※1. 2018/2/1~2018/7/31の当社研修参加者の内、当社が把握している就職決定者の割合
※2. 2005/5/1~2020/4/30の弊社主催の面接会参加人数
※3. 調査期間:2021年9月17日~9月19日(日本コンシューマーリサーチ)
高卒で転職は難しいと考えていませんか? 日本企業はまだ学歴を重視しており、求人も大卒であることが条件の企業も存在します。
しかし、高卒の転職でオススメの方法があります。この記事ではエージェントを利用した転職方法などを紹介します!この記事では、高卒の転職実態についても紹介するので参考にしてみてください。
この記事の目次
高卒での転職は難しい?高卒の転職を徹底解説
高卒で就職した方の転職は、一般的には難しいとされています。
高校を卒業と同時に就職する際は、民間や行政の各職業あっ旋サービスを利用できるうえ、学校が地域の会社から求人枠をもらって紹介してくれる学校あっ旋があります。
そのため最初の就職はうまくいくケースが多く、文部科学省が発表した「平成29年3月高等学校卒業者の就職状況」によれば、高卒で就職希望をした方の就職率は90%を超えるそうです。
しかし、これが転職となると途端に難しくなります。卒業時に利用できていた学校あっ旋に頼ることができないうえ、多くの企業が高卒よりも大卒を優先して採用しようとするためです。
履歴書や面接の対策など自分で一からすることも難しくなる要因の一つでもありますね。
転職希望の高卒者は早期離職しそうと採用担当に思われる
高卒者の転職が困難となるのは、高校生のころのように学校の助力を得られないことだけではありません。
残念ながら、高卒というだけで採用担当者に「うちに転職しても、またすぐに辞めるのでは」と思われてしまう可能性もあるのです。
実際に高卒者の離職率は大卒者よりも高い
レッテルを貼られているだけだといえないのも事実で、厚生労働省の調査によると、高卒で3年以内に離職した人は41%弱の割合だそうです。
ちなみに、大卒者の3年以内の離職者は32%ほど、中卒者は68%弱と、周囲の仲間が進学している確率が高い中高卒の層に高い傾向が見られました。
周囲が大学や短大、専門学校生として学生生活を謳歌しているときに自分だけ働くため、高卒が離職しやすいのは仕方がないことかもしれません。
しかし、厳しいことをいうようですが、その事実も影響して、高卒はすぐ辞めてしまう可能性が高いと各企業に思われてしまっているのです。
高卒と大卒では企業からの見られ方が変わってしまいます。「学歴なんて…」と思う気持ちもあるかもしれませんが事実としてまだ根強いものがあります。大卒と高卒の違いについてより詳しく知りたい方は以下の記事も参考にしてみましょう。
大卒との違いが出てくるのは事実です。しかし、この差を埋めて超えれるかどうかは自分の仕事の実績次第になります。仕事で実績を上げれば企業からの評価も異なります。
高卒では応募条件に満たせない求人も多い
仮にそのようなイメージを持っていなくても、求人条件に大卒や専門学校卒業以上の学歴を提示しているところは多く、求人数そのものが少なくなっています。
とくに若者が憧れるような大手企業ほど、アルバイトですら大卒者以上を求めることがあり、高卒では希望する仕事に就けないケースが当たり前のような状況です。
高卒で転職してもその先が決まらないことも多い
現代では、良い学校に行って良い会社に入れば生涯安泰、という考えは通用しません。しかし、企業の中には高卒なのか大即なのかなど、学歴を優先するところがまだまだ残っています。
大卒でも出身大学のレベルでふるいにかけられるかも
大学生の新卒採用でも、出身大学のレベルによっては説明会にすら参加させない大企業もあるほど、学歴に厳しい会社が少なくありません。
そんな状況で高卒が転職を考えるとなると、学歴の差で必然的に求人の幅は狭くなり、採用されること自体が難しくなります。
学歴不問の企業はどんな会社?
学歴不問の企業に良いと思うかもしれませんが、求める条件を少なく提示している会社ほど、多くの求職者が殺到するものです。
応募者が多ければ、どちらにせよ経験やスキルの差で落とされてしまうのが現実です。
転職に苦労した高卒の末路
転職に苦労した結果、諦めてフリーターになってしまったり、改めて学校に入り直したりする高卒者もいます。
若いうちはフリーターでもシフトを増やして収入を確保できますが、貯金をするのは難しいでしょう。年齢が上がれば上がるほど、体力的にも金銭的にもやり直しがきかなくなってくるのです。
高卒の人が誰の手も借りずに転職活動をする際は、転職の難易度が非常に高いことを念頭におく必要があります。
高卒で転職すると、給料ってどうなる??
