職
既卒者が就きやすい職業として、営業職が挙げられます。営業の場合、新卒との差はほとんどありません。実力次第でキャリアアップが可能なため、年齢やキャリア、学歴などはそれほど重要視されません。そのため、既卒でも選考が不利になりにくいため、おすすめです。
「営業はノルマが厳しそう」「口下手で自分には向かなそう」と、選択肢から外したり、漠然と「大変そう」とマイナスイメージを持つ方も多いでしょう。
しかし、営業職には魅力的な面も多くあります。たくさんの人と会うことで、価値観は大きく広がりますし、なかには自分のファンになってくれる人も現れます。人同士のつながりは、今後あなたを助けてくれる可能性もあるでしょう。
また、営業職は数字に結果が表れます。就職してから数字に敏感になっておくと、今後の仕事に必ず生きてきます。
職種業界2.接客・サービス業
接客サービス業は既卒の割合が高く、2020年度の新卒採用枠における既卒の割合は、宿泊飲食サービス業で79%と、平均を大きく上回ります。内定率は57%で、調査対象となっている12業種の中で一番です。(労働経済動向調査)既卒を採用した実績が多数ある業界なので、おすすめです。
接客サービス業では、採用の段階で特殊なスキルを要求されることはほぼありません。また、ほかの職種や業種より、アルバイトでの接客経験が大きなアピールポイントにもなります。
アルバイトから正社員に登用されるケースもあるので、接客サービス業を目指す場合は、アルバイトから経験を積むのもおすすめです。基本的に接客サービス業は、人と接することが好きな人に向いています。
そうでなくても、自分ののビジョンや目標が明確で、モチベーションが高ければ、挑戦してみましょう。
職種業界3.IT業界
既卒者はIT業界も狙い目です。慢性的に人手不足な業界のため、とくにエンジニアは未経験の人でも採用しているので、おすすめです。エンジニアは理系の仕事というイメージですが、文系でもエンジニアとして働いている人はたくさんいます。
たしかに専門のスキルや知識は必須ですが、スクールに通うなど勉強する環境は、他業界に比べて充実しています。企業のなかには、就職後の研修やサポート体制が充実しているケースもあるので、未経験者の場合は確認しておきましょう。
エンジニアといっても、インフラゲームWebなど、仕事は多岐にわたり、具体的には次のような職種があります。
- Webエンジニア
- ネットワークエンジニア
- サーバーエンジニア
- ゲームエンジニア
- プログラマー
- 社内SE
自分が興味のある仕事内容を、事前にしっかり調べておきましょう。
職種業界4.工場勤務
工場勤務も未経験の既卒者が就職しやすい業種です。製造業では多くの仕事がマニュアル化されているので、入社時点では特殊な知識やスキルが必要ないことがほとんどです。
工場には、自動車や食品印刷家電化学製品など、さまざまな業種の工場があります。それぞれの工場で作業内容は異なりますが、単純作業が多いので集中力が問われます。
また、工場勤務では、就職後にフォークリフト免許や玉掛などの専門資格の取得支援をしている企業も多く、キャリアップできる環境も用意されています。
職種業界5.介護職
既卒者が就職しやすい業種に介護職も挙げられます。少子高齢化が進む中、若手の採用を積極的に行っている業界です。なかなか人員が集まらないこともあり、無資格未経験の既卒者も採用されやすい傾向にあります。
2020年度の「既卒者の新卒の採用枠での応募についての今後の方針」によれば、医療福祉業界の「既卒者の応募を今後も可能にしたい」が44%でもっとも多くなっています。(労働経済動向調査)
介護職の仕事内容は施設形態によって異なりますが、主な仕事は歩行介助や食事入浴排泄のサポートです。他にも、書類作成や税金年金などの手続きをする介護事務といった仕事もあります。
いずれにせよ、介護業界は慢性的な人手不足であり、既卒者にとっては就職しやすいといえます。
未経験でも就職可能な業界もあれば、手に職をつける仕事もある。自分に合った仕事を見つけていこう!
