3Kの仕事とは一体なんなのか気になる人も多いのではないでしょうか?
「良くない仕事」という印象を持っているかもしれませんが、3Kの具体的な特徴や職種についてもしっかりと知っておくと、仕事探しに役立ちます。
この記事では、3Kの仕事内容の特徴やキツさのランキングなどについて解説します。
3Kといっても実情は会社ごとに異なることが多いため、就職活動においてはイメージ以上に実際に話を聞いてみることなどが判断基準になることも多いです。また、近年は労働環境や待遇など改善されている場合もあり、3Kという言葉も陳腐化しているという見方もあります。
この記事の目次
3Kの仕事とは
「3Kの仕事はしたくない」と漠然に思っている人もいるかもしれませんが、その意味を正しく理解しておくことは大切です。
近年では、3Kから派生した「新3K」や「9K」という言葉も出てきていますので、ここではそれらの言葉も含めて解説します。
きつい・汚い・危険の頭文字を取った言葉
3Kとは、以下の特徴を持った仕事を総称する言葉として使われています。
それぞれローマ字にした時の頭文字が3つともKで始まることから、3Kと呼ばれるようになりました。
【3Kとは】
- きつい
- 汚い
- 危険
いわゆる「ブルーカラー」の仕事に多いのが特徴です。
ブルーカラーとは、作業着を着て仕事をする職種の総称であり、「襟」という意味の「カラー」と、作業着に青色が多いことから名付けられています。
ブルーカラーは肉体労働が中心のため、必然的に3Kの要素を満たす仕事が多くなる傾向にあります。
ブルーカラーに対して、ホワイトカラーという言葉もあります。
白い襟の服を着て仕事をする人、つまり屋内でスーツを着て働く職種の総称がホワイトカラーです。
注意して欲しいのが、働きやすさの良し悪しで使われている「ブラック企業・ホワイト企業」という言葉のホワイトと、ホワイトカラーのホワイトでは意味が異なるという点です。
ホワイトカラーの仕事には、実は別の3Kがあるのです。
新3Kという言葉もある
3Kという仕事は、ブルーカラーのものだけではありません。
最近ではホワイトカラーの中でも「新3K」という特徴を持つ仕事が増えてきています。
【新3Kとは】
- きつい
- 帰れない
- 厳しい(給料が安い)
特にITエンジニアの仕事は「新3K」と言われることが多いです。
3Kの代表格である建設業界と、新3Kの代表格であるITエンジニアは、「多重請負構造」という点で酷似しています。
多重請負構造とは、発注者から仕事を請け負った一次請けの会社が、利益を差し引いて二次請けに仕事を振り、更に利益を差し引いて三次請けに仕事を振るといった流れでビジネスが行われていることを指します。
こうした構造の業界で三次請け以降の会社に勤めていると、「給料は安いのに納期が厳しく、仕事が大変になる」という事態を引き起こします。
ITエンジニアがインターネットで「IT土方」と言われることがあるのは、こうしたビジネスモデルを揶揄しているとも考えられます。
看護師は5Kや9Kと呼ばれることも
3Kを派生させた言葉もあります。
看護師の仕事は、以下のような特徴から5Kや9Kと呼ばれています。
【看護師の5K/9K】
- きつい
- 汚い
- 危険
- 規則が厳しい
- 給料が安い
- 休暇が取れない
- 婚期が遅い
- 化粧が乗らない
- 薬に頼っている
これらの特徴は、過去にユーキャン新語流行語大賞に選ばれたこともあり、看護師の厳しい現状を表していることが分かります。
ここで解説した「3K、新3K、5K、9K」という意味以外にも、仕事の大変さを表す「○K」という造語は頻繁に作られています。
この記事では、3Kを一番最初に紹介した「ブルーカラーの3K」という意味として定義し、解説を進めていきます。
3Kと呼ばれる業界