不景気が続く昨今、給料や待遇の改善を求めて転職を考える高卒の方も多いでしょう。実際に転職した場合、収入アップなどは見込めるのでしょうか。
大卒の例とともに、高卒の給料問題をまとめてみました。給料アップのために転職を考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。
大卒との初任給の差はどのくらい??
高卒の初任給は、16万円程度が相場です。大卒の初任給は19~20万円前後が平均なので、その差は3万円ほどになります。多くても3~7万円程度の差です。
仕事によっては、高卒も大卒も大差ないような作業内容を任されることもあるため、給料の差にどこか理不尽さを感じる方も多いでしょう。この給料の差には、人的資本論という考え方が影響しています。
高卒よりも大卒の給料を高くする考え方「人的資本論」
人的資本論という経済学の考え方では、大学で4年間多く学んでいる分、高卒の人間よりも大卒の人間のほうが会社に利益をもたらす可能性が高い、という期待するのが合理的とされています。
実際に大学で学んだ内容が業務に直接関係するとは限らなくとも、この人的資本論によって、大卒は高卒よりも多い給料をもらえる仕組みができています。
また、大卒は大学受験や卒業論文という努力をした証拠でもあります。大卒の学歴を得られるだけの努力と学力(能力)を有しているという事実が、人事評価にも影響し、高卒よりも高い金額を提示される理由となるのです。
転職すると高卒でも給料は上がるの?
ただ転職しただけでは、劇的に収入をアップさせることは不可能です。それに高卒の転職では、そもそも求人数が少ない点も忘れてはなりません。
高卒の転職で給料を上げる方法
高卒の学歴で給料を上げるには、学歴以外に評価されるポイントを作って転職する必要があります。
業種によってはスキルや資格の有無で手当てがつくため、現在の仕事でスキルや資格を身につけておくと転職でも有利です。
高卒が大卒に勝っている点として、大卒よりも早い段階で社会人経験や業務経験を積めることがあげられます。大卒の就活生に真似できない経験を武器に転職しましょう。
社会人経験が多いというアドバンテージは若いうちしか発揮できない
注意点は、若いうちに目的や将来像を決め、早めに転職を済ませておくこと。年齢が上がれば、同年代の大卒も経験を重ねてくるため、高卒がアピールできる経験の多さが通用しなくなってきます。
高卒でも転職を成功させるおすすめの方法を紹介
一般的に高卒での転職は難しいのが事実ですが、けして不可能ではありません。高卒の方が転職で成功するには、転職に必要な武器を取り揃えることが重要です。
何の対策もせず転職するよりも、格段に年収アップや待遇改善などが期待できる転職になります。
高卒での転職の考え方
業界によっては、初任給が高くともその後の昇給額が多くない仕事もあります。
転職する際は、その時点の給料の高さだけではなく、業界の将来性など昇給の可能性も考慮した会社選びをしましょう。
業界ごとに昇給の可能性は違う
たとえば卸売り業や小売業は、最初のうちこそ高卒もそれなりの金額をもらえるものの、昇給額は少ない傾向にあります。
一方、金融業のようにスキルや知識が身につけば昇給額が高くなる業種や、建設業のように時代のニーズが影響して高額昇給を期待できる業種も存在します。
もちろん、高い給料をもらうにはスキルや知識、資格が必要です。目指す業種を早い段階で絞り込み、転職活動を始めるまでに何らかのスキルや資格などを身につけておきましょう。
20代の内は社会人歴が転職でのアピールポイントになりえる
新人のうちは学歴ばかり注目されますが、能力に差が出てくる20代の転職者層ともなれば、人事担当者が見るのは個人の能力です。
20代の内であれば、高卒の転職者にとって「大卒よりも長い職歴」は大きなアピールポイントです。社会人歴の長さを最大限活かし、面接では業界が求める能力を持っている人物であることをしっかり伝えましょう。
新たな業界やジャンルで活躍したいなら資格を取るのが手っ取り早い
ただスキルがある、と口でいうだけよりも、明確な資格を持っているほうが有利です。
会社によっては、社員が業務に関係する資格を取得する際の費用をサポートしてくれる制度があるので、上手に活用しましょう。
優先して取得しておきたいのは、国家資格や需要の多い資格です。注意点は、実務経験や専門学校への就学が受験資格に含まれるものもあるため、事前に必ず受験資格を確認しておきましょう。
高卒の転職でおすすめの資格とは?