既卒者が就職するための5つの方法
既卒者の就職事情について述べてきましたが、ここからは実際に既卒者が就職する方法について紹介します。主に以下の5つの方法があります。
- 方法1. アルバイトから正社員を目指す
- 方法2. 就活サイトを利用する
- 方法3. 就活エージェントを利用する
- 方法4. ハローワークを利用する
- 方法5. ジェイックの就職支援サービスを利用する
それぞれ詳細を説明します。
方法1.アルバイトから正社員を目指す
既卒者が就職する手段として、アルバイトから正社員を目指す方法があります。アルバイトからの就職であれば、すでに職場のことがわかっているので、ミスマッチが起こりにくいのもメリットです。
また、アルバイトと正社員で業務内容は異なりますが、仕事の基本的な取り組み方を理解できてるので、即戦力として評価されます。何よりも就職活動をしなくて済むのは、時間的にも精神的にも楽です。
問題は「本当にアルバイトから正社員になれるのかどうか」ということです。2020年度の労働経済動向調査によると、正社員以外から正社員へ就職した人は、全体の53%でした。
また、今後も継続するかという調査では、およそ54%が継続すると答えています。この数字が多いか少ないかは個人の見解によりますが、「アルバイトから正社員を目指す」ことは現実的な方法のひとつです。
方法2.就活サイトを利用する
もっとも一般的な方法としては、就活サイトを利用することです。既卒者が利用できる就活サイトはたくさんあり、なかには既卒・第二新卒専門の就活サイトもあります。
就活サイトを利用する際、新卒専用のサイトだけでなく、転職サイトも併用しましょう。転職サイトでは、条件に「未経験」とあれば、既卒でも応募が可能です。ただし、すでに社会人経験を積んだ人と同じ選考フローとなるので、多少就活のハードルは高くなります。
就活サイトを利用する場合の注意点は、必ず業界を絞ることです。特に大手の就活サイトには、膨大な数の求人が掲載されています。手当たり次第求人に応募すると、会社ごとの情報を把握するだけでも大変です。そうなると、一社一社への情熱も薄くなり、企業側にも入社への熱意が伝わりません。
方法3.就活エージェントを利用する
就活サイトの場合、すべて自身の手で就職活動を行わなければなりません。その点、就活エージェントなら、求人探しを始めとして、あらゆる面で就職活動をサポートしてくれます。
既卒者にとって手間がかかるのはは、まず「既卒OK」の求人を探すことです。就活エージェントを利用すれば、保有している多くの求人から、迅速にあなたの要望に合った求人を探してくれます。
就活エージェントは、新卒や転職者に関する求人が多いですが、なかには既卒専門の就活エージェントもあります。サポートを担当するエージェントが既卒者であれば、担当者の経験を活かした就活サポートをしてくれます。
ただし、何から何まで就活エージェントに任せきりではいけません。自己分析を済ませたうえで、自身の要望をしっかり伝えらないと、企業側とのミスマッチが起こりやすくなります。
また、就活エージェントも人間なので、求職者と相性が合わない場合もあります。万が一、相性が合わないと思ったら、遠慮なくエージェントを変更したい旨を伝えましょう。
方法4.ハローワークを利用する
既卒者がハローワークを利用する場合、「新卒応援ハローワーク」が便利です。名称に「新卒」とあるので勘違いしやすいですが、卒業後3年以内の既卒者も利用できます。
「新卒応援ハローワーク」は、一般のハローワークとは違って、就職活動に不慣れな新卒や既卒に特化したサポートをしてくれます。ビジネスマナーや自己分析のサポートから、応募したい企業への連絡まで対応してくれるので、既卒者にとって利用しない手はないです。
また、企業への連絡する際、既卒であることをあらかじめ伝えてくれるので、以降のやり取りもスムーズになります。
ただし、ハローワークは公共機関なので、就活エージェントのように自分に合った企業を紹介してくれません。あくまでも就活の手続きのサポートと相談なので、最終的には自身の目で判断しましょう。
また、ハローワークは就活エージェントのように、すべての求人を詳しく把握していません。求人票に書いてあること以上の情報を得られないケースもあるので、自分自身で企業の情報を下調べしましょう。
方法5.ジェイックの就職支援サービスを利用する
弊社ジェイックが運営しているのは、20代の既卒や第二新卒向けの就職支援サービスです。
担当するキャリアドバイザーとの面談後に、実戦型研修を受けられます。そのため、ジェイック利用者の就職率は高水準になっています。
また、研修後には、未経験者を受け入れる体制にある優良企業との集団面接に参加できます。この面接は書類選考が免除されるため時間的な効率が良く、既卒者の採用に積極的な企業に出会えるチャンスです。
また、内定が取れて入社した後も研修などを通じたサポートが続くので、既卒者と企業側の双方にとって安心です。
既卒でも就職方法はたくさんあるんだね。それぞれの特徴もあるから、自分に合った就職方法を見つけてみよう!