3Kと呼ばれる仕事は、特定の業界の仕事を指すことが基本です。
ここでは、3Kと呼ばれる業界とその特徴について解説します。
介護・看護業界
日常生活において誰かの支えが必要となった高齢者や障がい者の方を介護する介護業界や、病気の療養に励む患者をサポートする看護業界は3Kの仕事と呼ばれています。
サービス自体はいずれも「助けが必要な個人を救う」という非常に重要で意義のあるものですが、順風満帆に仕事が進むわけではありません。
例えば介護業界であれば、寝起きや歩行介助で肉体を酷使するキツさがありますし、汚いことも処理しなくてはいけないことがあります。
また、介護する相手は常にこちらのことを気遣ってくれるわけではないので、時には心ない言葉を浴びせられるという精神的なキツさもあるでしょう。
これは看護業界でも同じことが言え、全ての施設・病院がそうということではありませんが、他の仕事と比べて3Kに当てはまりやすい仕事であることは間違いありません。
建設業界
建設業界の仕事も3Kの代名詞と言われています。
定められた工期に従って建築計画を策定し、手を動かすことで建築に取り組んでいる建設業界は、日本の発展に欠かすことができない重要な役割を担っています。
しかし、現場仕事は常に命の危険がありますし、激しい肉体労働のためキツさを感じるでしょう。
また、特に炎天下の中の仕事では身体も汚れますし、3Kの全てを凝縮した仕事と言っても過言ではありません。
清掃業界
私たちが利用しているビルや設備などの清潔感を保っている清掃業界も、3Kの仕事として認識されています。
基本的に清掃をするということは、汚れと対峙することと同義ですので、常に汚れた現場と向き合う必要があります。
また、高所で窓などを清掃するという仕事であれば、一度間違えると死に至る危険性もあります。
IT業界
IT業界は「きつい、危険、汚い」ではなく、「きつい、厳しい、帰れない」という意味で3Kと言われることが多いです。
設計や企画など、ある程度プロジェクトの上流工程に携われる場合は、3Kとは全くかけ離れた仕事となるものの、下請けのSIerやSESといったIT企業で勤めるとその様子は一変します。
長時間残業や徹夜休日出勤は当たり前に強いられたり、元請けから厳しい指示をされたりと、労働環境が悪い企業も一定見られます。
農林・水産業界
農業や林業、漁業といった農林水産業界も、屋外で肉体労働が必要になることもあり3Kの仕事の特徴に当てはまります。
これらの従事者は自営業者も多く、個人の工夫ややり方次第で大きく環境を変えられる可能性があります。仕事は大変でも、会社勤めよりも稼げるケースも少なくありません。
とはいえ、常に自然を相手にすることもあり、命の危険が少なくない仕事であることは言うまでもありません。
3Kの仕事に就くメリット
3Kの仕事だけは絶対に就きたくないという声も多く見受けられますが、実は3Kの仕事を就職先に選ぶことにはメリットがあります。
ここでは3つのメリットを解説しますので、3Kの仕事を正しく理解した上で就職先の検討をしましょう。
就職がしやすい
3Kの仕事はマンパワーが必要なため求人が多いですが、それに対して志望者が少ないため、比較的正社員として就職しやすいというメリットがあります。
例えば転職サイトのdodaで求人数を比較してみると、建設業界の仕事の一つである「施工管理」の求人数が10,000件程度あるのに対し、ホワイトカラーの「営業事務・一般事務」の求人数は1,800件程度しかありません。
もし仮に両者同じ志望者数がいたとしたら、単純に3Kの仕事は約5倍就職するのが簡単という計算になります。
もちろん実際は3Kの仕事とホワイトカラーの仕事の志望者は大きな差がありますので、結局就職できる可能性が高いのは3Kの仕事ということになります。
そのため、社会人未経験者や、ある程度年齢をかさねている人であったとしても、3Kの求人であれば正社員として働ける可能性が高いのです。
