ニートからの転職は難しい、と疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか?ニートからの転職は可能ですが、難しいケースもあります。なぜなら、ニートになってからの転職という経歴に、企業の面接官は不安になることがあるからです。
こちらの記事では、ニートから転職する方法や、ニートが転職の際に企業に良い印象を与える方法などについて解説しています。社会人経験のある方がニートからの転職方法を理解でき、今後の活動を有利に進めることができる内容になっていますので、気になった方は是非、参考にしてみてください。
ニートの転職とは?
ニートの転職とは、正社員を辞めてニート(無職)の状態になり、再び正社員として転職をしようと考えている人のことを指します。
たとえば以下のような方が、ニートから転職する、またはニートから転職する可能性がある人です。
- すでに前の仕事を辞めて、現在ニートの人
- 今の仕事を辞める予定だが、次の仕事が決まっていない人
- 一旦仕事を辞めて、いずれまた社会復帰したい人
なお、卒業(または中退)してから一度も就職したことがない、または過去にアルバイトなど正社員以外の経験のみのニートの方は「ニートからの就職」という認識になるため、今回は該当しません。
ニートからの転職は新卒よりも難しい
社会人経験のあるニートの転職は、意外にも、新卒の初めての就職よりハードルが高くなることも少なくありません。その主な理由について、解説します。
理由1:ニート期間が長いと問題があると思われることも
ニート期間が短ければ、転職先からそこまで問題視はされないかもしれません。前職を辞めてから、失業手当を受け取っている数か月の間に転職先を決める人も少なくないため、多少のブランクはそこまで大きなハンデにはならないでしょう。
しかし、ニート期間が一年以上など長くなっていけばいくほど、企業に良い印象を持たれないこともあります。
社会人経験のあるニートの場合、どこかで「転職できるだろう」という考えがある人も多いかもしれません。しかし、たとえば同じ20代ならば、ブランク期間が長い社会人経験者とブランクなしの新卒がいた場合、後者を採用したい企業も一定数あることは理解しておいたほうがよさそうです。
理由2:転職後すぐに戦力になることを求められる
転職の場合、未経験者歓迎の企業なども一定数ありますが、そうではなく「前職の経験を活かして即戦力になってほしい」と考える企業が多くなっています。一方で、新卒は即戦力としては期待されていないため、長い目で見てもらえることがほとんどです。
たとえば前の会社で営業の仕事をしていて退職し、ニートを経て別の営業職の仕事に転職した場合、転職先の企業は「経験者」とみなします。
前職での経験が不十分で、スキルなどがきちんと身についていない場合、成果を出せないとがっかりされてしまうかもしれません。また、経験者だからということで十分な教育や指導を受けられないなど、ゼロから教えてもらえる新卒よりも不利になる可能性もあり得ます。
理由3:前職の退職は本人に問題があったのではと思われる
会社を辞めることは、そう決断するだけの理由があってのことです。「どうしてもやりたいことがある」「経験を活かして新しい環境でチャレンジしたい」などのケース、家庭の事情などのケースを除けば、ネガティブな退職理由も実際には多いでしょう。
企業からすると、転職先を決めずに前の会社を辞めたということは、そうせざるを得ない事情があったのではないかと考えることもあります。
たとえば、人間関係がうまく築けなかった、あまりに仕事ができなかった、なんらかのトラブルを起こした、などです。企業側もリスクを避けるため、むしろ職歴のない新卒を優先することもあるかもしれません。
ニートが転職するための5つの方法
ニートから転職に成功するための5つの方法を、それぞれご紹介します。
方法1:アルバイトから正社員登用してもらう
長期間ニートをしていた人が再び正社員になる方法のひとつが、アルバイトからの社員登用です。アルバイトとして雇用され、スキルや経験を積んで社員に登用され、正社員になる方法です。
この方法の最大のメリットは、未経験の業種ややりたい仕事に転職(正社員就職)できる可能性がある点です。たとえばクリエイティブやマスコミ系の仕事などは、アルバイトから入って社員になる、というケースもそこまで珍しくはありません。
注意点としては、アルバイトから正社員になるまで数年かかることが多いこと、社員登用制度がある企業しか選べないことです。また、正社員登用制度があるからといって正社員登用が確約されているわけではなく、アルバイトから社員になれる人は限られているのも事実です。
アルバイトからの社員登用を目指すのは、以下のような人に良いでしょう。
- どうしてもそこで働きたいが、アルバイトからしか入れない
- すぐに正社員として働けない事情がある
- ずっとその会社(店舗や施設)で働きたい
一方で、ニートから普通に転職して社会復帰を目指したい人にとっては、かえって遠回りになるリスクがあるため注意しましょう。
方法2:独自でビジネスをし正社員への転職をする
時間があるニートの時に自分でビジネスを開始し、経験や実績を積めば、その経歴を評価されて転職できる可能性があります。最も取り組みやすいひとつが、ネットビジネスです。今は、パソコンがあれば、ブログ、アフィリエイト、リスティングは、パソコンさえあれば自宅で始めることが可能です。
ビジネスにおけるブログ、アフィリエイト、リスティングとは、主に広告収入が収益になるものです。
アフィリエイトとは、Web上で企業の商品やサービスを紹介するブログなどを見た人が、その広告から申し込みや購入などをすると、成功報酬が入る仕組みです。リスティングとは、Googleでキーワード検索をした際に上位表示される広告のことで、ユーザーがクリックして広告や企業サイトなどに飛ぶと、収入が入る仕組みです。