既卒者は公務員試験を受けるのも一つの手段
既卒者の就職先として、公務員という選択肢もあります。公務員試験に合格しなければなりませんが、安定した給与、社会的な信用といった点で、公務員は人気の就職先です。
公務員の採用枠には「一般枠」と「社会人枠」の2つがあり、社会人経験のない既卒は「一般枠」での採用になります。一般枠の試験は、一般教養と専門分野の筆記試験、面接、小論文に分けられます。公務員試験における筆記試験の合格ラインは総得点の6〜7割となっており、このラインを超えると、面接試験に進める仕組みです。
公務員試験を突破するには1,000時間程度の勉強時間が必要なので、公務員を目指す場合は計画的に勉強しましょう。
多くの自治体で公務員試験の年齢制限は30歳までとなっており、既卒者にとっても間口は広く設定されています。
公務員の選択肢もあり。試験勉強をして、試験に落ちてしまったら民間企業に切り替える人も多いみたいだね。
既卒者が内定を得るための5つのポイント
それでは、実際に既卒者が内定を勝ち取るためのポイントを紹介します。
- ポイント1. 既卒であることを自覚する
- ポイント2. 既卒OKの求人を狙う
- ポイント3. ネットの情報を鵜呑みにしない
- ポイント4. とにかく行動する
- ポイント5. 既卒者は年齢を重ねる前に就職を目指す
上記のポイントについて紹介するので参考にしてください。
ポイント1.既卒であることを自覚する
多くの企業が既卒者に対して思うことは、「なぜ新卒で就職せずに既卒になったのか」という点です。既卒者は「自分が既卒である」という自覚を持ち、新卒や第二新卒より、就職活動で不利であることを認識しましょう。
既卒であることを自覚し、まず既卒になった理由を根本から見直します。その上で、就職するためにどんな行動をすべきか探り、実際に行動に移しましょう。そうした思考や行動は、新卒や転職者にはないアピールポイントになります。
既卒になった理由をきちんと説明できれば、企業側は新卒と既卒を区別して選考しないので、「既卒であることの自覚」は持っておきましょう。
ポイント2.既卒OKの求人を狙う
既卒者が就職に失敗する理由の一つは、新卒と同じフローで就職活動を進めることです。たしかに、厚生労働省からの要請により「新卒枠で既卒の応募を可能」にしている企業は増えました。だからといって、新卒と既卒を同じように評価するわけではありません。
その点を勘違いして、新卒と同じ心構えで選考に臨んでもうまくいきません。
既卒者が確認すべきポイントは、「企業側に既卒を採用する気があるのかどうか」です。新卒枠で既卒者の応募を可能にしている企業でも、両者を比べると新卒を積極的に採用する可能性もあります。
そこで、求人を探すときに「既卒歓迎」「既卒OK」というキーワードで検索するようにしましょう。こうした記載のある企業は、既卒者に対してマイナスなイメージを持っていません。
ポイント3.ネットの情報を鵜呑みにしない
既卒者に対する偏見というのは、一部で存在しています。ですが既卒者の採用について寛容な企業も増えつつあり、このような偏見は減っています。
しかし、ネット上の情報では、既卒者の就活事情に対して否定的な意見が多いのも事実です。ネガティブなネットの情報だけを見て「やっぱり既卒からの就職は難しいんだ」と就職をあきらめてしまう方もいますが、それはとてももったいないことです。
かつての既卒に厳しかった就活情勢も、現在では既卒に対してだいぶ寛容になっています。ネットの情報を鵜吞みにせず、正しい知識を得て就職活動に励んでください。
ポイント4.とにかく行動する
既卒者にとって、現在の就活市場はネガティブなイメージは減りつつあります。しかし、新卒や第二新卒と既卒の差がなくなったわけではありません。
既卒者に求められるのは、新卒のようなポテンシャルではありません。現状をしっかり把握する客観性や、目標に向かって進むモチベーションが評価されます。
これまで述べてきたとおり、自己分析や企業研究、業界研究など、既卒者がやるべきことは多いです。行動するのが早ければ早いほど、企業側の印象も良くなります。就活への決心がつかずに行動できずにいると、それだけでマイナスイメージになります。
既卒で就職を目指しているのであれば、新卒に負けないくらいの行動量でカバーしましょう。
ポイント5.既卒者は年齢を重ねる前に就職を目指そう
一般的に学校を卒業してから3年を過ぎると、既卒の方は新卒枠としての採用選考を受けられません。そうなると、社会人枠の人と一緒の採用フローで就活を進める必要があります。すでに就業経験を積んでいる社会人の人々と戦うことになるので、選考で不利になります。
厚生労働省が作った規定では、40歳までが若年者と定められています。しかし、40歳の社会人未経験の既卒者を雇ってくれる企業は、非常に少ないのが現状です。年齢を重ねた状態で、既卒を続けることにメリットはありません。
既卒者は、年齢を重ねる前になるべく早く就職先を見つけましょう。ここまで述べてきたポイントを押さえ、早め早めの就活を心がけてください。
既卒になると不安になりがちだからこそ、行動を積み重ねていこう!
まとめ
既卒の定義や就活の実態、就職するために必要な準備や行動を紹介してきました。既卒者であっても、この記事で紹介した就活の進め方を意識すれば、就職は十分可能です。正しく企業からの見られ方を理解しておくことは大切ですが、採用された実績はいくつもあります。そのため、まずは既卒であることを気負うのはやめましょう。
既卒だから難しいと行動を止めるのではなく、ここで紹介した準備やポイントを1つずつ押さえて進めていきましょう。新卒のときに出会えなかった、自分に合った就職先を見つけられることを願っています。
こんな人におすすめ!
- 自分に合った仕事や場所を見つけたい
- ワークライフバランスを重視したい
- 会社に属する安定ではなく、能力/スキルの獲得による安定を手にしたい
既卒になると、何からすればいいのかわからない人が多いみたいだね。