比較的仕事をすぐに覚えやすい
3Kの仕事は基本的に肉体労働です。企画職や研究職といったホワイトカラーの仕事と比べると、頭よりも身体を使う割合が圧倒的に多いため、比較的仕事を覚えやすいというメリットに繋がります。
そもそもの業界特性として、最低限の作業ができる人を多く雇用することでビジネスが成り立つというのもあり、業務内容が単純化されているケースも見られます。
思考力よりも行動力や肉体の健康さが求められるため、学歴に関係なく採用する求人も多く、あまり多くのことを覚えるのは苦手、難しいことは避けたいという人でも、安心して働くことができるでしょう。
人の生活を直接支える仕事が多い
3Kの仕事は働く環境として考えると厳しいものであるのは事実ですが、仕事によって生み出されるサービスは人の人生を直接支えており、非常に意義のあるものだと言えます。
例えば先ほど示した3K業界が世間に与える意義は、以下のようなものとなります。
業界 | 社会に与える意義 |
介護・看護業界 | 日常生活を送るために必要なサービスを提供している |
建設業界 | ビジネスや人の生活を豊かにしている |
清掃業界 | 利用者の心地よさを守っている |
IT業界 | 更に便利なサービスやアプリを提供している |
農林・水産業界 | 生きていく上で必要な食料や材料を収穫している |
このようにまとめてみると、3Kの仕事が生み出すものは人間が生きていく上で無くてはならない存在であることが分かります。
そのため、たとえキツさを感じたとしても、多くの人の役に立っていることは確実であり、やりがいを持って働ける仕事と言えるでしょう。
3Kの仕事に就くデメリット
3Kの仕事に就くのはメリットもありますが、当然デメリットもあります。
正社員として長く働くことを考えているのであればなおさら、中長期的なキャリアビジョンも持った上で働かなくてはいけません。
「どこでもいいからすぐに就職して、とりあえず働きたい」という思いを持っていると長続きしません。しっかりデメリットを理解しておくようにしましょう。
体力や精神力が持たないことがある
3Kの仕事はIT業界を除いた全てが肉体労働を強いられます。
加えて長時間労働になることも珍しくなく、結果的に体力を物理的に削られていくことになりますが、それを回復させるための休みも少なくなっています。
少ない体力で仕事をするためには気力を使うことになるので、次は精神力が削られていきます。
結果的に心身ともに疲弊していき、働くことそのものに嫌気が指してしまうケースが多いのです。
また、3Kの仕事はサービス業という側面を持っていることもあり、仕事中に精神が落ち込むような出来事が発生しやすいのも特徴です。
従って、3Kの仕事に長期間携わることで、ホワイトカラーの仕事では存在しないような大きなストレスを抱えて働く可能性があります。
長時間労働なのに給料が低い
基本的に給料は、生み出す仕事の利益が大きければ大きいほど高くなる傾向にあります。
3Kの仕事は多くの人が取り組みやすい反面、誰でもできる作業というふうにも言えますので、生み出す利益が低く、給料も低くなりやすいといった特徴を持ちます。
それにも関わらず、年間休日が少なかったり、1日の労働時間が長かったりと、労働環境は多くの人にとって望ましいものではありません。
長時間大変な思いをして働いているにも関わらず、給料が低ければ、働くことのモチベーションを大きく減らしてしまうことに繋がるでしょう。
周りから見下される経験をする可能性がある
社会人にとって仕事とは、一つのステータスのようなものとしても捉えられています。
「総合商社」「大手マスコミ」「東証一部上場企業勤務」など、勤めている会社を自慢しているような人を見たこともあるのではないでしょうか?