転職市場で需要が高く、高卒にもおすすめの資格は、たとえば以下の5つがあります。
- 秘書検定
- ワードなどのMOS
- TOEICなどの外国語
- 宅地建物取引士(旧:宅地建物取引主任者)
- 調理師
これらの資格について、1つずつ解説していきます。
秘書検定
秘書検定を学び、資格を得るメリットは、秘書としての能力育成ができると同時に、面接やビジネスの場面で非常に役立つ立ち振る舞いを身につけられること。
秘書を目指すつもりのない方でも、秘書検定を持っているだけで「ビジネスマナーは完璧です」というアピールになります。
MOS
MOSは、マイクロソフト社のオフィスソフトを使いこなせることを証明する資格です。
ワードやエクセル、パワーポイントはどんな業界でも使う機会の多いオフィスソフト。求人の条件にも「ワードやエクセルの初歩的知識がある人」をあげる会社は少なくありません。
オフィス内での仕事を目指す方は、MOSの取得を検討してみてください。
TOEIC
観光業や接客業で重宝するのが、TOEICなどの外国語に関する資格です。インバウンドに力を入れている会社が増えてきた現代では、業界問わず高評価されています。
とくに観光業や接客業といった直接外国人観光客と接する可能性の高い仕事では、外国人観光客が多い地域の担当者として頼られるでしょう。
宅地建物取引士
国家資格を狙うなら、宅地建物取引士(旧:宅地建物取引主任者)や調理師は働く場所も多く、おすすめです。
不動産の売買が正しく行われるようサポートする宅地建物取引士は、契約書への署名や捺印など重要な業務を担うため、常に求人がある職種です。
宅地建物取引士というと不動産会社しか働く場所がないように思うかもしれませんが、近年はリノベーションの流行により、中古物件を取り扱う建築事務所でも需要があります。
建築会社は建築士だけではなく、物件やプランを売る営業職も募集されており、中には業界未経験者でも構わないという会社もあるようです。
宅地建物取引士の資格を持っていると、その他の業界未経験者よりも採用されやすく、また給料アップも期待できます。
調理師
同じく調理師も活躍の場が複数見つかる国家資格です。
飲食店で2年以上の実務経験が受験資格に含まれますが、調理に関する専門学校出身でなくても受験できる点が目指しやすいのではないでしょうか。
そのまま飲食店で働くのもよし、ホテルのレストランで働いたり、将来的に自分の店を持つ道も選べるようになります。
高卒の資格について、以下の記事でもくわしくご紹介しています。
高卒で就職する際に資格を取得するメリットや注意点についても触れていますので、ぜひ参考にしてみてください。
高卒で転職する際の事前準備とは?
高卒で転職を成功させるには、事前準備が肝心です。先にご紹介した資格を得るなどの対策も含め、退職するまでの行動はもちろん、転職先に提出する書類作りも含めた事前準備です。
1.職務経歴書が高卒転職のカギ?!何を書けばいいの?
転職と新卒就活の大きな違いは、職務経歴書の添付の有無です。おもに職歴や資格、過去の仕事における実績や得たスキルを記載する書類です。
職務経歴書の書き方ポイント
履歴書とは違い、これまでの仕事での経験に特化して記載する職務経歴書は、転職を希望する会社で働く能力があるかどうかを見る重要な書類です。
そのため、希望する会社によって書き方を工夫しなければなりません。たとえば前職での実績を書く際、相手に「この経験は我が社でも活かせそうだ」と思われるようなものを重点的にアピールしましょう。
全体の経歴はできるだけシンプルにまとめ、面接官が瞬時に得たい情報を得られるよう、見やすい構成を意識して作ります。
特別なアピールポイントはどこに書く?