ニート期間中にそのようなスキルを習得することで、経験を活かせる企業への転職も可能になります。ビジネスとはいっても、必ずしも高額の収入を目指す必要はありません。たとえ少額でも収益が発生し、収入を得られているのであれば、評価される可能性は高いでしょう。
企業側は、転職者を採用するうえでは「何ができるのか」を見ています。すぐに仕事で活かせるスキルがあれば、転職のハードルは下がるでしょう。また、将来的な働き方の選択肢も広がります。
方法3:ハローワークを利用
ハローワークは厚生労働省が管轄する公共職業安定所で、全国に存在する施設です。日本に住む人であれば、最寄りのハローワークが必ずあります。
ハローワークでは、求人の検索・応募、職業訓練の受講、就職相談、セミナーやイベントへの参加などができます。たとえばニートの場合、条件を満たしていれば職業訓練を受講できます。仕事に役立つスキルを習得できたり、場合によっては給付金を受け取りながら通ったりもできるため、人によってはメリットが大きいでしょう。
就職活動の第一歩としても利用でき、不明点はホームページ上や問い合わせなどで確認できますので、気軽に足を運んでみましょう。
方法4:転職サイトを利用
転職サイトは民間企業が運営していて、幅広い求人が掲載されているタイプと、特定の職種や業界に特化しているタイプがあります。
転職サイトでは、求人情報の検索・閲覧・サイトからの応募が可能です。情報を登録しておくことで企業からのスカウトが来ることもあるため、正社員経験のあるニートは転職のチャンスを得やすいというメリットがあります。
空き時間などに求人を検索してみて、自分に合いそうな企業がないか探してみても良いでしょう。膨大な企業の求人が掲載されているため探すのは大変かもしれませんが、自分の都合に合わせて転職活動を進めていけるのは転職サイトの強みともいえます。
方法5:転職エージェントを利用
転職エージェントは民間企業が運営する転職支援サービスで、キャリア支援や転職成功のための方法などを教えてもらうことが可能です。
求人を紹介してくれるだけでなく、プロのキャリアアドバイザーによるヒアリングやアドバイスなどをはじめ、自己分析のサポートや書類・面接対策なども実施しています。サイトなどには掲載されていない非公開求人が中心で、合いそうな求人を紹介してもらうことも可能です。
弊社ジェイックは、ニートの方や、正社員経験が短い方などを対象とした転職エージェントです。実際に、ニートやフリーター、既卒、第二新卒などの方々を、数多く転職成功へ導いてきました。
ジェイックでは、短期集中型の就職支援講座や書類選考免除の合同面接会、就職後の研修などのサービスを実施しています。ニートから自分らしい転職をしたい方は、ぜひ参加をご検討ください。
ニートが転職するときに印象を良くする方法
最後に、ニートから転職活動をする際に、企業に良い印象を与えるための3つの方法について、ご紹介します。
方法1:自信を持ってはっきりと会話/面接を行う
本来、働くのは個々人の都合であり、働かないことがいけないわけではありません。働きたくても働けないこともあるなど、人それぞれ事情もあります。働いていなかった期間があったからといって「劣っている・ダメ」では決してないことを意識し、堂々と面接に臨みましょう。
ニートであることを気にしすぎて、おどおどしたり、声が小さい・暗いなどの場合、企業によっては、ニートという経歴よりもそっちのほうがマイナスの印象になってしまうことがあります。
ただし、自信を持って話すことは簡単ではありません。自信を持てるだけの事前準備をして、練習なども繰り返し行い、万全の状態で面接に臨むことをおすすめします。
方法2:ニートの空白期間が有益であったことを伝える
同じ空白期間であっても、その時期をどう捉えているかによって、企業側が受ける印象も変わります。たとえば、以下のように空白期間について考えていると、マイナスの印象にはなりにくいでしょう。
- 仕事を離れ、自分を見つめなおす機会になった
- 仕事を辞めてから、自分の将来を本気で考えるようになった
- 自己研鑽の時間を得ることができた
一方で「無駄な時間だった」「ダラダラしていただけだった」と感じていると、とたんに良くない印象になります。
反省点はあっても良いのですが、たとえば自由な時間を得たりやりたいことができたりなど、ニートをしていた時期に得たものは少なからずあったはずです。ニート期間の悪いところではなく、良いところにフォーカスを当てて伝える工夫をしましょう。
方法3:ニートの空白期間で習得したスキル/経験を伝える
ニートの時期に何かしらのスキル獲得のために学んでいたり、良い経験をしたりした場合、そのことを積極的に伝えましょう。
たとえば、転職先で役立つようなPCスキルを習得したり、転職先の業界や職業について自分なりに情報収集をしていた、などでも良いでしょう。
そのほかに、働き方やキャリアに関するセミナーやイベントに参加した、興味のある仕事に就いている人に直接話を聞いた、ブログを書いていた、資格の勉強をしていたなど、どんなことでも構いません。
「ニートとして時間があったからこそ、これができた」というものがあれば、ぜひアピールすることをおすすめします。
まとめ
ニートの転職は苦戦することもある一方で、ポイントを掴めば成功する可能性が大いにあります。「一度就職している」「社会や組織を知っている」点は、ニート経験しかない人と比べるとやはり強いでしょう。
ただし、ブランクや正社員経験の短さから、転職活動の効果的なやり方がわからなくなっている人も少なくありません。ジェイックへご相談いただければ、プロのキャリアアドバイザーが、ニートからの転職についてアドバイスいたします。興味のある方は以下より、お気軽にご登録ください。