勝手なもので、3Kの仕事は生活上必要不可欠であるにも関わらず、そこで働く人に対してあまりいい印象を持たない人もなかにはいます。
そのため、出会いの場や同窓会などで自分の仕事を言ったときに下に見てくるような人も、残念ながらいるかもしれません。また、仕事中に野次を飛ばされたり失礼な態度を取られたりしてしまうこともゼロではないでしょう。
3Kの仕事は社会に対して大変意義があるものの、こうした出来事から自分の仕事にプライドを持って働けなくなるというデメリットも考えられます。
もちろん、職業で人を見下すような未熟で傲慢な人のことを気にする必要はありません。しかし、そもそも本音としてその仕事が好きでなかったりストレスを感じていたりすれば、そういった経験で、ますます仕事に嫌気が差してしまうことはあるかもしれません。
3Kの仕事のキツさランキング|介護・看護業界
ここからは3K業界の中でも特にキツい職種を、独自のランキングで発表していきます。
もちろん会社ごとで労働環境の改善を図っている場合もありますので、参考程度に留めるようにしてください。また、3Kというイメージはあれど、その仕事には仕事ごとのやりがいや働く人の誇りがあります。そういった良さとセットでみることを忘れないようにしてください。
まずは【介護・看護業界】のランキングです。
3位:ケアマネージャー|平均年収323万円
ケアマネージャーとは、介護を受ける人のために介護方針を策定したり、具体的な介護サービス費用を計画したりする仕事です。
正しい知識と経験が必要であり、利用者から直接感謝の言葉をいただけるといったメリットはあるものの、厳しい仕事でもあります。
利用者からの苦情対応は珍しくありませんし、時にはケアマネージャーが利用者の対応を全て行わなければいけないので、業務時間も長くなりがちです。
それにも関わらず給料が高くないので、心身が疲れ果ててしまう方も少なくない仕事の一つです。
2位:看護師|平均年収409万円
9Kの箇所で解説した看護師は、当然3Kの仕事としてキツさを持っています。
看護というイメージは華々しいものである反面、その仕事内容や環境は決して恵まれたものとはいえません。
度重なるナースコールや夜勤、患者からのクレームや先輩看護師からのハラスメントなど、「仕事中は心が休まることがない」と感じる人も多いのが現実です。
看護師専門の転職サイト「看護roo!」が実施したアンケートでは、8割以上の看護師が「看護師を辞めたい」と思ったことがあるそうです。
「手に職が付く」「白衣の天使に憧れる」などよい印象も多く、やりがいがあり仕事に困ることはない反面、その実態は厳しいことも多いことが分かります。
1位:介護士|平均年収297万円
最も厳しい3Kの仕事が介護士です。
介護士の仕事は「利用者の介護を行う」という至極シンプルなもので、仕事内容だけみれば非常にシンプルです。
しかし、介護士には以下のようなつらさが待ち受けています。
- 仕事のほとんどが肉体労働
- 年間休日が少ない求人が多く、休みも不規則になりやすい
- 利用者から厳しい言葉を浴びせられることがある
- 年収が低い
- 仕事中は常に忙しく、同僚も当たりが強い可能性がある
ただし介護士は、勤務する施設の種類によって勤務スタイルや労働条件が大きく変わる可能性があります。労働環境が整っている職場を選べば、長く働くことも可能です。
また、介護資格を取得することによりベース年収を上げられる可能性もありますので、一概に介護士の仕事が悪いということはありません。
介護資格を取得する方法については以下の記事でもまとめていますので、気になる人はチェックしてみてください。
3Kの仕事のキツさランキング|建設業界
続いて【建設業界】の仕事のキツさランキングを発表します。
建設業界は、業界自体の構造が複雑になっていますので、下請けであればあるほど基本的に環境が悪化していく傾向があります。
もちろん会社ごとで労働環境の改善を図っている場合もありますので、参考程度に留めるようにしてください。また、3Kというイメージはあれど、その仕事には仕事ごとのやりがいや働く人の誇りがあります。そういった良さとセットでみることを忘れないようにしてください。
3位:ビルメンテナンス|平均年収409万円