強くアピールしたい実績やスキルについては、経歴や資格欄とは別にスペースを設け、より具体的に記載する手もあり。
数値で書けるものは数値を記載し、実績に対する客観的な評価がきちんと存在することをアピールしましょう。
2.早まって退職してしまわないように注意する
若いからすぐに転職できるとは限らないのが現代です。人手不足が叫ばれる各業界では、単純な労働力ではなく、即戦力となる人材が求められています。
人手不足だからといって、高卒でも転職がスムーズにいくとは限らないのです。退職してから転職先を探すのではなく、先に転職先を決めてから退職することをおすすめします。
しかし、中には即日勤務を求められたり、思ったような時期に退職できなかったりと、イレギュラーな問題に邪魔される方も多いでしょう。
結局、先に退職せざるを得なかったという方は、早めに転職先を見つける努力をしなければなりません。空白期間が長ければ長いほど、面接時の印象が悪くなるためです。
一度仕事をしない生活サイクルに慣れてしまうと、抜け出すのは難しくなります。「この日までに面接を何本入れる」など目標を立て、継続的に転職活動を行いましょう。
高卒の転職は転職エージェントの活用がおすすめ
これまで高卒での転職に関する情報やコツをまとめてきましたが、一人で転職活動をするよりは、転職支援サービスを利用することが、転職成功の近道です。
転職支援サービスを使用することが高卒転職への近道な理由
学校が助力したり地域の企業が協力してくれる高卒では、それほど就活経験を積まないまま採用されるケースが多く、大卒のように自ら動く経験が少ないまま入社します。
つまり、会社と自分の相性を推し量る術も、求人の良し悪しを見抜く力も、面接で相手に好印象を与えるコツも知らないのです。
高卒からの転職で就活スキルを学ぶ余裕はあまりない
社会人経験や業務経験で優位に立てていても、肝心の就活スキルがなければ転職はうまくいきません。面接で求められるマナーやアピールの仕方を理解しているのと、いないのとでは、人事担当者の印象は大きく異なります。
そこで就活経験を積むか、知識を身につける必要があるのですが、新卒ではなく転職でイチから学ぶのは、時間的な余裕がなく困難です。
転職支援サービスだと就活スキルを身に着ける
転職支援サービスではマナーや面接対策はもちろん、書き方に悩む履歴書の添削も行ってくれるので、自力で学ぶよりも効率良く転職活動ができます。
入社後のフォローや履歴書提出前の会社研究で、会社とのミスマッチも防いでくれるのも心強い点です。
転職エージェントの利用
正社員の転職を目指すなら、転職エージェントを上手く活用するのがおすすめです。
転職エージェントとは「キャリアアドバイザー」と呼ばれる転職支援のプロがマンツーマンで、求職者の転職活動をサポートするサービスです。
転職エージェントの利用が特におすすめなタイプは、「転職支援のプロに相談しながら転職を進めたい」と考える人です。これまでの経歴や自己PRに自信がない人は、転職エージェントに相談することで効率よく転職活動を進められますし、自信を持って臨めるようになるでしょう。
転職エージェントは、会社ごとにサービスの対象が変わります。
- 第二新卒向け
- 20代向け
- 社会人経験が短い人向け
- 女性向け
転職エージェントを利用するときは「このサービスは自分の属性に合っているか」をよく考えて登録しましょう。複数の転職エージェントに登録しても構いません。気になるものがいくつかある人は一通り登録して、利用しながら比較・検討していくのがおすすめです。
エージェントによってサービス内容も異なりますが、一般的には以下のサービスが利用できます。
- 求人の紹介
- 求人の申し込み
- 応募書類の添削
- 個別面談
- 面接対策
ちなみに、私たちジェイックも転職エージェントを運営しており、社会人経験が少ない人の就職支援を得意としています。
ジェイックの「就職カレッジ®️」では、転職活動のノウハウやビジネスの基本が学べる「就職支援講座」も行っています。
支援講座の受講者は、社会人経験が短い人であっても採用したいと考えている優良企業20社と一斉に面接ができる「集団面接会」に参加できます。書類選考なしで、1日に複数の会社と面接ができるため、最短2週間で内定の獲得も可能なシステムです。転職できるか不安な人にも、利用しやすいサービスとなっています。
まずは、就職やキャリアの悩みを相談したいという方でもご利用可能です。
転職エージェントの活用に興味のある人は、ぜひご検討ください。
高卒の転職活動は一人で悩まないことが成功のコツ
高卒の方が転職を考える場合、一人で求人情報を見て条件に合う会社へ応募する方法では、なかなか転職を成功させづらいのが現実です。
しかし、一人で就活を進めるのではなく、転職支援サービスなど他の人の手を借りることで就職成功率を高めることもできます。
私たちジェイックでは、約15,000名の高卒者や第二新卒の方などの転職を支援してきました。一人での転職が不安であれば、一度ご相談ください。
こんな人におすすめ!
- 自分に合った仕事や場所を見つけたい
- ワークライフバランスを重視したい
- 会社に属する安定ではなく、能力/スキルの獲得による安定を手にしたい
1.企業によっては、まだ学歴を重視する企業も存在する
2.高卒と大卒では、初任給で3万以上異なる
3.転職する場合は、いつまでに退職するのか計画して動く
4.高卒の転職の場合は、まず転職スキルを高めることにこだわる