ビルメンテナンスは、ビルの設備を常に監視点検する仕事です。異常があれば直ちに現場へ駆けつけ、適切な対応をしていく必要もあります。
ビルメンテナンスのキツさは、その勤務体系です。ビルに異常が出ないようにするだけでなく、常に安全をチェックしなければならないため、日勤勤務に加えて夜勤や宿直でのシフトもあります。
昼夜逆転の生活スタイルになることも珍しくなく、人によっては体力が削られていく仕事と言えるでしょう。
また、ビルメンテナンスは覚えるべき知識が多いことも特徴です。機電関係の資格を保有することで月給の手当を上げることができますが、逆に資格を持っていないと給料は平均よりも低くなるケースも見受けられます。
2位:現場作業員|平均年収344万円
現場作業員は、大工とび左官などを総称した、いわゆる職人です。
建築に際し、実際に手を動かしていく仕事を行いますが、いわずもがな3Kの全てを網羅しています。
勤務時間中は全て屋外での肉体労働になりますので体力的にキツく、汗をかくため汚いと感じることもあるでしょう。
また、高所作業や資材の落下による労働災害の危険性も常に隣り合わせです。平均年齢も高い仕事であり、上下関係が厳しかったり体育会系の雰囲気が残っていることがやはり多いため、入りたての頃は職場の人間関係にも悩まされるかもしれません。
1位:施工管理|平均年収442万円
「一番キツい仕事は?」と聞かれた時に、施工管理と答える人もいるほど、とにかくキツい仕事の代名詞でもあるのが施工管理という仕事です。
施工管理はあらかじめ定められた工期内で工事が完了するように、あらゆる調整や監督を行うことがミッションです。
具体的には、「工事現場の安全の確保」「役所への手続き」「工事進捗の報告」「現場作業員同士の連携の担保」「原価の管理」など、非常に幅広い業務を行う必要があります。
施工管理は実績や資格獲得をしていくことで、高い報酬が狙えたり、地図に残る仕事ができたりする魅力はあるものの、以下のようなキツさもあります。
- 残業時間が非常に多い
- 年間休日が他の仕事に比べて圧倒的に少ない
- 職場の人間関係が悪く、板挟みになりやすい
- 転勤が頻繁に行われるため、プライベートも安心できない
- 業務時間の長さに対して給料が低すぎる
- 外での作業になるため、単純に体力がキツい
いわゆるスーパーゼネコンと言われるような大企業の施工管理でも、同じように厳しい職場環境が嘆かれています。
業界全体として働き方改革を推進していますので、企業によっては職場環境が改善されていることもありますが、3Kの仕事であることには変わりありません。
3Kの仕事のキツさランキング|清掃業界
続いて【清掃業界】のキツさランキングを発表します。
清掃員については平均年収が細分化されていませんので、清掃職としての平均年収を記載します。
もちろん会社ごとで労働環境の改善を図っている場合もありますので、参考程度に留めるようにしてください。また、3Kというイメージはあれど、その仕事には仕事ごとのやりがいや働く人の誇りがあります。そういった良さとセットでみることを忘れないようにしてください。
3位:トイレ清掃員|平均年収311万円
トイレ清掃員は、駅構内や各施設内などでトイレを清掃したり、ごみの回収や備品の補充などをする仕事をしています。
3Kのうち「キツい、汚い」を満たしており、年齢を問わない仕事である点から、高齢の作業員も多くなっています。
「事情があり短時間しか働けない」「人と話す仕事はしたくない」などの人にとってはメリットもあるものの、仕事内容も「清掃をする」以外にないため、なかなか収入アップも見込みにくい職種の一つです。
2位:大型施設清掃員|平均年収311万円
オフィスビルや大型商業施設などの清掃を行う大型施設清掃員は、とにかく清掃範囲が広くなりやすいので体力的にキツい仕事です。
一方、空調の効いた屋内での清掃がメインになりますので、単純に動き回るという疲れしかないのはやや嬉しいポイントかもしれません。
清掃業界は総じて年収が低いだけでなく、自動清掃ロボットに仕事を奪われていく可能性も考えられるため、将来性はあまり期待できないでしょう。
1位:窓清掃員|平均年収311万円
窓清掃員は、ビルの窓を外側から清掃する作業員です。
「キツい、汚い、危険」の全てに該当する窓清掃員は、以下のような3K特徴を持ちます。
- 高所の清掃を行うため、命の危険が伴う
- 高所に慣れていない人は強い精神的苦痛を感じる
- 作業時間はそこまで長くないが、報酬は低め
清掃の仕事はあまり危険性を伴うものは少ないですが、ビルの窓掃除は別です。窓拭き清掃のプロとして活躍する人はもちろんいますが、リスクが高いため、軽い気持ちでやるべき仕事ではないことは間違いないでしょう。
3Kの仕事のキツさランキング|IT業界
ここからは【IT業界】のキツさランキングも見ていきましょう。
もちろん会社ごとで労働環境の改善を図っている場合もありますので、参考程度に留めるようにしてください。また、3Kというイメージはあれど、その仕事には仕事ごとのやりがいや働く人の誇りがあります。そういった良さとセットでみることを忘れないようにしてください。
3位:SES(客先常駐)|平均年収300万円
SESは正確に言うと職種ではなく、働く形態のことを指します。
SESとは「システムエンジニアリングサービス(System Engineering Service)」の頭文字を取っており、客先に常駐してシステム開発を行うスタイルの仕事です。
基本的に二次、三次請けであることも多いため、労働条件や給料が悪かったり、職場に気の許せる仲間がいなかったりと、厳しい労働環境であることが少なくありません。
もちろんSESの中にもフォローが手厚くスキルアップも望める企業はありますが、よく企業分析をしないと「客先に派遣されたが、業務ではExcelしか触らせてもらえなかった」などということもあり得ますので注意が必要です。
2位:プログラマー|平均年収404万円
プログラマーは、仕様書に基づいてコードを書いていく仕事です。
システムの仕様はあらかじめ決められているため、人によっては単純作業に感じてしまうことがあるかもしれません。自分のアイデアや工夫を仕事に取り入れたい人にとっては、徐々に精神を落ち込ませていくようなキツさがあります。
また、未経験からでも採用されることが多くありますが、プログラミング知識がない間は給料が低くなる上、業務時間とは別に勉強時間を設けなくては仕事になりません。従って体感上の勤務時間が長く、キツいと感じることも珍しくない仕事と言えます。
さらに、案件が炎上したり、納期間際にバグを検知したら、休日返上で激務が生じることもあります。
「パソコンに向かって黙々と仕事するだけだから楽そう」という印象を持っている方がいたら、その認識は改めたほうがよいでしょう。
1位:Webデザイナー|平均年収356万円
Webデザイナーは、Webサイトのデザインやコーディングを行う仕事です。
一見華々しい仕事ですが、以下のような3K要素を持っています。
- クライアント第一なので、クライアントから夜中に電話がかかってきて修正作業が発生することがある
- 総じて長時間労働になりやすいにも関わらず収入が低い
- 自分の好きなようにデザインできるわけではないのでストレスが溜まる
- 納期に追われて労働時間が必然的に増えやすい
- 常に最新の技術を学ばなければならないが、業務外で行う必要があるため時間やお金がさらに減る
- 完全実力主義のため、自分のスキルそのものに精神的なストレスがかかる
「在宅でも働ける」「未経験からでもできるクリエイティブ系の仕事」など、よい面にスポットが当たりがちなWebデザイナーですが、過酷な働き方になってしまうリスクもある点には要注意です。
デザインに関わる仕事についてはWebデザイナー以外にもありますので、詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。
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まとめ
3Kと呼ばれる仕事は、働く上では確かにキツいかもしれませんが、社会的な意義が大きいことは間違いありません。また、たとえ3Kの職種であっても、企業によって労働環境は変わりますし、以前は労働環境が悪かったが現在は改善されているケースもあります。そのため、最初から応募先の候補としてすべて除外してしまうのももったいないことです。
就職活動においては、自分の優先したい軸と会社の特徴との適合度合いで志望先の企業を決めていきましょう。